月別アーカイブ: 2020年4月

作家さん(木村研さん)のこと

 去年、4年生(現5年生)に絵本作家の木村研さんが出前授業をしに来てくれました。そこで木村さんにたくさんのお話をしてもらい、自分たちで一冊の本をつくりました。お話づくりがニガテと思っていた人もあっという間にお話を思いついて楽しそうにしていましたね。
 さて、そんな木村研さん、今はたくさんの短いお話をインターネットにアップしています。毎日の音読にもピッタリの長さです。リンクをのせますので、ぜひ見てみてくださいね!

https://note.com/yomuyonde

 また、家で過ごす時間も長くなってヒマな時間がふえてきた人は、木村さんの書いたこんな本もあります。

いつもならいそがしくて作れないようなおもちゃ作りにもチャレンジしてみてくださいね!

 

先生たちのおススメ本紹介 その2

昨日に続いて、今日も小学校の先生たちが自分のお子さんに読み聞かせている本のご紹介です。さあ、どの先生のおススメか、分かりますか?

『もっちゃうもっちゃうもうもっちゃう』
土屋 富士夫(つちや ふじお)作・絵 徳間書店

ひでくんに次々に襲い掛かるピンチ!色々な人(?)が見たことのないような個性的なトイレに誘ってくれるのですが…。ひでくんの必死な様子を応援しつつ、こんなピンチもあるかもね、と笑ってしまいます。「もっちゃうもっちゃうもうもっちゃう」のリズムに乗って楽しく読み進められます。

あれ?あそこに とっても あわてている おとこのこが いるよ。もっちゃうもっちゃうもうもっちゃうって…
おしっこに いきたいの?それなら ちょうど いくところだから いっしょに いってあげよう。
え?ぼくの トイレでは できない?じゃあ しかたがないなあ…。
あのこは ぶじに トイレに いけたかな?

 

『おまえうまそうだな』
宮西達也(みやにしたつや)作・絵 ポプラ社

するどい目つきをした肉食恐竜ティラノサウルス。赤ちゃん恐竜を食べようと、よだれをたらしながら「お前うまそうだな」と近づきます。一方ひとりで生れてきた、小さく弱い草食恐竜アンキロサウルスの赤ちゃん「ウマソウ」。「ウマソウ」には純粋な心とやさしさしかありません。ティラノサウルスとウマソウの突然始まった共同生活。素敵な親心を感じられるお話です。

ぼくのなまえは、「ウマソウ」なんでしょ。ここからはじまる、ものがたり。「くさよりも、にくのほうが・・・。い、いや おとうさん おなかすいていないから、おまえ、ぜんぶたべろ。」「ぼく、おとうさんみたいになりたいんだ。おとうさんとぜったいいっしょにいる!」とつぜんおとうさんになってしまったティラノサウルスとおとうさんとしんじているウマソウ。さいごはどうなってしまうのでしょう・・・。

読み聞かせにおススメの本なので、ぜひ、おうちの人に読んでもらったり、弟や妹に読んであげてみてくださいね!

 

先生たちのおススメ本紹介 その1

 今日は、小学校の先生たちからのおススメの本のご紹介です。今回紹介した本は、先生たちが家で自分のお子さんに読み聞かせをしている本です。どの本がどの先生の紹介かな?なんてことを想像してみても楽しいですね!今日は、2冊をご紹介します!

「へんてこもりシリーズ」
高楼 方子(たかどの ほうこ)作・絵 偕成社

『ヘンテ・コスタのもり』
「へんてこもり」と呼ばれるようになった森では、本当にへんてこなことが起こります。しりとりの続きが思いつかなくて「まるぼ!」と適当に言ったら、本当に「まるぼ」という名前のヤカンの形をした生き物が出て来たり、歌を歌ってスキップしないと「コドロボー」につかまってしまったり 読んでいて、次は何が起きる…のかな、とわくわくどきどきします。また、文章全体にユーモアが散りばめられていて、どの場面を読んでもくすっと笑いがこみあげます。
登場人物の会話や歌が面白いので、友だちと再現して楽しむのもよいと思います。

やあ、ぼくはまるぼ!ヤカンもく、マルヤカンか、マルボというのが、どうぶつがくしゃによる わたしのぶんるい。だから、みたかんじ、ヤカンににているかも。ぼくがいるのは、へんてこもり。へんてこもりでは、まいにち、おもしろい へんてこなことが おきるんだ。みんなも、あそびにおいでよ。たのしいなかまが、たくさんいるよ。よくきてくれるのは、そらいろようちえんの4人のともだちなんだ。このまえも、その4人と、しりとりをしてあそんだばかり。こんどは、なにをしようかな。
 

『そらまめくんのベッド ≪こどものとも≫傑作集』
中屋 美和(なかや みわ)作・絵 福音館書店

自分のベッド(殻)が一番大好きなそらまめくん。たくさんのお友だちがそのふわふわのベッドに寝かせてよ、とお願いしにくるのですが、色々と理由をつけて貸してあげられません。
そんなある日、そらまめくんの大事なベッドがなくなってしまって…。
自分のことしか考えられなかったそらまめくんですが、大事なベッドがなくなって、友だちに優しくすることの良さに気づきます。お友だちに優しくなれる本です。
このお話はシリーズになっており、続きの話もあります。

みんなの たからものは なに?ぼくの たからものは ベッド。くものように ふわふわで わたのように やわらかい。よく ねむれるから、あさも すっきり おきられるよ。たからものだから、だれにも かしてあげない。ぼくだけの ベッドだもの。でも、その たいせつな ベッドが、なくなっちゃったんだ!!みつからなかったら どうしよう… 。
 

 さあ、どの先生の紹介か分かったかな?明日ももう2冊ご紹介します。お楽しみに!

 

「ふしぎ駄菓子屋銭天堂」1巻無料公開中!

 大人気シリーズ、「ふしぎ駄菓子屋銭天堂」の1巻が、現在偕成社のホームページで無料公開中です。
 悩みを抱えた人のところに現れる銭天堂。そこで売られている不思議な駄菓子の力で、人々の悩みが解決していきます。でも、駄菓子の力に頼りすぎたり、約束を守らなかったりすると……。
 ちょっと怖いお話もあるけど、短くてスラスラ読める、小学生に大人気のシリーズです。まだ読んだことがない人はぜひ読んでみて!期間限定なので、読みたい人はお早めに!

偕成社 https://www.kaiseisha.co.jp/

 

ベートーヴェン

 今日は、ある先生からの文章を載せています。音楽と本に関することを書いてくれました。さあ、だれ先生が書いた文章か、わかるかな?


 先生は、小学生の時に「ベートーヴェン」という漫画形式になっている伝記の本を読みました。読書が苦手であった先生にでも漫画になっていることでとても読みやすく楽しく読むことが出来ました。その時に一番覚えているのがベートーヴェンは耳が聴こえなくなった作曲家であったということです。音楽家にとって音が聴こえないというのは最も辛いことです。それは音楽を続けることさえ難しくなってしまう大きな問題です。しかしベートーヴェンは聴こえなくなってからも曲を書き続け、今に残る偉大な曲を残しているということを知りました。

 本当の驚きは大人になってからです!!

 桐蔭小学校では、音楽会で「よろこびのうた」を全員で歌っています。これは、ベートーヴェンの「交響曲第9番(通称だいく)」の一部を歌っています。実際の曲は、オーケストラで編成されており時間は約74分の壮大な曲です。ベートーヴェンは、その曲を全く耳が聴こえない状態で書き上げました。先生が本を読んだ頃はそこまでの大曲ということは知りませんでした。大人になって第九の全てを聴いたとき、小学生の時に知ったことと、実際の曲の結びつきは想像を超える驚きと大きな感動を感じました。
 是非、皆さんも時間がある今こそ伝記を読んでみてもいいかもしれませんね。そしてベートーヴェンの第九も是非聴いてみて下さい。

おまけ
 一説によるとCDの時間(74:42)は第九がすべて入るために決まった。とも言われています。耳が聴こえない中でそれだけの影響を与える曲を作った「ベートーヴェン」。
 すごいですねー!
 この長い曲を全部聞いてみたい人は、リンクを貼っておきます。実はこの楽団には先生の友達もいますよ。ぜひ聞いてみてくださいね。

https://www.youtube.com/watch?v=b7SrTczS3uY

 

バーバパパ、昨日で50歳!

 昨日は「おばけのバーバパパ」の原作が発表されて50周年の日でした。おばけ、と言っていますが、実はバーバパパの原作にはおばけという言葉は出てこないそうです。形が変わる不思議な様子から、翻訳したやましたはるおさんがおばけという風にしたそうですよ。
 そんなピンクの「おばけ」バーバパパ、50周年に合わせて記念グッズなども出ているようです。イベントをやっている会社のリンクを貼っておくので、バーバパパシリーズが好きな人は見てみてね!バーバパパのこいのぼりを作れたりする、遊びコーナーもありますよ!

50周年特設サイト https://www.plazastyle.com/barbapapa50th/

 

今日は何の日? ~第2弾~

 本日、4月23日は、「世界 本の日」です。1955年11月、パリで開催されたユネスコ総会において、毎年4月23日を、「世界 本の日」とする宣言が採択されました。
 本の良さを再認識し、親近感を育むことを目的としています。桐蔭学園でも、この休校期間中に本の良さ、すばらしさをみなさんに感じてもらおうと、きりりん図書館ニュースを開館しました。本がみなさんにとってもっと身近なものになることを願いながら、本日もみなさんへ記事を書いています。

 今回は、日本の絵本が国境を越えて様々な外国語に翻訳され、世界中の子どもたちに親しまれている絵本をいくつか紹介します。

『ぐりとぐら』
 1963年の出版以来、英語、フランス語、韓国語、タイ語など12言語で翻訳出版されています。

『りんごかもしれない』
 ヨシタケシンスケさんの著書は読んだことがある人も多いかもしれません。この絵本も、英語、韓国語、中国語、フランス語、オランダ語などに翻訳出版され世界の人々を楽しませているようです。

『もったいないばあさん』
 日本のもったいない精神を広めて、環境改善を目指すべく、出版社である講談社と国際協力機構(JICA)の連携事業として出版が実現。インド、ニューデリーでヒンディー語版が出版されています。

 まだまだたくさんの絵本が国境を越え、世界の人々に絵本・本の良さを届けています。日本からだけではなく、日本にも世界各地から多くの素晴らしい本が届いています。今読んでいる本を、世界中の人々も読んでいると思うと、なんだか世界の人々とつながっているような感覚になりますね。

 

先生インタビュー①

 みなさん、たくさん本を読んだりして、家の中で充実した時間をすごせていますか?さすがに読みたい本をもうほとんど読んじゃった!なんて人もいるかもしれませんね。
 そこで、今日は先生たちへインタビューをしたので、その内容をご紹介します!
 第一回目は、今年度より新しく桐蔭学園小学校、幼稚園の園長・校長先生になった森先生へのインタビューです!
 森先生とはまだ話したことがないでしょうから、どんな先生なのか、ワクワクしながら読んでくださいね♪

<先生へインタビュー!>
Q1 名前、担当教科や学年を教えてください。

 森 朋子, 園長・校長先生

Q2 先生のマイブーム、趣味は何ですか?

●犬と遊ぶこと=子どものころから一緒に育ちました。大事な家族の一員です。
●物語を読むこと=特に疲れているときは,違う人,違う環境,違う人生を体験できる物語を読むことが大好きです。
●散歩すること=知らないところを歩くのが好きです。
●マンガを読むこと=主人公が試行錯誤しながら成長するストーリーが好きです。

Q3 小学生のころに読んで好きだった本は?

●低学年のころは,怪盗紳士 怪盗ルパン全集シリーズです。続けてホームズ,怪人20面相など,ちょっと怖いのが好きでした。
●高学年では『ニルスの不思議な旅』がお気に入りです。実は最初,アニメをテレビで見てから本を読みました。

Q4 最近読んだ本で面白かった本は?

●ハリーポッターシリーズを読み返しました!やっぱり面白い。映画もいいですが,本だと自分のイメージのハリーに会えます。
●『空海の風景』
時間があったので,久しぶりに手に取ってみました。空海という天才がどのような世界を見ていたのかを追体験しています。司馬遼太郎さんは何回も読み返しています。
●『転生したらスライムだった件』
ネット小説です。息子からのおススメで読みました。リーダーシップのあり方を考えさせられました。

Q5 各テーマのおススメの本は?

 知識をたくさん得られる本
『三国志』(文庫版)
歴史もの,大好きです。コミックで読むと背景がわかりやすいです。

 友達を大事にしたくなる本
『精霊の守人』
友達という言葉が当てはまるかわかりませんが,大事な人を守る,大事なことを守る,といったことを中心に,ファンタジーの世界が展開します。

 文字が少ない本
『ニコルおじさんのひみつの木』
絵本ですが,大人が読んでも面白いです。

 考えさせられるテーマの本
『電脳コイル』
インターネットにつながっている電脳メガネを子ども達がかけている世界です。もうすぐ来るかも。

Q6 みんなに向けて一言をお願いします。

寝る前に本を読んでいます。いろいろなことがあった1日でも,物語の中に入ることで元気になれる気がします。外で遊 べない時こそ,ぜひいろいろな物語の世界に飛び込み,旅をしてみてください。
保護者のみなさま,ぜひ子ども達のお勧め本を読んでみてください。本の内容を楽しむだけでなく,同じ世界観を子どもと共有する2度おいしい体験です!

 

昔話のお話 その3

 昔話のお話、第三弾です。昔話シリーズ最終回です。(多分)

 さて、「昔話」、と言われるとよくイメージされるのがグリム童話、イソップ物語、アンデルセン童話です。この中には一つ、昔話でないとはっきりしているものがありますが、どれかわかりますか?
 正解は、「アンデルセン童話」、です。簡単に説明しましょう。
 グリム童話はヨーロッパの昔話を集めてグリム兄弟という人たちが本にまとめたものです。まとめたグリム兄弟の名前がついていますが、中身は昔話。
 イソップは古代ギリシアの人といわれています。その人がつくったお話をまとめたものと言われています。そのため昔話かどうかは微妙なところですが、ただ、あまりに昔のことでそれが本当にイソップの書いたものなのかどうかがはっきりわからないので、昔話の仲間に入っているようです。
 最後のアンデルセン童話は、デンマークという国のアンデルセンが書いたお話です。書いた人がはっきりわかっているので、これはあまり昔話とはいいませんが、書かれたのが200年近く前なので、昔話グループと一緒に紹介されていることも多く、紛らわしいですね。

 アンデルセンが書いたお話は「マッチ売りの少女」「みにくいアヒルの子」「人魚姫」などのお話があります。どれも有名なので、聞いたことがある人も多いでしょう。
 昔話ではありませんが、心に残るお話がたくさんあるので、ぜひ、こちらも特に高学年の人は読んでみてくださいね!

 それでは、また次の記事で!

 

昔話のお話 その2

 前回に引き続き、昔話のお話です。今日は「昔話ってなに?」というお話。

 木曜日の動画でも少し言いましたが、昔話(民話とも言います)とは、人々の間で語られながら今に伝わった物語です。特定の誰かが書いたことが分かっているお話や、昔のことを最近になって書いたお話などはあまり昔話とはいいません。
 「むかしむかしあるところに」、で始まる、いつのことか、どこのことかもわからないようなお話を昔話、ということが多いです。
 反対に、これはおそらくこの時代のここで本当に起きたことだろう、というものは伝説と言います。詳しく話すと長―いお話になるので、興味がある人は違いを調べてみるのもよい自由研究になりますよ!

 さて、前回の記事のクイズですが、「世界五大昔話とは?」、という質問でした。予想はできましたか?それでは発表します!

 三匹の子ぶた
 ヘンゼルとグレーテル
 あかずきんちゃん
 おおかみと七匹の子やぎ
 ブレーメンのおんがくたい

 この五つでした!実はこれは童心社、という会社から出ていた紙芝居のセット、「世界五大ばなし」に入っているものです。世界五大昔話ははっきりときまっているものがあるわけではないので、出版社や人によっていろいろ違います。こちらも自分のおススメ五大話を考えても楽しいですね!

 ところで、上に書いた五つのお話は、ほとんどがグリム童話です。じゃあグリム童話って何?イソップ童話とかもあるよね?というふしぎがわいてきますね。
 それについては、また明日!