5月12日~13日にかけてアメリカ・ニューヨークの国連本部で行われた高校模擬国連世界大会に、中等教育学校6年の高橋遼くんと青木渓くんが出場しました。
中等教育学校の模擬国連部は、創部以来10年間で7回国内予選を勝ち抜き、世界大会に出場しています。今年も日本代表として高橋くんと青木くんがニューヨークへ乗り込みました。学園Facebookでもお伝えした奮闘記をまとめました。
◆5月9日(火)日本時間
高校模擬国連世界大会(ニューヨークで開催)に向かう中等教育学校6年の高橋遼くんと青木渓くんは羽田空港からニューヨークへ向かいました。今回彼らが担当するのはアフリカの小国家・カーボベルデ。
WHOに参加し、世界全ての人に健康を保証するには国際社会としてどのような取り組みが必要か話し合い、行動計画の策定を目指します。大きな期待と少しの不安を抱えて、いざニューヨークへ!
◆5月9日(火)1日目 以下現地時間
日本時間の朝4:30~6:00まで、カーボベルデ政府代表部にお伺いし、Rocha全権大使からカーボベルデの現状と外交方針について、詳細なご説明をいただきました。
カーボベルデの伝染病の状況について生の声を伺えたことで、大使として今会議に参加する責任を再認識しました。
◆5月10日(水)2日目
今日は午前中は自由時間だったので、ウォール街、9.11メモリアルパーク、バッテリーパークをめぐりました。
高橋くん、青木くんは「ウォール街が思った以上に狭く、ここが世界経済の一大拠点とは思いづらいけれど、密度の高いオーラを感じる」と話していました。
午後は国連本部にほど近いILOにお邪魔しました。SDGs(持続可能な開発目標)とILO(国際労働機関)の活動の関係を伺い、大変勉強になりました。
◆5月11日(木)3日目
多忙だった渡米3日目、朝は2011年に創設されたUN womenに、昼は軍縮担当上級代表の中満泉国連事務次長のオフィスに、午後は日本政府代表部に伺いました。
現実と過去をしっかり把握しつつ、どんな状況でも理想は失わずに最善手を模索するプロの外交官の方々から生のお話をいただくなかで、高橋くんと青木くんの「大使」ふたりはいよいよ士気が高くなって来ました。
「大使」たちは政策と戦略の最終確認をして、明日の会議に臨みます。
◆5月12日(金)~13日(土)4日目・5日目
4日目、いよいよ会議が始まりました。カーボベルデ政府代表は、全ての人の健康を保証するには先進国の援助頼みでは持続的ではないと演説しました。途上国の主体的な改善努力に先進国からの人的・技術的・資金的支援が有機的に組み合わされることで問題解決ができる、と訴えました。アフリカ連合も一枚岩になりきれていない状況ですが、粘り強い交渉を続けました。
翌13日、世界大会は終了しました。グローバル社会の中で自分の意見を主張し、他者の意見を傾聴し、皆が納得できる解決策を作る難しさを「大使」たちは痛感しました。残念ながら受賞はできませんでしたが、髙橋くんも青木くんも自分たちの力を出し切った明るい表情でした。
橋本雄介顧問より
今回の模擬国連世界大会は、参加したふたりの人生に大きな影響を与える1週間であったと思います。応援してくださった皆さまに改めて感謝いたします。ありがとうございました。
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TEL 045-971-1411(代表)