お知らせ・TOPICS
- 2026.6.19| 宮坂力特任教授 第41回(2026年)京都賞受賞のお知らせ
ペロブスカイト太陽電池とは
「ペロブスカイト」と呼ばれる結晶構造を持つ材料を用いた次世代の太陽電池です。従来のシリコン型に比べ、「薄い・軽い・曲がる」という革新的な特徴を持ち、ビルの壁面や電気自動車のルーフなど、これまで設置が困難だった場所での発電を可能にします。
薄い・軽い・曲がる
厚さはわずか数ミクロン。シリコン型の100分の1以下の薄さを実現し、重量による制限を大幅に軽減。フィルム状の基板に塗布できるため、曲面への設置が可能。ビルの壁面やテントなど、活用の幅が広がります。
室内光でも発電
弱い光でも効率よく電気に変えられるため、室内照明によるIoTデバイスの電源としても期待されています。
印刷で作製できる
インクを塗って乾かすことで作製できるため、様々な色の太陽電池や好きなデザインの太陽電池を作ることが可能。建物のデザインに合わせて選ぶこともできます。
原料の多くが国内で調達可能
主原料の1つであるヨウ素は、日本が生産量世界2位であり、埋蔵量は世界1位だと言われています。エネルギー自給率10%の日本において、ペロブスカイト太陽電池は国産のエネルギー源になりえます。
注目される背景
地球温暖化の影響
地球温暖化は、二酸化炭素等の温室効果ガスが空気中に増えることで、地球の周りに熱が溜まり、気温が上昇する現象です。
温暖化の原因
生活の中で石炭・石油・天然ガスといった化化燃料を燃焼させることで、温室効果ガスを排出しています。
深刻な影響
極端な猛暑や異常気象が頻発し、農作物や水資源に深刻な影響が出ています。
解決への期待
自然の力で電気を作る方法が不可欠です。ペロブスカイト太陽電池は、温暖化を食い止める切り札として注目されています。
未来のくらしが劇的に変化
ペロブスカイト太陽電池の特長は、従来のシリコン太陽電池にはない「弱い光でも発電できること」です。
これにより、生活に大きな変化をもたらすかもしれません。
都市空間を発電所に!?
曇りや日陰でも発電ができるペロブスカイト太陽電池は、直射日光が当たらないビルの壁や屋根等にも張ることができるため、都市空間を最大限に活用することができます。
リモコンも電池切れ知らず!?
家の中の光でも発電できるので、リモコンやゲーム機のリモコン等もペロブスカイト太陽電池で充電することで、電池切れの心配がなくなるかもしれません。
JAXAも注目
木星探査や小惑星探査を行う人工衛星には、軽くて放射線に強く、照度が低くても発電できる太陽電池が必要です。そこでJAXAもペロブスカイト太陽電池に注目しており、2014年から共同研究を始めています。
研究スタッフ紹介
宮坂 力 Tsutomu Miyasaka
1981年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。富士写真フイルム株式会社足柄研究所を経て、2001年より本学教授。2009年にペロブスカイト太陽電池を発明。
主な受賞歴
- クラリベイト・アナリティクス引用栄誉賞(2017年)
- 山崎貞一賞(2018年)
- 環境大臣賞(2020年)
- 第41回 京都賞(2026年)
池上 和志 Masashi Ikegami
筑波大学大学院化学研究科化学専攻修了。2006年より本学勤務。色素増感太陽電池実験キットの実用化と、学生実験での採用。宮坂特任教授と共に、ペロブスカイト太陽電池の社会実装に向けた製造技術・評価法に関する研究とその実践に従事。
齋藤 直 Nao Saito
桐蔭横浜大学大学院 工学研究科医用工学専攻修了。2026年より本学勤務。宮坂特任教授、池上教授と共に、ペロブスカイト太陽電池のラボスケール成膜技術から産業応用に向けた製造技術に至る研究と、その実践に従事。
ギャラリー
ペロブスカイト太陽電池を発明した宮坂力特任教授
ペロブスカイト太陽電池
ペロブスカイト太陽電池6セルモジュール
お問い合わせ
〒225-8503 神奈川県横浜市青葉区鉄町1614番地
TEL:045-972-5881(代表)
MAIL:u-kohol(at)toin.ac.jp ※ (at) は @ に置き換えてください