中等教育学校の学びの柱の1つ、探究(未来への扉)授業。4月~12月の様子を3回に分けて紹介します。第1回は、7月の対面授業開始の様子と、コロナ禍オンライン中の様子を紹介します。7月、最初の対面授業の生徒のふり返りには、「学び合う喜び」が表現されていました。
「具体的な理由を聞いたり、答えたりすると、さらにいろいろな意見を考えることができた」「実際の発表を聞くことでオンラインの時に比べて一層深く考えることができた」
「同じ考えでも言葉が違ったり、その問いに対しての見方が違う人がいた。次に何かの問いを考える時は、最初に考えた見方と違う見方でも考えてみたい」「(ペアワークの)相手の人が分かりやすい説明をしてくれたので、次の授業では、負けないくらい意見を出して、しっかり説明したい」
対面授業の「ふり返り」は、量・質ともに充実していました。対面授業で、ペアワークを行って考えを「外化」したうえで、クラスメイトの発表を聞いたり、そこを教員が補足していった情報は、「話し言葉」がベースになっています。
ティームティーチングで一緒に授業をしている杵村先生は、「文字による言語化が苦手な生徒も、ペアワークで語彙を獲得していくのではないか」と分析されていました。
4月~6月のオンライン授業期間は、動画による解説とテキストへの書き込み、iPadアプリ「ロイロノート・スクール」によるオンライン添削を用いて、「海洋プラスチック問題」を題材に探究のプロセス(①課題の設定 ②情報の収集 ③整理分析 ④まとめ表現 ⑤ふり返り)を擬似体験しました。
生徒は、iPadアプリ「ロイロノート・スクール」を利用して、自分のワークの成果をオンライン提出し、それに教員がコメントをつけて返却、オンラインでクラス内共有をしました。
一度も顔を合わせたことのない生徒たちとの言葉のやり取りでした。
残念ながら、課題を提出できない生徒も2~3割程度いました。桐蔭学園では「対面コミュニケーションの基礎」から体感していくプログラムhttps://toin.ac.jp/timeline/gakuen/21779/を入学時に行っているのですが、「場の力」の大切さを改めて感じました。7月の対面授業開始後の探究「みらとび」は、どんどん活気づいていきました。(その2に続く)
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