2/2(日)、中等教育学校の入学試験(2日目)が行われました。今朝も大変寒い朝でしたが、受験生の皆さんは元気に来校してくれました。
30年以上、教員として生徒たちと日々接する中で、いろいろな声を聴いてきました。中でも私(岡田)が気になってしまう声として、「今やっていることにどんな意味があるのかわからない」というものがあります。
私は現在進行形で行っている物事の意味というものは、それが終わってみて初めてわかるものだと思っています。修学旅行の最中にその意味はわからないし、現役の中学生に中学生活の意味を問うても答えるのは難しいでしょう。もちろん、その瞬間その瞬間に感じることはさまざまあるでしょう。しかし、その物事の総合的な価値というものは、終わった後でふり返ることによって初めて意味づけがなされるものなのです。
これが「体験を経験にする」ということなのだと思います。物事を体験しても、そのままにしていては自分のこととして蓄積されることはありません。体験をふり返り、意味づけをすることによって初めて経験となり、蓄積されるのです。
「今やっていることの意味がわからない」━━それは意味を問う時期を誤っているのではないでしょうか。今やっていることが終わった時に初めて意味を問うべきではないのか、と思うのです。
お子様が中学入試の真っ只中にいる今、その意味を求めてもなかなか答えは見いだせないかもしれません。だからこそ全てが終わったときに、今回の中学入試という体験をしっかりとふり返ってほしいのです。そうして初めて、この体験がお子様の経験となります。
私たち私学の教員は、中学入試を通じてお子様に成長してほしいと思っています。今回の体験が経験となって、お子様の成長につながることを願ってやみません。