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スポーツ科学部 廣澤聖士特任講師の研究が、英国の「Sports Biomechanics」の雑誌に原著論文として掲載されました

論文名:Kinematic considerations for achieving the quadruple axel jump: comparison with triple axel jumps among world-class figure skaters using tracking data
著者:Seiji Hirosawa
所属:桐蔭横浜大学スポーツ科学部
掲載誌:Sports Biomechanics
発表年:2025
巻号:オンライン早期公開
ページ数:1-12
概要:

本研究ではフィギュアスケートにおいて世界で一人しか成功例がない4回転アクセル(4A)成功のカギを探りました。
高得点を狙うために難度の高いジャンプを成功させることが重要です。これまでの研究では、ジャンプの回転数が増えてもジャンプの高さは大きく変わらないと報告されていました。しかし、世界トップレベルの選手たちが新たなジャンプを習得する際にどのような戦略をとるのかの詳細は明らかになっていません。
本研究では、史上初めて試合で4回転アクセルを成功させた選手と、競技で4Aに挑戦した別の選手に注目し、彼らがどのような戦略でこの超高難度ジャンプに挑んだのかを探りました。トラッキングシステムを活用し、ジャンプの高さ、飛距離、踏み切り時の速度、着氷後の速度、高さと飛距離の比率のデータを解析しました。
両選手とも3Aと比べて、4Aではジャンプの高さが明らかに高くなっていることが分かりました。4Aを成功させた選手と、惜しくも失敗となった選手の4Aは、世界トップクラスの選手の3Aと比較しても有意に高いことが判明しました。これは、これまでの研究が重視してこなかった「高さを上げる」という戦略が、4Aを習得するための重要な要素であることを示唆しています。
出版社論文ページリンク
https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/14763141.2025.2464787

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