桐蔭横浜大学

桐蔭横浜大学Toin University
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教育・授業実践

入学前キャリア教育プログラム「桐蔭プレアド」第4回講座(ハイブリッド型)自己の特徴を語り未来へつなげるグループワーク
Vol.25 松井 晋作先生・溝口 侑先生(教育研究開発機構)

掲載日:

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 2月25日(金)入学前キャリア教育プログラム「桐蔭プレアド」第4回講座(対面受講39名・オンライン受講129名)が行われました。この日は高校の登校日で参加できない受講生が一部ありましたが、これまで同様に松井先生の呼びかけと前回までの復習で始まり、メモを取ることの大切さを再確認しました。続いて、事前課題「ロールモデル」についての説明、この日が初めての参加となるチューター(職員・学生)3名の紹介、グループワーク(自己紹介)と進みました。事前課題の共有タイムでは、3名(オンライン1名・対面2名)の受講生が事前学習動画(ロールモデル)を観て感じたことを順に発表し、松井先生と対話をしていきました。

 次は、職業情報提供サイトを活用して個人ワーク(興味・価値観検査)を行い、その内容をグループワークで共有して代表者5名が発表しました。この日もチューターが受講生を支援し、溝口先生がシステム機材・機器を駆使してハイフレックス型の講座を円滑かつ有意義に進める役割を担っていました。グループワーク編成では新たな試み(ハイフレックスグループ)があり、対面・オンラインが一体となっている雰囲気がより強く感じられるプログラムでした。

 新たな工夫が加わった第4回講座の様子について、先生方にお聞きしながら紹介します。

 

先生へのインタビュー


  第4回講座の主な内容を教えてください。

松井先生:はじめに、メモを取ることの重要性を再確認しつつ、前回までの復習を行いました。その後、反転授業として動画を事前に見ていましたので、ロールモデルの学術的な説明をした後に、アイスブレイク(自己紹介タイム)を4~5人グループで4セット行い、対話をしながら共有していきました。続いて、事前課題であった本学卒業生のインタビュー動画(ロールモデル)の内容や感想を3名に発表してもらい、それらを全員で共有しました。
 次いで、今回のプログラムの主題につながる個人ワークとして、職業情報提供サイトを活用して興味・価値観検査を行いました。この結果を参考にして現在の自分の適性を調べ、その特徴(興味・仕事価値観)を記録して次のグループワークの題材としましたが、その前に職業(職種)・業界(業種)についての説明を行いました。このグループワークでは個々の特徴(興味・仕事価値観)を共有するだけでなく、これまでの自己の振り返りや自分が考えていた特徴との相違点について検証し、これらも共有するようにしました。そして、グループ内で意見をまとめて代表者による発表へと発展させました。難易度を上げた活動でしたが、これが「桐蔭プレアド」の最終目標につながる内容となります。最後にまとめとして、次の課題の提示と説明を行って終了しました。


  第4回講座での学びのポイントを教えてください。

松井先生:まず、反転授業の内容として、本学の先輩方のインタビュー動画から自分の将来のロールモデルを描きました。その考えを仲間と共有していくことで視野を広げ、大学から“仕事や社会”について幅広く考えながら将来の目標につなげることができたと思います。そして、「職業情報提供サイト」から自分の適性と特徴を認識して職業との関連を考察することで、その情報を鵜呑みにすることなく過去と現在の自分を見つめ直しました。職業についての自己理解を深めることで、未来の自分の姿をより鮮明にイメージすることができたと思います。これを仲間と共有して他者理解を深めるだけでなく、今回はグループで意見をまとめて発表するという形をとったので、前回までからもう一段レベルを上げたグループワークを実践しました。


  グループワークでの新たな工夫点について教えてください。

溝口先生:前回は課題を共有するシステムの紹介をしましたので、今回はグループワークを行う際の工夫について紹介します。第3回までは、対面での参加者とオンラインでの参加者は、参加形態ごとにグループとなり、交流を深め、活動に取り組んできました。第4回は、参加形態の壁を越えて、対面参加者とオンライン参加者が一緒になってのグループワークを一部導入しました。
 これまで教室で講座を受けてきた参加者たちは、オンラインでのワークに慣れていなかったため初め少し戸惑いを見せましたが、最後には活発な意見交換ができていました。今回、初めてオンラインでのグループワークに挑戦した対面の参加者からは、「対面とは違ってオンラインの人の反応が分からないので戸惑うことがあったし、対面の二人だけで盛り上がってしまう場面もありました。」「対面のグループワークでは、決められた時間が終わっても少し話す時間がありましたが、オンラインだと決められた時間内で終わってしまうので、無駄な会話ができないから少し盛り上がりに欠けました。」「オンラインでは時間差があったりして、対面にない緊張感がすごくありました。相手の表情も見えるけど固まったりしたので…。」と、初めて行うオンラインでのグループワークの難しさを感じたようです。やはり、全員が同じ空間にいる対面でのグループワーク、全員が自宅等から参加するオンラインでのグループワークとは異なり、教室にいる人もいれば、オンラインで参加する人もいるという形式での学習を効果的に行うためには、学習者自身の慣れが必要になってきそうです。
 桐蔭横浜大学では、様々な授業で、対面とオンラインを効果的に組み合わせながら教育を行っています。今回は、一部の参加者のみに対面とオンラインを組み合わせたグループワークを体験してもらいましたが、入学後の学びに向けた、良い準備になったのではないかと思います。

授業の様子


受講生の感想

*( )内は入学予定の学科

[対面受講生]
K.S.さん(スポーツ健康政策学科)
 今回、グループとしてひとつの紙にまとめたりしたのは初めてだったが、4人とも共通している部分が多く、協調性があったことから、仲間と物事を達成した時の喜びを分かちあえるようになるのだと言うことを知ることができた。個人的には、初めて皆の前で発表したので良い経験になった。

Y.M.さん(スポーツ健康政策学科)
 今回初めて、グループワークで対面の人達だけでなくオンラインの人達とも喋りました。オンラインでは対面と違って「一人が話している時は黙って聞く」というイメージが強く、会議感が強かったです。私は堅い雰囲気が苦手なので、対面での「談話しながら話し合いをする」という方が自分に合っていると感じました。

[オンライン受講生]
M.K.さん(スポーツ教育学科)
 事前学習動画で、桐蔭横浜大学の先輩方がどのような経緯で今の職に就いたのかを聞き、「今の自分がこれから何をしていけばいいのか」「どう言う分岐点があって将来につながるのか」というイメージが少しついて、リアリティのある授業でした。また、他の子の意見を聞いて、得意なことを職にする道もあれば、それを副業にするという道もあるのだなと学びました。

N.K.さん(スポーツテクノロジー学科)
 今回の授業で学んだこととして、しっかりと自分自身のロールモデルを設定することが、自分の今後のキャリアや人生観を左右するということがあり、入学までの期間で大学での過ごし方について考える時間を作りたいと考えています。入学後は、自分の生活をしっかりと計画を立てながら過ごしていきたいです。

I.T.さん(生命医工学科)
 第4回講座は自分で作業をしたり、それをグループワークで共有したりと、難しい活動だった。私の班は上手くまとめることができなかったので、発表をしたグループの人のまとめ方や、そのグループにどのような人がいたのかということを聞くことができて良かった。また、その際にメモを取る重要性を再び理解することができたので、第5回講座でもメモを忘れずに取り組みたい。

T.T.さん(スポーツ健康政策学科)
 今回は、自分の意見を伝えたり、周りの意見を聞いて質問したりするだけではなく、その後に意見をまとめるということが入って来ました。私は意見をまとめることがすごく苦手なので苦戦しましたが、同じグループのオンラインの人が仕切ってやってくれました。また、今回はオンラインの人だけでの話し合いではなく、対面2人とオンライン3人で話し合うという新しいグループワークの形がありました。すごく新鮮な感じがしました。

N.Y.さん(スポーツ教育学科)
 今回の講座を聞いて、自分の特徴や自分に向いている仕事などが分かりました。人それぞれ、自分の将来に影響を与えている人や物事があり、それがどのように働いているかが分かりました。成功したことや失敗したことから学べる事はたくさんあり、人生を振り返るということはとても必要なことでした。だんだんと仲の良い人も増えてきて、初めにあった大学生活での不安も今はそんなにありません。しっかりと授業を受けて、なりたい自分になれるように頑張りたいです。


本学職員チューターの声

「桐蔭プレアドで自分の未来を思い描こう!」 総務部 前川 悠さん
 私は桐蔭プレアドの第2回、第3回、第4回にチューターとして参加しました。チューターはグループワークでやり方が分からなかったり、話題が続かなかったりしたグループに顔を出して盛り上げる役目ですが、授業を一緒に楽しみながらも、受講生の成長に驚かされました!
 授業では、今の自分を振り返り、未来の自分を考えるために、様々な課題が出されました。受験後にも関わらず、皆さんしっかりと取り組んでいました。特に、人生のモチベ―ションをグラフ化する課題が面白かったです。グループワークでは「友達がたくさんできて最高だった!」「けがで部活ができなくて最悪だった…」と自分の言葉で伝えていました。また、ある授業では課題で準備した自分の強みや弱みをグループワークで発表し、意見を貰います。それをもとに、自分に合った職業を探していき、なりたい自分に少しずつピントを合わせていきました。
 私が参加したのは数回ですが、「事前課題で自分を振り返る」「グループワークで言語化する」「授業で新しい学びを得る」というステップで、自分の意見を他人に伝える力、他人の発言にコメントする力がしっかりと身についていたと感じました。桐蔭プレアドをきっかけに、大学の中だけでなく、様々なことから学んでほしいと思います。


「プレアドと期待と不安と…」 学務部 冨田 雅仁さん
 もうすぐ終了する高校生活と新たに来る学生生活に不安があると思います。そして、「桐蔭プレアド」という聞き覚えの無い単語は、不透明な大学生活に更なる不安を与えたかもしれません。
 そういった中で4年間という長いようで短い期間を少しでも充実した学生生活を送ってほしいと期待を込めて「桐蔭プレアド」を開催しました。初回、期待と不安が入り混じる中で始まり、「ぎこちない」風景が教室全体のみならずオンライン上でも展開されておりました。オンライン上ではグループワークで無言な状態が続くことがあり、複数のチューターによる支援で、少しずつ、自分の事を話し始め、その話を聞いて頷いたり、拍手したりということが始まりました。教室でも同様ですが物理的な距離が近い為、オンラインよりは良いというレベルでした。
 地道なことを続けてきた結果、3回「桐蔭プレアド」に出席しただけで劇的な変化が新入生の皆さんに起こります。チューターが必要ないほどに自信をつけ、しっかり自身のプレゼンテーションや、人の話に傾聴する姿勢や、それを肯定することが出来るまでに成長しておりました。
 このプレアドに参加した皆さんは改めて人と話す、人から学ぶ、大学で学ぶことの意義や学生生活のごく小さな一部分を感じてもらえたのではないかと思います。それが「桐蔭プレアド」の効果なのだと思います。


「桐蔭プレアドでの経験を活かして」 学務部 三浦 和真さん
 中学校や高等学校では、授業の中で出題されたテーマについての議論を行い、「聴く力」や「伝える力」はすでに身につけている生徒もいると思う。「桐蔭プレアド」ではアクティブラーニング形式の学びを通じて、ディスカッション能力だけでなく、プログラム過程で課題を解決しながら自分自身を理解し、「自分を知る力」が養われる。カリキュラムの中で、キャリアについて同年代から様々な考えや知識に触れ合うことにより、学びを深めるきっかけになる。自らを振り返り、これまでの自分の弱みや強みを認識し、学修を通じて、意欲やキャリア意識を高めることで、大学での学びに向けての目標設定や方向性を見出すことができる。また、入学前に集まり大学4年間を共に過ごしていく仲間づくりの場としても、良い機会になると思う。
 大学での学びを深めることはもちろんのこと、桐蔭プレアドをきっかけに良い友人関係を築いてほしい。そして、素敵な仲間と積極的に学修に取り組み、自分の思い描く、将来をデザインしながら、充実した学生生活を送ってもらいたい。


「桐蔭プレアドで“学修”を知る」 総務部 工藤 綾さん
 桐蔭プレアドの到達目標の一つに、「大学での学びについて理解することができる」が掲げられている。修了認定を受けると単位が認定されるという本プログラムを通じ、受講生は大学での「学修」について理解していく。
 私自身、恥ずかしながら「学習」と「学修」の言葉の意味の違いを意識したのは大学職員になってからのことである。高校までの授業とは異なり、学んで身につけることまでを目的とした大学の「学修」に、初回の講義ではとまどいをみせる受講生が多くいた。しかし、講義の回数を重ねるにつれ、受講生の授業に取り組む姿勢に変化があった。自身の意見を発表することに躊躇していた受講生たちに積極性がみられるようになった。わずか数回の講義で受講生の成長を感じることができ、驚いた。
 「大学で学ぶことが楽しみになった。」学生からこのような発言があったことは、一職員としても大変喜ばしい。この貴重な機会を存分に活かし、大学で「学修」することの価値を見出し、有意義な学生生活を過ごしてほしい。


教員プロフィール:松井 晋作

松井 晋作

教育研究開発機構 専任講師

 松井 晋作 MATSUI, Shinsaku – 教員紹介



教員プロフィール:溝口 侑

溝口 侑

教育研究開発機構 特任専任講師

 溝口 侑 MIZOGUCHI, Yu – 教員紹介



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