中等3年次の探究の授業(=「未来への扉」、略して「みらとび」)では、全生徒が「15歳のグローバルチャレンジ」に取り組んでいます。これは3~4人のチームを組んである国の大使となり、学年末の模擬国連会議に向けてさまざまな問題の解決に取り組む授業です。
このほど、4月からスタートして9回目を迎える授業に参加しました。テーマは「国連総会の議題案をつくろう(前編)」。
写真撮影する私(岡田)も撮影されていました(笑)。
最初は「個」の場面──「ここまでの調査・大使団の話し合いを踏まえ、あなた個人として解決したい国際問題をできるだけたくさん挙げてください」からスタート。 次に生徒各自の iPad に送られた SDGs(2015年の国連サミットで採択された、2030年までに達成する「持続可能な開発目標」) に関する資料をもとに、誰とも相談せずに「個」のワークを展開していきます。
教員はあくまでもファシリテーターに徹します。
次に「協働」の場面──各国の大使団長によるスピーチです。SDGs に掲げられた17の目標のうち、「自国」が最も重視するものについて1分以内でスピーチします。
どれだけ「自国」の問題を理解しているかがポイントとなります。注意しなければならないことは、必ずしも日本から見たその国の問題が「自国」の問題とは限らない、ということ。そして、「私は…」という主語でスピーチしてはいけないということ。
与えられたフォーマットは「〇〇国大使団長の△△です。我が国が最も重視するのはゴール〇です。なぜなら……。」というもの。国(チーム)ごとに話し合いを行い、スピーチの内容を整えていきます。
「大使」たちの話し合いは実に興味深いものがあります。
いざスピーチ。そこは1年次からAL(アクティブラーニング)型授業に馴れている生徒たち。人前で話すことには全く抵抗を感じていない様子で、ごく自然に取り組んでいました。
本日もう一つの「協働」ワークの場面──「スピーチで取り上げた問題を解決するためには、どんな国と協力すべきか」──いよいよ模擬国連らしくなってきました。
溝上理事長とも意見交換。
授業の最後は再び「個」の場面──「ふり返り」です。盛りだくさんの内容でしたので、気づきも多かったようです。書く手がなかなか止まりません。
学年末の模擬国連会議に向けて、これからいよいよ佳境に入っていきます。
なお、本日は、横浜国立大学高大接続・全学教育推進センター准教授の安野舞子先生(下の写真・中央)の視察がありました。中等3年生たちのしっかりとした取り組みに、大変感心されていました。
安野先生、ありがとうございました。
「15歳のグローバルチャレンジ」は、桐蔭タイムラインで連載しています。以下から全ての記事をご覧になれます。
https://toin.ac.jp/ses/miratobi_2019/15globalchallenge/