【連載・まなびの窓】
2020.12.09 (水)

中等教育学校1年生 探究の授業4月~12月 その2

桐蔭学園中等教育学校の3つの柱の1つ、探究(未来への扉)授業の紹介の第2回です。
みらとび 図書室でのペアワーク

2学期の探究授業は、毎週1回、図書室で。

中等教育学校の学びの柱の1つ、探究(未来への扉)授業。4月から12月の様子を紹介する2回目です。第2回は、2学期(8/20~)、毎週1回、図書室で行った全10回の「偉人探究」の様子を紹介します。

みらとび 図書室の様子

図書室の様子。新型コロナウイルス対策のパーティションを設置。

「尊敬する人」と言われて、紹介できる人物はいますか? 中学生~大学生あたりだと「親」をあげる人が多いようです。良いことだと思うのですが、「他の大人を知らない」ことも大きな要因だと思います。

みらとび テーマ設定カード

生徒が提出した偉人探究のテーマ。なかなかユニークです。

中等教育学校1年生の2学期、「みらとび」の授業では、自分が気になる「偉人」について熱く語ろう! というテーマで探究を行っています。

みらとび 中等図書室に伝記を集める2

学園内の図書室から、中等1・2年がいるF棟図書室に「伝記」を集めました

学園内にある複数の図書館から、「伝記」を一か所に集めてもらいました。「学習マンガ」も多くありますが、実は、ここにも意図があります。

みらとび 中等図書室に伝記を集める

伝記マンガも豊富にあります。誰を調べようかな? まず3冊選んでみよう!

まずは、気になる伝記を手に取ってみます。「偉人探究」のルールは、図書館の中にある「本」から選ぶこと。すでに亡くなった偉人を選ぶこと。同じクラスで調べる偉人が被らないこと。

みらとび 図書室でのペアワーク2

「インターネット検索」はあえて使わずに、探究しよう。でもなぜ?

インターネット情報は使わずに調べ学習を進めます。デジタルネイティブの子どもたちは、なぜ?と疑問に感じます。

みらとび 図書室での講義の様子

インターネット、新聞、本のなかで、情報の信頼性が一番高いのは?

インターネットと新聞、書籍の情報の特徴、違いについて、考えます。情報の速報性と信頼性の関係に気づくと、そこからは、本の中の情報=信頼性の高い情報からの「語り直し」が始まります。

みらとび 本を資料に探究

調査した内容は、iPadアプリ「ロイロノート・スクール」でまとめていきます

「伝記」の情報をもとに、履歴書をつくり、偉人になったつもりで、自己紹介を行います。

みらとび 本を読み込む

本の見方が変わってきます。面白いエピソードの背景は?

一番おもしろいエピソードはどこなのだろう? そのエピソードの背景となった出来事は何だったのだろう? 偉人が残した名言は? 本から情報を得るために一生懸命になっていきます。教員は、適宜、相談に乗っていきます。

みらとび 読書記録 はじめ

2学期、初回の読書記録。内容記述は漠然とした表現。

書籍の読書記録の変化です。はじめは、漠然とした表現でしかなかったものが…

 

みらとび 読書記録 つぎ

2回後の読書記録。エピソードや背景がメモされています。

具体的なエピソードに変化していきます。

 

みらとび 偉人の履歴書

発表スライドの1枚目、偉人の「履歴書」。文献引用の方法も学びます。

「偉人になったつもりで自己紹介する」ためには、何を言葉にしたらいいのだろう?「外化」するために情報を俯瞰したうえで、大切な情報を選択していく必要があります。

みらとび 図書室でのペアワーク3

毎回の授業でペアワークを行い、自分の理解を「外化」します。

学習マンガは、実は、それがすでになされているのですが、その中で、さらに自分が気になったエピソードについて、自分の言葉で語り直せるようになります。そして、「偉人が偉人たりうる」時代背景への理解が欠かせないことが分かってきます。「時代観」がつかめてくると、「違和感」を改めて感じるられるようになり、伝えられるようになります。

みらとび プレゼンの準備

資料ができたら、次は、いよいよプレゼンの準備です。

例えば、北里柴三郎について調べている生徒は、「破傷風の血清療法」の何が画期的なのかを、自分の言葉で説明しようと一生懸命になります。「病気の人から菌を取り出し、毒素を抜いたうえで、人に投与すると、抗体ができる。ワクチンの開発の基礎をつくりました」

「課題の設定」、「情報の収集」、「整理・分析」ができたら、次は「まとめ・表現」です。(その3に続く)

###Posted at 2020-12-09 12:01:46. Original.No Edited.###

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