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【チャレンジ力】【メタ認知】第5学年おまつり「桐蔭万博」

1.テーマ設定

5年生では、「チャレンジ力」と「メタ認知力」の育成を主題とし、おまつりのテーマを「学年じゃないとできないことって何?」と問いかける形で設定しました。 この問いかけの結果、学年テーマを「桐蔭万博」と決定し、各クラスの出し物を学校紹介、映画など趣向を凝らした「パビリオン」として企画・準備を進めました。

2.実行委員会

おまつりに向け、各クラスから数名ずつの実行委員を募集しました。実行委員会は、クラスごとの企画を持ち寄り、集約する中心的な役割を担いました。 また、実行委員会主導で、スタンプラリーや看板作りなどの学年企画を立ち上げ、「学年として運営する」という点を意識しました。

活動期間中は、実行委員会が定期的に会議を開き、以下の2点を確認する「振り返りの場」を設けました。

  1. 学年テーマ「桐蔭万博」とあっているか?
  2. 学年全体で協力してできているか?

この定期的な「確認と振り返り」が、子どもたちが自らの活動を客観視し、修正するメタ認知の機会となりました。

3.本番におけるチャレンジと臨機応変な対応

当日は、集客状況に合わせて教室のレイアウトを変更したり、来場者からのフィードバックを受けて企画内容を修正したりと、状況に応じて自らの行動を修正する姿が多く見られました。 特に、積極的に教室の外に出て呼びかけを行うなど、予期せぬ状況に主体的に対応するチャレンジ精神が発揮されました。

4.活動を通じた学びと次年度への展望

おまつり終了後には、活動を振り返る時間を設定しました。子どもたちの記述からは、準備段階での困難(著作権問題による企画のやり直しや、意見の衝突)や、当日のトラブル(在庫切れ対応など)を乗り越えた達成感が強く感じられました。 また、「来年は6年生」という最終学年を見据え、本実践で得た課題解決力を次へと繋げようとする前向きな姿勢も見られました。

5.子どもたちの振り返りより

最初はあまり人が来てくれなくて、呼び込みで人を増やして、缶バッジが人気で、結構の人が来てくれて、在庫が無かったりする物もあって、缶バッジを予約したのに作ってもらえなかったり、いろいろトラブルがあったけど、みんな前日とか準備を頑張っていて、意見が違って言い合いになったり、著作権の問題で最初からやり直しになったりとありましたが、、そこも頑張って乗り越えていてよかったです!!!!!!みんな頑張ろう!!!!!!!っていう気持ちを感じたので、よかったです!!!!!

受付での準備では、お客さんが楽しめるようにスタンプを用意して、楽しく、回れるようにしました。そして、受付ではお客さんが使ったゴミなどを回収する、ゴミ箱を用意しました。そして5年2組でお客さんが楽しめるように、音楽を流して、盛り上げたいと思い、音楽を流しました。

当日は、パビリオンを説明できるように各パビリオンの内容を確認して、説明の練習をしました。お客さんが楽しく、わかりやすく回れるように、説明をしました。そしてお客さんからわからないことなどを聞かれた時には相手がわかりやすいように答えました。各パビリオンの魅力など伝えることができたと思います。

片付けでは、受付が早く終わったので、違うパビリオンに行き、手伝いをしました。片付けも協力することができたと思い、今回の桐蔭祭りは楽しかったです。

 

 

【創造力】【チャレンジ力】【エージェンシー】4年 お祭り

4年生は、昨年度の経験を生かして「もっと良くするにはどうしたらよいのか」を考え、学年全体のテーマを設定し、そのテーマの要素を入れた企画をクラスで考えるという形で進めていきました。学年全体のテーマは9月までの総合探究で高齢者福祉を学んだことを発展させ、「ユニバーサルデザインな企画を考えよう」としました。

【4年1組】

4年1組は「南国めぐり~寒い季節だからこそ心をあたたかく~」というテーマで、探検型スタンプラリー×ユニバーサルデザインの企画を実施しました。迷路を探検し、チェックポイントのチャレンジをクリアしてスタンプをもらい、ゴールを目指す企画です。

迷路の途中には点字ブロックやピクトグラムで案内するなどのUDの工夫が散りばめられています。

今回、学級会で3年生の時に行った小グループに分かれて各企画を行う縁日・屋台形式ではなく、クラスで1つの企画を行うアトラクション型にチャレンジすることになりました。

準備期間中、チーム間の連携不足や意見の食い違いといった課題に直面しましたが、その都度話し合い、一人ひとりの意見や考えを尊重して解決を目指しました。

子どもたちは、準備から本番までを通して「クラスで協力すれば、難しいことでも乗り越えられる」ということを、学び、成長することができたと思います。

4年2組は「春夏秋冬」をテーマに、4つのブースを作る活動に取り組みました。活動のスタートとなる話し合いでは、それぞれのやりたいことと全体のテーマを共存させつつ、3年生の時よりどう発展したものにできるのかを話し合い、企画テーマが決定しました。

ブースごとの準備では、どの年齢の人が来ても参加しやすい企画のアイデアを出し合い、難易度をお客さんが選べるようにするなど、誰もが楽しめる企画を作り上げていきました。また、細かい作業や大胆な制作など、様々な場面で一人ひとりが自分の得意なことで存分に力を発揮しました。意見がまとまらない場面では、話し合いでお互いの考えを調整し、より良いものを作り上げようとしていました。本番は全員が責任を持って役割を果たし、大成功で終わりました。新しいことに挑戦するために、話し合い、協働した経験は一人ひとりに大きな成長をもたらしてくれたと思います。

【4年3組】

4年3組は学年テーマであるユニバーサルデザイン(UD)の視点をもとに「誰もが楽しめる体験型」の企画を実施しました。風船バレーボール、新聞走り、コイン落とし、ターゲットストライク、感触くじの5つのUD遊びを企画・実行しました。
子どもたちはUDの考え方を理解し、既存の遊びに工夫を加え、創造力を存分に発揮しました。企画・立案から当日にかけ、こういうものをやりたいというエージェンシーと成功に向けたチャレンジ力にあふれていました。加えて準備段階では、クラスのみんなと作業する中で、俯瞰して考えるといったメタ認知的な思考も忘れずに取り組みました。
当日、クラス内は皆の楽しむ様子にあふれ、来場者も満足した笑顔で帰る大成功を収めました。子どもたちはこの協働と創造の経験を通して、大きな成長を遂げられたと思います。

【まとめ・振り返り】

 片付けが終わったあと、今回のおまつりの振り返りを行いました。準備や当日のことだけでなく、次を見据えて今回で得られたこと、次につなげていきたいことをまとめました。上級生の企画を見て、刺激を受けたようです。今回の取り組みで学んだことを生かして、また来年素晴らしいものをみんなで作り上げてもらいたいと思います。

 

【思いやり】【チャレンジ力】3年 お祭り 

3年生の子どもたちは、昨年度までお客さんとしての参加でしたが、今回いよいよ自分たちがお客さんを招いて発表する立場となりました。

桐蔭まつりの準備に当たり、まずは3年生全体で学年の目標(「思いやり」「チャレンジ力」「協力」「みんなを楽しませる」)を確認することから始まり、それらを元に各クラスでテーマ、そして内容を決めました。クラスの話し合いは実行委員が中心になって進めました。各クラス、試行錯誤しながら自分たちのテーマや企画内容を決めていきました。

1組:「自由チャレンジワールド」

クラスを3か所に分け、「おばけやしき&射的」「クラフト」「サバゲー(サバイバルゲーム)」の3つの企画を行いました。それぞれがやってみたいことを表現しつつ、お客さんに楽しんでもらうためにはどうすればよいかを考えて準備を進めました。

2組:「自然」

自然をテーマにして、「魚釣り」「わなげ」「射的」「おばけさがし」「自然クイズ」「スライムづくり」の6つの企画を行いました。各グループの活動や企画の中にどのように「自然」の要素を組み込んでいくかを考えながら準備を進めました。

3組:「サイエンス」

サイエンスをテーマに、自分たちがやりたいことが縁日形式でまとまり、「実験(スライム作り)」「工作(レジン作り・植物の折り紙)」の3つの企画を行いました。当日の企画がスムーズに進むためにどうしればよいか、予備実験を繰り返し、よりよいやり方を模索しながら準備を進めました。

お客さんを迎えたときにどんな対応をするか、前日準備までのところで各グループで話し合っていました。しかし、当日いざお客様を前にすると、想定していなかったことも色々と起こり慌てている様子もありましたが、一人でも多くのお客様に自分たちの企画に触れてもらいたい、楽しんでもらいたいという気持ちで一生懸命おもてなしをすることができました。

まつりが終わり、あっという間に片づけを行うと、はかなさを実感するのと二か月間におよぶ準備が充実していたことを振り返ることができました。この今年の経験を生かし、来年の桐蔭まつりではさらにレベルアップした姿を見せてくれたらと思います。

 

 

【チャレンジ力】【エージェンシー】【思いやり】5年生 宿泊行事 那須高原

5年生は10月1日から3日にかけて、那須高原で2泊3日の宿泊行事を実施しました。この行事は、那須高原の自然を体験するとともに、農業や酪農といった実践的な活動を通じて多様なキャリアの在り方に触れることを目的としています。また、この宿泊体験を通じて、学校で行われる田植え・稲刈りの学びと関連付け、食や仕事に対する理解を深めることを目指しました。

今回の宿泊行事を通じて、子どもたちはチャレンジ力、エージェンシー、そして地域の方々や友だちへの思いやりを育むことをテーマに取り組みました。

1日目:登山チャレンジ

初日は雨天となりましたが、子どもたちは状況に応じた行動を考えながら計画を調整しました。ロープウェイに乗車し、短時間ではありますが登山を体験しました。「雨でも安全にできる楽しみ方は何だろう?」という声が子どもたちの間から上がり、主体的に次の行動を考える姿も見られました。突然の天候変化にも柔軟に対応し、限られた環境下で最大限楽しむ工夫を見せた姿が印象的でした。

2日目:農業と酪農体験を通じた仕事の学び

地元の農家さんや酪農家さんの協力で、農業と酪農の体験を行いました。農業体験では、ブロッコリーの苗を植えたり、玉ねぎの種を蒔いたりする作業に取り組みました。この活動では、「学校で経験したお米と今回の野菜作り、同じ食べ物だけど別の手間があるんだ!」と驚く声があり、食べ物が作られるという過程について幅広い学びを得ることができました。

酪農体験では、牧草を集めたり、動物にエサをあげたりする作業を通して、動物たちと命のつながりを感じる時間となりました。特に牧草集めでは班で役割分担をして協力し合い、無事に作業を終えることができました。この活動で養われたチャレンジ力と、農家さんや酪農家さんへの敬意は、今後のキャリア観にも大きな影響を与えていくものと思われます。

宿泊体験を通じた多様な交流

宿泊は那須高原の6つのペンションに分かれ、それぞれのオーナーの方と交流しながら、パン作りや木工体験、星空観察などの特別な体験を楽しみました。この活動では、自分で何かを作る達成感を得るとともに、地域の方々と対話することでその仕事に対する情熱や誇りを感じる場にもなりました。また、同じペンションに宿泊する友だちと協力して食事を整えたり、体験活動を円滑に進めたりすることを通じて、互いへの思いやりの心が育まれました。宿泊の最後には子どもたちから「オーナーの方にお手紙を書きたい」「配膳のお手伝いをしました!」という声も聞こえてきました。

3日目:自然と向き合う釣り体験

最終日には渓流釣り体験を行いました。初めての釣りに挑戦する子どもたちは、最初こそ苦戦していましたが、友だち同士でアドバイスを送り合いながらひとつずつ課題を乗り越え、最終的には魚を釣り上げる成功体験を味わいました。この日は特に、自ら考え挑み続けるチャレンジ力と、仲間と助け合う協調性が存分に発揮されていました。

総括

今回の那須高原宿泊行事では、食や地域、仕事に関する学びを通じて、子どもたちはチャレンジ力、エージェンシー、そして思いやりの心を育みました。同時に、学校での稲刈り行事とのつながりを意識し、自分たちが普段口にしているものがどのように作られ、またそこにどのような人々の努力があるのかを理解する機会となりました。この行事で培った学びや経験が、今後の学校生活や将来のキャリア形成に生かされていくことを期待しています。

学校に戻ってから、各ペンションでのことを新聞にし、ペンションの方へお手紙を書きました。子どもたちにとってかけがえのない体験になったようです。お手紙や新聞では各オーナーの方への親しみを感じている様子が印象的でした。

 

【思考力・チャレンジ力】5年生 稲刈り

5年生は一年を通して「米」に大きく関わっていきます。第一幕は【田植え】。今回はその第三幕【稲刈り】を行いました。晴天の下、多くの保護者や営繕部の方々に見守られながらの活動となりました。
 田植えの時とは違い、かたくなった土や、自分たちが植えた苗の大きな成長に驚きながら、子どもたちは稲刈りの作業に夢中になって取り組んでいました。三クラス総勢約90名での作業でしたが、想像以上の稲の量。そこで、チームに分かれて協力しながら進めました。稲刈りチームは鎌を使って稲をどんどん刈っていきます。一本ならやわらかい稲も、何本も束ねて刈るとかなりの力が必要で、軍手と長靴が欠かせませんでした。袈裟懸けチームは刈り取られた稲を束ね、縄でしっかりと縛って物干しざおに掛けていきます。どの作業も大変でしたが、互いに声を掛け合い、笑顔で取り組む姿が印象的でした。この田植えから始まる一連の活動は、【第二幕・社会科の学習】にもつながっています。社会科では10月ごろから「米作りのさかんな地域」という単元に取り組み、米作りの過程や効率化・安全面の工夫を学びながら、現代の社会課題や今後の展望について考えを深めました。今年は米の高騰が連日ニュースで取り上げられたこともあり、子どもたちの関心はとても高く、「米の高騰を抑える方法って、備蓄米を放出する以外にもあるの?」「どうして農家さんはもっと米を作らなかったの?」など、自ら問いを立てる姿が見られました。これらの問いをもとに、地理的な条件や歴史的な背景を調べ、また、生産者(農家)、消費者、環境保護団体などさまざまな立場の視点から情報を集めて考察しました。友達との意見交流を通して、最初の考えを修正したり、より深めたりする児童の姿も多く見られました。

 今回の稲刈り体験では、「実際にやってみたからこそ感じること」が加わり、社会課題への自分なりの考えを一層明確にすることができました。
子どもたちからは、「ほぼ一年をかけて行う米作りはとても大変だと感じた。桐蔭の田んぼだけでもこの大変さだから、農家さんはもっと苦労していると思う。」「米作りは苗を植えたり除草したり、稲を刈って干したりと重労働。だからこそ米の高騰につながっているのかなと思った。」といった、体験を通して学習内容を結びつけた感想が聞かれました。そして、今年は第四幕【調理実習】へと続きます。自分たちで刈り取った稲を脱穀・精米し、精米されたもち米を使って「おこわ」を作る予定です。「植える」「育てる」「刈る」「食べる」という一連の流れを自分たちの手で体験することで、子どもたちはさまざまな視点から考え、感じ、思いを深めていくことでしょう。営繕部の皆様をはじめ、ご協力いただいたすべての方々に心より感謝申し上げます。

《子どもたちの感想文より》

黄金色の稲穂を刈る作業は、予想以上に重労働で腰が痛くなりました。そして、その刈った、稲を束ねるのも、かなりの力が必要でとても疲れました。この大変さを身をもって体験したことで、スーパーや、お米屋さん、インターネットのショップで見るお米一粒一粒が、どれほどの手間と汗の結晶であるかを実感し、お米を作る素晴らしさを感じました。これからは、食べ物への感謝の気持ちを持って残さずいただこうと思いました。

 私は今回の行事で、食のありがたみを改めて知りました。お米は簡単に育つと思っていましたが、とてもたくさんの工程がありました。毎日のお水の管理や、雑草抜きなど、米作りの一年に欠かせない作業を間近で見て、本当に良い学びになりました。さらに、こんなに多くの作業と多くの稲を普段3人で作業していらっしゃると聞いて改めてすごいなと感じました。この場を設けてくださった先生方、営繕の方々に感謝します。

 私は学校の授業で、はじめて稲刈りをしました‼️初めは、どうやってやるのか分からなかったけど、先生や友だちに教えてもらってだんだんできるようになりました鎌を使って稲を切るのは難しかったけど、きれいに刈れたときはとても嬉しかったですお米ができるまでにはたくさんの人の手がかかっていることもわかりましたこれからはお米を食べるときに感謝の気持ちで食べたいです

 

【チャレンジ力・思いやり】3年 宿泊

3年生 宿泊学習 ~箱根での1泊2日~

9月26日(金)~27日(土)、3年生は神奈川県箱根へ1泊2日の宿泊学習に行きました。今回子どもたちが達成しようと気を付けたものは「思いやり」と「チャレンジ力」です。親元を離れての生活を通して、友だちと助け合い、挑戦することを大切にしました。

1日目

学校を出発した子どもたちは、まず「森のふれあい館」へ。クイズラリーではグループごとに森の中を巡りながら協力し、クイズを解きました。クラフト作りでは自然素材を使って思い思いの作品を仕上げました。午後はビジターセンターでのフィールドワークです。センターの方に説明を受けながら、森の中を歩き、植物や虫を見つけ、自然に親しみました。班活動で、仲間同士で声をかけあって、楽しく過ごすことができました。

(クイズラリー)

(クラフト作り)

(フィールドワーク)

その後、宿泊先のホテルでの生活が始まりました。食事や入浴の場面では、友だちのことを考えて順番を守ったり、自分の役割を果たしたりと「思いやり」の心を実践する姿が多く見られました。

 

2日目

朝はまず部屋の整理整頓から始まりました。自分の荷物だけでなく、友だちのことも気にかけながら協力して片付けを行い、出発準備を整えました。その後、おいしく朝食をいただき、ホテルを出発しました。

次に訪れたのは「生命の星・地球博物館」です。学芸員さんの話に熱心に耳を傾けて、班での見学では迫力ある恐竜の化石や鉱物の展示に目を輝かせていました。昼食をとった後、一路学校へ。帰りのバスでは、楽しかった活動を振り返りながら友だち同士で感想を語り合う姿が見られました。

わずか1泊2日ではありましたが、子どもたちは集団生活の中で思いやりを持って行動すること、また新しい体験に挑戦することの大切さを実感しました。これからの学校生活にも、この経験が大きな力となりそうです。

学校に帰ってから、行動班とホテル班での振り返りを行い、学んだことを各班でまとめました。これからの宿泊行事に大きくつながりそうです。

(行動班)                     (生活班)

国語では、個人の記録として、ロイロノートで一番の思い出を日記にまとめました。

行動班では、一緒に行動した仲間と楽しかった思い出を振り返り、活動の様子を大きな紙にまとめました。

 

 

【創造力・エージェンシー・チャレンジ力】6年生 総合探究

本校では、今年度より教科と絡めた探究学習を進めていく中で、学年に応じて段階的に探究テーマを設定し取り組んでいます。各学年の段階としては、3年次「パラスポーツ(障がい)」、4年次「福祉(高齢者)」5年次「福祉(外国人、貧困)」6年次「私たちがつくる多様で豊かな未来のまち(興味・関心×多様性)」と設定しています。

その中で、今年度の6年前期の総合探究では、「多様で豊かな私たちの未来のまちづくり」というテーマに向けて、まずは過去と現在の暮らしの比較から暮らしの違いに着目し、次に私たちを取り巻く環境の変化、そして時代背景に伴う暮らしの変化や物について調べ話し合ってきました。また、本テーマである「多様で豊かな私たちの未来のまち」という誰もが見たことも経験もしたこともない空間について、1人1人がどのように捉えているのかを確認しながら進めてきました。例えば、「豊かなまちとはどんなまちなのか」「誰にとって豊かなまちなのか」を考えていく際に、そもそも「豊か」とは何かという疑問が子どもたちから生まれました。「豊か」といっても人によって内容も基準にも違いがありますが、そこで共通していたのは、便利なものが増えることで生活はより豊かになっていくのではないかという考えでした。また、それらの便利なものは、自分だけではなく、外国人やお年寄り、小さな子どもや障がいを持っている方々にとっても便利であるということ、また、人類と共に生きるすべての生き物にとっての便利なものであることも全体で確認しながら進めていきました。

未来のまちづくりへ向けての第一段階の取り組みとして「生活を豊かにする便利なもの作り」という課題にまずは挑むことになりました。何もない状態から新たなものを生み出す活動は、決して簡単なことではありません。しかし、子どもたちの発想や世界感はいつもこちらの予想も超えてきます。自分たちのイメージが具体的な形となり、そこに便利なものの説明が詳しく加えられることでよりそのものが輝きを放ちます。そんな子どもたちの考えたものを授業参観でのポスターセッションで保護者の皆様に観ていただきました。

第一段階では、「こんなものがあればいいな。」「こんなのあると面白いな。」と、自由な発想のもと具体的なものつくりの経験を踏みました。いよいよ最終段階の「多様で豊かな私たちの未来のまちづくり」についての話し合いが始まります。

まずは、「多様で豊かな私たちの未来のまち」の「多様」「豊か」とは何かに着目し、それらを構成していく要素を全体で絞っていく話し合いの時間を設けました。この時点では、子どもたちの考えは様々で、それらをたくさん挙げていきながら、豊かなまちのイメージを広げていきます。また、それと併せて未来のまちを想像した時に、まちや社会を取り巻く課題・問題についても考えていくことにしました。理由としては、今後予想される社会問題や環境問題、あらゆる状況におかれている人々の生活に目を向けることで、自己中心的な解釈ではなくより広い視点で考えていけること、さらに一時的に豊かなまちではなく、持続可能なまちつくりを意識しながら子どもたちは話し合いを進めてきました。

自分たちが生活している桐蔭学園の白地図に、まずは個人で自分の考えるまちのマップを作成しました。その後は、「個から協働へのステップ」に入ります。全体を3つのグループに分けて、互いの考えを共有しながらグループでまちをつくっていきます。それぞれの考えを1つのものに落とし込んでいく作業は大変時間を要します。1学期末にスタートした話し合いは夏休みに入ってからも続きました。夏休み中は、対面での話し合いはできないため、ロイロノートの共有ノート機能を活用しながら話し合いを進めました。夏休みということもあってなかなか全員が揃っての話し合いが出来なかったようですが、3グループ共に少しずつまちができあがっていくのが見て取れました。

夏休み中にマップはある程度形になり、2学期にはそこからまちの説明方法の検討に入りました。3つのグループ中、2グループはマップをもとにジオラマを制作しての説明、1グループは巨大なマップの制作とおすすめエリアのミニチュア模型での説明することとなりました。

限られた制作時間ではありましたが、第一段階として取り組んでいた「生活を豊かにする便利なもの」の経験と、あらゆる視点から課題に迫るための話し合いをしたことで、それぞれのまちのコンセプトが明確になりました。そのため、制作過程においては、どのグループも同じ方向性のもと、スムーズに進めることができました。ただ、紙面上でのイメージはできていたものの、それらを具体物に変換させていくことの難しさを子どもたちは感じていたようで、イメージをどのように形にしていけばいいのか、グループごとに対話を重ねながら進めていました。

総合探究の前期最終日にはそれぞれが作ったポスターやジオラマ、ミニチュアを提示しながら、グループ全員で「私たちが考えた、多様で豊かな私たちの未来のまち」を紹介することが出来ました。

【今回の総合探究「多様で豊かな未来のまち」を終えて】

本校では、先の見えないVUCAの時代を生き抜くために子どもたちが「自律的な学習者」になるように育成することを目指して取り組んでいます。そのための資質・能力として6つのキーコンピテンシーを掲げ、それを具体的に教科の学習まで落とし込んで実施しています。また社会の急速な変化に対応するためには、自ら問題を発見し、柔軟な解決策を見つける力が求められおり、その中で批判的思考力や問題解決能力、そしてコミュニケーションスキルといった、現代社会で必要とされる力を育むために、「探究的な学び」が重要な役割を果たすことを考え、4 年前より「総合」のカリキュラムから見直しをはじめ、今年度より新しいカリキュラムのもと「総合探究」として取り組んできています。

また、総合科は各教科との横断的な学びを集約する教科でもあります。そのため、今回の学びにおいても、社会科、理科などの教科との関わりなどを子どもたちに意識して学習することを取り入れてきました。そうした学びを集約した形として、中間発表としてのプチポスターセッションと最終発表(ポスターセッション、模型、動画、ジオラマ)の時間を設けました。

その上で、子どもたちは本テーマと自らの生活を結び付けながら考えつつ、誰も見たことも経験もしたことのない未来を創造する楽しさや、夢、希望を感じながら最終テーマの目標に到達することができたよう思います。これは、最終テーマにのみ焦点を合わせての展開ではなく、探究学習において最も重要である「課題の設定(本質的な問い)」を大事にし、段階を踏んだ展開があったからだと実感しています。

さらに、今回のテーマのように何もないところから新たなものを生み出そうとする取り組みを何度も取り入れています。実際にはそれらの活動を苦手とする子もいますが、そんな時も、グループ内での相互のやり取りや他者の考え、価値観を知ることで、自らの思考の幅を広げ価値観を見出すヒントともなったのではないかと感じています。

今回の総合探究の実践を終えて、たくさんの対話がありました。たくさんの課題がありました。そんな中、「個⇨協働⇨個」の取り組みによって互いに認め合う文化の向上と、自ら考え生み出す力を今後も育てられたのではないかと感じています。

この経験を、次への学習や生活そして自らの生き方に活かしていけることを期待したいと思います。

 

【思いやり・チャレンジ力】4年生鎌倉宿泊学習

    9月19日(金)・20日(土)に4年生は宿泊学習を行いました。鎌倉を宿泊地とし、観音崎自然博物館と新江ノ島水族館で活動をしました。

 この宿泊は海をテーマとしており、4年生社会科にある水の単元と結びつけながら事前学習を進めていきました。授業の中で、「水の循環」というキーワードを学び、自分たちの健康なくらしにはきれいな水が欠かせず、きれいな水を確保し続けるためには水源や川だけでなく、きれいな海も保たれていかなければならないことに気付きました。そこで、宿泊に向けて海をテーマにした探究的な調べ学習を行い、現在、どのような問題が海にあるのかを1人1人が調べていきました。

 こうした学びをした上で実際に海の様子を、ビーチコーミングを行うことで観察することにしました。ビーチコーミングでは観音崎自然博物館のスタッフ・ボランティアの方々が専門的な知識を持っており、貝や生き物、植物、岩石など様々な質問に答えていただけました。ビーチコーミングをしていると、「ここにもあるよ」「きれいなシーグラスだなぁ」と子どもたちはたくさんのきれいなシーグラスや陶器の破片を見つけました。一方で、「なんでこんなものまで落ちているのだろう」「シーグラスや陶器が貝殻より多いかも知れない」と、思っている以上に人工物がたくさん漂着していることに気付きました。きれいなものやめずらしいものも実はもとをただすと海洋ゴミであり、事前に調べてみたことと実際の様子を目にしたことで実感を持って海洋ゴミの問題を捉えることができました。

 ビーチコーミングが終わったあとは、観音崎自然博物館の中で展示の見学と海藻標本づくり、博物館の方から三浦の海と水産業についてレクチャーを受けました。展示にはタッチプールや相模湾の深海から見つかった生き物の標本など、この場所でしか見られない貴重なものをたくさん見ることができました。この体験したことや見学したこと、学べたことを、国語で学んだ新聞づくりを生かしてB5判のはがき新聞にまとめました。タイトルは「観音崎自然新聞」です。

 2日目には新江ノ島水族館へ行き、グループで見学を行いました。大迫力の相模湾大水槽など、深海から海岸の生き物まで、多岐にわたる海の生命について学んでいきました。イルカショーでは飼育員の方と息ぴったりなイルカの姿に目を輝かせていました。たくさんの展示がされていますが、単に生き物を観察するだけでなく、その背景にある生態系や科学研究、環境問題まで、幅広い視点での学びができました。

 また、クラスメイトと一泊をともにするということも、宿泊学習の大きな学びです。一泊とはいえ、寝食を共にすることは普段の生活とは違って、少し我慢が必要なことも出てきますので、仲間への思いやりの気持ちを意識する必要があります。まずは自分がどんなことに気を付けたいかを考え、それがどのキーコンピテンシーに関わるのかをまとめました。そしてそれを持ち寄って話し合い、部屋ごとに具体的にどんなことに気を付けて、部屋での活動をどのようにしたいかを話し合いシンキングツールでまとめ、それを室員表としました。スケジュールを自分たちで守ることや整理整頓など、声を掛け合って取り組む様子が見受けられました。

 夜はレクリエーションで、クラスごとに考えたレクを学年みんなで行いました。それぞれのクラスが限られた時間の中で話し合い、持ち時間と会場の様子といった条件を考えて、これならば学年全員で楽しくできるのではないか、というものを決めていきました。1組は絵しりとり、2組はビンゴ大会、3組は大根抜きとロープウェーゲームを行い、大いに学年全体で盛り上がり、楽しく宿舎で過ごすことができました。

 一人ひとりが課題を見つけ探究した探究心。学年みんなで楽しむために知恵を出し合ったレクリエーション企画。今回の宿泊学習は、子どもたちの旺盛なチャレンジ力に満ちていました。同時に、寝食を共にする中で生まれた、仲間を気遣う思いやりの心は生きた学びとなり、今後の生活にきっと生きていくものになると思います。

 

【チャレンジ力・思考力・メタ認知力・思いやり】1年生 野外活動

この野外活動の「ねらい」の一つは、「五感をはたらかせること」でした。

そのために、「魚のつかみ捕り」「川遊び」をすることのできる「清川リバーランド」さんでの「野外活動」を、今年も行うことにしました。

とはいえ、一般的に「川遊び」には危険も伴いますので、事前に、「生活科」の授業で「安全学習」を行い、当日も保護者の方々にご同伴いただき、「安全」を見守っていただくサポートをしていただきました。また、保護者の方々には、バーベキューの準備と片付けのご協力もいただきました。

その結果として、1年生たちが「どう五感をはたらかせたのか」を、彼らが後日書いた「シンンキングツール」へのメモとそのメモを基に書いた「絵日記」から抽出し、ここにお載せします。

【絵日記の文章に複数の記載があった内容】

・「水が流れる音が気持ち良かった」こと

・「つかみ捕りのニジマスが『にゅるっ』としていて動きが素早くて捕まえづらかった」こと

・「川の水が冷たかった」こと

・「小さなカニや魚が見つかった」こと

・「葉っぱを川に流して遊んだ」こと

・「川の浅いところで友だちとすべり台みたいに水に流れて遊んだのが楽しかった」こと

・「川で水を掛け合って遊んだ」こと

・「つかみ捕りをしたニジマスをバーベキューで焼いたら、しょっぱくてやわらかくておいしかった」こと

「野外活動」を通して、以上のように、「五感をはたらかせること」ができました。

 

【チャレンジ力・思いやり】3年生遠足「相模原麻溝公園」

6月26日(木)に相模原麻溝公園にて3年生の遠足が行われました。

今回の遠足の主なねらいは,班活動を通して協力することの大切さを学び、友達との交流を深めることです。

3年生になって初めての遠足。子どもたちが期待に胸を膨らませている中、当日は天候に恵まれ全ての活動を予定通り行うことができました。

現地に着くと、広々とした芝生の広場が子どもたちを迎えてくれました。その光景を目にしただけで、一気に開放的な気分になります。そして,草木の生い茂る小道を通り抜けたその先に「ふれあい動物広場」があります。そこで子どもたちはモルモットにエサをあげる貴重な体験をしました。膝にのったモルモットはフワフワで,餌のニンジンをポリポリおいしそうに食べています。始めは恐る恐る触れていた子も、その可愛さにどんどん笑顔になっていきました。

触れ合い体験の1回の人数は限られているので、待っている間動物園を見学したり、クイズラリーで公園一帯を探検したりしました。特にクイズラリーでは、友だちと協力して公園に関する問題の答えを一生懸命探しました。汗だくになって歩き回ったおかげで,公園のことをよく知ることができました。

そして、あっという間にお昼の時間になりました。お弁当は芝生広場にレジャーシートを敷いて食べました。日差しは強かったものの時折吹く風が心地よく、どの子も満足そうにお昼の時間を楽しんでいました。

お昼の後は自由行動です。フィールドアスレチックでは大小様々な遊具に挑戦している子どもたちの姿がありました。かなり難しい遊具もあって、登ったはいいが降りられなくなった子もいましたが,そんな時は友だちの声掛けに勇気をもらい頑張って克服することができました。また、展望台に上って優雅に360度のパノラマ風景を眺める子どもたちもいました。

3年生の子どもたちにとって今回の遠足は、動物と触れ合うことで小さく弱いものに対する思いやりを芽生えさせ、アスレチックなどの経験で挑戦することの楽しさや友達との助け合いを学んだ思い出に残る一日だったと思います。そして、班活動で仲間と過ごすことで、友達の今まで見えていなかった良いところが見られたり、新しい考え方に触れたりすることができました。動物園を回っている時、お弁当の時、友達を待たなければならないこともあったことでしょう。そんな時、友だちを急かすことなく思いやりの心で待ってあげていた子がたくさんいました。そういう交流の中からまた新たな友情が芽生えるのだと思います。今回の経験がきっと教室でも活かされることを期待しています。