TIES(Toin International Exchange-Student・タイズ)プログラムは1990年に始まりました。アメリカ東海岸にある提携校5校の生徒が、主に桐蔭学園で生活をします。今年は、6月7日~29日で実施し、15名が参加しました。今回は、1991年に参加した方のお子様が、本プログラムに参加してくれました。期間中、当時の担当者とその留学生が顔合わせをしたり、その元担当者と元参加者である保護者がメールのやり取りを再開するなど、長くプログラムが続いてきたからならではの光景が見られました。
アメリカの提携校が夏休みで、桐蔭学園の学期中に開催されるこのプログラムは、アメリカから来る留学生にとってはホームステイや学校生活で日本の日常を垣間見ることができるまたとないチャンスです。一方、日常生活の中に外国から来た同年代の方々との交流機会があるのは、桐蔭生にとっても貴重な場です。
桐蔭学園では生徒「全員」がかかわることについて力を入れています。この国際交流も、「全員」という言葉を意識し、中等3年生全員(学年集会・英語授業など)、そして高校の希望者全員(ランチ交流・シンポジウム・休み時間のインタビューなど)と、交流機会がつくれるようになっています。そしてその高校での交流では、グローバルラウンジの実行委員が交流内容について考え、準備し、実行してくれました。また学園にはさまざまな日本文化系の部活があり、留学生は日々、和太鼓・筝曲・茶道といった部活動で体験をさせてもらえました。こういったところでも、桐蔭生が動作や所作の意味を説明するなどして、ホスト側にとっても意義ある交流になったと思います。さらに、普段授業を担当している教員が、柔道・書道・剣道の体験も提供してくれました。
留学生にとっては、普通の日本の家庭を体験できるホームステイも、貴重な機会となりました。ふり返りでも、「観光では見られないところを見ることができ、体験できた」とポジティブに捉えている声が溢れていました。
ただ体験して終わりにするのではなく、その経験を言語化する手助けとして、日本のことについて話し合うディベートや、ふり返りのシンポジウムを実施しました。その様子は校内で公開し、留学生がどのように考えているのか、留学生が普通に英語で議論するとどのようなスピードで話すのか、など桐蔭生にも気づきの場となりました。
期間中、最後の1週間は考査前です。留学生は奈良・京都や都内一泊の旅に出て、日本の歴史や現代の姿を見てもらいました。
9月の学園祭後に、今度はニュージーランドの提携校から9名の留学生が来校する予定です。新たな出会いを楽しみにしています。
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