最新の投稿
1 2024年7月19日  NEW!! 1学期の最終登校日(朝会)
2 2024年7月18日 高校硬式野球部 ベスト8
3 2024年7月15日 神奈川私学(高校)展に参加しました
 
記事一覧

高校を受験する皆さんへ

2/11は桐蔭学園高校の入学試験です。高校受験生の皆さん、今どのような心境ですか。

私(岡田)が桐蔭生によく話すエピソードを紹介しましょう。高校3年生を担任していたときのことです。

毎年1月の土日に行われる大学入試センター試験(現在の大学入学共通テスト)の当日、私は桐蔭生の試験場となったある大学の正門前で、次々にやってくる生徒たちを激励していました。すると、よく見知ったA君がこちらに向かってくるのが見えました。いつも友人たちと賑やかにやりつつも、学習に対しては人一倍集中力をもって取り組んできた生徒です。いつも通り、仲間と一緒にワイワイやってくるのだろうと思いきや、この日はひとり。

【下の写真は12月に行われた学園祭の様子】

③IMG_6332 ④IMG_0891

私の前に立ったA君は、口を真一文字に結び、顔はこわばり、握手する手はぎこちない。緊張しきっているのが痛いほどわかります。たしかにセンター試験の出来が合否に大きく関係するといわれる国公立大医学部志望のA君が緊張するのは無理もありません。ただ、この緊張度合は尋常ではない。結果は…惨敗でした。

本番では、練習で出来なかったことが出来るなどという奇跡は起きません。今までに培ってきた力を100%発揮できるかどうかにかかっているのです。そのためには、試験場という「非日常」に、いかに「日常」を持ち込めるかがカギになります。A君が失敗してしまった原因として、受験を特別視してしまったあまり、完全に「非日常」モードで突入してしまったことがあります(後日、見事第2志望の国立大医学部に合格したA君もそのように自己分析していました)。

IMG_1235

いつも仲間と賑やかに過ごすタイプなら試験当日もそうすればよいし、逆にひとりで行動することが多いタイプならやはりそうすればよいのです。受験に向けて気持ちを持ち上げることはもちろん大切です。しかし、試験場に「日常」を持ち込み、普段の力を100%発揮するためには、受験をあまりにも特別視することは禁物です。

いよいよ高校入試が始まります。皆さんの「日常」を胸に秘めて、がんばってください。

※入試の前日(10日)から当日にかけて、降雪の予報が出ています。状況次第では試験時程に大きな変更が生じる可能性もあります。前日10日に学園公式ウェブサイトの「TOIN HEADLINE NEWS」および桐蔭タイムラインにてお知らせする最新情報を、必ずご確認ください。

IMG_0915

 

中等教育学校入試(第3回)

2/5(土)、中等教育学校の第3回入試が行われました。中等教育学校の入試はこれが最終回となります。

IMG_1649

〇なぜ勉強するの?

「何で勉強するの?」──お子様にこう尋ねられたことはありませんか。尋ねられたとき、信念をもって答えることができましたか。

なぜ勉強するのか。これは教員である私たちが、生徒たちからしばしば受ける問いの一つです。

私が教員になりたてのころ、やはり生徒にこう尋ねられて、それなりに自分の考えを伝えるものの、どこか奥歯にものが挟まったような言い方になっていることが気になっていました。自信がなかったのでしょう。

このことを当時担任していたクラスの保護者会でお話ししたところ、ずっと後になってある保護者の方から手紙をいただきました。そこには「先生が以前おっしゃっていたこと、私もずっと考えてきましたが、ようやくその答えが見つかりました。『感動するため』ではないでしょうか」という趣旨のことが記されていました。

IMG_1651

ストンと腑に落ちました。私たちは新しい物事を知ったり、今までわからなかったことがわかるようになると、「ああ、そうだったのか!」という感動を得ることになります。大げさではなく、この感動とは自分を新しい世界へと導いてくれるものです。新しい世界を知るということ、これが学ぶことの意義なのです。そして、感動を積み重ねていくことが「夢」へとつながるのです。

受験勉強を通じて、お子様は「ああ、そうだったのか!」という感動を重ねてきたはずです。それだけでも中学受験には大きな意味があったのではないでしょうか。

IMG_1657

そんなお子様の中学受験も終盤を迎えています。

受験をすると決めたその日から、お子様は本当に努力を重ねてきたことでしょう。好きなスポーツや習い事を封印したり、思うように成績が上がらずに落ち込んだり。遅くまで塾で勉強し、家族と一緒に夕食を囲む機会も減ったり。人知れず涙した日があったかもしれません。

どうかお子様を誉めてあげてください。お子様のがんばりを最も近くで見てきたお父さんお母さんでなければ響かない言葉がきっとあるはずです。その言葉こそがお子様の自己肯定感を醸成するのです。結果はどうであれ、中学受験を大切なお子様の成長の大きなステップにしてください。

中学受験を通じてお子様が成長すること──私たち桐蔭学園の願いです。

桐蔭学園中等教育学校を受験してくださった皆さま、本当にありがとうございました。これから始まる新しい生活が素晴らしいものとなることを願っております。

IMG_1663

 

中等教育学校入試(第2回)

2/2(水)、中等教育学校の第2回入試が行われました。本日は午後実施、穏やかな天候に恵まれました。

IMG_1450

〇受験生としての「顔」

桐蔭学園の入試では、保護者の方が付き添うことができるのはシンフォニーホールの前まで。そこから先は受験生が1人で受付、そして試験場へと進むことになります。試験が終了するまで、保護者の方と会うことはできません。

IMG_1456

お子様の肩を抱いて励ますお母さん、グータッチをして送り出すお父さん、そして顔を紅潮させて少し足早に受付へと向かうお子様──毎年、このシンフォニーホール前での光景には大きく心を揺さぶられます。

IMG_1636

子どもが補助輪なしで自転車に乗れるようになった日──半べそをかきながら何度もトライし、ついにこちらが荷台から手を放したタイミングで自力でしっかりとペダルを踏みこんだ瞬間の、胸が熱くなる思い──これを思い出すのです。

保護者の皆さん。1人で試験場へと向かうお子様、さぞかしご心配でしょう。でも大丈夫。お子様はしっかりやっていますよ。私たち教員が見ています。

IMG_1626

お子様の行動範囲が広がるにつれて、「場」の数が多くなっていきます。幼いころはそれこそ家庭が「場」のすべてであったものが、保育園・幼稚園という「場」、小学校という「場」、友人関係、習い事や塾…といったように次第に多彩になっていくのです。そしてお子様は、それぞれの「場」におけるそれぞれの「顔」を持つようになります(これは決して悪い意味ではありません)。お子様の人格は、この「顔」の集合体から形成されています。

今回、お子様には中学受験生としての「顔」が加わりました。保護者の方が知りえないお子様の「顔」です。これは、半べそをかきながら自転車の練習をしていたころとは違う、凛々しく逞しい「顔」です。成長とは、多くの「顔」を持つようになることなのかもしれません。それだけ多くの「場」(=世界)を知るということ。

IMG_1646

保護者の皆さん。新たに受験生としての「顔」を得たお子様に対してできること──それはお子様が帰ってきたときに温かく迎えてあげることです。自分の力でペダルをこいで新しい世界を見てきたお子様を、両手を挙げて、笑顔で、迎えてあげてください。「よくがんばったね。頼もしいよ!」──この一言で十分。生まれたときから持っている、家庭での「顔」に戻れる瞬間です。

これがお子様の自己肯定感につながります。

本日受験してくださった受験生の皆さん、保護者の皆さま、ありがとうございました。

IMG_1635

 

中等教育学校入試(第1回)

2/1(火)、いよいよ中等教育学校の入試が始まりました。本日は午前、午後両方の入試が実施されました。

IMG_1439

〇中学受験の意味?

毎年、桐蔭学園では中等5年生・高校2年生を対象とした、5人の著名な卒業生によるパネルディスカッションを開催しています(コロナ禍の中では開催できていませんが)。その中のお1人は、桐蔭に在籍していた6年間、周囲の森林に入っては虫を採集し、その名前を覚えたそうです。また他の方は、3年間で相撲関係の本を400冊読破したそうです。そして、このお2人は口をそろえて「中高時代の経験に無駄なものなど一切ありません」と断言されます。

IMG_1437

教員としての経験の中で、次のようなことを口にする生徒にしばしば出会います。

「今やっていることに何の意味があるのかわからない。無駄だ」

先のお2人は、虫の採集をしているとき、相撲の本を読んでいるとき、果たして「意味がある」と思っていたのでしょうか。「将来役に立つ」と信じていたのでしょうか。

たとえば修学旅行や合宿などの学校行事。それが現在進行形で行われている間は、その意味などわからないでしょう。現役の小学生に「小学校生活の意味は何か?」などと尋ねてもわかるはずがありません。今やっていることの意味は、今はわからない。すべてが終わったとき、初めてその意味がわかるものなのだと思います。

IMG_1605

ただ、意味がわかるようになるためには、そのことについてふり返ることが必要。あることを「体験」したら、それをそのままにすることなく、しっかりとふり返る。こうすることでその「体験」が「経験」となり、自分の中に蓄積されます。「体験」をそのまま放っておくと、蓄積されずに消え去ってしまいます。体験が、それこそ「意味のない」ものになってしまうのです。

中学入試の真っただ中にいる受験生には、なかなかその意味はわからないもの。それでよいのです。大切なことは、すべてが終わったときに、しっかりとふり返りをすることです。中学受験を「体験」したことで自分はどう変わったのか。これを自覚することで、中学受験の「体験」が「経験」となって蓄積されます。

それが成長です。

IMG_1610

本日受験してくださった受験生の皆さん、保護者の皆さま、ありがとうございました。

IMG_1621

 

みらとび代表発表会(高校共学)

1/29(土)、「みらとび代表発表会」を開催しました。

「みらとび」とは、このブログでも何度か取り上げていますが、桐蔭学園探究授業の別称「未来への扉」の略称です。

先月行われた「みらとび発表会」において特に素晴らしい発表をした生徒たちを代表として選出し、改めて発表をしてもらうことが今回の目的です。

冒頭、駆けつけてくれた溝上理事長よりごあいさつ。

IMG_1412 (3)

探究担当の佐相先生より趣旨説明。

IMG_1410

この日は高校共学の生徒を中心に、9組が発表してくれました。さすが代表者だけあって、内容、発表のしかたともに充実したものでした。終了後の質疑応答も活発。

IMG_1414 IMG_1425IMG_1418 IMG_1429

桐蔭学園の探究(みらとび)は、全員がその学びに取り組み、発表・論文執筆へと進むところに特徴があります。「桐蔭の全生徒に、自ら学び続ける基盤となる力を身につけてほしい」との思いからです。

一方、その中でも特に充実した活動をしてきた生徒を対象に、今回のような機会を設けています。彼ら彼女らには、次のステージに向かって、より「探究力」を磨いていってほしいと願っています。

高校男子部・女子部、中等後期の「みらとび代表発表会」は、2/12(土)に実施する予定です。

 

中等入試まであと5日──がんばれ中学受験生!

今日は1/27(木)、中等教育学校の入試まであと5日と迫りました。

中学受験をすると心に決めたその日から、皆さんは大変な努力を続けてきたことでしょう。

大好きなスポーツや習い事を封印したり、夜遅くまで塾で勉強し、家族と別々に夕飯をとったり。 思うように成績が伸びず、悔しい思いをしたことがあったかもしれません。

泣いても笑っても、いよいよその結果が出ます。

皆さん、ぜひ一つ覚えておいてください。

それは結果がどうであれ、受験の合否は決して「勝ち負け」ではないということです。

皆さんはなぜ中学受験をするのですか?──もちろん進学したい中学に合格するためでしょう。

では、何のために合格したいのですか?──理由は人それぞれでしょうが、究極的には「幸せになるため」といえるでしょう。

でも、合格したというだけで果たして幸せになれるのでしょうか?──もし「幸せになれる」というのであれば、それはゲームと同じです。人生はゲームなどではありません。

人生の幸せとは、節目節目で自分の成長を確かめた時にこそ実感できるものなのです。

まずは全力で受験に向かってください。そしてすべてが終わったところで、自分がどれだけ成長したのかをふり返ってください。もちろん合格するに越したことはありません。しかしそれ以上に、結果はどうであれ、そこには必ず成長した自分がいるはず。中学受験をすると心に決めたその日よりも、すっと「強く」「しなやかに」なれた自分がいるはず。そのことをぜひ確かめてほしいのです。それが皆さんの次の成長へのステップになるものと信じています。

4月、桐蔭学園は新入生の皆さんを歓迎するムード一色になります。

IMG_0311

そして、私自慢の桐蔭学園の在校生たち。彼ら彼女らも皆さんの入学を心待ちにしています。今よりも一段成長した「先輩」として、皆さんを迎えてくれることでしょう。

IMG_1231

お知らせしてあるとおり、当日は検温の実施、不織布マスク着用のお願い、消毒液の設置、受験教室の人数を例年の半数程度として座席の間隔を空ける、換気を十分に行う等、万全の対策をとります。体調を整えて、どうか安心して元気にお越しください。

がんばってください!

IMG_0519