5月19日(土)に、中学校男子部・中等教育学校前期課程で「保護者授業参観」が行われました。
保護者授業参観は年に1回行われ、1校時から3校時まですべての授業を参観していただくことが可能です。我が子のいる教室だけでなく、他の授業クラスを参観される保護者の方も多く、教育に対する関心の高さがうかがえました。
当日は天候に恵まれ、多くの保護者が参観に訪れました。授業アンケートの紹介とともにレポートします。
本校では、2015年度から「アクティブラーニング型授業」を導入しています。桐蔭学園のアクティブラーニング型授業がどのように行われているか、まずは標準的な流れを確認しましょう。
1 授業の冒頭に「本時の目標」を確認し、「今日の授業では何を学ぶのか」を明確にします。また、小テストなどを用いて基礎知識などの習得を確認します。この一連の学習は「個」を中心とした動きです。
2 授業の中盤では、知識を活用してペアワークやグループワークを行う時間帯があります。他者の意見や考え方に触れることにより、自分の意見との共通点や相違点などに気付くことができるほか、グループ内の生徒たちの力でより高次な学びに達することもあります。この一連の学習は「協働」を中心とした学習です。
3 授業の最後には「ふり返り」を行います。授業の冒頭に掲げられた「本時の目標」が、授業を通して定着したかどうかを自分でふり返ります。また、他者の意見などで自分の考えがどのように変化したのかを記録します。この「ふり返り」により「個」を中心とした学びにおとし込めるのです。
このように、桐蔭学園のアクティブラーニング型授業では「個」→「協働」→「個」という流れを意識して授業を構成するようにしています。
参観後には保護者の方々に授業アンケートへの記入をお願いしています。この授業アンケートの内容は学校全体で共有し、授業のさらなる改善に役立てています。授業アンケートの一部を紹介します。
特に、アクティブラーニング型授業への関心が高く、多くの感想が寄せられました。
・子どもたちに様々な立場となって事例を考えさせる授業内容は新しく、理解をより深める工夫が感じられました
・「ふり返り」を授業中に考えさせて自分で文章化することで、短時間で考えをまとめるための良い訓練になると感じました
・聞くだけの授業ではなく、常にクラスメートと相談したり、発表したりしながら授業が進行していくので、生徒が主体性を持って授業を受けていると感じました
・初めてアクティブラーニング型の授業を見学しましたが、お互いが説明し合う点にまず驚き、また説明のためには話をしっかりと聞く必要があるため、真剣に授業に参加している点が素晴らしかったです
・「地理が楽しい!」と毎時間、こんなことを習ったと息子が報告してくれています。興味が続き、深く学べる素晴らしい授業に感謝しています
・自分の意見を発表する授業形式はとてもよいと思います。発表者の意見に対して、さらに議論ができる時間があるとなお良いと感じました
・歴史の授業で知識を教え込むのではなく、「なぜそうなったと思う?」「それによって誰が得をする?」といった、背景を考えさせる授業が興味深かったです
今回の授業参観については、岡田校長のブログでもとり上げられています。
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