連載「15歳のGC」授業レポート
2021.05.18 (火)

【連載・15歳のGC】授業レポート第4回 プレゼンの「台本」を作り、発表練習をしよう!

2021年4月、桐蔭学園中等教育学校は探究授業「15歳のグローバルチャレンジ」を始動しました。連載の4回目は「プレゼンの「台本」を作り、発表練習をしよう!」の授業風景をお届けします。
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教室には各国の基本情報シートが掲示中

2021年4月、桐蔭学園中等教育学校は探究授業「15歳のグローバルチャレンジ」を始動しました。

生徒は3人~4人のグループで或る国の大使となり、学年末の模擬国連会議に向けて1年間かけて諸問題の解決に取り組みます。

世界大会7年連続出場を誇る模擬国連部での活動をベースとした日本初の試みで、グローバルな視座を獲得する意欲的なプログラムです。

この連載では、1年間にわたって3年1組の「15歳のグローバルチャレンジ」を追い、生徒の取り組みを様々な角度からレポートします。今回は第4回の授業の様子です。


前回の第3回授業では、生徒たちは自分の担当国のPRプレゼン資料を作成することになりました。担当国にどのような魅力があるか、調査を開始しました。

「15歳のグローバルチャレンジ」授業レポート第3回 担当国PRプレゼン資料を作成しよう

3年1組へ割り当てられている国は以下の10か国です(毎回確認します)。

日本 ミャンマー コートジボワール
チャド 南スーダン ポーランド
サウジアラビア チリ コスタリカ カナダ

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今日の授業スケジュール

第4回 授業テーマ「プレゼンの『台本』を作り、発表練習をしよう」

今日の授業の目標は

① 資料をもとに自国のアピールポイントをスライドにまとめることができる。

② スライドをもとに、時間いっぱいを目指した発表台本を作り、練習することができる。

の2つです。大使たち(生徒たち)は力を合わせて担当国の魅力PRのプレゼンを作り上げていきます。

毎回授業の冒頭で、橋本教諭は世界の動向を知るニュースを伝えます。

今日はイスラエルとパレスチナ自治区のガザ地区の軍事衝突をとり上げました。

「イスラエルとパレスチナ自治区では、現在大規模な軍事衝突が起きています。ロケット弾が100発以上飛び交う、まるで戦争のような状況が続いています。平和な日本にいると気づかないことも多いですが、このような国際情勢についてもみんなが興味を持ってくれたら嬉しいです」と呼びかけました。

さて、前回授業で「国連で自国の魅力PRする大会が開かれることになった」という設定に挑むことになった大使たち。さっそく担当国の魅力発掘に乗り出しました。

今日の「お題」はプレゼンの「台本作り」以下の目標を示して生徒の活動を促します。

・国の魅力を伝えるための資料・台本を作ってください!

・みなさんは外交官です。ウケをねらった軽い発表はダメです。「他国」の人が知らないような魅力を伝えてください!

・時間的にも内容的にも正確な発表を目指してください

・全員参加の発表です。誰が・どこを担当するのかまで、台本に入れてください。

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iPadや書籍資料を用いて情報を収集します

次回以降行われる発表活動は、「授業の評価の対象となる活動」です。つまり、発表の内容・構成、発表の姿勢などが「そのまま成績の一部になる」のです。

しかも!グループ発表のため、グループ全員が同じ評価!まさに国の代表として恥じない発表が求められるのです。

ちなみに「15歳のグローバルチャレンジ」は探究(未来への扉)授業のタイトルですが、桐蔭学園では探究は「総合学習」に位置付けられており、授業内の活動や成果物が「総合学習」の評価となります。

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次回以降の発表活動の評価観点と基準

グループ内で発表分担が終わったら、各自の台本作りが始まりました。

各大使の持ち時間は約1分。自分の担当部分を「わかりやすく、かつ魅力が伝わるように」述べるにはどうしたらいいか、工夫が必要です。

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台本読み合わせのリハーサル中!

今日の最後のワークは台本の読み合わせです。自分の担当部分を大きな声で読み上げ、お互いの内容にかぶりがないか、主旨からずれていないか、などを相互にチェックします。

正しい日本語で台本に書いてあっても、実際に声に出してみると意味が伝わりにくかったりするものです。

この活動はお互いの発表をしっかりと聞く「傾聴」の姿勢が求められます。大使団の一体感が必要ですね。

各グループの練習を聞いてみると「ぜんぜん内容が足りない…」「長すぎて他の人の時間を取ってしまった…」など、反省のコメントも多く寄せられました。なかなか難しい!

授業のふり返りから生徒の感想を見てみましょう。

「ミャンマーは軍のイメージしかなかったけれど、ビルマ族・セパタクロー・食べ物など、実は魅力が多い!」

「南スーダンは鉱物資源に恵まれているし、本来は農業にも向いている。紛争がなければきちんとした独立国家としてやっていけるのに!」

「サウジアラビアの世界遺産であるマダインサーレハは、アッラーの怒りに触れて破壊された場所であり国民に忌み嫌われている。世界遺産なのに国民に嫌われているというのは珍しい。宗教の力の強さを感じた」

橋本教諭は「自国を比較する時に、なぜか日本と比較する大使たちが多いようです。指摘すると『しまった、自分は○○人だった!』と我に返る光景がとても興味深いです」

と話していました。

さあ、次回から2回にわたって(緊張の?)プレゼン大会です。大使たちの奮闘の様子をお届けできればと思います。がんばれ大使たち!

【15歳のグローバルチャレンジ 関連リンク】

「15歳のグローバルチャレンジ」の詳細はこちら

授業レポート第1回 担当国が決定!

授業レポート第2回 自国の基本情報を把握しよう!

###Posted at 2021-05-18 21:00:22. Original.No Edited.###

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