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【6年算数×探究活動】6年算数の授業で取り組んでいる『探究活動』

6年算数の授業で取り組んでいる『探究活動』について紹介します。

〇算数での探究活動とは?

『統計的探究プロセスとは,元々の問題意識や解決すべき事柄に対して,統計的に解決可能な問題を設定し,設定した問題に対して集めるべきデータと集め方を考え,その計画に従って実際にデータを集め,表などに整理した上で,集めたデータに対して,目的やデータの種類に応じてグラフにまとめたり,統計量を求めるなどして特徴や傾向を把握し,見いだした特徴や傾向から問題に対する結論をまとめて表現したり,さらなる課題や活動全体の改善点を見いだしたりするという一連のプロセスである。』小学校学習指導要領 解説より

とあります。「元々の問題意識や解決すべき事柄」について解決を図る探究活動は1年かけて取り組んでいきます。

1学期の取り組みの目的は『自分の知識や興味関心の幅を広げること・調べたことをまとめて発表すること』としました。それに向けて,まず教員が例を示した事柄がどういうことなのか?を考えました。そして,自分たちがこれまで習ってきた内容や知っている知識や興味のある事象の中から1つに絞り,それが将来どのようにつながっているのか,どういう分野に活用されているのか,などの情報を集めてまとめる活動を行いました。

 

○教員からの事例

①もしも円周率が「3」で計算された世界だったら…?

 円周率は,3.1415926535…と,現在は105兆桁まで計算されているどこまでも続く神秘的な数の一つです。そんな円周率が「3」としてすべて扱われたら,どのような世界になってしまうか,を子どもたちに問いかけました。5年生で習った円周率3.14が「もしも3だったら?」なんて聞かれて,「先生,何を言ってるの?」「どういうこと?」と困惑しているようすでした。中には,「計算が簡単になる。」と答えている子もいました。(確かに…)話を分かりやすくするために,子どもたちに円形のものと言えばどんなものがあるかを聞きました。すると,自転車のタイヤ・お金・ボール・めがね・フラフープ…など様々なものがあがりました。その円形のものが円周率3の世界ではどのようになってしまうかを,シンキングツール~キャンディチャート~を用いて,予想を立てて考えました。

そして,実際にどんな世界になってしまうのか情報を集めて答え合わせをしました。すると,円が正六角形となってしまうあべこべな世界になってしまうことが分かりました。自転車のタイヤが正六角形ならおしりが痛くなってしまいます。子どもたちもそんな世界は嫌だと嘆いていました。

 

②“東京ドーム1つ分”ってどれくらい?

よくテレビなどでも大きさを比較されるときに,「東京ドーム○○個分」という表現が使われます。私も子どものころからずっと気になっておりました。子どもたちに提示した例は,富士山が噴火したときに出る溶岩は13億㎥、これは東京ドーム何個分だと思うかというものでした。子どもたちは口々に「50個分」「100個分」「いや1000個分だ!」と言っていました。正解は「東京ドームおよそ1048個分」だそうです。…子どもたちも,なんだかすごそうだけど実際はどのくらいだ?と考えていました。

そこで,今回はシンキングツール~Yチャート~を使って,「実際の大きさ」「いつからそういう使われ方をしてきたのか」「他に大きさを比べるよい例はあるか」をまとめていきました。

 

以上,2つの例を示したあとに,子どもたちは自分が習ってきた知識をまとめるために,シンキングツール~ウェビング~を活用しました。その中から,「これを調べてみたい」「これって何だろう」「どういうところに繋がっているのだろう」というものを1つに絞り,インターネットで検索したり,ラーニングスペースで資料を調べたりして進めています。

6月現在ではここまで活動しています。このあと,子どもたちは自分が調べた内容・発見・結果・もっと調べてみたいと思ったことなどをレポートにまとめて,発表をしあう予定です。今回は,自分の興味のあるものを調べ進めましたが,本来は,「元々の問題意識や解決すべき事柄」に対して,情報を集め解決を図ります。今回の活動を2学期や3学期での活動につなげてまいりたいと思います。

 

 

書初め会

1/10(水)に小学校で書き初め会が行われました。

1・2年生は硬筆、3~6年生は毛筆です。書道の授業で学習してきたことを活かして課題に取り組みます。

今年度は、Zoomをつなぎ各クラスの様子を見ながら時間を追って、「準備➔練習➔清書➔片付け」の工程で行いました。

1年生は初めて、2年生は昨年に続いて2回目でしたが、真剣に取り組む様子が見られました。

課題を書いた後には、自分の今年の目標を書きました。

3~6年生は、12月の授業で課題の字の説明を行い、書き初め会に向けての「めあて」を考え、本番に臨みました。

「めあて」に関しては、自分たちでこれまでの授業を思い返し、この一年が前向きに過ごせるようにロイロノートのワークシートに書き入れ、提出しました。

 

3~6年生は、毛筆なので、墨すりから心を整え、課題の字に取り組みます。どの学年も真剣に行い、気持ちのこもった書き初め会を行うことができました。

課題の字は、3年生➔正月,4年生➔出発,5年生➔希望,6年生➔感謝 です。

また、今年の自分の抱負もそれぞれ考えて書きました。

書き初め会終了後、3~6年生にはロイロノートを使って振り返りのシートを配りました。各学年作品を掲示し、みんなの字を鑑賞して共有します。今年の自分にとって、書き初め会がどのような取り組みになり、次につながるのか、うまく活かされたらと思います。

 

 

【3年 社会科見学へ 〜スーパーマーケット〜】

3年の社会では、9月から『店ではたらく人』という単元を学んでいます。この単元では、身近な地域にあるお店の存在を改めて認識し、お客さんのためにどんな工夫をしているのかを見つめていきます。

①事前学習

まずは、いくつか売られている商品の画像を見せ、「どこで買った可能性があるのかな?」と子どもたちに聞いていき、実際に買い物をしたことがあるなどの自分の経験をもとに、お店やネットスーパー、自動販売機など、その商品が売られている場所を言ってもらいました。近くのお店の名前を言う子もいれば、ネット通販といった今時らしい、ネット通販を通して買い物をしていると教えてくれた児童もいました。

次に、いろいろなお店が挙がった中で、一番よく行くお店とよく買うものについてクラスの中で集計をしていきました。「コンビニによく行くよ」、「僕の家の近くにはスーパーがあるからコンビニよりもスーパーに行くことが多いな。」など、住んでいる地域の状況(環境)によって、よく利用するお店が違うことがわかりました。各クラス、集計をしてみると、クラスによってはスーパーマーケットが多く、クラスによってはコンビニが多いという結果が出ました。

「〔近いから〕という理由以外に、このお店を利用する理由って何かあるの?」と聞くと、自分がよく行くお店のいいところが出てきました。「安い!」、「遅くまでやっている。」、「だいたいの物がそのお店にある。」、そんな話をしていると他の子どもからは、「それって他のお店でもそう言えるよ。」と話が出てきました。「そのお店だけの良さもある!」、「他にも言える!」などと言って、ちょっとした論争にまでなりました。

「それなら実際にスーパーマーケットへ見に行ってみる?」と聞くと、子どもたちは大喜びしていました。いざ、スーパーマーケットへ。

 

②見学へ

事前学習で子どもたちに「近いという理由以外で、そのお店に行く理由は?」と問いかけ、そのお店に行くには理由がある、そこからそのお店のいいところ探しをすることを今回の見学の目的の主にしました。また、自分たちがよく買うような物は売られているのか、店員さんはどのような仕事をされているのかなど、【見つける】ことも忘れてはいけません。

今回、お世話になったスーパーマーケットは、〔ライフ 青葉しらとり台店〕様です。初めて、見学させていただいたお店ですが、快く受け入れてくださいました。今回は、売り場とバックヤードの2箇所を見学させていただきました。

いざお店に入ってみると、たくさんの商品やお惣菜、生活用品など、とても充実したスーパーマーケットでした。売り場では、他のお客さんが実際に買い物をしている最中でした。お客さんのお邪魔をしないように、自分たちが気になったコーナーを見ました。また、今回の見学では「このお店の中で一番買いたくなった物は?」というお題を出しました。自分が好きな物ではなく、売り場を見て、欲しくなったものを選ぶというものです。

「先生、こんなコーナーもあるよ」と言って、子どもたちが教えてくれました。

 

売り場を見学していると、子どもから「なんか臭いところがある」と話をされました。「なんで臭いんだろう?」と原因を探っていくと、近くに鮮魚コーナーがありました。「ここかな?」とにおいを嗅いでみると、「このにおいだったのか!」と嗅覚からも、良い体験ができました。

 

③事後学習

見学をしている中で、気になったことはメモをしておくようにと伝えると、子どもたちは気になったことがたくさんあったようでした。それは、【気づき】でもあり、【疑問】でもあります。これらは店員さんに聞きたいこととして、まとめてスーパーマーケットへ送り、お返事を待ちます。

また、各クラスで「なんか臭いところがある」という声が届きました。「仕事だから、お給料をもらっているから、臭い思いをして魚を捌くの?」という問いかけから、店員さんの「想い」に触れていく予定です。

 

【思考力・チャレンジ】4年算数~大きな数~

桐蔭学園小学校で掲げているキーコンピテンシーのうち、「思考力」「チャレンジ」を育成するための、ある4年生の3時間分の授業について紹介します。

〇導入

4年算数の最初の単元は「大きな数」です。子どもたちは授業で習う前から日常的に様々な「数」を目にしています。導入は、なるべく子どもたちの馴染みのない事象から、「そうなんだ!」を引き出したいと思い、次のような問いをしました。

「地球上でもっとも多く生息している生き物は?」

すると、「人間!!」と言う子がいました。そして「いや、もっといるよ!」「だって、人間は70億人もいるんだよ!」「アリとか多そうだよ!」と子どもたちの方で想像を膨らませていました。「調べていいですか?」と言ってきた子がいたので、もちろんOKしました。調べている間にもあれやこれやと議論をしています。すると、「ナンキョクオキアミ」にたどり着きます。正確には、総重量でみると世界一数が多いとされています。なんと、総重量およそ10億トンです。1匹あたり2g程度なので、途方もない数が生息しています。子どもたちも「えぇ~!!!」と驚いていました。

子どもの情報01子どもの情報03子どもの情報02

↑子どもが検索して出てきた情報

数の大きいクイズ

 他にも、「ディズニーランドはいくらで貸し切れるか?」や大きな数の定番「日本の面積と人口がいくつか?」をクイズ形式で問いました。

算数で大切なことの1つが、「子どもがいかに“数”に興味をもてるようになるか」だと思うので、それを引き出したいと考えています。

 

〇展開

大きな数の様々な見方を学習するために、まずは小さい数で3年での既習事項を振り返りながら次のように問いました。

「50はどんな数?」

これもやはりたくさんの意見が出てきます。

板書01

子どもが意見を出すときに大切なのは、何でも言ってOKの環境を作ることです。特に、4月の最初の段階でその環境を作れれば、自分のアイディアを生み出そうとします。先生が「それはどうかな?」と子どもの考えを取捨選択してしまったら、子どもは自分の考えではなく、「先生が求めているモノ」を考えようとしてしまいます。それでは既成概念を超えられません。今回でいうと「お父さんの年齢」や「タイヤのインチ数」などが出ました。「そういうのもありなの??」という子もいましたが、いいんです!!

 

さて、今回子どもたちから出た考えを2つに分類しながら板書しました。そして「君たちが出してくれた考えを右側と左側で分けて書きました。どう分けているでしょう?」と問いました。またしても子どもたちは様々なアイディアをぶつけてきます。一番多かったのは「計算しているかどうか」でしたが、タイヤのインチ数がその回答を邪魔してきます(笑)

答えは「ズバリ!“50”になるかどうか」です。

右と左に分けて書いていくと、どちらかが多くなって偏っていきます。すると子どもたちから「なんだか先生の板書がおかしいぞ?」や「先生、黒板のバランスが悪いです!」など、小さな疑問を持ち、「なんでかなぁ~?」とつぶやくと、「何か意味があるのかも!」と子どもたちは考え始めます。こういうところでも子どもたちの思考力をくすぐれればと思います。

 

そして、準備が整いましたので大きな数に突入です。

「640000はどんな数?」

「ただし、考えるのはさっきの左側「ズバリ!640000」になる数だよ」と焦点を絞ります。

個→協同→個のアクティブラーニングの流れにそって、まずは個人で考えを巡らせました。しばらくしてから班で意見を集約します。

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そして、

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〈600000+4000〉〈65万から1万を引いた数〉〈320000×2〉などの計算

〈1が64万集まった数〉〈1万を64集めた数〉などの単位量を決めてそれが何個分か考える

〈十万の位が6で一万の位が4の数〉などの位に注目する

〈6400000の 〉〈64の10000倍〉などの10倍や などの位を上げたり下げたりする

などの意見が出てきます。

その中で、間違っているものには「それはズバリ!の答えじゃないよ!」や「答え間違ってない?」など子ども同士で修正しあいます。子ども対先生で修正していくよりも、近くの友だち同士で話をすることで、一人一人が自分の考えがどうだったかをより考えやすくなることがあります。

ここでの考えを共有した後に、「自分の考えになかったものはノートに記録しておこう!」と伝え、そのノートを写真に撮ってロイロノートに提出してもらいます。うまくつかめていないような子には個別で対応します。

 

 

〇補足

このように全員で楽しみながら算数的思考を深めていけるように、提示や問いかけ・取り組み方を工夫しています。また、このあと出てくる3位数×3位数以上の計算も子どもたちがつまずきやすいところなので、虫食い算や計算アプリで取り組みます。計算力を高めるにはやはり数をこなすしかないので、苦手な子もチャレンジを続けられるよう個別対応していきます。

 

【メタ認知力】6年生の「1年生お手伝い」を通して

4月6日にシンフォニーホールにて入学式を迎えた1年生。4月7日(金)に初めて小学校校舎に登校してきました。最寄り駅からのスクールバスに乗って小学校まで来ましたが、そこから下足箱はどこか?教室はどこか?学校に到着してから何をするのか?などすべて初体験で右も左もわかりません。

そのため、本校では6年生が登校初日から1年生を出迎え、学校生活について付き添う活動を行っています。

6年生へはまず、1年生が登校する前に学年集会で「1年生が困っているのでぜひ助けてほしい」と伝えました。初めて登校して何もわからない1年生の様子を知った6年生からは「助けてあげたい!」「お迎えします!」という前向きな声が聞こえてきました。6年生としても、1年生と初めて関わるので、「どんなこと話したらいいのかな?」「うまく対応できるかな?」という不安の声もありました。そういう気持ちに共感しつつ、まずは自分たちにできることを考えて実践してみよう、と声をかけて1年生のお迎えに向かいました。

1年生が乗ったスクールバスが到着する下足箱へ行き、待ち受けます。6年生にとっても登校初日の朝でもあり、少しテンションの高い様子がうかがえました。

 

そして、1年生が到着。すると積極果敢な子からどんどん1年生の前に行き、互いの名前を紹介する様子が見られました。そこから1年生を連れて、下足箱、そして教室へ誘導します。教室では、朝準備の仕方について、1年生の担任の先生と確認しながら6年生が1年生をサポートします。準備が終わった後、そのまま1年生とコミュニケーションをとる6年生もいれば、うまくコミュニケーションが取れずにその場を離れてしまう6年生もいました。1年生の朝準備が終わると、6年生は1年生とお別れして、6年生教室に戻ります。

戻った6年生は、学年で再度集まり、1年生とのかかわりについて振り返ります。

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振り返りでは、まず子どもたちに自由に書かせました。以下は子どもたちが書いた振り返りです。

振り返り01

振り返り02

振り返り03

 

内容を見てみると、自分の接し方について全体的に振り返っている子もいれば、「良かったところ・なおしたいところ」と観点を分けて書いている子や、6年生全体の動きについても振り返っている子もいました。

ここで近くの友だちと共有タイムを設けました。友だちがどんな観点で書いているのか、互いに伝えあいます。友だちがどんなことを書いているのか、子どもたちも興味津々なので、積極的にやりとりしていました。そして、書いている観点を全体で共有します。

観点01

共有した上で、自分の振り返りカードに追記しておきたいことを赤字で書き加えました。友だちから、自分とは違う観点の振り返りがあることで、見方が広がったと感じる子もいました。

見方の広がり01見方の広がり02見方の広がり03

最後に、翌日以降の1年生のお手伝いに向けて、改善点や変更点を全体で話し合いました。最初は、関わりに不安がある子のために、どのような関わり方があるのか、互いに意見を出し合いました。

「朝準備の手伝いをしてあげる、持ち物の整理整頓してあげる、本を読んであげる、…」などの意見が出ました。関わり方に不安を感じている子にとって、これらの話は非常に助かったようで、「そっかぁ」とつぶやく声が聞こえてきました。全体で共有した意見は下のカードです。1年生の安心感のためにサポートしてあげることはもちろん、その後の生活を考えて、自分でできるものは見守るという意見も出ており、1年生のことをしっかりと考えた意見が共有されました。

次回に向けて01

 

そして迎えた2日目。昨日の経験と今日のめあてを個々に持って1年生のお迎えに向かいます。

昨日一日経験したことで自信をつけた子が多くいました。また、友だちからのアドバイスを活かして、本の読み聞かせをしてあげる6年生もたくさんいました。前日に振り返ったことをしっかりと活かして取り組んでいる子がたくさん見られました。

それだけではなく、さらに下足箱のところでは、1日目の反省を踏まえて自主的に交通整理をしてくれている6年生もいました。また、教室では1年生の様子を見て回り、困っている様子の1年生にすかさずサポートしてあげている6年生もいました。前日の様子から自分なりに考え、自分にできることに進んで取り組んだ子がいたことはとても素晴らしいことだと感じました。

6年生と1年生の写真差し替え6年生の取り組み02

6年生の取り組み03

2日目の朝のお手伝いを終えて、再び個人で振り返りました。2日目の振り返りを書いたのち、1日目の振り返りと比較しました。自分なりに変化したと思うところに蛍光線を引きました。すると子どもたちからは「前日できなかったことができた!」「成長してる!」といった前向きな言葉が出ていました。「自分の変化を感じた人?」との問いかけに多くの子が手を挙げ、「振り返りを書いたことで成長したことがはっきりわかりました。」という意見も出ました。

1年生の振り返り01

1年生の振り返り03

 

1年生の振り返り02

活動に取り組むだけでなく、しっかりと振り返り、次なる活動に向けて自分なりにめあてを持って取り組むこと。そうすることでより大きく変化し、それを自分自身が実感できる。PDCAサイクルを回すことの良さを子どもたちは感じているようでした。

1年生との交流01

 

 

 

1年生との交流02

 

 

 

【エージェンシー】地区別清掃における学年の縦のつながり

9月、コロナ禍でできていなかった縦割りの清掃活動「地区別清掃」が、ようやく再開しました。

毎週火曜日の給食後、約20分間、1年生から6年生が、住んでいる地区ごとに一つのグループになり、活動します。

小学校では、災害時に備えて、年に数回、縦割りの地区別メンバーで帰宅する機会を設けています。そのメンバーで清掃活動をすることで、同じ利用駅、あるいは近い利用駅の異学年の友だちを認識することができ、地区別下校もスムーズに行われます。

清掃場所は、教室、特別教室、階段、ホール、下足箱など学校のすべての場所で、16の地区別グループに割り当てられています。

清掃の方法は教室によって若干異なりますが、高学年の子どもたちが自ら考えて行っています。

「江田スクールバスグループ」の教室掃除を例に挙げますと、雑巾班・黒板班・ほうき班の3つに分かれ、その役割を週ごとにローテーションしています。雑巾班は、教室横の小さな流しで雑巾を絞り、床や壁を拭くことが仕事。6年生は、1年生に雑巾の絞り方を丁寧に教えます。はじめは手こずっていた1年生が、あっという間に上手に絞れるようになっていく様には驚きました。

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「ごみはここに集めてね」「私、ちりとりやるね」などお互い声を掛け合いながら、ほうき班も手際よく仕事を進めます。黒板を消す達人たちが、黒板消しでピカピカに磨き上げる姿も見事です。

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縦割り清掃をする上で、高学年のリーダーシップは不可欠。低学年にわかりやすく掃除の仕方を教えるにはどうしたらよいか、みんなが気持ちよく動けるための声かけの仕方は?など、それぞれが考えを巡らせ、低学年はそれらに答えることでフォロワーシップを身につけていきます。

縦割りにすることで、低学年だけでは掃除が難しいところも、中・高学年が一緒に行い、サポートすることで、より丁寧に行うことができる、というメリットもあります。

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清掃の終わりには、それぞれの清掃場所で、6年生を中心に振り返りの時間を設けています。

「〇〇さんが、机をきれいに並べていた」「〇〇くんがほうきの使い方を教えてくれた」「今度は棚のホコリもきれいにしたい」「床の黒い汚れは消しゴムで消えますか?」など、子どもたちの発言を聞いていると、率先して汚れを見つけ、工夫してきれいにしようとする気持ちや、友だちの良いところを見つけようとする気持ち、優しさに感謝する気持ちなどが伝わってきます。

時には小さなトラブルもありますが、それらもまた、年の離れた仲間とのコミュニケーションを学ぶ良いチャンスと考えます。

先日、トイレを清掃してくださっている業者の方へ「ありがとうございます」という声をかける4年生を見かけました。自ら清掃をすることで、その大変さを知り、人の立場に立って物事を考える心が育ってくれたら、こんなに嬉しいことはありません。

縦割り清掃を通じての子どもたちの成長を、これからも楽しみに見守っていきたいと思います。

 

【エージェンシー・メタ認知力】4年生 宿泊活動 三浦新聞係(神奈川県三浦市)

4年生は、10月4日、5日に神奈川県三浦市へサマーキャンプに行きました。桐蔭学園小学校では初めてとなる海の近くでの活動です。さらに、一年生の時以来久しぶりの宿泊行事です。なので、さまざまなことが初めて。今回は、キャンプから帰宅した時に「楽しかった!!」という感想を持つことが第一です。さらに、この二日間の経験を次に「活かす」取り組みができたら、今後の学校生活をより豊かにすることができます。

そのために、今回は「三浦新聞係」という係を、各班で一人または二人が担当し、このキャンプでの経験を今後に生かすべく、記録に残すことにしました。

記録の残し方については、事前に、係ごとに集まり、どのようにまとめたほうがいいか、どのように宿舎での時間の中で効率よくまとめられるか、を話し合いました。そこで、項目を①磯遊び②バス内での過ごし方③お風呂➃お部屋での過ごし方⑤海の環境学習⑥食事の六つに分け、それぞれ記録することになりました。紙はキリトリ線を専用のカッターで作り、書いたあとにそれぞれを切り離し、糊付けして完成。あとは宿舎での、各班のまとめ方次第です。

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当日は、①~⑥について個々に記録したものを、係の児童中心に話し合い、まとめ、班ごとに作成しました。

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作成したものを見ると、「自分の家ではないということを自覚して行動する。だから置かれているモノを大切にする」、「スタッフの人の話をよく聞いて行動した方が良い」や「いろいろな貝殻を拾って、その貝殻について調べたり、めずらしいかどうかを聞いたりして、よりくわしくなった」など、今回の振り返りや次回につながる記録を残していました。

経験を糧に、学校生活にも日常生活にも活かしてほしいと思います。

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【チャレンジ力・思いやり】野外活動 ㏌ 清川リバーランド

 9月16日(金)に「校外学習」がありました。これは、桐蔭学園小学校初の親子行事です。1年生児童101人と保護者の方101人、教員8人の計210人で神奈川県清川村にある「清川リバーランド」に行きました。

子どもたちは、保護者の方々と一緒に行けることもあり、いつも以上にワクワクした気持ちで朝から過ごしていました。保護者の方々と一緒にバスに乗り、現地に向かいました。

 到着後、ニジマス掴みに挑戦しました。当日はとても天気は良かったですが、9月中旬ということもあり、水に入ったときには「冷たい!」とびっくりした声をあげていました。ニジマスを見つけると夢中で追いかけ捕まえようとしていましたが、泳ぐのが速く、掴もうとしてもなかなかつかめません。それでも、一生懸命目で追って、友だちと協力し、保護者の方の手も借りながら、なんとか全ての魚を掴むことができました。捕まえたときには「すごい!」「うれしい!」といった歓声が上がり、また「どうしてこんなにぬるぬるするの?」「なんでこんなに泳ぐのが早いの?」「なんか顔の横がパカパカしているよ!」などの、「気づき」や「不思議」を声に出して表現していました。

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森の中にある川でも遊びました。川が浅くても流れが速いとバランスがとりにくいことに気づいたり、友だちと水をかけあったり、川に棲む生き物を探したりと、自然にたくさん触れることができました。体の半分くらいまで潜って体全体で水を感じている人もいました。

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昼食はみんなで一緒にバーベキューです。保護者の方にはそれぞれのテーブルで火起こし、調理のお手伝いをしていただきました。子どもたちもトングを使って焼いたり、うちわであおいで火力の調整をしたり、できるお手伝いをしながら、みんなで一緒に調理をしました。子どもたちは自分で掴んだニジマスも食べました。自分の顔よりも大きなニジマスを頬張る笑顔が最高でした。子どもたちで集まって、お互いに自分のおやつを紹介している姿も微笑ましかったです。

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 本校も自然に恵まれていますが、当日は学校では触れることのできない自然にも触れ、目いっぱい楽しむことができました。初めて本物の栗に出会い、秋の訪れを感じる姿も見受けられました。野外活動で見えたもの・聞いたこと・感じたことをシンキングツールでまとめ、新たな気づきを生み出していきたいです。

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【チャレンジ力・思考力・メタ認知力】計算のくふうを考えよう

2年生の算数の授業で計算の工夫について学習しました。

算数では、答えが一つに決まる問題が多くあります。ですが、そこに至るまでの解き方は様々で、ストレートにわかりやすく解く方法もあれば、大きな回り道をして解く方法もあります。

大切なことは、様々な解法がある中で、自分がそれぞれの解法を検討して、自分なりの解法を見つけていくことではないかと思います。

また、式は世界共通の言葉のため、例えば

5+4=9

という式から

・5個あるものに、4個加える

・5個のものと4個のものを合わせる

ということを読み取ることができます。

作った式を「どんな考えからそういった式を作ったのか」ということを発表しあったり、友だちの式を読み取ったりすることで、多様な考えに触れて、様々なやり方を検討し、自分なりの考えを見つけていく活動をしていきました。

 

今回はこのような問題から、みんなの考えを共有していきました。

1年生が7人で遊んでいます。

そこに1年生が12人来ました。

さらに、2年生が8人来ました。

子どもは何人になりましたか?

 

この問題に対して、子どもたちはこのような式を立てました。

 

立てた式は、ロイロノートの提出箱を使って共有をしました。

「7 + 12」を先に計算をする場合と、「12 + 8」を先に計算する場合で意見が分かれたため、双方の考え方のもととなる考えを共有し、「自分がどうしてその立式をしたのか」ということをお互いに発表しあいました。

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【子どもたちの考え】

・7 + 12は「1年生のまとまり」として、先にまとまりにした。

・12 + 8は「あとから来た子達のまとまり」としてまとまりにした

・12+8は10の塊が作れるから、計算しやすくなるからまとまりにした。

問題の様子を元にまとまりを作る人もいれば、数理的な処理の仕方に注目をしてまとまりをつくる人もいました。

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最後に、算数では、「まとまりを作る」ことを「カッコを使って表す」ということを学習して、授業を終えました。

様々な考えに触れていく中で、ただ単に答えを出すことを目的にするのではなく、その過程を楽しんで行ってもらえたらと思います。

 

2年生 担任 都筑 圭佑

 

 

【チャレンジ、思いやり、エージェンシー】6年生 鎌倉校外学習

6月29日の水曜日に、6年生は鎌倉へ校外学習に出かけました。ゴールデンウィーク前より準備を進め、この日を迎えました。

今回の校外学習は、子どもたち自身が行き先や見学ルート、交通手段等を考え、自分たちで決めた行程表に沿って古都鎌倉を見学してまわるというものでした。これは、秋に予定している修学旅行(京都)の練習でもあります。子どもたちだけでなく、私たち教員にとっても初めての経験でしたので、約2か月の期間をかけて準備を進めました。

まず、鎌倉の歴史的背景についての概略を学んだのち、共通の課題としての「鶴岡八幡宮の8つの謎を解く」に取り組みました。謎解きをする中で生じた新たな興味や関心を、さらに調べ学習へとつなげ、その上で各自が行きたい場所の希望を決めました。この行きたい場所は、同じ見学班の友だちに説明できる形にまとめました。その上で、同じ見学班の友だちと相談して、それぞれの班が行く場所を選びました。

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次に子どもたちが取り組んだのが、見学ルートの設定です。使用可能な交通機関の区間はある程度制限したものの、鎌倉駅前をスタートして昼食場所である鎌倉大仏を経由して鶴岡八幡宮にたどり着くルートを、子どもたち自身で考えていきました。考えたルートは、拝観料や交通費、飲み物代などの予算、それぞれの時間配分を書き入れた行程表にまとめていきました。

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( 行程表の例 )

 

見学のルートが概ね決まった頃からは、集合班の打ち合わせも加わりました。今回の校外学習は、同じ方面の子どもたちがグループとなり、公共の交通機関を利用して自分たちで現地に向かわねばなりません。現地集合時間に到着しているためには、何時の電車に乗り、どこで乗り換えなければならないのか、乗り遅れると次の電車は何時なのか等、様々な角度からシュミレーションした上で、それぞれの班が集合時間を決め、集合班カードを仕上げていきました。

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このような準備を重ね当日を迎えましたが、自由散策でしたので、安全面では少なからず心配もありました。そこで今回は、子どもたちが普段の学習でも使用しているロイロノートを使って、今いる場所等の連絡をしてもらうようにしました。定期的な連絡だけでなく、「インスタ映え選手権」と称して、子どもたち自身が見学先で撮影した写真の提出箱もロイロ上に設けました。子どもたちからは、目一杯楽しんでいる様子が伝わってくる写真が、次々に送られてきました。子どもたちの様子をリアルタイムで把握することができたので、私たち教員にとっても安心材料の1つになりました。

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見学時間や移動時間の読み違いから予定通りの見学場所をまわることができなかったり、途中道に迷いかけ通りすがりの方のご助言をいただいたり、想定以上の暑さに体力が持たなかったり等、班それぞれにいろいろな経験をしたようですが、最後鶴岡八幡宮にたどり着いたひとりひとりの顔は、すがすがしい達成感に満ち溢れていました。学校にもどってからは、ポスターセッションの形で今回の校外学習のまとめを行っていく予定です。

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