共学になって2年目の中等教育学校では、校舎の4Fで1年生と2年生が一緒に生活しています。夏休み明け、放課後の部活動も始まって、先輩と後輩の関係も徐々にできてきました。
今日は、部活動以外での1年生と2年生の「出会い」をセッティングしました。メンターとは助言者などという意味です。部活動・委員会活動以外でも、先輩と関わる機会をつくり、学校生活について質問できる斜めの関係ができたらと考えています。
密を避けつつ、1年生4名・2年生4名のグループに分け、グループ内で1年生と2年生のペアトークを5分間×4回、行いました。
企画に先立ち、1年生では、前週のLHRで、男女別のグループになって、「先輩に聞いてみたいこと」を出し合いました。「まなボード」というツールを使います。
「まなボード」は、4人程度で使用する小型ホワイトボード。アイデアを出し合うワークを行うときに桐蔭学園でよく使用するツールです。
先輩に聞いてみたいことをリストアップし、次の週に、先輩たちに質問しました。
グループで質問項目を出し合った後、クラスで共有しました。「部活があっても宿題は終わるか」「平日の過ごし方」「寝る時間、起きる時間」「スマホの制限時間」「先輩と仲良くする方法」「好きではない人との接し方」のような質問があげられていました。質問事項は、iPadアプリ「ロイロノート」でクラス内共有しています。
8/29(土)LHRの時間を使って、1年生は「メンターを見つけよう」、2年生は「メンターになろう」合同企画が実施されました。
初めて出会う関係なのですが、お互い、笑顔を浮かべながら、うなずきながら、話を聞いています。「傾聴の姿勢」を自然に取れている子どもたちに、思わず、目を見張ります。
1年生も2年生も、にこやかに話をしています。親密圏から一歩離れた初対面の人と、どうコミュニケーションをとるか。本当はなかなか難しいことだと思うのですが、軽やかにそのハードルを越えていました。驚きでした!
「テスト勉強はいつから?」という質問に、「3週間前から始める」という答えや、「帰宅した後、どう過ごしている?」という質問に、「テレビ見たり、スマホ見たりだらだらしちゃうから、帰HRで予定を立てたことを、最初に実行するよ」などと答えていました。
2年生が、「先輩」になっていました。助言をする19期生は、昨年の19期生とは全くの別物でした。「舞台が人をつくる」のだな、「今、これを話しながら、『先輩』になっている!」と大変うれしく感じました。
岡田校長先生も見学に来てくれました。岡田校長は、いつもにこやかで、教室の雰囲気にすっと同化します。校長ブログでも当日の様子が紹介されています。https://toin.ac.jp/principal/?p=5752
1年生のふり返りの紹介です。
「話がなくなっても、たくさん出来事を話してもらえて、とてもやりやすかった。1年後は、そういうことができるようになりたい」
「僕はリードされてばっかりだったので、次はリードする側になりたいです」
「部活や行事のことをたくさん聞けた。頑張れといってくれてうれしかった」
2年生のふり返りの紹介です。
「1年生が考えてくれていた質問の浅いところまでしか答えられなかった。もっと掘り下げて答えてあげられればよかった」
「笑顔がとても大事だなと思った。自分が笑顔で話すと、相手も笑顔になってくれたのでとてもうれしかった。今日、初めて僕はコミュニケーション能力が十分にあるのだと気付いた」
「話している時に1年生が相づちを打ってくれてとても話しやすかったです。自分の学校生活をふり返ることができました。後輩ができたことを実感し、改めて責任を感じました。うれしかったです」
今日の出会いを大切に。この後、何回か「メンター」の先輩に聞いてみよう!企画を実施する予定です。
「来年は、先輩として、話をするんだ」という予感が、もう1年生のみんなに生まれているところも、とても素敵だと思いました。
mail koho@toin.ac.jp
TEL 045-971-1411(代表)