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連載「15歳のGC」授業レポート
2022.03.10 (木)

【連載・15歳のGC】授業レポート第25回 来週の国連会議に向けて「公式発言」最終チェック

3年生の探究授業「15歳のグローバルチャレンジ」では翌週に迫った国連会議に向けてスピーチの最終確認。英語が飛び交う練習風景をレポートします。
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図書室での授業も最終回となりました

2021年4月、桐蔭学園中等教育学校は探究授業「15歳のグローバルチャレンジ」を始動しました。

生徒は3人~4人のグループで或る国の大使となり、学年末の模擬国連会議に向けて1年間かけて諸問題の解決に取り組みます。

世界大会7年連続出場を誇る模擬国連部での活動をベースとした日本初の試みで、グローバルな視座を獲得する意欲的なプログラムです。

この連載では、1年間にわたって3年1組の「15歳のグローバルチャレンジ」を追い、生徒の取り組みを様々な角度からレポートします。今回は第25回の授業の様子です。


前回の授業では、学年末の国連会議に向け、外交親書の返信および当日のシミュレーションを行いました。

多くの国が「○○国から外交親書が届いているから仲間になれそうだ」といった手ごたえをつかむことができました。前回授業の様子は以下のリンクからどうぞ。

第24回授業レポート「外交親書返信・予想構図を描く」

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原稿はあるものの、できるだけ聴衆を見ながら話したい

3年1組へ割り当てられている国は以下の10か国です(毎回確認します)。

日本 ミャンマー コートジボワール
チャド 南スーダン ポーランド
サウジアラビア チリ コスタリカ カナダ


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親書をくれた国の政策をiPad上でチェックします

第25回 授業テーマ「公式発言の練習をしよう」

いよいよ来週に迫った国連会議。今日のテーマは「公式発言」と当日の戦略の確認。

今日の授業の目標は

①公式発言の練習ができる

②デッドラインを策定できる

です。

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発展途上国の立場からスピーチするチャド大使たち

各国1分間の公式発言、今回の会議ではすべての国が英語で公式発言を行います。

大使たちは事前に英語の授業で公式発言の原稿づくり、発表を行いました。

今回の授業では大使間での最終確認、そしてクラス内発表を行い、本番に向けての準備を整えました。

前に出て発表した大使はどれも大きな声で自国の主張を伝えていて、本番に向けて期待を膨らませるものでした。

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クラスメートのスピーチを聞くことも大きな学びです

以下は地球温暖化についてのナウル共和国(太平洋南西部の島国)のスピーチ例です。※ナウルは今回の会議では設定されていない国です

まずは自国の紹介と直面する課題について話します。その後、あらかじめ模擬国連部から提示された12の解決策から2つを選び、なぜそれを選んだのかを説明します。

Thank you, honorable chair and hello fellow delegates.

We are the delegates from Republic of Nauru. Our country is the smallest island in this conference, located halfway between Hawaii and Australia.

In our country there have been frequent droughts in recent years, the islands are getting smaller due to rising sea levels, and fish cannot be caught.

We therefore attach the greatest importance to solutions No. 6 and No. 9. We are already facing the problems. People need to understand and support this.

We don’t have the technology to solve the problem. That’s why we’re recommending solution No. 6. At this conference, we have to distinguish between long-term and short-term solutions. We need immediate help now.

Our country is united with other countries as small island states and we will discuss how to stop global warming. I look forward to working with you. Thank you for listening.

議長そして各国大使の皆様

私たちはナウル共和国の大使です。私たちの国はこの会議に出ている国の中で最も小さな国の一つで、ハワイとオーストラリアの中間に位置しています。

わが国はここ数年干ばつに見舞われ、海面の上昇により面積が縮小し、さらに漁獲高も減少しています。

ゆえに、我々は地球温暖化の解決策としてNo.6「先進国から被害国への既存の気候危機による影響の対応のための支援」およびNo.9「国民の意識向上」に重点を置きます。皆さん、この政策への理解と支援をお願いします。

我々には地球温暖化を解決する技術がないため、皆様からの支援を必要としています。この会議では、私たちは長期的な解決策と短期的な解決策を区別せねばなりません。我々が求めるのは緊急的な支援なのです。

我が国はほかの小さな島国たちと連携し、地球温暖化を食い止める方法について議論します。みなさんと協力できることを楽しみにしています。ありがとうございました。

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すべて英語による公式発言 立派な発表姿勢でした

【参考】12の地球温暖化の解決策 The solutions of global warming

1. 石炭火力発電の削減 Reduction of coal-fired power generation
2. 炭素税の導入 Introduction of carbon taxes
3. 化石燃料補助金の廃止/削減 Eliminate/reduce fossil fuel subsidies
4. 技術開発のための資金援助(国内企業) Financial support for technology development
5. 環境に配慮している企業へ投資を推進するための取り組み
Initiatives to promote investment in companies that are environmentally friendly
6. 先進国から被害国への既存の気候危機による影響の対応のための支援
Support from developed countries to countries affected by the impacts of the existing climate crisis.
7. 先進国から途上国への削減政策のための支援
Support for reduction policies from developed countries to developing countries
8. 技術革新に向けた人材開発 Human resource development for technological innovation
9. 国民の意識向上 Raising public awareness
10. 原子力発電の推進 Promotion of nuclear power generation
11. 排出ガスの規制強化 Tightening of emission regulations
12. 吸収源対策の促進(植林、違法伐採の取り締まりなど) Promotion of sinks measures.

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原稿には繰り返し修正を加えた跡が

②の「デッドラインの策定」とは、「自国としてこの一線は譲れない」というラインを決めることです。

例えばある発展途上国を例にとると、上記12の解決策のうち「10 原子力発電の推進」だけは選択できない!という国があります。

「原子力発電そのものに安全上問題がある上、自国の経済規模では運用・維持できる見込みがない。さらに自国ではウランも産出しないため」という理由です。

このように、会議前に大使間で意見の共有を図っておくことが重要となります。

自国の政策3つのうち「絶対に実現したい政策」はどれか、残りの政策のうち「入れてもいい政策」や「絶対に取り組みたくない政策」はどれか、ワークシートに○△×をつけてシミュレーションを行いました。

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自国の状況に照らし、相容れない解決策には△や×を書き入れます

さあ、いよいよ来週は集大成の国連総会です。大使たちの1年間の成果を発揮する場です。どのような会議になるのか、今から楽しみです。

生徒のふり返りを紹介します。

・他国からの外交信書を確認して、国によってはすぐに協力関係が築けるところもあれば、お互い譲れないポイントが少なからずあってなかなか関係を築くのに苦戦したところもあった。最終的には多くの国が共通の理念・目標を持ったうえで協力することが理想だ(ミャンマー大使)

・今回の外交親書の返事を書いてみて気付いたのは、前回自分が書いたような喧嘩腰のカードが一枚もなかったことであります(コートジボワール大使)

・モテるのも大変だと思いました。忙しい!(笑)(たくさんの親書が届いて返事に大忙しの日本大使)

担当の橋本教諭は

「英語の授業で練習しただけあって、大使たちは英語でのスピーチにひるみませんでした。本番、あの大きなホールでどれだけのプレゼンスを見せてくれるのは楽しみです!」

と、話していました。

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同じ国の大使として1年間活動し、チームワークも抜群

【15歳のグローバルチャレンジ 関連リンク】

「15歳のグローバルチャレンジ」の詳細はこちら

過去の授業レポートの「まとめサイト」はこちら

###Posted at 2022-03-10 21:00:01. Edited at 2022-03-10 21:03:11.###

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