2/5(土)、中等教育学校の第3回入試が行われました。中等教育学校の入試はこれが最終回となります。
〇なぜ勉強するの?
「何で勉強するの?」──お子様にこう尋ねられたことはありませんか。尋ねられたとき、信念をもって答えることができましたか。
なぜ勉強するのか。これは教員である私たちが、生徒たちからしばしば受ける問いの一つです。
私が教員になりたてのころ、やはり生徒にこう尋ねられて、それなりに自分の考えを伝えるものの、どこか奥歯にものが挟まったような言い方になっていることが気になっていました。自信がなかったのでしょう。
このことを当時担任していたクラスの保護者会でお話ししたところ、ずっと後になってある保護者の方から手紙をいただきました。
そこには「先生が以前おっしゃっていたこと、私もずっと考えてきましたが、ようやくその答えが見つかりました。『感動するため』ではないでしょうか」という趣旨のことが記されていました。
ストンと腑に落ちました。私たちは新しい物事を知ったり、今までわからなかったことがわかるようになると、「ああ、そうだったのか!」という感動を得ることになります。
大げさではなく、この感動とは自分を新しい世界へと導いてくれるものです。新しい世界を知るということ、これが学ぶことの意義なのです。そして、感動を積み重ねていくことが「夢」へとつながるのです。
受験勉強を通じて、お子様は「ああ、そうだったのか!」という感動を重ねてきたはずです。それだけでも中学受験には大きな意味があったのではないでしょうか。
そんなお子様の中学受験も終盤を迎えています。
受験をすると決めたその日から、お子様は本当に努力を重ねてきたことでしょう。
好きなスポーツや習い事を封印したり、思うように成績が上がらずに落ち込んだり。遅くまで塾で勉強し、家族と一緒に夕食を囲む機会も減ったり。人知れず涙した日があったかもしれません。
どうかお子様を誉めてあげてください。お子様のがんばりを最も近くで見てきたお父さんお母さんでなければ響かない言葉がきっとあるはずです。その言葉こそがお子様の自己肯定感を醸成するのです。
結果はどうであれ、中学受験を大切なお子様の成長の大きなステップにしてください。
中学受験を通じてお子様が成長すること──私たち桐蔭学園の願いです。
桐蔭学園中等教育学校を受験してくださった皆さま、本当にありがとうございました。これから始まる新しい生活が素晴らしいものとなることを願っております。
桐蔭学園中等教育学校
校長 岡田直哉
中等入試の様子は、校長ブログでもとり上げられています。
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