桐蔭横浜大学

桐蔭横浜大学Toin University
of Yokohama.

教育・授業実践

「入学前キャリア教育プログラム(1月~3月:全7回)」共通教育(MAST)と連携する先進的な教育システム 2022年度生がハイフレックス型で受講開始
Vol.22 松井 晋作先生・上畠 洋佑先生・溝口 侑先生(教育研究開発機構)

掲載日:

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 本学では総合型選抜入試および学校推薦型入試の合格者を対象に「入学前キャリア教育プログラム(桐蔭プレアド)」の実施を案内し、申込み手続きを終えた受講生(188名)が1月22日(土)より、全7回のプログラム講座をスタートしました。本プログラムは、入学予定者が大学に入学する前からその学びや生活に向けて、主体的・意欲的に自分の将来や人生についての意識を高めていくことを目的としています。桐蔭プレアドでは、日本の大学ではこれまでにない先進的な教育システムを導入しています。それは、本学で2022年度より始まる全入学生を対象とした新しい共通教育における主要な必修科目の一つと本プログラムが連携している点で、全7回講座を受講して修了認定を受けた場合、入学後にその科目の単位が付与されます。

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 ハイフレックス講座(対面とオンラインの同時双方向)で実施する第1回~第5回は受講生がその方法を選択することができ、さらにオンデマンド動画を活用した反転学習も行います。第6回~第7回はキャンパス内施設で対面講座を実施し、まとめとして全員が学びの成果を発表する場を経験します。講義は松井晋作先生が主導し、本学教職員と学生(ピア部1年生)がチューターとして受講生のサポートをしていきます。全7回を通してこれまでの自分をしっかりとふりかえり、自分の良さや弱点を見つめながら仲間と一緒に活動していく様子を、先生方にお聞きしながら順次紹介していきます。

先生へのインタビュー


――本プログラムの目的と主な内容を教えてください。
松井先生:このプログラムは入学が確定した高校生が大学の理念のもとに集い、これまでの自身の弱みや強みを認識し、さらには仲間と協働活動を行うことを通じて、新たな大学での学びに向けてやる気や意欲、そしてキャリア意識を高めることを目的としています。  全7回のプログラムを受講する中で、自身の過去の学びや経験を振り返りながら現在の自分とつなぎ合わせて考え、それらを仲間との対話や協働活動を通して共有することによって、未来のなりたい自分を思い描いてライフキャリアを明確にさせていきます。自己理解を通して、自分自身の立ち位置に関する期待感や悩みなどを見つめていく中で、今後の大学生活に向けたキャリアを軸にした自身の将来像が意識できるようにしたいと考えています。


――第1回講座の主な内容を教えてください。
松井先生:初回講座は教職員・学生チューターの紹介、森 朋子副学長の挨拶、大学についての説明に続いて、受講生の自己紹介タイムとしました。自己紹介の目的の一つは、自分という人間に興味を持ってもらうことです。対面講義室・オンライン(ブレイクアウトルーム)ともに、少人数グループでのグループワークとしてメンバーを入れ替えて複数回行い、その発表を共有しました。  次に、自己と他者を知るプログラムであるWAIテスト(「Who am I」「私は~です」)を行い、その後にブレイクアウトルームで発表し合う時間を設けました。お互いを知るための質問がたくさん出されるなど、設定した時間では不足するくらいの盛り上がった活動となりました。加えて、「青年期のアイデンティティの形成」についても説明しました。  最後に、次回プログラムの説明と、それに向けた課題を提示して終了しました。


――プログラム講座の特長や工夫されていることを教えてください。
松井先生:この講座では初回から第5回まで、ハイフレックス型(対面とオンラインの同時双方向型)で講義を行います。受講生はそれぞれの居住環境や事情に合わせて受講方法を選択できるシステムで、当初は県外在住者の対面受講希望も複数ありました。しかしながら、開講直前に首都圏で適用された“まん延防止等重点措置”に沿って、改めて受講方法を選択してスタートすることになりました。初回の対面受講者は47名でした。  講義は感染症予防対策を十分にとった講義室で進められ、対面受講生はここで受講します。講義の中では先生からの呼びかけで少人数のグループワークを行い、オンライン受講生の様子もスクリーン画面や手元の端末機器で共有します。オンライン受講生は、Zoomで対面講義の様子を端末機器で共有しながら受講します。こちらも先生からの呼びかけで、ブレイクアウトルームに分かれて少人数のグループワークを行います。グループでの意見交換や情報 共有が終わると、その代表がグループの情報や意見をまとめて全体に向けて発表して共有します。受講生全員が同時双方向型でスムーズにプログラムを進めていけるように機器や機材を整え、対面・オンラインともに随時、教職員とチューターがサポートにあたります。

授業の様子


受講生の感想

*( )内は入学予定の学科 [対面受講生] K.A.さん(スポーツ教育学科)  受講する前は、具体的に何をするのか、初対面の人と仲良くやっていけるのかなど、不安がたくさんありました。ですが、実際にプログラムを受けて、自分のことを深く追究したり、今後の目標などに前向きに取り組むことを後押ししてくれたりする講座だったと思います。また、講座を通していろいろな人と接することで友達ができるところも、凄く魅力的だと思いました。 O.R.さん(スポーツテクノロジー学科)  講座を受けるまでは知り合いが少ないため緊張や不安がありましたが、先生やサポートの先輩方のお陰で、周りの人との自己紹介を楽しく行うことができました。これからの講座もしっかりお話を聞いて、同じ学科の人だけではなく違う学部・学科の人とも交流していきたいです。 S.R.さん(スポーツ健康政策学科)  今日は不安な気持ちと楽しみな気持ちで大学に向かいました。帰りは友達もでき、とてもいい時間だったなと感じ、すごく楽しかったです。自己紹介の時間など、新しい友達ができたのもすごく良かったです。また、自分の事をまだまだ全然知らないんだなと思ったので、入学後にもっと知ることができるように頑張ります。 K.H.さん(生命医工学科)  私は大学に知り合いがいない状態で参加したため、最初は不安でした。ですが、趣味や出身をきっかけにいろいろと話せたので楽しかったです。次回の授業が今日話せた人と同じだったら、もう少し話したいなと思います。自己理解についてもあまり考えたことがなかったので、とても興味深かったです。 M.R.さん(臨床工学科)  はじめは、いつも通りの自分でいられるか不安だった。でも、先に話しかけてくれる人がいなかったので、自分からたくさん話しかけて場が静かにならないようにできた。また、他の人と自分のことを話すと、その人の特性も知ることができるし、「自分は自分のことをこう思っていたのか。」という新たな発見もできて、大変有意義な時間だった。 S.Y.さん(法律学科)  第一回の講座では自分の将来を見据えて、自分がどんな人なのかを過去から現在までにあった出来事を思い出して、グループのメンバーに発表をした。発表では自分のことを人に説明することがとても難しく、自分のことなのにちゃんと理解していなかったのを実感した。また、発表はとても緊張した。 [オンライン受講生] N.Y.さん(スポーツ教育学科)  今日は初めての授業で、どんな人がいるのか、何をすればいいのかなど、とても不安でした。でも、オンライン上でしたがみんなの顔を見ることができ、グループ活動では自己紹介をして趣味の話や部活などいろいろなことが共有できたので、緊張せずに取り組めました。また、他の子の話を聞いて、その子がマイナスに感じていることが私にとっては羨ましくプラスに感じることもあり、人によって様々で面白いと思いました。 T.K.さん(スポーツテクノロジー学科)  Zoomでの受講ということで少し不安な気持ちもありましたが、先生方や先輩、同学年の方が優しく対応してくださり、楽しく受講することができました。受けてみて、自分のことをまだまだ知れていないんだなと感じました。人からの意見は大事なことですが、自分のことについてもっと詳しく深く知る必要があると思いました。 T.D.さん(スポーツ健康政策学科)  自分が想像していたよりはるかに、皆全ての発言に理由や考えがあってすごいなと思いました。詳細についてはまだまだ触れられていませんが、今回の講座を受けて更に大学で学ぶ事が楽しみになってきました。二回目の講座がとても楽しみだし、早くもっと桐蔭横浜大学について知りたいと思うようになりました。自分は部活にも属するので、コロナ感染がこれ以上蔓延しない事を祈り、勉学でも部活の事もとても楽しみにしています! I.T.さん(生命医工学科)  始まる前は緊張していましたが、ブレイクアウトで自己紹介をしたときに、同じ学部の人と連絡先を交換できたり盛り上がったりしたので、緊張がほぐれました。自分はどういう性格なのかなど、自分のことを考えて人に話すことは初めての経験で、貴重だと思いました。初回からいい経験ができ、次が楽しみになりました。 H.E.さん(臨床工学科)  大学入学前に、全く話したことも顔を合わせたこともない人とオンラインで話すことができ、後半はリラックスをしてグループで話し合うことができた。高校では自己紹介など簡単なものを自分が発言して終わりだったのが、大学の講義ではその理由や他人を見つめてさらに深く考えていくところが高校の授業と違い、自分について考える機会が多くなり、人として成長をすることができそうでとても楽しみです。 K.R.さん(法律学科)  今日は桐蔭でどのように授業を受けられるのか、どんな感じなのかを知りたく、オンラインですが講座に参加させていただきました。自己紹介や、自分の長所や短所を説明する機会がありました。今までは簡潔に話していたので、その経緯などを話したことはなかったのですが、それを説明することで自分でも自分のことを理解することができました。また、相手のこともよく理解できて、相手への興味がわいたり共感できたりと、凄くいい勉強になりました。これまでやってきたこととは違うことへのチャレンジだったので、すごく難しかったけれど、それ以上に学んだことが多かったので、今日受けた講座の内容を忘れずに次回の講座に参加し、今日以上に学べるように努力したいと思います。


教員プロフィール:松井 晋作

松井 晋作

教育研究開発機構 専任講師

 松井 晋作 MATSUI, Shinsaku – 教員紹介



教員プロフィール:上畠 洋佑

上畠 洋佑

教育研究開発機構 准教授

 上畠 洋佑 UEHATA, Yousuke – 教員紹介



教員プロフィール:溝口 侑

溝口 侑

教育研究開発機構 特任専任講師

 溝口 侑 MIZOGUCHI, Yu – 教員紹介



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