思考力」カテゴリーアーカイブ

【思考力】自分たちで作る運動会

「自分たちで作る運動会」に向けて、最初に「どのような運動会にしたいか」というコンセプトを考えていきました。自分たちが楽しむだけでなく、見ている人たちにも楽しんでもらいたいという思いをもっている子が多く、話し合いの結果、「観客を楽しませる運動会」を目指していくことに決まりました。

その後は、5・6年生有志メンバーで運動会プロジェクトチームを結成しました。今年度のプロジェクトチームは、子どもたちからの意見を集めた結果、「パンフレットチーム」「放送関係チーム」「撮影チーム」「観覧席チーム」「特別活動チーム」「学年競技チーム」に分かれました。

パンフレットチームは、運動会プログラムをまとめたパンフレットを作成しました。各学年の競技内容を調査し、集めた情報を整理して競技紹介のページを作っていきました。また、全学年にイラストを募集し、表紙や挿絵を入れ込み、オリジナルのパンフレットを完成させました。

観覧席チームは、来場した保護者のみなさんがどこで見たらより見やすくなるかを考え、配置案を出してくれました。また、ご高齢の方や体が不自由な方のために優先席を作るアイデアを出し、希望されたご家庭に渡すリボンも作成しました。

放送関係チームは、競技中に盛り上がるBGMについて各学年に調査し、リクエストがあった曲を選曲し、学年ごとに振り分けていきました。

撮影チームは、より近くで競技を頑張る子どもたちの姿を捉えたいという想いで、撮影方法について試行錯誤をしていました。当日はタブレットを使って動画や写真を撮影しました。児童が撮影した動画は、インスタグラムでも使われています。

学年競技チームは、自分たちが作る学年競技について、競技内容やルールを話し合って決めていきました。運動会練習期間で実際に競技に取り組みながら、少しずつ改善点を見つけ、修正を繰り返していきました。

「特別活動チーム」は、課外活動である鼓笛隊や桐蔭ソーラン 鉄~KUROGANE~の演奏や演舞を運動会の中で実施できないか、できるとしたらどの場面なのか、検討しました。課外活動担当の先生にもオファーを出し、運動会という舞台で披露する下準備を進めていきました。

このように、6年生の有志が中心となり、運動会運営に関わる面で自分たちができることは何かを考え、準備を進めていきました。

 

運動会当日は、いくつかの係に分かれ、当日の運営に携わりました。

用具係は、用具を準備するだけでなく、各学年の競技がスムーズにできるようにてきぱきと用具の出し入れを行うことができました。審判係は、ルールを守れているか、正確に順位を出すためには、どのような配置や動きが良いのかを予行練習の時から考え、本番で活かすことができました。放送係は、競技名やルール説明だけでなく、競技中の状況を瞬時に把握し、見ている人がわかりやすいように実況することができました。応援係は、自分のチームを、身を乗り出しながら、全力で応援していました。得点係は、審判から預かった勝敗を得点にし、得点板に反映していました。1年誘導・サポート係は、1年生に優しく、目線を合わせながら競技の始まる場所に誘導したり、競技外でのサポートをしたりしました。

また、係の子どもたち以外で応援グッズをつくり、一人一人が運動会を盛り上げようとする姿が見られました。

運動会は、最高学年の6年生を中心とした「鼓笛隊」・「鉄」の演奏・演舞で始まりました。楽しい運動会が始まる幕開けのような時間を演出してくれました。

3年生による「ひっぱれひっぱれ3年生」では、綱を自分の陣地まで持ってくる競技で、白熱した試合が見られました。「大玉たくはいびん」では、大玉を落とさないようにクラスの団結力が試される種目でした。

2年生による「障害物リレー」は、障害物を乗り越えながらクラスでバトンを繋いでいくリレーでした。「ぼうとりがっせん」では、一生懸命に棒を取り合う姿に応援もヒートアップしていました。

1年生による「力を合わせて」では、保護者の方々と1年生が力を合わせて大玉を送る競技です。みんなで声を出し合いながら協力する姿がありました。「ダンシング玉入れ」は、かわいらしいダンスと玉入れを融合させた見る人を癒す演目となりました。

4年生による「綱引き大合戦」は、大綱を使い、迫力ある綱引きが行われました。「走れ!!借り物競争2024」では、保護者の方の協力もあり、借り物競争が成立することができました。

5年生による「サプライズペアチャレンジレース」は、くじを引き、保護者の方と5年生でミッションをし、クリアしていくレースでした。「ムカデリレー」では、4種類のムカデでバトンを繋ぎ、ゴールを目指しました。

6年生による「大玉&台風の目」は、ペアの友だちと息を合わせ、お互いに声を掛け合いながら、大玉転がしとぐるぐる回る台風の目を全力で競技に向き合う姿がありました。「クラス対抗リレー」では、どのチームも「負けたくない、勝ちたい」と感じさせるほどの熱気と応援で、観ている人たち全員が夢中になりました。6年生の「まっすぐな気持ち」が現れた競技となりました。まさに、体で表す「体現」を示してくれました。

片付けも、5,6年生のおかげでスムーズに終えることができました。

自分のやりたいことを形にするには、難しさや楽しさがあることを改めて感じることができた運動会でした。

 

【思考力・メタ認知力】稲を育てよう

「これは何でしょう?わかった人は答えを言わずに立ってね」

上記は今年度最初の総合の授業の発問です。最初は「何!?」とわからなかった子たち。ただ、1枚1枚写真を見せていくと徐々にわかる子が増えてきます。「わかった!」と立つ子もいれば、「あれ?さっきはわかったけど、今の写真はわからない…」と逆に座ってしまう子もいます。子どもたちの理解が目で見て分かることがよかったです。

今年度1学期の5年総合のテーマは「イネを育てよう!」です。稲を育てることを通して、その育て方を調べたり、営繕の方に直接質問してみたり、調べたことを体験したりといろいろな学びのかたちを経験することで、探究的な学びのプロセスを子どもたちが身に付けられるようにしています。

まずは一人ひとりに「自分の育苗箱」を渡し、育てる活動を行います。稲は子どもたちが思った以上に育てることが難しく、水やりを怠ってしまい枯れさせてしまう子もいました。一方、日々稲のことを気にかけて育てている子の苗は元気に育ちました。枯れさせてしまった子には、その原因を考えさせた上で、こちらで育てていた別の苗を渡し「今度は元気に育てられるといいね」と伝えます。枯れさせて失敗することを経験した子は、そのことでより育てる意識が高まっていきます。

稲の育て方について調べていくと、稲を育てる方法として「バケツ」と「田んぼ」があることを知ります。「どっちにチャレンジする?」と聞くと子どもたちは「両方」とすぐに答えました。よって、両方の育て方にチャレンジ。子どもの「やりたい」を実現していきます。

「田んぼ」で育てる方法を調べていくと、今度は「田起こし」「畔塗り」「代かき」など知らない言葉に出会います。その内容を本やインターネットで調べていきますが、写真付きでわかりやすくなっているはずが、イマイチどうするものなのか理解できていない様子。一緒に動画をみたことで、初めて理解できたよう。その上で聞きます。

「代かき、やってみたい?」

調べて理解できたことを自ら実践できる場があることで、子どもたちの「やってみたい!」の意欲がより高まっていきます。

「代かきをする前の田んぼの様子も見てみたい。」ということで、田起こしを終えた田んぼを見に行きました。「ところでみんなは何を見に行くの?」と問うと「土の様子」。「なんで?」と問うと「田起こしでどれくらい土が細かくなっているかを確かめたい。」「どうなってると思う?」「水を入れる前だからきっと固い土だと思います。」「細かく砕いたんだから、こんなに小さな粒になっているよ。」と調べたことを踏まえていろいろな仮説がどんどん出てきます。その上で見に行きました。

「土は思った以上にごろっとしていました。」「畝の間には水たまりになっているところもありました。」その土を拾い上げてみせると「うわ、汚い!」という子どもたち。でも、こちらがさわっていると徐々に触れ始める子どもが増えてきます。自分の手で土の感触を味わいます。「表面にある土と少し掘ってみた土では、大きさや様子が全く異なり、掘った土は粘土状でした。」そういったことも実際に見て、触れてみたことで発見がすることができたようです。

代かき体験の日。今日は実際にはだしで田んぼの中に入ります。どろどろの中に入るのは、子どもたちにとってかなり抵抗があるようで、みな一様になんとも言えない表情をしながら入っていきます。

「うわっ、なにこれ!?」「気持ちわるっ。」と最初はなりますが、数歩進むと「いや、意外に気持ちいい」「楽しい!」という声に変わっていきました。耕耘機のハンドルを持ち、その振動を感じたり、動きが見られたりするのはかなり新鮮だったようで、とても楽しそうでした。

田植え当日。前日大雨でしたが、この日は見事に晴れました。5年学年スタッフを中心にサポートの教員がついたり、営繕の方も数名いたりして充実したサポートをしていただきました。それだけでなく、今年度は5年保護者の方にお手伝いを公募したところ、たくさんの方が参加してくださり、親子行事のような様子となりました。田植えの仕方も、事前に調べ学習で学んでいた子どもたちですが、実際にやるとなるとやはり簡単ではないことを子どもたちも良く知っており、営繕の方の説明・実演を熱心に聞いていました。

代かきの時には、一人ひとり田んぼに入りましたが、田植えはクラスの半分が一斉に入ります。友だちと感覚を共有できることがうれしいようで、笑顔がいっぱいでした。

①植える場所を手でならす。②苗を3,4本鉛筆のように持つ。③根っこが折れないように気をつけて田んぼに深く差して植える。➃植え終えたら一歩下がってまた①へ。説明は聞いたけれど、それでもわからないから近くにいる保護者にたくさん質問します。体験型の学びをすると、探究的な情報収集の在り方が自然とそこかしこで見られました。そのこともあとで子どもたちと共有します。

育苗箱から代かき、田植えとこれまでの流れの中で、子どもたちは楽しみながら確かな学びを得ています。今後は、体験したことも含めて1学期のこれまでの総合の学びをまとめ・発表する活動に進みます。どんな発表になるのか、今から楽しみです。

ここまでの学びを振り返りカードに書きました。

シンキングツールを使うと…

記録する観点に気づいたことで、内容がとても充実しました。

 

 

 

【思考力・思いやり】2年生遠足「ズーラシア」

 2年生の遠足が、5月10日によこはま動物園ズーラシアで実施されました。天気にもめぐまれて、たくさんの動物たちを見ながら楽しく一日を終えることができました。

 事前準備では、広い園内のうち「アフリカの熱帯雨林」と「アフリカのサバンナ」のエリアでグループ見学をするため、どの動物をどのようなルートで巡っていくかを、子どもたちが話し合って決めていきました。この話し合いは一人ひとりの希望が異なる可能性のある場面です。「こっちのルートで行くとうまく見られそうだね」など、うまく希望の折り合いがつけられるように、考えながら話し合いが進められました。

当日は天気にめぐまれ、青空のもと実施することができました。グループの仲間と一緒に見学をスタートし、自分たちで考えた計画に沿って動物を見て回り、子どもたちは目の前で見る動物たちに盛り上がっていました。また、「はぐれないように気を付けよう」「○○さんが遅れているから待ってあげよう」「疲れたなら水筒を持ってあげるよ」など、グループで上手に回れるようにお互いを思いやりながら散策をしている様子が印象的でした。

お昼のお弁当を食べたあとは、クラスごとに並んで「日本の里山」「オセアニアの草原」「アジアの熱帯林」を見て回りました。レッサーパンダやスマトラトラ、オランウータン、インドゾウはすぐ目の前で見ることができ、子どもたちからは歓声があがりました。たくさん歩いたので最後はクタクタになっていましたが、楽しく一日を終えることができ、新しいクラスの仲間と仲の深まる遠足となりました。

 

【思考力・メタ認知力】漢字検定

今年度第 2 回から、本校を準会場とした漢字検定を実施し始めました。10 月に実施した際には 3 年生以上の実施でしたが、今回は 1 年生から 6 年生まで、全学年の希望者 198 名が参加しました。9 月から漢字を勉強し始めたばかりの 1 年生も 67 名参加し、それぞれの級でこれまでの学習の成果を確認しました。こういった公式の検定を受けるのが初めての子もいて、始まる前は「できるかな…」「こんなトラブルが起きたらどうしよう…」「難しいのかな…」と様々な心配にドキドキしている様子が見られました。しかし、終わってみるとなんだかすっきりした表情!感想を聞いてみると、「できた!」「楽しかった!」「思ったより簡単だった!!」「頑張って勉強してきてよかった~!!」と満足気でした。

本校では漢字への意欲関心の向上を図るため、昨年度から漢字の取り組み方を変えてきました。習った漢字を書けるようにすることに留めず、その漢字を使った熟語を集めることに力を入れるようにしました。漢字テストは、該当の漢字を使った熟語を書くことができると点数が加算されていく形に変更をしました。その結果、漢字の学習をする時間が増えた子が目立ちました。また語彙が増えた子や、まだ習っていない漢字にも興味を持って挑戦しようとする子も増えました。今回の漢字検定では、学年の該当級よりも上の級を受検した子が前回よりも増え、健闘が見られました。
これからも子どもたちのやる気を刺激できるような方法を模索して、子どもたちとともに私たち教員もチャレンジしていきたいと思います

 

 

【思考力・創造力】2年生国語「せつめいのしかたに気をつけて読み、それをいかして書こう 馬のおもちゃの作り方 おもちゃの作り方をせつめいしよう」

おもちゃの作り方を説明する時に「おもちゃの説明の本を写して終わってしまう。」「子どもたちが思ったように工夫をしてくれない」ということはありませんか?ここでは題材の工夫で楽しく文章を書くようになる授業の実践を紹介します。

 

①まず「馬のおもちゃの作り方」を読み解きます。

 「馬のおもちゃの作り方」で工夫しているところはどこでしょう?教科書を見ながら工夫しているところを見つけていきました。「写真や図がある」「まず、つぎに、それから等の言葉で順序を表している」「〇cmと長さが書いてある」「見出しがある」「最初に「読んでみたいな!」と思うような文がある」などを押さえました。

②次に、紙飛行機大会をしましょう。

 みんなで紙飛行機を折って各々で飛ばします。飛ばすときには「遠くに飛ばす」「長い時間飛んでいる」「曲がったり、急に上がったり、面白い飛び方をする」など、自分なりに目的を決めて進めました。最初は自分なりの折り方(個)、次に友達との相談もあり(協働)、最後は自分なりに折ること(個)にしました。こんなところでも「個」→「協働」→「個」の流れは活かされています。

楽しい大会が終わると、「どうやったの?」「教えて!」「見てみて!」と子ども達はみんなに伝えたいモードでした。「みんなの折り方を知りたいけれど、一人ずつ聞く時間はないね。」ということで、紙に書いて貼るということになりました。

 そこで「馬のおもちゃの作り方」の書き方の工夫を振り返りました。

③それから、文章のルーブリックを作成します。

 よりよく書きたい子ども達がポイントを押さえやすいようにルーブリックにまとめて、文章を書く際にいつでも見直せるようにしました。どこまでできるかな?は子どもたちと考えて、レベルという形で表しました。レベル②まではみんな書けるようにしましょう!を合言葉に頑張りました。

④最後に、作品を作ります。

 白い紙に自分で図や文章の配置を決めるようにしました。題名は「○○な紙飛行機」とすることで、他の子との差別化も図りました。紙飛行機なので、「図が書きやすいこと」「本の丸写しにならないこと」などのメリットを感じました。こちらの思いもよらないような工夫をする子ども達もおり、伝わりやすいようにどのようにするかを考えている様子がうかがえました。

 これで「おもちゃの作り方をせつめいしよう」の実践報告を終わります。

 

【思考力・思いやり・チャレンジ力】1年生どんぐりまつり

1/24(水)に1年生の生活の授業の一環として、「どんぐりまつり」を行いました。

2学期の生活の授業で「秋」に関する疑問を探し、探究学習を行いました。その中で関心を寄せる子が多かった「ドングリ」を使った遊び方や飾りづくりなどをみんなで楽しめる方法を考えたところ、「どんぐりまつり」を行ってお客様(保護者の方たち)と一緒に楽しみたい!ということになりました。

授業時間だけでなく、休み時間にもドングリを拾いに行ったり、ドングリを使った遊び方や飾り付けの方法を工夫したり…お祭りの盛り上げ方を考え、どんぐりまつりに向けて準備をコツコツと進めてきました。

1年生にとっては、このような形のイベントは初めてです。どんなことをすれば来た人たちに楽しんでもらえるのかを考える際、12月の桐蔭まつりでのお兄さんお姉さんの姿がとても参考になりました。子どもたちの中から「桐蔭まつりでは〇〇だったね。」という声を多く聞きました。クラス内で行う内容が決まってからは、準備に対して真剣に取り組む様子が見られました。

どんぐりまつり当日はスタートした瞬間から大盛り上がりでした。自分たちの考えた企画に来てもらえるように大きな声で呼び込みをする子、お客さんにやり方が伝わるように丁寧に説明をする子、楽しんでもらえているか顔を覗き込んで表情を確認する子……それぞれが自分のできることを考えて精一杯おもてなしをしていました。お客さんになったときも、友だちの考えた企画の素敵なところを探して楽しむ姿が見られました。子どもたちの一生懸命な姿勢とご参加いただいた保護者の方のおかげで、最後まで大盛況の中終えることができました。初めての挑戦を終えた子どもたちは、大きな達成感を味わうことができました。

 

後日行った振り返りから子どもたちの言葉の一部を紹介します。

「たのしくて 大へんで たまには おもいどおりじゃないときもあって まちがえたときもあったけど、おもい出に のこった。ほきょうしたほうが よかったとか、むずかしくしとけばよかったとも おもった。」

「けいひんが どんぐりまつり中に なくなったから、もっとつくって おけばよかったと こうかいした。かたづけも おまつりの ひとつということを 学べて よかった。」

「いろんなアイデアで こんらんしたときも あったけど、みんなで きょう力して かんせいした。たいへんで じかんがかかった。おきゃくさんが たのしんで、ぜんいんが たのしめて、みんなから こうひょうで うれしかった。」

「ぎょうれつができて、みんなよろこんでくれたし、いろんな人と あえたので たのしかった。いもうとも よろこんでくれて、みんなえがおで いられたから たのしかったです。」

「たいへんだったけど、すごくたのしい まつりになった!」

「たのしくって、とびあがりそうに なりました。」

 

今回の「どんぐりまつり」で、テーマに合わせて工夫する難しさや楽しさを経験しました。壁にぶつかったときも、一緒に活動する友だちと相談して試行錯誤することでより良いものにしていけるということもわかりました。時にはケンカをしたこともありましたが、自分の想いを伝え合うことの大切さも実感できました。「どんぐりまつり」当日だけでなく、準備から片付けまで、自分にできることを考えてチャレンジし続ける姿が光っていました。

この経験はきっと今後にも役立つことと思います。

 

 

 

 

 

 

 

【思考力・メタ認知・エージェンシー】町探検―自分の生活を支えてくれている人たちの仕事を調べよう―

2年生では生活科の単元「町探検」を、生活を支えてくれている人たちの仕事とそのやりがいに注目をしての学習を進めています。

まず授業では、自分がどんなところを通って、どんなものを利用して登校しているのかを振り返りました。家から学校までに電車やバスを利用していて、そこで働く人たちのおかげで安全に登下校できているということに気が付きました。

つぎに、働いている人たちはどんなことを考えながら仕事をしているのかを考えるため、身近にあるものから考えてみようと、本校にあるラーニングスペースの設置物について、どんな意図があってそれが置かれたのか予想を立てました。

予想を立てたあと、実際にラーニングスペースを作るときに中心的な役割を担った石故副校長にお話を聞き、子どもたちは自分たちの思っていた以上に、多くのことが考えられて設置されていることに気が付き、より良いラーニングスペースの使い方も考えることができました。

次に、世の中の人たちはどうだろうということから、都筑郵便局にお願いをして、見学をさせてもらいました。子どもたちは、どうやってたくさんのお手紙が一人ひとりの家に届くのか、そのためにどんな工夫をしているのか、郵便局の方の働き甲斐についてのお話を伺いました。

働いている人たちにたくさんの思いや考えがあることを学んだ子どもたちは、次にお家の方はどうなのかを調べてみることにしました。自分がお家の方のお仕事について、どんなことをやっていて、それはどんな人が喜ぶ仕事なのか、そしてどんなことを働き甲斐としているのかを予想してみて、その予想が合っているかインタビューを行いました。いつも関わっているはずのお家の方が、自分が知っていると思っていたこと以上にたくさんのことをしていることや、どんな人のために働いているのか、発見することができました。

こうしたことが掴めた上で、自分の生活を支えてくれている人にはどんな人がいるのかを改めてウェビングマップに書き出してみました。子どもたちは直接関わる人だけでなく幅広く、こうした人たちによって生活が支えられているのだなと書き出すことができ、子どもたちの認識の広がりを見ることができました。

子どもたちは、自分の生活を支えてくれているなと思う仕事について、より深く調べてみることにしました。お家の方へのインタビューを生かして、「どんなことをしているのか」「どんな人に喜ばれる仕事なのか」「その仕事にはどんなやりがいがあるのか」を調べてきました。今後はこの調べてきたことを、新聞の形にまとめる活動を行います。

子どもたちがもっと大きくなって自分のやりたい仕事について真剣に考えるときが来た時、この取り組みで学んだ働く人たちの努力や工夫、やりがいが、その一助となることを願っています。

 

桐蔭まつりをふりかえって

桐蔭学園小学校で 2回目の行事となる「桐蔭まつり」が12/ 2に開催されました。このおまつりは3年生以上の各クラスが低学年や桐蔭幼稚園生、保護者の皆様などを招いてそれぞれイベントを行うというものです。このおまつりの大切なポイントは子どもと大人がチームとなって開催に至るまでのプロセスも共にし、子どもの考えを中心に大人はサポートに徹するという視点です。三年生以上の子どもたちの企画段階から役員・代議員の保護者の方にも入って頂き10月から活動が始まりました。今年は 2回目ということもあり、昨年の経験をもとに一人ひとりの子どもたちの中にイメージがさらに広がっている様子でした。
例えば、3年生ではお化け屋敷の企画の中で「怖すぎると低学年が泣いちゃうかもしれないから教室を暗すぎないようにしよう」といった考えが出たそうです。そのほかの学年でもテーマに沿った空間を演出したり、レモネードスタンドという企画で小児がん支援プロジェクト・募金活動に取り組んだり、昨年どうしてもお客様に味わってほしく考えた中で実現出来なかったジェットコースターを実現させたりとそれぞれに昨年の経験を生かして広がった企画がたくさん見られました。また、これらの一つ一つの企画が桐蔭学園小学校が掲げている6つのキーコンピテンシー育成へと繋がっていきます。新たな企画への取り組みではチャレンジ力、創造力を磨き、低学年への配慮などが思いやりを育みます。昨年度のふりかえりからの新企画はメタ認知力を構築し思考することも必要となります。そして何よりお客様により楽しんでもらいたいと考える取り組みはエージェンシーを育ててくれます。これらのプロセスにこそ大きな価値があると感じています。
今年度は、低学年が保護者の方と一緒に来校することが出来たことから家族団欒といった暖かな光景をたくさん目にしたり、卒業生や転校生との再会の場になったりもしました。年によって変化していく桐蔭まつりが、来年・再来年とさらに変化していき、子どもたちにとっても子どもたちを支える大人にとっても幸せな一日となれる行事になっていくことを心から願っています。

 

【思考力・チャレンジ】5年生遠足

6月30日(金)5年生は袖ケ浦海岸の地引網体験に出かけました。昨年度に引き続き、袖ケ浦海岸にある市五郎丸さんのお世話になりました。

コロナウィルスが第5類に指定されてから初めての校外での活動となった今回は、昨年度は見送っていた、魚さばきや自らさばいた魚を炭火で焼いて味わうといった貴重な体験もすることができました。

<事前準備>

事前学習の一つとして、「生き方を考える」キャリア教育(道徳の授業)では、漁業など一次産業の方々の生き方を映像で見て学びの材料にするべく、サンマ漁に携わる方々の大変なところ・やりがいが描かれている映像を見て、思ったことや考えたことを書き、さらに、漁を生業とされている方とサービス業の方の生き方の問答が描かれている小話を材料に、少しディベートをして考えを交し合ってから「地引網体験」に臨みました。

社会では、事前学習として、漁業の種類の学習(遠洋漁業、沿岸漁業、養殖など)と、それぞれの漁業が現在抱えている課題(なぜ、日本の遠洋漁業は減っていったのか?養殖をおこなう上での大変さは何か?)について考えました。課題について考えたことで、漁業関係者の思いや苦労を少しでも理解し、当日には(遠洋漁業や養殖と比較して)「地引網はどうか」と比較したり、気付きが広がったりしたのではないでしょうか。

 

<当日>

往路は、通勤時間帯の渋滞に巻き込まれることなく学校から1時間程度で到着することができました。

心配していた雨の影響はなかったのですが、風が強く、波もかなり高い状況でしたので、到着後すぐに地引網体験に移りました。思いのほか網が重いことに、子どもたちは驚きながらも、力を合わせて懸命に網を手繰り寄せていました。

高波の影響で、網にかかったのはかわいらしい小ぶりな魚が多かったのですが、ピチピチと飛び跳ねる魚に、皆、歓声を上げていました。

事前の打ち合わせでは、実際に子どもたちが手繰り寄せた地引網にかかった魚をさばいて食する予定だったのですが、小ぶりな魚が多かったので、残念ながらそれは実現しませんでした。しかし,それを予想していた市五郎丸さんの方々が、比較的波の穏やかな早朝のうちに漁に出て、必要なだけの魚をご用意してくださっていたので、魚さばきの体験もすることができました。初めて包丁も持つという子も少なくありませんでしたが、スタッフの方の話をしっかりと聞き、どの子もためらいのない包丁さばきで上手に魚を3枚におろしていました。子どもたちが持つたくましさに、改めて驚かされました。

さばいた魚は、炭火で焼いて、すぐに味わいました。あたりにただよう魚が焼けるいい匂いも、子どもたちの嗅覚を大いに刺激したようで、皆、「おいしい」「おいしい」と、夢中になって味わっていました。

 

 

 

目の前に広がる海原に、思いっきりリフレッシュして帰路につきました。子どもたちにとって、自然の恵みを感じる体験の1つとして、記憶に残ってくれるものと思います。

<子どもたちの記録>※一部抜粋

 

【思考力・思いやり】2年遠足 (よこはま動物園ズーラシア)

2年生の遠足が、4月28日によこはま動物園ズーラシアで実施されました。クラス替えが行われたばかりの4月に実施された遠足でしたので、新しいクラスメイトと仲を深められる行事となりました。

ズーラシアは大変広い施設で、たくさんの魅力ある動物がいます。その園内のうち「サバンナエリア」を、自分たちで見たい動物のルートを決めて、回っていくことにしました。

まずは、「グループでなかよくこうどうしよう」を目標として、そのために気を付けたいことは何かを考えてグループ内で共有していきました。気を付けたいことを意識したことで、どのくらい時間がかかりそうかを計算しつつ、お互いが見たい動物を見られるように調節をして、動物を見るルートを決めていくことができました。

2年遠足 (2)2年遠足 (3)

当日は天気にめぐまれ、青空のもと実施することができました。班の仲間と一緒に見学をスタートし、サバンナエリアを巡りました。

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子どもたちは、目の前で見る動物たちに、「かわいい!」などの歓声をあげていました。また、「あっちに行こうよ。」「待って、まだ〇〇さんが来てないよ。」など、班での行動を意識した声掛けが行われていました。動物に夢中になるあまり、はぐれてしまう班もありましたが、先生たちがポイントごとに立っているので、近くにあるポイントの先生に相談しに行ったり、他の班の人から「あっちにいたよ」と教えてもらったりして、上手に合流をすることができました。みんなが安全に楽しく見学を終えることができました。

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お昼をとり終えたあとは、東南アジアの密林エリアという場所をクラスごとに見学して回りました。オランウータンやスマトラトラ、マレーバクなどの動物たちを目の前で見ることができました。ちょうど、インドゾウの場所では、ゾウが水浴びをするところを見ることができ、その迫力に子どもたちは釘付けでした。

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事後の振り返りでは、より仲良く班行動できるようになるために必要なことや、一緒に回った仲間への感謝の気持ちを書いていきました。これからの仲がより深まる楽しい遠足になったことが振り返りから伝わりました。

2年遠足 (13)2年遠足 (1)2年遠足 (12)