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「柔道グランドスラムTOKYO2013」にて3位に輝いた宮崎廉君のコメントを掲載しました

平成25年度部活動報告会での宮崎廉君

今回、私は11月29日に日本で唯一開催される国際大会、グランドスラム東京に現世界チャンピオン海老沼匡選手の代役として出場しました。私はこれまで国際大会の経験がなく、初めての国際試合がこのグランドスラム東京という大舞台でした。代役が決まった瞬間、不安や緊張というよりは、楽しみだという気持ちの方が強くありました。なぜなら、監督やチームメイト、その他多くの人に試合を見せることで、これまでの恩返しができると考えたからです。また、試合前には大学の友人からも手紙を貰いました。何度も何度も読み返し、沢山のエネルギーを貰ったことを覚えています。

出場している選手は全員、私より実力や成績は格上です。しかし、気持ちでは決して負けないように最後まで相手に食らいついていこうと心に決め試合に臨みました。

初戦の相手はポーランドの選手で試合の中盤にポイントを奪い勝利しました。この勝利で緊張も和らぎ少し手応えを掴めたような気がします。続く二回戦はブラジルの長身の選手で、投げることはできなかったのですが、気持ちを全面に出し、先に先に攻め続け相手に指導を与え勝利しました。準々決勝は世界ランキング3位のフランス選手でした。二回戦同様、前半は先に先に攻め続け、相手に指導を与えてリードしましたが、中盤に入り不用意に技に入ったところをうまく返され敗退しました。やはり世界のトップ選手は勝負勘や勝負所が違うなと感じました。しかし、そんなに自分が思っているほど力の差あるようには感じず、落ち込むことなく敗者復活戦にまわりました。敗者復活戦を勝ち上がり、いよいよメダルをかけた3位決定戦です。相手は初戦で世界ランキング1位の選手、世界選手権で3位の選手を破り 勝ち上がってきたフランスの強豪選手でした。ここでもう一度、これまで私を支えてきてくれた方々、応援していただいている方々のことを考えました。そして感謝の二文字を胸に、体がどうなろうと先に攻め続ける気持ちで勝負する覚悟を決めました。この試合、本戦の5分間では決着がつかず延長戦に突入しました。正直なところ、このときの私は息もあがり、激しく体力を消耗した状態でした。しかし、心を落ち着かせ相手の息づかいを聞くと私よりはるかに息が上がっていることに気が付きました。私はもう一度気持ちを入れ直し、最後は片手で相手を押し込みポイントをとり勝利することができました。執念でもぎ取った勝利は、大学4年間の集大成であったように思います。

勝利が決まった瞬間、私は沢山の方々の顔が頭に浮かびました。多くの人が私に力を与えてくれ、また勇気を与えてくれました。本当に感謝の気持ちでいっぱいでした。  

私はこれからも日本代表として日の丸を背負い、海外で試合することができるよう必死に努力し、常に考え、感謝の気持ちを忘れず精進していきたいと思います。最後になりましたが、これまで支えてくれた両親、そして実績のない私を育ててくれた監督およびチームメイト、また、多くの大学関係者のご支援に心から感謝を申し上げます。ありがとうございました。

宮崎廉(スポーツ健康政策学部スポーツ教育学科4年)

【66kg級 試合結果】
1回戦:優勢勝(技有・背負投)
2回戦:優勢勝(指導3)
準々決勝:一本負(合技)
敗者復活戦:不戦勝
3位決定戦:優勢勝(技有・小内刈)


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