―「模擬国連部」、なじみの薄い人もいるかと思います。活動の内容は
まず、「模擬国連」とは、ニューヨークの国連で行われている国連会議を模して、学生が各国の大使となって話し合いをするというものです。元は大学生がやっていたのですが、今は高校生の大会もあります。中等教育学校は、全国でも数少ない、この「模擬国連のためのクラブ活動」がある学校です。模擬国連の会議はすべて英語で行われるので、普段の活動では交渉のスキルを学んだり、英語力の向上に励んだりしています。
― いつ頃から活動を
僕自身は中等3年の秋から活動をしていました。
― 活動の内容を具体的に
模擬国連の活動は、2人1組のペアで活動するのですが、僕はどちらかと言えばリサーチに時間をかけていました。授業の予習復習の時間はしっかり取って、それ以外の時間は模擬国連の活動に充てていました。模擬国連のリサーチをしている時間は振り返ってみても充実していたと思います。
― 世界大会で苦しかったことは
ニューヨークについてから大会まで、4日間ありました。現地に着いてから、自分の英語に対してすごくコンプレックスを感じてしまって、初日の午前の会議では一言も話すことができなかったんです。昼休みには泣いてしまったほど精神的につらい状態でした。
― どのように克服を
その日の昼食の時に、レストランの店員と英語でコミュニケーションをすることができたことで、「自分の英語でも伝わるものなんだ」と感じがして、気分的に楽になりました。
― そして世界大会が開幕
事前に聞いてはいたのですが、日本の模擬国連の大会と違って、各国の大使と自由に話せる時間がとても少なかったのが難しかった点です。大会は2日間で、議長がいて各国の大使を指名するのですが、なかなかその指名が回ってこずに、スピーチをする機会が少なかったのです。その少ない時間の中で、どうやって自分たちのアピールポイントを述べて存在感を出していくかが大変でした。
― どのようにして存在感をアピールしたのか
大会が後半になるにつれて、議長に直接かけあって、スピーチする時間を2回とることができました。その2回では自分の主張がしっかりできたと思います。
― 同学年の真坂卓実くんとのペアでしたが
僕が持っていないものを真坂は持っていたし、彼が不得意な部分を自分が埋めていこうと考えていました。その点では、すごくお互いがかみあっていたと思います。
― かける言葉があれば
大学進学後はお互いの信じる道を突き進んで、10年後、20年後も楽しく話がしたい(笑)
模擬国連部での活動、そして世界大会での戦いを笑顔で振り返ってくれた岡野くん。真坂くんとのペアについて話している時は、その絆の強さを感じました。最終回では中等教育学校での6年間の学校生活にインタビューの焦点は移ります。
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