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スポーツ科学部 小山 桂史准教授が東京都立大学・山内潤一郎氏と共同で取り組んだ研究が、英国の「The foot」に原著論文として受理されました

論文名: Mechanical drivers of intrinsic foot muscle for maximum toe flexor strength in upright standing across different body size
著 者: Keiji Koyama 1, Junichiro Yamauchi 2
所属: 1桐蔭横浜大学スポーツ科学部、2東京都立大学人間健康科学研究科、
掲載誌: The Foot
発表年:2024
巻号:61
ページ数:102128
内容:
本研究では、立位における足部筋力の力発揮に影響を与える要因をを明らかにするため、足指把持筋力、足アーチ、足部内在筋の大きさ、足アーチの硬さを異なる体格の被験者で評価し、これらの変数を座位時と立位時で比較した。 その結果、足指把持筋力は足部内在筋の筋厚と関係し、特に母指側の足部内在筋の筋厚は他の筋と比べて厚く、二足動作時において
前足部の母指側で強く働いていることが示唆された。立位時の足指把持筋力は、足部の筋の大きさ以外に足アーチに関する変数が力発揮の要因に影響していた。さらに、興味深いことに過体重者は通常体重者に比べ、立位時の体重あたりの足指把持筋力が低く、その筋力の増幅率も低下していることがわかった。これにより、肥満者は立位時における足部の力増幅メカニズムが損なわれている可能性があることが示唆された。これらの結果をまとめると、足指把持筋力は、母指側の足部内在筋の筋厚によって決まり、これらの筋の大きさは足アーチ機構を強化する上でも重要な要素であることが明らかになった。立位時の足指把持筋力は、足の筋の大きさだけでなく、加重による足アーチの変数など異なる要因で力を増幅させていた。一方、慢性的に足に過体重がかかる肥満者は、立位時の足指把持筋の力増幅機構を損なう可能性が明らかとなった。

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