投稿者「toin-principal」のアーカイブ

高校入試を実施しました

2/11(祝日)、高校入試が行われました。

今朝の桐蔭グラウンドの様子。端の方には先日降った雪がまだ残っています。

〇桐蔭学園高校を受験してくださった皆さんへ

皆さん、今の「目標」はどのようなことですか。

ほとんどの方は即座に「〇〇高校に合格すること」と答えるでしょう。

では「あなたの目的は?」と尋ねられたらどう答えますか。

「目的」とは最終的に到達したい地点、つまりゴールですね。一方、「目標」とはその「目的」を成し遂げる過程でいくつか設定される指標のこと。私たちは最終的な「目的」を達成するために、ところどころに具体的な「目標」を掲げながら進んでいくのです。

「幸せな人生を生きる」──これは目的。

一方、「模擬テストで良い成績をとる」「部活で全国大会に出て優勝する」「将来は研究者として働く」「お金持ちになる」──これらはすべてそのための目標です。どうか目的と目標を混同しないでください。

「〇〇高校に合格する」という目標は、どのような目的を達成するための指標なのでしょう。あなたは最終的にどのような目的を成し遂げたいのでしょう。

受験が終わったら、一度あなたの「目的」について考えてみてください。「目的」が明確になれば、次の「目標」が決まります。そして、自分が今なすべきことが決まります。

公立高校の受検を控えている皆さん、体調を万全に整えて引き続き頑張ってください!

 

 

中等教育学校入試(第3回)

2/5(月)、中等教育学校の第3回入試が行われました。これが最終回となります。

【朝から曇天。今にも雪が降りだしそうな寒さです】

お子さまが中学受験をすると決めた時のことを思い出してみてください。なぜ、受験をすることにしたのでしょう。

いろいろな理由があると思いますが、一言で言ってしまえば「お子さまの幸せのため」なのではないでしょうか。

 

私(岡田)は、受験の結果は「勝ち負け」ではないと思っています。

受験をするのは「お子さまの幸せのため」。

では、「勝った」ということで幸せになれるのですか?

それではゲームになってしまいます。受験はゲームではありません。

受験をすることでなぜ幸せになれるのか──「受験を通して成長する」からなのです。

受験に向けて、大好きなスポーツを封印したかもしれません。小さいころからの習い事をお休みしたかもしれません。模擬試験で思うような結果が出ず、涙したこともあるかもしれません。

このお子さまの努力を目の前で見てきたのが、お父さんお母さんなのです。そんなお父さんお母さんでないと、決してかけることのできない言葉があるはずです。この言葉は、私たち他人がかけたとしても、絶対に響かない言葉です。

自分の努力をもっとも近くで見てきてくれたお父さんお母さんからの「承認」メッセージ──「がんばったね、たのもしいよ!」──この一言で、お子さまは必ず成長します。

【4科目終了後は、みぞれが降り始めました。気を付けてお帰りください】

春になると、この桐蔭学園は美しい桜に包まれます。その桜の下で、ぜひお会いしましょう。教職員一同、歓迎します。

そして、私自慢の桐蔭在校生たち。誰よりも彼らこそが、皆さんのお子さまを歓迎してくれます。

 

中等教育学校入試(第2回)

2/2(金)、中等教育学校の第2回入試が行われました。午後のみの実施です。

【前日とは打って変わって寒い1日となりました】

私(岡田)が担任を持っていたとき、生徒との面談では必ずこう聞いていました。

「君の夢は? 興味あることは? 何がしたい?」

大抵はよどみなく答えてくれるのですが、中には「それが見つからないんです…」などと口ごもってしまう生徒もいます。

このような生徒は「体験」がそのままになっていて、蓄積されていない傾向があります。

また、「今やっていることの意味がわからない、無駄だ」と言う生徒もいます。

そんな生徒にはこう答えます──「今やっていることの意味は今はわからない。全てが終わってから初めてわかるものだ」。

【ここから先は受験生しか入れません】

たとえば修学旅行や合宿などの行事。それが現在進行形として行われている間は、その意味などわからないでしょう。現役の小学生には、小学校生活の意味はわからないものです。全てが終わったとき、初めてその意味がわかるものなのだと思います。

ただ、意味がわかるようになるためには、そのことについての「ふり返り」が絶対に必要です。ある行事を「体験」したら、それをそのままにすることなく、しっかりとふり返りをする。こうすることで、その「体験」が「経験」となり、自分の中に蓄積されます。逆にいえば、「体験」をそのままにしておくと、蓄積されずに消え去ってしまうのです。

【控室となったシンフォニーホール(左)と食堂(右)】

中学入試──その真っ只中にいる受験生には、なかなかその意味はわからないものでしょう。それでよいのです。大切なことは、全てが終わった時にしっかりと「ふり返り」をすること。中学受験は自分にとってどのような意味があったのか。これを考えることで、中学受験という「体験」が「経験」となって自分の中に蓄積されます。それが成長です。

どうか中学受験を「体験」で終わらせることなく、「経験」へと高めてください。

【午後入試が終わるころ、外はもう真っ暗──気をつけてお帰りください】

 

中等教育学校入試(第1回)

2/1(木)、いよいよ中等教育学校の入試(第1回)です。この日は午前と午後、それぞれの部が行われました。

【今朝の桐蔭グラウンド】

入試というのは、私たち教職員が1年で最も緊張する行事です。なぜなら、受験生の皆さんと保護者の皆さまが、この日に向けて努力を重ねてきたことを知っているから。だからこそ、その努力の成果が100%発揮できるよう、細心の注意をはらって運営にあたるのです。

シンフォニーホール前でお子さまが受験室に向かうのを見送る保護者の方々の様子には、毎年心が揺さぶられます。

保護者の皆さま、今どんな心境ですか。

お子さまの自立──ご心配でしょう。でも、頼もしいでしょう。ちょっぴり寂しいでしょう。でも、やはり嬉しいでしょう。

大切に育ててこられたお子さま。その自立とは、親が子どもの生活を次第に他人に委ねていくことなのかもしれません。一抹の寂しさがあるのも無理はありません。

今後、親ができることは、自分の力で新しい世界を見てきたお子さまが帰って来たとき、温かく迎えてあげること。

だから、受験が終わったら、ぜひほめてあげてください。

「よくがんばったね。たのもしいよ」──この一言で十分です。お子さまの自己肯定感が芽生え、それが成長へとつながるのです。

 

高校入試を受ける皆さんへ

桐蔭学園高校の入学試験は2/11、いよいよあと2週間に迫りました。

高校入試を受ける皆さんへ、学園公式サイトの「桐蔭タイムライン」に私(岡田)からの激励メッセージを掲載しました。どうぞご覧ください。

桐蔭学園高校を受験のみなさんへ 岡田直哉校長からのメッセージ

 

第11回「高校生ビジネスプラン・グランプリ」学校賞受賞

このたび、高校2年の探究授業「未来への扉(=みらとび)」のビジネスプランゼミが、㈱日本政策金融公庫が開催する「第11回 高校生ビジネスプラン・グランプリ」にて学校賞を受賞しました。「応募高校の中から、起業家教育の推進に熱心に取り組まれている学校29校を選出し、『学校賞』として表彰します」とのことです。

1/23(火)の放課後、ゼミの代表生徒3名(佐々木統羽さん、大淵諒士さん、上田優希さん)が校長室を訪問してくれました。

この3名はグループ研究として「静電気の無限の可能性」というテーマに取り組んできました。

「粘着カーペットクリーナー(通称…コロコロ)のテープが剥がれにくい、またフローリングに使用する時にくっついてしまうという問題があり、どうにかしてこれを解決したいと考えた。さらに、クリーナーで掃除をした後に出るゴミが紙の無駄になっているのではないかという問題意識から、新製品を開発してこれらの課題を克服したいと思った。そこで、粘着テープを使用せず、静電気だけで機能する粘着カーペットクリーナーを開発しようと志した」──これが研究の発端です。

粘着テープを使わないことで紙のゴミが出ないため、SDGsの9番目の目標である「住み続けられるまちづくりを」の達成に貢献でき、その上で利便性も向上することができるとも考えたそう。この事業が成功すれば、静電気業界を拡大することにつながり、新たな技術革新につなげていくことも可能なのではないかと考え、「高校生ビジネスプラン・グランプリ」へ応募したとのことです。

なかなか面白い発想です。

研究をする上で一番苦労したことは?

──静電気の実験をするには常に一定の湿度と温度を保つことが必要なのですが、その環境を整えることに一番苦労しました。

今回の研究を進めるにあたって、ある企業が積極的に協力してくださったそうです。協力してくださったのは桐蔭学園の大先輩とのことで、3人も大変感謝していました。

【左から 佐々木さん、大淵さん、上田さん】

今回の研究を通じて得たものを大学進学後、そして社会に出てから大いに活かしていってほしいと願っています。