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【思考力・思いやり】2年生-遠足

今年度も2年生の遠足がよこはま動物園ズーラシアで実施されました。(実施日 5月9日)

事前に生活の授業で「マイアニマル」を決めて下調べをする活動と班活動の準備を行いました。

1、事前準備

①マイアニマルをしらべよう

 事前に渡されたズーラシアの地図を見ると、どこに何の動物が飼育されているかがわかります。すぐにわかる動物もいれば、名前は聞いたことあるな、はじめて聞く名前だな、と色々な種類の動物がいることが分かりました。今回はそのなかから1つ動物を選び、事前の下調べを行いました。調べた豆知識と、今自分が気になっていることをロイロノートでまとめて提出し、クラス全体で共有しました。

こうして調べた上で実際の動物に会いに行ったことで、よりしっかりと観察をすることができました。また、それぞれのマイアニマルについて共有することで、1人では気がつかなかったこと、調べなかったことに触れることができるので遠足当日も広い視野を持つことができました。

②班行動の準備

 遠足当日は指定エリア内で班別の自由散策となります。クラス替えから1ヶ月弱での行事なので、新しいメンバーでの活動が良いものとなるよう事前のコミュニケーションを重ねながら当日の散策ルート決めを行なっていきました。お互いのマイアニマルを見に行くことができるように配慮しながらルートを決める様子もあり、思いやりの気持ちも育まれていきました。

2、遠足当日

 当日は晴天に恵まれ、午前中はそれぞれの班ごとにアフリカゾーンで散策を行いました。これまで下調べをしてきたマイアニマルに出会えたときには、嬉しさのあまり思わず駆け寄る姿も見られました。同じ班の友だちのマイアニマルにも興味津々で、お互いの豆知識を披露しあって盛り上がっていました。

 しかし、複雑な道ではないですが、実際に班ごとに歩き出すとズーラシアの広大な敷地ではいろいろなことが起こります。「あれ?まだつかないな」「通り過ぎたかもしれない!」「あれ?○○さんがいない!」など、その度に地図をみながら班で話し合って解決しながら進んで行きました。

1年生の遠足でも班別行動を行いましたが、1年の頃よりも心も身体も成長し、コミュニケーション力も成長してきたことを感じます。こうした校外での経験が5年生宿泊行事のペンション分散宿泊や、6年生修学旅行の京都班別行動へとつながっていきます。

 昼食をはさみ、今度はズーラシア西側のエリアを3つにわけ希望するエリア別に自由散策を行いました。

 午前午後を通していろいろな動物と対面し、観察したり説明の看板を読んだりする中で、多くのことを学ぶことができました。マイアニマルのお気に入りポイントと他の動物のそのポイントを比較する表に記録をしていくことで、一層細かいところまで観察することができ、気づくことも多かったようです。特に本物のマイアニマルと対面した際は、調べた知識と自分で観察して発見したことが組み合わさることで、より深く動物について理解することができたようでした。

3、事後のまとめ

 学校へ帰ってきたあとは、アニマル新聞をつくろうという形式でまとめを行いました。実物をみたときの驚きや嬉しさなどを思い出しながら取り組みました。新聞なので「誰かに読んでもらう」ことが前提になっており、より真剣に取り組むことができたのではないかと考えます。

 行く前に園内マップを見ながら自分なりに疑問をもちそれを調べる、そして実際に現地で本物を見てより自分の考えや知識を深める、さらにそれをクラスで共有することで自分の世界をひろげていくという流れは、今後の探究の取り組みにも生きてくると考えています。

iPadで多くのことにふれることができる世界にはなりましたが、やはり本物にふれてこそ多くのことを学ぶことができます。新クラスのメンバーで充実した1日をすごすことができました。

 

【チャレンジ力・思いやり】1年生-遠足

1年生の遠足の「舞台」は、「子どもの国」でした。

当日は天気にも恵まれ、桐蔭小の児童の目指す「6つのキーコンピテンシー」の中の、特に「チャレンジ力」と「思いやり」を育む目的で行いました。

そのコンピテンシー「チャレンジ力」と「思いやり」を仲間と楽しみながら育むイベントとして、今年も、「シールラリー」を行いました。

しかし、これは、1年生にとって、ただの「シールラリー」ではありません。

これは、

①.広い「子どもの国」(の一部分)を範囲とし、
②.引率の先生たちが点在して「安全確保」はする中で、
③.しかし、1年生(の背丈の)目線では、「他の小学校や幼稚園の人たちも大勢いる中で、常に自分の学校の先生たちが見えている訳ではない」という状況で、
④.「シールラリー」の範囲の「地図」と
⑤.「シールラリー」直前に「下見」も兼ねてクラスで散歩したときに見た「光景」を頼りに、
⑥.「次は、こっちだよ。」とか「あそこじゃない?」などと話し合いながら、
⑦.先生のいる4地点の「ミッション」をこなして回る「先生たちオリジナル」のイベント

なのです。

私たち引率者は、⑦を作るに当たって、次のように考えました。

・③の「困難な」状況を乗り越える経験が、貴重な経験となる。そのためには、①と②も併せた環境が必要。

・そんな状況で頼りになるのが④や⑤、であることを体感して欲しい。

・①~⑤があるからこそ、⑥の「話し合い」がリアルなもの、絶好の経験になる。

 

そのために、「出来合い」の「遠足メニュー」ではなく、「ねらい」を達成するための「先生たちオリジナル」のメニューを用意しました。

さらに、

⑧.約 1時間の時間を設定し、伝え、

⑨.グループの中で「早く先に行きたい。」「どんどん行こうよ。」という考えの人も大事な「エンジン」になりますし、込み具合などで回る順番を改めて考えるなど慎重に広い視野で見られる人の「役割」も大事になってくる、

ようにしました。

実際に、その「協力」や「葛藤」の様子が、「小1の最初」という段階でも結構見られ、いい「グループワーク」になっていました。

1年生にとっても、私たち引率教員にとっても、中身の濃い「ドキドキ」「ワクワク」の約1時間でしたが、結果、すべてのグループが時間内に 4つのミッションを回り切ってゴール地点に戻ってきてくれました。

今回の経験が、今後さまざまな場面で活きてくれることを願っています。