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法学部20周年記念論文集『法の基層と展開』の公刊について

法学部20周年記念論文集『法の基層と展開』

 法学部は、1993年の開設から2013年で20周年を迎えた。そこで、法学部教員一同で、これを祝うとともに、今後のさらなる発展を願い、『桐蔭法学』の編集・発行を担う桐蔭法学研究会が編者となって、統一したテーマのもと一書を共同で編むこととなった。それが、桐蔭横浜大学法学部20周年記念論文集『法の基層と展開――法学部教育の可能性』(信山社)である。

 本書の目的は、ユニバーサル化を迎え、従来型の高等教育が立ち行かなくなってきている状況のもとで、大学が自らの存在意義を再び見出すべく、「研究」と「教育」との新しい形での融合を模索し、今後の法学部教育の可能性につき、桐蔭横浜大学法学部から、一つの方向性を発信することにある。そのために、本書は、まず「第1部 法の原理・原則」において、自由・平等、意思、責任といった法の「基層」にかかる諸概念について検討する。次に、「第2部 多様化する社会と正義の重層性」では、グローバル化の進展等により「変容」した現代社会においてそれらがなお通用しうるのか、法に通奏低音をなし存在する正義の観点から検討する。以上を前提に、「第3部 法学部教育の新たな可能性」では、「展開」として、われわれはどのように新しい社会へと立ち向かっていくべきか、教育の可能性につき検討する。なお、各部の末尾では、コラムとして、法学部に関係する、西洋法制史研究所、日本法制史研究所、ミディエイション交渉研究所につき、写真付きで紹介している。

 「社会あるところに法あり」といわれるように、社会とは無関係に法を語ることはできない。本書は、この点を意識し、法学部教員がそれぞれの専門分野を通じ、研究活動と学生が必要とする知識・能力を結びつけ、その具体的なあり方を模索したものである。本書は、本校のいずれの図書館にも配架されているので、是非一度、手にとって頂ければ幸いである。

桐蔭法学研究会

法学部20周年記念「法の基層と展開」
(信山社:http://www.shinzansha.co.jp/140615hounokisoutotenkai-leaf.html)

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