6月16日(金)、中学校女子部はアフリカのタンザニア連合共和国からのお客様をお迎えしました。来校したのはSakura Girls Secondary School(タンザニアさくら女子中学校)の生徒4名と校長先生を含む御一行様です。
コーディネーター補助の1人として、3年前に本校を卒業したOGも来てくれました。在学中に本校の海外留学制度を活用して1年間ニュージーランドに留学し、たくましくなって帰国したのがつい先日のように思われ懐かしかったのですが、タンザニアの中学生たちと自然に会話しながらいろいろお姉さんらしく世話をしている姿には胸が熱くなりました。
Sakura Girls Secondary Schoolは、日本の外務省のODA(政府開発援助)により、2016年1月キリマンジャロの山麓に開校した全寮制の女子中学校です。タンザニア連合共和国大使館のウェブサイトには、以下のように紹介されています。
「タンザニアをはじめ、アフリカの多くの地域では、女の子たちが教育を受けることは容易なことではありません。しかし、彼女たちが学問を修め、正しい知識と判断力を携えることにより、衛生や貧困など地球規模の様々な問題の解決への道が開かれます。タンザニアさくら女子中学校は全寮制の学校で、女の子たちが安心して学べる環境を提供しています。また、日本からのビジネスやリサーチの拠点としても活用が期待されます。タンザニアさくら女子中学校へのあたたかいご支援を、どうぞ宜しくお願いいたします。」
今回来校したSakura Girls Secondary Schoolの生徒は4人。中学校女子部2年・3年の生徒と一緒に英語、数学、地理、化学の授業を受けました。
化学の授業では、教卓上で行なう演示実験がスタンドに固定したiPadで中継してスクリーンに拡大投影され、教室内のどこからでも見やすいものとなっていたことや、生徒たちのノートに眼を留めた先生がタンザニアの中学生たちにそのノートを見せると、驚きの表情を見せてくれました。化学という言語に依存しない科目であったからこその体験だったでしょう。
タンザニアの公用語は英語とスワヒリ語です。本校の生徒たちは、英語を駆使して同世代の来訪者たちと楽しくコミュニケーションを取ることができました。授業で学んできた英語を、このような形で実際に使う機会があり、生徒たちも自分たちの英語が通じていることを実感していた様子です。
午前中に4時間授業を受けた後、生徒たちが作ったタンザニア国旗での「WELCOME」の文字が廊下に貼られているのを眼にして歓声が上がるところから交流会が始まりました。昼食をとりながらの交流でしたが、今日のここでの昼食は和食のお弁当。最近では、「washoku」「bento」という言葉が海外でも通じるようになるほど日本文化も国際化してきています。
タンザニアでは手やスプーンで食事をするそうですが、今回は初めて使う割り箸に悪戦苦闘。使い方を教えてもらいながら日本の食事を堪能しました。
また、生徒たちは日本の食材を紹介しながら食事をしていましたが、「がんもどき」や「こんにゃく」を説明するのには苦労していました。「こんにゃく」を外国の方に説明するのは大人でもなかなか難しいですよね。
外国の方々と交流することによって、自分たちが日本の文化について正確な知識を持っていないこと、知っていると思っていてもそれを説明するのが意外と難しいことに気付きます。
これは、本校が推進しているアクティブラーニング型授業でも大切にしていることであり、他者と考えを伝え合う中で「気づき」を得ることができます。今回の交流で生徒たちも色々なことに「気づいて」ほしいと思います。
交流会後、全員で記念撮影をして名残惜しくもお別れの挨拶となりました。Sakura Girls Secondary Schoolの校長先生から、「次は皆さんがタンザニアに来てくださいね」と言われ、生徒たちも笑顔でうなずいていました。
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