3コースを総計すると約900名規模の高校で、3泊4日の間、安全かつ「生徒一人一人の満足度が高い修学旅行」を実現するために、修学旅行実行委員を中心に旅行代理店の方々も交えて話し合って計画を練ってきました。
それが、神戸をハブとした西日本7か所(京都、鳥羽、倉敷、広島、松江、萩)を選択できる欲張りな修学旅行です。
生徒に「中学時代に修学旅行に行った人いる?」と聞いてみると、ほとんどの生徒たちは「コロナで…」と寂しそうに答えました。
この時の表情を見て、なんとか高校の修学旅行の楽しい思い出で修学旅行のイメージを上書きしたいという思いから、実行委員の生徒たちも「他校には真似できない満足度の高い欲張りな修学旅行を作ろう」という雰囲気になったと思います。
「欲張り」はもちろん当日だけでなく、事前指導からすでに始まりました。
特に、修学旅行実行委員が作成した西日本7か所のプレゼン動画は、旅行代理店の方も舌を巻くクオリティーで、7か所から1つを選ぶことが難しいくらい魅力の詰まった素晴らしい出来でした。
また、クラスでは宿泊地である神戸や大阪の歴史、文化、食などについて調べて発表しました。
その中に、阪神淡路大震災についてクラスメイトに説明するグループもありました。
今の高校生は阪神淡路大震災についてはまったく知らず、東日本大震災のことでさえ微かに記憶に残っているという生徒がほとんどです。
しかし、今年起きた能登半島地震に関しては、募金活動を行うなど何か役に立てることはないかと行動した高校生たちです。
震災から復興した神戸を実際に探訪することで、北陸地方の復興の手立てになる何らかのヒントを得ることができたのではないかと思っています。
それこそまさに「修学」旅行だと思いました。
今は自分たちにできることは微力かもしれませんが、この修学旅行での経験が将来大人になったときに、また社会に出たときに、きっと役に立つと思います。
今回すべての観光地を巡ることはできませんでしたが、受験が終わったら仲間と一緒に、この欲張りな修学旅行の続きを再スタートさせてほしいと願っています。
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