ブルキナファソでの引渡式

この4月、本校で使わなくなったスポーツ用品を、西アフリカのブルキナファソに寄贈させていただきました。桐蔭学園高校の卒業生(12期)である加藤正明在ブルキナファソ大使とのご縁で実現したものです。(記事はこちら)⇒https://toin.ac.jp/principal/?p=8456

その後、5月には寄贈品のうちラグビー用品およびサッカーボールが同国のラグビー、サッカー協会に引き渡されました。(記事はこちら)⇒https://toin.ac.jp/principal/?p=8556

そしてこのたび、残りの野球道具と柔道着が、加藤大使からそれぞれ同国野球・ソフトボール連盟、柔道連盟に引き渡されました。寄贈品は8月には到着していたのですが、9月末に起きた同国の政変により、引渡式が12月18日(日)に延期されていたものです。

野球道具は、同日午前中行われた「2022-2023シーズン開始式」の際に贈与されました。同国の野球・ソフトボール連盟会長より、桐蔭学園からの寄付をはじめ日本の継続的な支援に対して感謝の意が述べられました。また加藤大使からは、この寄付は両国の友情と連帯の象徴であり、ブルキナファソでの野球・ソフトボール普及に貢献できることを期待しているとのお話がありました。

野球4

当日行われたソフトボール大会。かつてブルキナファソで活躍していた元海外青年協力隊員の支援によって日本を訪問したことがある選手も参加していました。

野球2

午後には「『希望の種』杯2022」という子ども柔道大会が開催されました。ブルキナファソでは柔道や空手といった武道が盛んで、小さな子どもたちにも人気のスポーツであるとのこと。同国の柔道連盟会長からは、100着の柔道着の寄付への謝意が述べられ、また日本から持続的に支援が行われていることが紹介されました。加藤大使は、桐蔭学園からの寄付は柔道を通じてお互いへの敬意、公正さ、連帯意識を形成するものであるとし、今後の両国の友好関係強化を期待すると述べられました。

柔道3 柔道4

ブルキナファソではテロリストの脅威により、国土の40%以上が政府によるコントロールが効かない状況に置かれているといいます。テロから逃れるために家を離れざるを得ない人々は180万人にものぼり、食糧や避難所などのニーズは膨らむ一方であるとのこと。

柔道2

そのような厳しい生活状況の中でも、人々はスポーツを続けているそうです。いや、むしろ厳しい状況だからこそ、スポーツをする機会を大切にしているのかもしれません。それは、加藤大使の言われる「お互いへの敬意、公正さ、連帯意識」といったものが、スポーツを通じて醸成されるからなのかもしれません。

野球3

今後、桐蔭学園の生徒とブルキナファソの生徒との交流を通じ、グローバルな目を開き、少しでも同国への貢献、そしてアフリカ地域への貢献ができたら、との思いを新たにしました。

ブルキナファソ──「高潔な人々の国」という意味だそうです。

柔道1

なお、今回の引渡式の様子は、在ブルキナファソ大使館のTwitterにも掲載されています。あわせてご覧ください。⇒https://twitter.com/AMJBurkinaFaso