先生たちのおススメ本紹介 その5

 今回も、先生たちが実際にお子さんに読み聞かせをした中からのおススメをご紹介します!このシリーズでの紹介も10冊を超えました。好きな本はありましたか?


「こぶたはなこさん」シリーズ くどう なおこ 作 いけずみ ひろこ 絵 童話屋
 食いしん坊で動物村みんなとなかよし こぶたはなこさん。運動会では、最後のパン食い競争のパンを作る係になり、みんなに好きなパンを聞きにいくついでにお手伝い(?)をしたり、一緒に練習したりします。やはり食いしん坊だけあって、自分のパンが一番大きい…という最後の場面は何か微笑ましくて笑ってしまいます。
 お話の途中で、工藤 直子さんらしく、いくつか歌が出てきます。きちんと韻を踏んでいるので、何となく歌いだしても楽しく歌を歌えます。
 どのお話でも、動物村のみんなのやさしいところに心がほっこりします。子どもっていいなあ、と思う作品ばかりです。

 こんにちは。こぶたはなこです。わたしは たべることが だいすき。
うんどうかいでは、こりすすみえさんと いっしょに どうぶつむら みんなの パンをつくったのよ。みんなに すきなパンを ききに いったのも たのしかった!あと、こりすすみえさんとは いっしょに ピクニックに いったよ。やまほど おべんとうもっていったけど おはなばたけに つくころには…。あはは。
わたしの たんじょうびは、どうぶつむらの みんなの おかげで、わすれられない いちにちに なったよ。どうぶつむらのみんな、ありがとう!みんな、だいすき!
みんなも どうぶつむらに きてみてね。たのしいことが いっぱいあるよ。

 

『ぼたんちゃん』小川 洋子 作 岡田 千晶 絵 株式会社PHP研究所
 ブラウスのボタンの糸が切れて、あら、大変!ボタンちゃんは床にころころ転がって行っしまいました。そこで出会ったのは、アンナちゃんの思い出の品々……。アンナちゃんがまだ赤ちゃんの頃、一緒に過ごし、アンナちゃんを優しく包んでくれた大切な友だちです。皆がいてくれたから、アンナちゃんは、すくすくと大きく育ち、たくさんのことができるようになったのでした……。
 皆、アンナちゃんが大好きで、ずっと、かわらず アンナちゃんの無事を祈ってるのです。たとえ、もう、使われることがないとしても…。切なく、でも心が温かくなるお話です。

 こんにちは。わたし、ボタンちゃん。アンナちゃんが おでかけする ときに だけきる、おきにいりの ブラウスの いちばん うえの ボタンなの。ボタンホールちゃんと いっしょに きょうも また、アンナちゃんと おでかけしたのよ。
 あるひの こと、たいへんなことが おこってしまったわ。わたしを ブラウスに とめていた いとが ぷつっと きれてしまったの。わたし、ころころ よく ころがるかたちを している みたいで、いろいろなところに ころがって いったわ。そこには、アンナちゃんを たいせつに おもっている ともだちが いたの……。