思いやり」カテゴリーアーカイブ

【チャレンジ力・思いやり】3年 宿泊

3年生 宿泊学習 ~箱根での1泊2日~

9月26日(金)~27日(土)、3年生は神奈川県箱根へ1泊2日の宿泊学習に行きました。今回子どもたちが達成しようと気を付けたものは「思いやり」と「チャレンジ力」です。親元を離れての生活を通して、友だちと助け合い、挑戦することを大切にしました。

1日目

学校を出発した子どもたちは、まず「森のふれあい館」へ。クイズラリーではグループごとに森の中を巡りながら協力し、クイズを解きました。クラフト作りでは自然素材を使って思い思いの作品を仕上げました。午後はビジターセンターでのフィールドワークです。センターの方に説明を受けながら、森の中を歩き、植物や虫を見つけ、自然に親しみました。班活動で、仲間同士で声をかけあって、楽しく過ごすことができました。

(クイズラリー)

(クラフト作り)

(フィールドワーク)

その後、宿泊先のホテルでの生活が始まりました。食事や入浴の場面では、友だちのことを考えて順番を守ったり、自分の役割を果たしたりと「思いやり」の心を実践する姿が多く見られました。

 

2日目

朝はまず部屋の整理整頓から始まりました。自分の荷物だけでなく、友だちのことも気にかけながら協力して片付けを行い、出発準備を整えました。その後、おいしく朝食をいただき、ホテルを出発しました。

次に訪れたのは「生命の星・地球博物館」です。学芸員さんの話に熱心に耳を傾けて、班での見学では迫力ある恐竜の化石や鉱物の展示に目を輝かせていました。昼食をとった後、一路学校へ。帰りのバスでは、楽しかった活動を振り返りながら友だち同士で感想を語り合う姿が見られました。

わずか1泊2日ではありましたが、子どもたちは集団生活の中で思いやりを持って行動すること、また新しい体験に挑戦することの大切さを実感しました。これからの学校生活にも、この経験が大きな力となりそうです。

学校に帰ってから、行動班とホテル班での振り返りを行い、学んだことを各班でまとめました。これからの宿泊行事に大きくつながりそうです。

(行動班)                     (生活班)

国語では、個人の記録として、ロイロノートで一番の思い出を日記にまとめました。

行動班では、一緒に行動した仲間と楽しかった思い出を振り返り、活動の様子を大きな紙にまとめました。

 

 

【思いやり・チャレンジ力】4年生鎌倉宿泊学習

    9月19日(金)・20日(土)に4年生は宿泊学習を行いました。鎌倉を宿泊地とし、観音崎自然博物館と新江ノ島水族館で活動をしました。

 この宿泊は海をテーマとしており、4年生社会科にある水の単元と結びつけながら事前学習を進めていきました。授業の中で、「水の循環」というキーワードを学び、自分たちの健康なくらしにはきれいな水が欠かせず、きれいな水を確保し続けるためには水源や川だけでなく、きれいな海も保たれていかなければならないことに気付きました。そこで、宿泊に向けて海をテーマにした探究的な調べ学習を行い、現在、どのような問題が海にあるのかを1人1人が調べていきました。

 こうした学びをした上で実際に海の様子を、ビーチコーミングを行うことで観察することにしました。ビーチコーミングでは観音崎自然博物館のスタッフ・ボランティアの方々が専門的な知識を持っており、貝や生き物、植物、岩石など様々な質問に答えていただけました。ビーチコーミングをしていると、「ここにもあるよ」「きれいなシーグラスだなぁ」と子どもたちはたくさんのきれいなシーグラスや陶器の破片を見つけました。一方で、「なんでこんなものまで落ちているのだろう」「シーグラスや陶器が貝殻より多いかも知れない」と、思っている以上に人工物がたくさん漂着していることに気付きました。きれいなものやめずらしいものも実はもとをただすと海洋ゴミであり、事前に調べてみたことと実際の様子を目にしたことで実感を持って海洋ゴミの問題を捉えることができました。

 ビーチコーミングが終わったあとは、観音崎自然博物館の中で展示の見学と海藻標本づくり、博物館の方から三浦の海と水産業についてレクチャーを受けました。展示にはタッチプールや相模湾の深海から見つかった生き物の標本など、この場所でしか見られない貴重なものをたくさん見ることができました。この体験したことや見学したこと、学べたことを、国語で学んだ新聞づくりを生かしてB5判のはがき新聞にまとめました。タイトルは「観音崎自然新聞」です。

 2日目には新江ノ島水族館へ行き、グループで見学を行いました。大迫力の相模湾大水槽など、深海から海岸の生き物まで、多岐にわたる海の生命について学んでいきました。イルカショーでは飼育員の方と息ぴったりなイルカの姿に目を輝かせていました。たくさんの展示がされていますが、単に生き物を観察するだけでなく、その背景にある生態系や科学研究、環境問題まで、幅広い視点での学びができました。

 また、クラスメイトと一泊をともにするということも、宿泊学習の大きな学びです。一泊とはいえ、寝食を共にすることは普段の生活とは違って、少し我慢が必要なことも出てきますので、仲間への思いやりの気持ちを意識する必要があります。まずは自分がどんなことに気を付けたいかを考え、それがどのキーコンピテンシーに関わるのかをまとめました。そしてそれを持ち寄って話し合い、部屋ごとに具体的にどんなことに気を付けて、部屋での活動をどのようにしたいかを話し合いシンキングツールでまとめ、それを室員表としました。スケジュールを自分たちで守ることや整理整頓など、声を掛け合って取り組む様子が見受けられました。

 夜はレクリエーションで、クラスごとに考えたレクを学年みんなで行いました。それぞれのクラスが限られた時間の中で話し合い、持ち時間と会場の様子といった条件を考えて、これならば学年全員で楽しくできるのではないか、というものを決めていきました。1組は絵しりとり、2組はビンゴ大会、3組は大根抜きとロープウェーゲームを行い、大いに学年全体で盛り上がり、楽しく宿舎で過ごすことができました。

 一人ひとりが課題を見つけ探究した探究心。学年みんなで楽しむために知恵を出し合ったレクリエーション企画。今回の宿泊学習は、子どもたちの旺盛なチャレンジ力に満ちていました。同時に、寝食を共にする中で生まれた、仲間を気遣う思いやりの心は生きた学びとなり、今後の生活にきっと生きていくものになると思います。

 

【思考力・エージェンシー・思いやり】2年 情報探究

iPadでプログラミングをして、レゴを実際に動かしてみよう!

授業の概要

小学2年生を対象に、iPadとレゴ「WeDo2.0」を用いた情報探究の授業を行いました。子どもたちは、身近な生活に隠された「仕組み」に興味を持ち、それをプログラミングとレゴブロックで再現する活動を通して、プログラミング的思考力や問題解決能力を育むことを目指した探究活動をしました。

単元の目標

以下の3つの観点があります。

【知識・技能】

WeDoのプログラミングアイコンの機能を理解し正確に操作すること、そしてレゴブロックの特性を理解し、意図した形に組み立てられるようになることを目指しました。

【思考・判断・表現】

プログラミングの試行錯誤や調整を通じて課題解決に取り組む力、そして結果を予想し、仮説を立てながら学びを深める力を養うことを重視しました。

【主体的に学習に取り組む姿勢】

粘り強く課題に向き合う姿勢や仲間と協力してチームの一員として活動する姿勢を大切にしました。

授業の展開

授業は、まず「身近な『仕組み』に気づく」という導入から始めました。信号機や自動ドアといった日常生活のシステムについて話し合い、「私たちの生活の中にもプログラム的な仕組み(プログラミング)がある」ということに子どもたちが興味を持てるように促しました。その後、WeDoの基本操作を体験しました。

展開は、ミッションチャレンジと自由な探究という二つの段階で進めました。「車を一定距離動かす」などといった簡単なミッションに挑戦するミッションチャレンジでは、グループで協力し、試行錯誤しながらプログラムを調整する中で、課題達成の喜びを分かち合いました。次に、自由な探究(オリジナルミッション作成)では、「日常生活に役立つ仕組み」をテーマに、今ある仕組みに工夫をしてみたり、オリジナリティを加えてみたりして、自分たちで課題を設定し取り組みました。この段階では、試作と改良を繰り返すことで、より良い解決策を追求する姿が見られました。

子どもたちの学びと考察

この実践を通して、子どもたちは知識や技能だけでなく、より深い学びを体験しました。

プログラミング的思考力が育ち、プログラムが思い通りに動かない時には「なぜだろう?」と原因を探り、自ら修正する姿が多く見られました。これは、論理的に物事を捉え、課題を解決する力の育成につながっています。

また、協働性も大きく向上しました。グループ活動では、それぞれが役割を分担し、積極的に意見を交換し合う姿が見られました。「この部分を担当したい」「こういう風に作ってみない?」といった自発的な発言から、チームの一員として貢献しようとする高い意識がうかがえました。

さらに、粘り強さも身につきました。複雑なプログラムや組み立てに何度も失敗しながらも、諦めることなく挑戦を続けました。うまくいかない経験も、子どもたちの「できた!」という達成感をより大きなものにしていると感じました。

見取り

子どもたちの活動は、ルーブリック評価に基づいて多角的に行いました。プログラミングデータや組み立ての完成度だけでなく、課題解決に向けた試行錯誤の工夫や、仲間との協働的な関わり方についても重視しました。これにより、個々の成長を具体的に把握することができました。

今後の展望

今後は、さらに複雑なミッションや、他の教科と連携した探究活動を取り入れることで、子どもの学習意欲と探究心をさらに引き出していきたいと考えています。

 

【チャレンジ力・思考力・メタ認知力・思いやり】1年生 野外活動

この野外活動の「ねらい」の一つは、「五感をはたらかせること」でした。

そのために、「魚のつかみ捕り」「川遊び」をすることのできる「清川リバーランド」さんでの「野外活動」を、今年も行うことにしました。

とはいえ、一般的に「川遊び」には危険も伴いますので、事前に、「生活科」の授業で「安全学習」を行い、当日も保護者の方々にご同伴いただき、「安全」を見守っていただくサポートをしていただきました。また、保護者の方々には、バーベキューの準備と片付けのご協力もいただきました。

その結果として、1年生たちが「どう五感をはたらかせたのか」を、彼らが後日書いた「シンンキングツール」へのメモとそのメモを基に書いた「絵日記」から抽出し、ここにお載せします。

【絵日記の文章に複数の記載があった内容】

・「水が流れる音が気持ち良かった」こと

・「つかみ捕りのニジマスが『にゅるっ』としていて動きが素早くて捕まえづらかった」こと

・「川の水が冷たかった」こと

・「小さなカニや魚が見つかった」こと

・「葉っぱを川に流して遊んだ」こと

・「川の浅いところで友だちとすべり台みたいに水に流れて遊んだのが楽しかった」こと

・「川で水を掛け合って遊んだ」こと

・「つかみ捕りをしたニジマスをバーベキューで焼いたら、しょっぱくてやわらかくておいしかった」こと

「野外活動」を通して、以上のように、「五感をはたらかせること」ができました。

 

【チャレンジ力・思いやり】3年生遠足「相模原麻溝公園」

6月26日(木)に相模原麻溝公園にて3年生の遠足が行われました。

今回の遠足の主なねらいは,班活動を通して協力することの大切さを学び、友達との交流を深めることです。

3年生になって初めての遠足。子どもたちが期待に胸を膨らませている中、当日は天候に恵まれ全ての活動を予定通り行うことができました。

現地に着くと、広々とした芝生の広場が子どもたちを迎えてくれました。その光景を目にしただけで、一気に開放的な気分になります。そして,草木の生い茂る小道を通り抜けたその先に「ふれあい動物広場」があります。そこで子どもたちはモルモットにエサをあげる貴重な体験をしました。膝にのったモルモットはフワフワで,餌のニンジンをポリポリおいしそうに食べています。始めは恐る恐る触れていた子も、その可愛さにどんどん笑顔になっていきました。

触れ合い体験の1回の人数は限られているので、待っている間動物園を見学したり、クイズラリーで公園一帯を探検したりしました。特にクイズラリーでは、友だちと協力して公園に関する問題の答えを一生懸命探しました。汗だくになって歩き回ったおかげで,公園のことをよく知ることができました。

そして、あっという間にお昼の時間になりました。お弁当は芝生広場にレジャーシートを敷いて食べました。日差しは強かったものの時折吹く風が心地よく、どの子も満足そうにお昼の時間を楽しんでいました。

お昼の後は自由行動です。フィールドアスレチックでは大小様々な遊具に挑戦している子どもたちの姿がありました。かなり難しい遊具もあって、登ったはいいが降りられなくなった子もいましたが,そんな時は友だちの声掛けに勇気をもらい頑張って克服することができました。また、展望台に上って優雅に360度のパノラマ風景を眺める子どもたちもいました。

3年生の子どもたちにとって今回の遠足は、動物と触れ合うことで小さく弱いものに対する思いやりを芽生えさせ、アスレチックなどの経験で挑戦することの楽しさや友達との助け合いを学んだ思い出に残る一日だったと思います。そして、班活動で仲間と過ごすことで、友達の今まで見えていなかった良いところが見られたり、新しい考え方に触れたりすることができました。動物園を回っている時、お弁当の時、友達を待たなければならないこともあったことでしょう。そんな時、友だちを急かすことなく思いやりの心で待ってあげていた子がたくさんいました。そういう交流の中からまた新たな友情が芽生えるのだと思います。今回の経験がきっと教室でも活かされることを期待しています。

 

【思考力・思いやり】2年生-遠足

今年度も2年生の遠足がよこはま動物園ズーラシアで実施されました。(実施日 5月9日)

事前に生活の授業で「マイアニマル」を決めて下調べをする活動と班活動の準備を行いました。

1、事前準備

①マイアニマルをしらべよう

 事前に渡されたズーラシアの地図を見ると、どこに何の動物が飼育されているかがわかります。すぐにわかる動物もいれば、名前は聞いたことあるな、はじめて聞く名前だな、と色々な種類の動物がいることが分かりました。今回はそのなかから1つ動物を選び、事前の下調べを行いました。調べた豆知識と、今自分が気になっていることをロイロノートでまとめて提出し、クラス全体で共有しました。

こうして調べた上で実際の動物に会いに行ったことで、よりしっかりと観察をすることができました。また、それぞれのマイアニマルについて共有することで、1人では気がつかなかったこと、調べなかったことに触れることができるので遠足当日も広い視野を持つことができました。

②班行動の準備

 遠足当日は指定エリア内で班別の自由散策となります。クラス替えから1ヶ月弱での行事なので、新しいメンバーでの活動が良いものとなるよう事前のコミュニケーションを重ねながら当日の散策ルート決めを行なっていきました。お互いのマイアニマルを見に行くことができるように配慮しながらルートを決める様子もあり、思いやりの気持ちも育まれていきました。

2、遠足当日

 当日は晴天に恵まれ、午前中はそれぞれの班ごとにアフリカゾーンで散策を行いました。これまで下調べをしてきたマイアニマルに出会えたときには、嬉しさのあまり思わず駆け寄る姿も見られました。同じ班の友だちのマイアニマルにも興味津々で、お互いの豆知識を披露しあって盛り上がっていました。

 しかし、複雑な道ではないですが、実際に班ごとに歩き出すとズーラシアの広大な敷地ではいろいろなことが起こります。「あれ?まだつかないな」「通り過ぎたかもしれない!」「あれ?○○さんがいない!」など、その度に地図をみながら班で話し合って解決しながら進んで行きました。

1年生の遠足でも班別行動を行いましたが、1年の頃よりも心も身体も成長し、コミュニケーション力も成長してきたことを感じます。こうした校外での経験が5年生宿泊行事のペンション分散宿泊や、6年生修学旅行の京都班別行動へとつながっていきます。

 昼食をはさみ、今度はズーラシア西側のエリアを3つにわけ希望するエリア別に自由散策を行いました。

 午前午後を通していろいろな動物と対面し、観察したり説明の看板を読んだりする中で、多くのことを学ぶことができました。マイアニマルのお気に入りポイントと他の動物のそのポイントを比較する表に記録をしていくことで、一層細かいところまで観察することができ、気づくことも多かったようです。特に本物のマイアニマルと対面した際は、調べた知識と自分で観察して発見したことが組み合わさることで、より深く動物について理解することができたようでした。

3、事後のまとめ

 学校へ帰ってきたあとは、アニマル新聞をつくろうという形式でまとめを行いました。実物をみたときの驚きや嬉しさなどを思い出しながら取り組みました。新聞なので「誰かに読んでもらう」ことが前提になっており、より真剣に取り組むことができたのではないかと考えます。

 行く前に園内マップを見ながら自分なりに疑問をもちそれを調べる、そして実際に現地で本物を見てより自分の考えや知識を深める、さらにそれをクラスで共有することで自分の世界をひろげていくという流れは、今後の探究の取り組みにも生きてくると考えています。

iPadで多くのことにふれることができる世界にはなりましたが、やはり本物にふれてこそ多くのことを学ぶことができます。新クラスのメンバーで充実した1日をすごすことができました。

 

【チャレンジ力・思いやり】1年生-遠足

1年生の遠足の「舞台」は、「子どもの国」でした。

当日は天気にも恵まれ、桐蔭小の児童の目指す「6つのキーコンピテンシー」の中の、特に「チャレンジ力」と「思いやり」を育む目的で行いました。

そのコンピテンシー「チャレンジ力」と「思いやり」を仲間と楽しみながら育むイベントとして、今年も、「シールラリー」を行いました。

しかし、これは、1年生にとって、ただの「シールラリー」ではありません。

これは、

①.広い「子どもの国」(の一部分)を範囲とし、
②.引率の先生たちが点在して「安全確保」はする中で、
③.しかし、1年生(の背丈の)目線では、「他の小学校や幼稚園の人たちも大勢いる中で、常に自分の学校の先生たちが見えている訳ではない」という状況で、
④.「シールラリー」の範囲の「地図」と
⑤.「シールラリー」直前に「下見」も兼ねてクラスで散歩したときに見た「光景」を頼りに、
⑥.「次は、こっちだよ。」とか「あそこじゃない?」などと話し合いながら、
⑦.先生のいる4地点の「ミッション」をこなして回る「先生たちオリジナル」のイベント

なのです。

私たち引率者は、⑦を作るに当たって、次のように考えました。

・③の「困難な」状況を乗り越える経験が、貴重な経験となる。そのためには、①と②も併せた環境が必要。

・そんな状況で頼りになるのが④や⑤、であることを体感して欲しい。

・①~⑤があるからこそ、⑥の「話し合い」がリアルなもの、絶好の経験になる。

 

そのために、「出来合い」の「遠足メニュー」ではなく、「ねらい」を達成するための「先生たちオリジナル」のメニューを用意しました。

さらに、

⑧.約 1時間の時間を設定し、伝え、

⑨.グループの中で「早く先に行きたい。」「どんどん行こうよ。」という考えの人も大事な「エンジン」になりますし、込み具合などで回る順番を改めて考えるなど慎重に広い視野で見られる人の「役割」も大事になってくる、

ようにしました。

実際に、その「協力」や「葛藤」の様子が、「小1の最初」という段階でも結構見られ、いい「グループワーク」になっていました。

1年生にとっても、私たち引率教員にとっても、中身の濃い「ドキドキ」「ワクワク」の約1時間でしたが、結果、すべてのグループが時間内に 4つのミッションを回り切ってゴール地点に戻ってきてくれました。

今回の経験が、今後さまざまな場面で活きてくれることを願っています。

 

【チャレンジ力・思いやり】田植え

5月28日(火)に5年生が田植えを行いました。まず、1週間前に代かきを経験しました。田んぼに裸足で入るという経験は初めてというお子さんが多く、最初はおそるおそる入っていた子どもたちも徐々に足の感触に慣れてきました。普段できないことにチャレンジする機会は非常に大切です。

そして、迎えた田植え当日、天候に恵まれ、営繕部の方、保護者の方の準備・お手伝いのご協力もあり、無事に終えることができました。最初は泥に足を取られて戸惑っていた子どもたちも、少しずつコツをつかみ、まっすぐ苗を植えられるようになっていく様子がとても印象的でした。また、お話を真剣に聞き、食べ物の大切さや農業の苦労に気づく姿にも感心しました。この体験を通して、自然や食への感謝の気持ちを育んでほしいと思います。

田植えが終わり、子どもたちと今日の田植えについて振り返りを行いました。

「今日の田植えの広さでどれくらい収穫できると思う?」と聞くと、「10㎏」「20㎏」「100㎏」と色々な予想をしていました。実際は40~50㎏らしく、それを聞いた子どもたちは「へえ~」と驚いていました。

では、50㎏はどれくらいなのか確認してみました。

5㎏4000円を超えたと話題になっているお米です。

お米一袋が5㎏と分かると、子どもたちは計算を始めます。

「ということは今日の量で4万円くらい?」

「4万円あればたくさん遊べるね」

「でも、結構大変だったよ」

「稲刈りまでするんだよね」

「え。それじゃ安いね・・・」

などなど、自分なりに思考を膨らませていました。

「みんなは観察や稲刈りなどをこのあとするけど、実は雑草をとったり、水の管理をしたりと営繕部の方が色々と手間暇をかけてくれてくれているんですよ。」

「運んだり、お店で売ったりする人にもお金を払うので、農家の方にそのままお金が入るわけではないよ」

「農家の方はもっと広い田んぼで機械使って行うので、実際は今日ほど大変ではないかもね」

など、今日の経験だけでは分からないことを伝えました。

すると、「やっぱり大変だ!」「お米を大切に食べないと」「もう少しやってみないと分からないよ」などと、色々な感想を持つことができたようです。実際に体験してみることで、本や映像で見ていただけのことが本当はどうなのかということを知り、また自分なりの疑問や課題を持ち、多角的に見ることで、「思いやり」の気持ちにつながって欲しいと願っています。

子どもたちの日記の一部を紹介します。

「田植え」

今日はいい天気でした。代かきの時よりも土がやわらかくなっていたので、転びそうになりました。植えるのは簡単ですが、位置が定められている上、田んぼ全体に植えないといけない仕事をやると思うと、足が棒になりそうです。大変な作業を通して、1年間もかけてお米が育っているので、改めてありがたく食べようと思いました。

「田植え」

今日は田植えでした。最初に田んぼに入った時は、土がとてもやわらかくて、意外と深くて驚きました。バランスが大事で、最初はおそるおそる歩きました。植え方を教えてもらったときには、何本かならできそうですが、全部は大変だと思いました。農家さんのすごさを改めて知りました。

「田植え」

今日は田植えをしました。土に苗を植えるのが難しかったです。最初に土に触れたときにあまり慣れていなくて、声を出してしまいました。お母さんもぼくも初めての経験なので色々と難しいことはありましたが、楽しかったです。ぐんぐん育ってほしいです。

 

【創造力、思いやり、エージェンシー】2年生学校探検

4月23日、学校探検が行われました。これまでは、6年生が1年生を迎える様々な活動の一環として行ってきた行事ですが、昨年度から、最も身近な先輩である2年生の行事として実施をしています。さて、今回の学校探検は1年生の3学期から準備をしてきました。

大きく成長した1年間のなかで子どもたちは紹介したい場所がたくさんあります。その、たくさんの想いをシンキングツールをつかい、希望する場所、その場所への熱量などをまとめていきました。どこか1ヶ所だけでなく3つの場所を比較しながらまとめることで、それぞれの教室の特徴もより自覚できるようになりました。下準備が終わったあとは、紹介したい場所によって分けたグループで、映像撮影チームとポスターチームに分かれて準備活動を行いました。希望したい場所によってわけているので、このグループはクラスの枠を超えたチームとなり、迎える自分達にとっても新しい仲間との関係を作っていく良い機会となりました。動画撮影はクラスを超えてはじめてのチームで活動をし、事前にシナリオ制作を行った上で撮影を行いました。動画は他教科でも撮影する機会が多くありますが、年をおうごとに子ども達のタブレット操作、そして、カメラ前でのパフォーマンスになれている児童が多くなってくることを感じます。ポスターにもこだわりのアングルで撮った写真を載せて詳しく説明できるように工夫をしました。伝える必要があることは何か、どんな説明が分かりやすいのか、チームで話し合いを重ねていきました。2年生進級後はクラス替えもあるので、新クラスの仲間と共に準備を続けていきました。実際に一年生と一緒に歩くルートの相談や、当日どのような説明をするかを具体的に考えていきました。やはり進級して目の前に後輩がいるようになったことで、意欲も高まり、より具体的な言葉がけの内容などにも気を配れるようになっていきました。当日、ペアごとに校内を移動しましたが、時に手をつなぎながら一生懸命案内をしていく様子が見られました。自分たちが用意したポスター、そして各場所紹介のショート動画を一緒に見ながら、学校生活について伝えていました。一年生もしっかりと聞いてくれて、その姿に充実感を得ることができたようです。

入学から約2週間が経ち、1年生も教員からのいろいろな学校紹介はきいていますが、やはり子どもたちからの言葉というのはより深く心に届くようで、今年の2年生も準備中に「去年はお兄さんたちがこんなことをしてくれた!」と去年のことを覚えている子が多数いました。最後のお弁当タイムが終わったあとも、一緒に遊んだりお話をしたりあっという間に時間が過ぎていきました。終了後は、シンキングツールを使用しながら振り返りを行いました。項目ごとに焦点を当てながら振り返ることで、単に「たのしかった」ではない、それぞれの子どもなりの記録を残すことができたのではないかと考えています。その内容を一部ご紹介いたします。

【シンキングツール・ふりかえり1】

 

「たのしい学校たんけん」

きょう、学校たんけんをしました。1年生と学校たんけんです。1年生かわいいな、すごい いい子だなとおもいました。でも、すごくおもしろいこととかいっていて、おもしろいなとおっていました。 いろんなことおしえたくて、すごくたくさんおしえちゃいました。げんきでおもしろいから、ついわらっちゃいました。ひる休みの時、その子とえ本をよみました。がんばって じぶんでよんでいて いい子だなとおもいました。わかんないときは、「わかんない、おしえて」っていうからおしえてあげました、そしたらすごいにこにこえがおでかわいかったです。

【シンキングツール・ふりかえり2】

「うれしかった学校たんけん」

手をつないでいろんなところをしょうかいして、1年生とかいわできた。「どこをまわりたい?」ときいたらわかりやすくこたえてくれた。1年生がよそういじょうにわらってくれたから学校たんけんしてよかったとおもった。さいごに わかりやすそうにうなずいてくれて「つたわったな」とおもった。2年生にとって1年生は、これから5年間ともに小学校生活をすごす大切な仲間になります。今回のことをきっかけに良い関係を作っていってくれたらと願っています。

学校紹介を通し、子どもたちは自分たちで決める場面が何回かありました。場所選定はもちろんのこと、紹介する内容、校内をまわる順番、一緒に遊ぶ方法など、子どもたちのアイデアを軸にすすめていく機会をもうけています。これは今後の校外学習や桐蔭まつりなどにもつながる大切な要素のひとつとなります。今回の経験を生かしながら、今後もさまざまな行事に積極的に取り組んで行ってもらえればと考えています。

 

 

 

【思いやり・エージェンシー】たてわりタイム

 桐蔭学園小学校では、これまで方面別に1年〜6年の縦割りのチームに分かれて、集会や清掃、下校訓練などを取り組んできた「地区別活動」がありましたが、今年度からは方面別ではなく、どの学年の児童も同じくらいの人数がいる「たてわりタイム」の活動となります。

 たてわりタイムでも、6年の働きがポイントになってきます1年生から6年生の6学年の子たちが、今後、小学校内で他学年の児童が互いに関わりを持ち、気軽にコミュニケーションを取っていくためのきっかけを作っていく時間を計画していきます。

子ども向け「たてわりタイム」の活動目的とそのねらい

目的:他学年との交流を図り、学校内で挨拶や話をし合える関係をつくること

ねらい:遊びや読み聞かせなど、グループの子どもたちが企画し、異学年の児童が自分たちで考えた内容でともに過ごすことにより、互いのことをさらに知ることができる機会にすること

学年ごとの「たてわりタイム」の活動目的のイメージ

〔1年〕:同じチームに、どんな上級生がいるか、知っていこう。

〔2年〜5年〕:1年の子たちが安心できたり、話したりしたいと思える空間をつくろう。

〔6年〕:1年と2年以上の子が交流できるような企画や空間をつくろう。

 今回は、2025年度最初のたてわりタイムのため、全体で1年生をお迎えすること、たてわりチームの中での顔合わせ、そしてアイスブレイクをしていく中で、これからこのたてわりチームで活動していくために、お互いを知ることをねらいにして、活動計画をたてました。活動計画は、それぞれのたてわりチームの6年生が計画を立てていき、それをたてわりチーム担当の先生と最終確認を行います。6年の児童や教員だけでなく、全学年の教員が6年と一緒にたてわりタイムについて見つめたり、キーコンピテンシーを育んでいったりしていきます。

 4月21日(月)、たてわりタイムの日がやってきました。1時間目には、1年生は6年生と一緒に体育館に入場し、2年生以上の子たちに迎えてもらいました。1年生はドキドキしながらも、6年のお兄さん、お姉さんの手をしっかり握り、上級生の方を向くことができました。2年生以上の子たちは手をふったり、「1年生だ!!かわいい」と言ったりして、自然と笑顔になっている姿が見られました。6年児童に挨拶も伝えてもらい、1年生の子たちはほっこりしました。

 2時間目には、全部で18チームのたてわりチームが、1年1組から6年3組の各チームの集合場所に分かれました。1年生の子たちは、誘導担当の6年児童と一緒にたてわりチームの集合場所に向かいました。合流してからも、2年生上の子たちは1年生の子たち温かく迎え入れていました。その後は、各チームで自己紹介をしたり、アイスブレイクなどの企画を通したりして、初めての交流会を終えました。

 「誰かのために自分ができること」の意識を6年生それぞれの子が持ち、1年生の表情や行動をよく観察しながら、何をすべきなのかを判断しながら関わり始めていますが、この「たてわりタイム」で1年生だけでなく、2年生から5年生の子たちも意識した関わりについて、考え始めた1日になりました。