学びの声・進路学びの先にあるもの

本法学研究科では、法学に関する理論的・実践的な能力を備え、社会の進展と福祉に貢献し得る知的・道徳的および応用能力を有する人材を幅広く育成することを目的としています。多種多様な社会に貢献すべく研鑽する学生を紹介します。

在学生の声

知りたい・学びたいをとことん追求する

 学部3年生の時に、刑事訴訟法の授業で「捜査」について学び、授業外で担当教員から丁寧に色々とお教えいただくなかで、この先生のもとでより深く学びたいと思い、早期卒業制度を利用し、3年から大学院に進学しました。
 そのため、大学院では、警察官職務執行法を中心に、「職務質問に付随する被疑者の留め置き」というテーマで、関連する法分野の授業などを履修しながら様々な観点から広く・深く専門的に研究しています。具体的には、YouTube等で違法職質と題する動画が配信され、レイシャル・プロファイリングといったことが問題視されてきているなか、実務でもその取り扱いに苦慮している留め置き等の問題を含め、警察官の職務質問とは何か、その意義・目的・やり方等を含め、どのような職質が正しいのか、そのあり方を研究しています。
 現在、博士後期課程の進学をも視野に入れつつ、研究成果等を活かしマスコミへの就職を希望し活動中ですが、こういった自身の学びたいことをじっくり時間をかけて追及できることが大学院の醍醐味かと思います。研究室での仲間や先生方を通じて、自身の専門性を高め、知的好奇心を満たし、自己実現を図ることができる貴重な場に進学できてよかったと思います。
安藤 海斗
桐蔭横浜大学法学部卒業、桐蔭横浜大学法学研究科修士課程在籍
安藤海斗

日中の知的財産法を学び、知財専門の法律実務家を目指す

 学部時代、ライブ配信に関する法学研究プロジェクトに参加したことを契機に、この業界に関する法的問題、とりわけ知的財産権に関する問題に強い関心を持つようになり、より深く研究したいと思い、大学院に進学することにしました。
 留学先として日本を選んだのは、日本が知的財産立国であり、自己完結型の立法・司法制度により、知的財産権の管理・保護を厳格にしており、中国の知的財産研究の参考にもなっているためです。しかし、知的財産権の本質は排他的な独占権であるため、このような知財管理・保護のあり方は、社会発展の阻害要因にもなりかねません。そのため、新たなオープンイノベーションの発展と知的財産権の保護との調和をどのように図るべきか、研究する価値があると考えています。卒業後は、大学院での知見を生かし、知的財産権に関する法律実務家として活躍したいと考えています。
 私の日本語能力は不十分なため、先生方の日々の忍耐と寛容さによって、日本で楽しく法律の勉強ができておりいつも感謝しています。このような貴重な経験ができる桐蔭横浜大学大学院での貴重な2年間を大切に過ごしていきたいと思います。
李 遠悠
西南法政大学国際法学部卒業、桐蔭横浜大学大学院法学研究科修士課程在籍
李 遠悠

修了生の声

恩師の言葉を契機に法律学に関心をもち教育・研究に従事する

 「自身の勉強(学問)が進んでいくと、一見、何でもないような何気ない日常の一コマが面白くなる」。学部時代、ゼミで伺ったこの言葉は、それまで大して勉強もせず、かつ同時期に初めて学問(特に刑法学)に興味と関心をもった私にとって、印象深いものでした。
 修士課程時代、例えば、刑事法を中心とした各特講では、研究者の先生方からはご自身の学問的思想を背景にした学問・研究への姿勢について、また、実務家出身の先生方からはご経験を踏まえた刑事手続の実際について、学問上、各院生と対等な立場を前提にご指導いただきました。さらに、院生時代を通じて毎週行われた、指導教授主催のドイツ刑法学文献検討会では、正確に、かつ批判的に検討等することに苦労している私を、じっと待ってくれている、そんな指導環境がそこにはありました。
 冒頭の言葉は、現在、研究・教育職として勤務している私に、重要なものを教えてくれています。また、学生たちにも伝えられるよう、取り組んでいきたいと考えています。
秋山 栄一
桐蔭横浜大学法学部卒業、桐蔭横浜大学大学院法学研究科修了
ノースアジア大学法学部専任講師・准教授を経て、桐蔭横浜大学法学部准教授
秋山栄一

平時とは異なった状況での大学院での2年間を振り返って

 私が法学研究科に入学した時は、留学生であるにもかかわらず、コロナ禍のため来日することができずとても残念な思いをしました。とはいえ、オンラインであっても、大学院での日本語による授業・課題は大変で、とてもやりがいがありました。2年次になり、ロックダウンが解除され来日してからは、「暗号資産の法的性質」という修士論文執筆のため、資料の収集等を含め多くの時間・労力を費やし、先生方のご指導により無事修了することができました。
 平時とは異なった状況での大学院での2年間は、とても充実した日々であり、日本語はもちろん、法学の知識においても、多くのことを深く学ばせていただきました。現在、中国の大手法律事務所に勤務しており、色々とはじめてのことばかりで慣れず困難等もありますが、帰国時に指導教員の先生よりいただいた励みの言葉を思い出しながら、日々前に進んでおります。
 大学院での貴重な経験は一生の宝です。本当にありがとうございました。
劉 晟東
華東政法大学経済法学部卒業、桐蔭横浜大学大学院法学研究科修了
北京盈科(上海)法律事務所弁護士
劉 晟東

SDGsの角度からサスティナブルな商品・サービスの情報を発信し、環境問題に貢献する

 大学2年次に中国に1年間留学した際に、国際交流の重要性を実感すると同時に、ごみ問題や環境問題に関する意識レベルの相違に驚き、これらに対する意識改革をグローバルに検討する必要性を感じ、大学3年で早期卒業し、大学院に進学しました。大学院在籍時はコロナ禍でしたが、先生方との距離が近く、気軽に相談でき、多様な観点から示唆に富むご指導をいただき、修士論文をまとめることができました。
 そして、修士論文で提示した結論を実践するべく、中国の大学院に進学するとともに、ドキュメンタリー制作会社の長期インターンに参加しメディア関連の知見を深めましたので、3万人ほどのフォロワーを集めたSNSにて、消費者・企業への意識改革を促し、サスティナブルな取り組みに積極的に関与できるよう、環境問題につき発信していこうと考えています。就職先も、こうしたプラットフォームを利用したクリエーターと企業・消費者とを結びつける業種を考えており、SDGsの角度からサスティナブルな商品・サービスの情報を発信し、今後も環境問題に貢献していきたいと考えています。
内田 拓海
桐蔭横浜大学法学部卒業、同大学大学院法学研究科修了
西南法政大学大学院法学研究科科在籍
内田拓海

進路

  • 国内
  • 福島工業高等専門学校一般教科准教授
  • 大阪経済大学経営学部准教授
  • 税理士(北原智之税理士事務所)
  • 司法書士(加藤俊明司法書士事務所)
  • 桐蔭横浜大学大学院博士課程(進学)
  • 中央大学大学院博士課程(進学)
  • 情報セキュリティ大学院大学(進学)
  • 株式会社ピーシーデポコーポレーション
  • 横浜トヨペット株式会社
  • ㈱ DEN ORIENTAL RELATIONS
  • レバレジーズオフィスサポート株式会社
  • 旭新株式会社
  • コムウェア ㈱
  • 東邦ハウジング ㈱
  • プロパティデータバンク ㈱
  • 東京油槽 ㈱
  • モリスジャパン ㈱
  • 海外
  • 華東政法大学経済法学部専任講師
  • 華僑大学法学院専任講師
  • 弁護士(北京盈科(上海)法律事務所)
  • 弁護士(天禾弁護士事務所)
  • 西南政法大学大学院法学研究科(留学)
  • 陕西鸿瑞集团投资有限公司
桐蔭横浜大学法学研究科の外観
  • 海外提携先大学
  • 西南法政大学、華東政法大学、南京師範大学、華僑大学、四川外国語大学との交換留学制度およびダブル・ディグリー制度があります。