子どもたちの日常」カテゴリーアーカイブ

【思考力・チャレンジ力・メタ認知力】 体育の探究的取り組み

1年「鉄棒を使った運動遊び」

逆さ感覚や回転の間隔を身に付けやすい低学年の間に、いろいろな鉄棒を使った遊びを経験させたいと考えています。

①ぶら下がる②飛び上がる③下りる④揺れる⑤回る 遊びを通して、巧みに体を使うことを体験していきます。

①「ぶら下がり」

鉄棒の正しい握り方を学び、自分の体を2本の腕で支えることを行いました。最初は5秒でしたが、「もっと秒を増やして!」とチャレンジしました。「豚の丸焼き」では数の数え方も工夫し「1・2・3・4・5 チーン出来上がり!」と楽しい声掛けも出てきました。

②「飛び上がる」

鉄棒を握る幅について学び、「つばめ」を行いました。1段の高さから始め、2段、3段と高さにチャレンジしていた人もいました。

③「下りる」

逆さ感覚を身に付け、手を離す「こうもり」を行います。最初は怖くてなかなか手が離せなかった人も「がんばって!」という友達の励ましで手が離せるようになりました。「こうもりじゃんけん」では友達とタイミング合わせてこうもりを行い、その状態のままじゃんけんを行います。ゲーム感覚で繰り返し行うことができました。

④「揺れる」

少し高い鉄棒で「ぶらんこ」を行いました。繰り返し行うことで、長い時間鉄棒にぶら下がれるようになっていました。

⑤「回る」

逆さ感覚を身に付け体を丸め、前後,左右に回ります。「足抜き回り(前後)」「地球周り(左右)」に取り組んでいきました。

①~⑤を使って工夫して鉄棒遊びを行いました。「こうもりブランコ」「コアラ」「ブランコきょうそう」等、楽しい遊びを考え行いました。シンキングツール「フィシュボーン」を使ってまとめをしました。

最初は怖かった鉄棒もお友達と一緒に行うことで楽しく行えるようになりました。技の習得だけでなく、「高い鉄棒で行いたい!」「もっとすごいことをしてみたい!」と工夫の幅も広がり、深い学びの実践につながっていきました。

3年「走・跳の運動(かけっこ)」

調子よく最後まで走れるような自分に合った課題を見つけ、動きを身に付けるための活動や工夫を友達に伝えられるような取り組みをしました。

①「かけっこを速く走るために考えたことをクラゲチャートに書いてみよう」

1・2年生までで学んだ速く走るためのポイントや、自分で考えたことをクラゲチャートに書き出しました

②「速く走るための練習方法を考えよう」

走り幅跳びの単元の時はより遠くに跳ぶための練習方法を教員が提示しましたが、今回は、50mのタイムを計った上で、タイムをより縮めるためにはどのような練習をしたらいいのかを自分たちで考え、オリジナルの練習方法を作成し、友達に紹介して一緒に取り組みました。より速く走るために繰り返し練習に取り組む姿や、より良い練習方法を探している姿が見られ、深い学びの実践につながっていきました。

③「振り返りシート」

自分たちで考えた練習を踏まえて、もう一度50mのタイムを計り、これまでの授業を通して良かったこと・改善していきたいことなどそれぞれが感じたことを振り返りました。

3年生の「かけっこ・リレー」では、今までの授業を自分たちで活かしていたり、より良くしようと学びを深めていたりする様子が感じられました。

5年「マット運動」

5年体育での探究的取り組みとして、器械運動の「マット運動」を紹介します。

①「チャレンジしたい技を見つけよう」

初めに「マット運動」の基礎的な運動感覚を高める活動をしたあとに、自分がチャレンジしてみたい技(以下、「チャレンジ技」)を決め、その技の完成に向けて活動を積み重ねていく授業を行いました。「チャレンジ技」の基準として、いまもっている力ではまだなかなか成功しない技とすることで個人個人のチャレンジを促しました。

②「チャレンジ技を練習しよう」

まずは、自分の「チャレンジ技」のポイント(学習シートに書いてあるもの)を見ながら練習をしていきました。この段階の技の精度としては、ポイントを何となく頭では理解しているけど、実際にやってみるとなかなか思うようにできないといった状態です。自分がどういう動きをしているのかイメージするのが難しいため、友達が伝えてくれるポイントのみが頼りになります。

③「ICTを活用し、自分の動きを分析しよう」

ある程度練習を重ねたあとに、ICTを活用し、iPadで自分が「チャレンジ技」をやっている場面を友達に撮ってもらい、それを見ることで、どう動き方を改善していけばよいのか考えていきました。実際に自分の動き方を撮って見てみると、具体的に直さなければいけないポイントが見えてきます。そのポイントを学習シート上で“発見したポイント”としてまとめていくことで、次に「チャレンジ技」の練習をするときに、自分が何を意識して取り組めばよいかわかるようにしていきました。

④「分析したポイントを意識して練習を繰り返そう」

練習→撮影→ポイント分析→練習→…の流れを繰り返していく中で、子どもたちの技の精度もぐんと上がっていきます。撮影することで新たな自分の課題をより具体的に発見することができ、次のチャレンジにつなげていくことができました。技の完成まで辿り着いた子もいればまだまだの子もいましたが、自分の具体的な課題を意識して練習していくことで、多くの子が自分自身のチャレンジ技の精度向上につなげていました。

課題を試し、また新たな課題を発見していく流れを大切にしながら、今後も体育の授業をとおして子どもたちの成長を促していけたらと考えています。

 

【思考力・エージェンシー】社会科 探究:「健康なくらしとまちづくり(ごみはどこへ)」

社会科では、「多角的に見て、情報収集していく」ことを重点目標として、各学年探究活動をおこなっています。その中で、今回は四年生の単元「健康なくらしとまちづくり(ごみはどこへ)」で行った探究活動の実践をご紹介いたします。

まず、昔は「そのままうめたてられていた」を知った子どもたちはびっくりしていました。その様子から、ごみの捨て方の変化に気づき、収集車が来てくれるからごみが回収され、臭いや町の景観が守られていることに改めて気づかされていました。そして、収集の仕事をしている人の一日、収集車について、ごみの種類とゴミを減らす方法(リサイクルなど)を学んでいきました。収集日と収集できるごみの種類が書かれたゴミの分け方、出し方についての表は「〇時までに出してください」や「資源の持ち去り禁止」の記述をあえて隠すことをし、なぜその記述が載っているのか、だれのための記述なのかを考えることなどを行いました。四年生なので、学びを進める中で、自分が見聞きした情報がたくさん出てきます。その中には、リサイクル以外にいろいろなゴミを減らす方法があるということ、収集車は二人乗りじゃないといけないんだということ情報、そしてエコバックってリサイクルなの?以前より段ボールがスーパーに置かれていないのはなんでだろう?などの疑問や気づきから、いろいろな人が関わっているのでは?と投げかけたり、現在世界で注目されているニュースを提示したりしながら、授業を広げていきました。

そこで、夏休みには地域のごみをへらすための工夫を調べたり、自分たちでできるごみをへらすための方法を考えたりして、宿題をおこないました。スーパーの中にはプラゴミの回収を行っていたり、コンビニの中にはペットボトルを回収してポイントを貯める取り組みが行われていたりするなどの調べを提出してくれました。自分たちでできる「ごみをへらすための方法」の単元では、ごみを使った便利グッズ(筆箱や巾着袋)を制作した児童やニンジンの皮、白菜の芯など普段は捨てる生ごみを使って作ったスープなどを調理した児童、段ボールから紙を作り出した児童もいました。この学年の児童の特徴として、「まずやってみよう」ということが存分に発揮された宿題でした。

単元の最後には、自分たち一人一人がごみの量自体を減らすための方法を、授業で学んだこと、自分で調べたこと、友達の提出した宿題から考え、シンキングツールのクラゲチャートでまとめました。その上で「ごみをへらすために大切なこと」をはがき新聞(B6版用紙)に書いていきました。ごみの回収作業の人の視点で改めて調べてまとめた児童、地域の人の視点でまとめた児童、そして実際にゴミを捨てる自分たちが、どうごみを扱わなければいけないかについてまとめていました。

自分たちにとって実はすごく身近な存在である物には、いろいろな人や施設、団体が関わっていることを知り、そして調べを進めると、自分なりに考えたり、友達の考えから学びを深めたりしながら、学習できました。現在では、「では、もっと身近に見える水はどうやって作られ、どう処理されているの?」「日本に多い災害への対策を、自分の住む地域ではどうしているの?」と、まずは子どもたちがquestionを持って授業に臨んでいる姿が見えています。

 

【チャレンジ力,思いやり】4年生 宿泊行事(鎌倉)

9/16(月)~17(火)に4年生の宿泊行事が行われました。

今回の目的地は、神奈川県横須賀市・観音崎自然博物館と鎌倉市・新江ノ島水族館です。

昨年度3年生の時に行った宿泊行事からステップアップしようと、子どもたちは、夏休み明けから約2週間をかけて話し合い等を行い、準備を進めました。4年生にとっては2度目の宿泊行事です。昨年度の宿泊行事を参考にして、新しい係にもチャレンジする子たちもでました。子どもたちの中から「昨年度は~だった。」という声を多く聞きました。係ごと、班ごとに行う内容を話し合いながら、現地での自分たちの活動を想像し、準備に取り組む姿が見られました。

3~8名の生活班の中で5つの係(班長,整理整頓,タイムキーパー,食事,湘南新聞)を話し合いで決めました。係ごとに分かれて話し合って仕事内容を確認したり、目標を決めたりしました。決まったことは、しおりに載せて、みんなで達成できるようにしました。

(班長より)

(整理整頓係より)

(食事係より)

(タイムキーパーより)

これを基に、生活班ごとにも集まり、班のメンバー内の目標や決め事、水族館での回るルートなどについて話し合い、宿泊行事に対する期待を高めました。

【9/16(月)出発前の教室の様子】

1日目の観音崎自然博物館では、博物館での貴重なお話、ビーチコーミングの体験など、大きな学びとなりました。

【観音崎自然博物館(ビーチコーミング,館内見学,海草の標本づくり,水産業に関するレクチャー)での様子】

ホテルの開校式では、代表の児童がホテルの方に挨拶することができました。緊張もしましたが、代表となったことがいい経験になったようでした。

【鎌倉の宿舎KKR鎌倉わかみや(開校式)】

【閉校式】

1泊でしたが宿泊することで、事前の準備がとても役に立ち、子どもたちは感謝の気持ちでいっぱいになりました。

1日目の夜に初めてのレクリエーションを行い、次回は自分たちで企画したいとの声も出ました。

【レクリエーション】

【9/17(火)由比ガ浜への朝の散策】

二日目は、新江ノ島水族館に行きました。

昨日行った観音崎自然博物館とは一味違い、観察するものも多く、自分たちで見学ルートを決め、各班での絆も深まりました。

【新江ノ島水族館での見学とアクアプランツ制作の様子です】

今回の宿泊行事では、日本の水産業や水生生物の生態などについてさらに興味を持つことができ、宿泊活動でも子どもたちにとって大きな達成感を味わうことができました。また、今回経験したことが二月の宿泊行事や今後の生活に役立つことと思います。

最後になりましたが、子どもたちの見学の様子や、宿舎での生活を見守ってくださった、博物館や水族館のスタッフの方々、ホテルの方々、本当にありがとうございました。

 

【思いやり、エージェンシー】5年遠足 袖ヶ浦海岸「地引網体験」

6月28日(金)に5年の遠足が実施されました。当日の天候は大雨ではありましたが、現地の方と連絡を取り合い、天候は悪いが比較的波は穏やかであるということで、当初の予定通り地引網体験を決行いたしました。

外は大雨ですが、移動のバス内では、歌を歌ったり、クイズ大会をしたりと子どもたちはとても楽しそうに過ごしていました。約 1 時間半ほどで現地に到着し、みんなで袖ヶ浦海岸まで向かいます。道中、雨が弱まることもなく本当に地引網ができるのだろうかと子どもたちも半ば不安な様子。しかし、現地に付くと、悪天候にも関わらず、現地のスタッフの方々が、明るく迎え入れ、準備も早朝よりしてくださっていました。

綱の引き方の説明を受けたあと、二手に分かれて綱に繋がれた網を引いていきます。あまり速く引いてしまうと、水中の網が浮き上がってしまうので、できるだけゆっくりと引くことや二手に分かれているので、もう一方の列とスピードを揃えることを意識しながら引いていきます。思った以上に重たい綱を子どもたちも一生懸命引いていきます。一列に並び「最後尾まで引いたらまたスタート位置に戻り」をくり返し、ようやく網の端の部分が見えてきました。子どもたちは、網に何が入っているのか興味津々で、思わず手が止まってしまいます。スタッフの方に「手が止まっているよー。まだまだ引いてー」と声を掛けられて、子どもたちはハッとしてまた綱を引き始めます。雨でなかなか力が入らない中、

力を振り絞って綱を引き、ついに大きな網が海岸に引き上げられました。

ふくらんだ網に子どもたちが集まると、スタッフの方が急に「みんな離れて!」と子どもたちを網から遠ざけます。なぜだろうと網の中を覗くと、そこには大きな体で尾尻に毒を持ったエイが入っていました。水族館で見たことのあるエイとは違い、間近で見るエイに子どもたちも驚いているようでした。エイの他には、たくさんのシラス、ホウボウ、イカが入っていました。想像以上にたくさん入っていて、子どもたちは雨も気にせず興奮している様子でした。

その後、雨の当たらないところに移動して、事前に用意してくれていた魚を捌く体験をしました。最初にスタッフの方に捌き方を教えてもらい、慣れない包丁を使いながら魚を捌いていきます。滑る魚をしっかりと抑え、魚を三枚におろしていきます。慎重に包丁を動かす子どものたちは皆真剣です。上手く 3 枚におろした魚は、スタッフの方が炭火で焼いてくれました。この味も子どもたちにとっては思い出となったようです。

学校行事では、教室での机上では学ぶことのできないことがたくさんあります。自分の目でみて体で感じること。友だちとの関わりの中で考えること。そして、行事を終えた後にふり返り。それらすべてが今後の生活や自分たちの力として活かされていくことと思われます。5年生の学年テーマは「自ら考えて判断し行動する」です。今回の遠足では、悪天候という状況の中で、子どもたちそれぞれが最善な方向を目指して判断し行動する場面をたくさん目にすることができました。また、このような状況では自分のことでいっぱいになってしまい、なかなか他者に目を向ける余裕がありません。そんな中でも、他者のことを考えた思いやりのある行動、みんなと一緒に頑張ろうとするエージェンシーを育てることのできた行事となりました。

 

【創造力・チャレンジ力・メタ認知力・思いやり】教育実践「音楽会」~みんなで一つの作品をつくりあげよう~

音楽会は、2月13日(火)~3月1日(金)に行われました。

インフルエンザなどの影響で1週ずれ込みましたが、何とか無事に終えることができました。

鼓笛隊と合唱団の発表において、学級閉鎖となった4年2組が参加できなかったことは、とても残念でした。

しかし、今年度は、コロナが落ち着いたこともあり、全学年の保護者の皆様に直接ご覧いただくことができ、子どもたちの喜びも大きかったと思います。ありがとうございました。

 

1年生は、「はるなつあきふゆ」と「きらきら星」を演奏しました。はじめての音楽会という中で子どもたちは1年間での学びを最大限生かして演奏に取り組んでくれました。「はるなつあきふゆ」では、季節ごとにイメージを持ち「強弱」という表現方法を一生懸命考え、「きらきら星」ではフレーズごとの旋律の特徴に合せて表現の変化を考え、歌と鍵盤ハーモニカで演奏しました。音楽会当日は、自分たちが学んだことを表現に生かすことが出来た素敵な演奏でした。

 

2年生は、「こぎつね」と「赤いやねの家」を演奏しました。昨年の学びに加えて2年生では「拍子」や「音楽の構成」などを学びました。その力を活かして「3拍子にのれるように」や「ABA構成のBの部分はもりあげたい」など2年生だからこそ出てくる音楽表現がたくさんありました。当日は、歌と鍵盤ハーモニカで見事にこだわりの音楽表現を実現してくれました。

 

3年生は、「山のポルカ」をリコーダーで演奏し、「赤いやねの家」「世界中の子どもたちが」を歌いました。曲想を思い浮かべて音色や声の出し方を工夫し、表情豊かに表現することに重点を置いて練習しました。少し難しい指使いにも慣れ、明るい声や優しい声など変化をつけて歌うことで、自分でイメージした雰囲気を伝えたいという思いがあふれる演奏になりました。

 

4年生は、「茶色のこびん」の合唱奏を行いました。授業で積み重ねたものを発表する、ということから、教科書の中の曲を選んでいます。リコーダーでは、息の使い方やタンギングのよる音色や響きに気を付けて、表現を考えました。拍にのって楽しい雰囲気で演奏し、歌うことができたと思います。また、子どもたちのサプライズ企画として、「2分の1成人式」も行いました。

こちらでは、子どもたちが保護者の皆様へ感謝のスピーチをし、「ありがとうの花」の歌をプレゼントしました。

 

5年生は、合奏「威風堂々」と二部合唱「気球に乗ってどこまでも」を演奏しました。合奏は耳慣れた旋律をリコーダーで堂々と演奏するために、タンギングや強弱をイメージして取り組みました。伴奏となる鍵盤楽器も単なる和音ではなく、行進曲をイメージして合わせました。合唱では歌詞の表現する世界をのびのびと歌うために想像を広げ、手拍子などで明るい雰囲気を作ってくれました。

 

6年生は、「いのちの歌」の合唱と合奏を行いました。合唱は、一人ひとりが歌詞の意味を考え、理解することから始めました。「人との出会い、共に生きていくことの喜びと尊さ」これをテーマに想いを込めて歌いました。

合奏は、楽器ごとに小グループを作り、お互いに聴きあい、サポートしながら練習を重ねてきました。譜読みの苦手な友だちのために、拍を言葉で刻んだり、オリジナルのカタカナ楽譜を作るなど、子どもたちの思いやりあふれた一面も見ることができました。

小学校生活最後の演奏は、とても良い記憶になったと思います。

 

合唱団は、「ペガサス」「リフレイン」「卒業の季節」の3曲を演奏しました。どの曲も、一つ一つの表現にこだわり「語頭」「語尾」の歌い方についてもたくさん考えて、子どもたちは素敵な音楽表現を披露してくれました。その中でも「リフレイン」はアカペラという難曲でしたが子どもたちは諦めることなく全力で練習に取り組んでくれました。その練習でのプロセスに大きな価値を感じる時間となりました、

 

鼓笛隊は、「ボギー大佐」「涙そうそう」「リトル・マーメイド・メドレー」の3曲を演奏しました。伝統的なマーチと、心にしみる歌、そしてミュージカル映画と、今までにない選曲でしたが、新しい世界にチャレンジしようとする様子が見られました。

今回の音楽会では、子どもたちはみな堂々と精いっぱいの自己表現ができました。これは、保護者の皆様のご協力はもちろん、子どもたち自身が、普段の授業をしっかり積み重ねてきた証です。

保護者の皆様に発表する、という目標に向かい、みんなで考えながら、協力して大きな家を築き上げるように音楽を作ってきました。

子どもたちにとって、大変大きな力になったと思います。

これからも、子どもたちのコンピデンシーの育成のために、音楽科は努力を重ねていきます。

 

【思考力・創造力】2年生国語「せつめいのしかたに気をつけて読み、それをいかして書こう 馬のおもちゃの作り方 おもちゃの作り方をせつめいしよう」

おもちゃの作り方を説明する時に「おもちゃの説明の本を写して終わってしまう。」「子どもたちが思ったように工夫をしてくれない」ということはありませんか?ここでは題材の工夫で楽しく文章を書くようになる授業の実践を紹介します。

 

①まず「馬のおもちゃの作り方」を読み解きます。

 「馬のおもちゃの作り方」で工夫しているところはどこでしょう?教科書を見ながら工夫しているところを見つけていきました。「写真や図がある」「まず、つぎに、それから等の言葉で順序を表している」「〇cmと長さが書いてある」「見出しがある」「最初に「読んでみたいな!」と思うような文がある」などを押さえました。

②次に、紙飛行機大会をしましょう。

 みんなで紙飛行機を折って各々で飛ばします。飛ばすときには「遠くに飛ばす」「長い時間飛んでいる」「曲がったり、急に上がったり、面白い飛び方をする」など、自分なりに目的を決めて進めました。最初は自分なりの折り方(個)、次に友達との相談もあり(協働)、最後は自分なりに折ること(個)にしました。こんなところでも「個」→「協働」→「個」の流れは活かされています。

楽しい大会が終わると、「どうやったの?」「教えて!」「見てみて!」と子ども達はみんなに伝えたいモードでした。「みんなの折り方を知りたいけれど、一人ずつ聞く時間はないね。」ということで、紙に書いて貼るということになりました。

 そこで「馬のおもちゃの作り方」の書き方の工夫を振り返りました。

③それから、文章のルーブリックを作成します。

 よりよく書きたい子ども達がポイントを押さえやすいようにルーブリックにまとめて、文章を書く際にいつでも見直せるようにしました。どこまでできるかな?は子どもたちと考えて、レベルという形で表しました。レベル②まではみんな書けるようにしましょう!を合言葉に頑張りました。

④最後に、作品を作ります。

 白い紙に自分で図や文章の配置を決めるようにしました。題名は「○○な紙飛行機」とすることで、他の子との差別化も図りました。紙飛行機なので、「図が書きやすいこと」「本の丸写しにならないこと」などのメリットを感じました。こちらの思いもよらないような工夫をする子ども達もおり、伝わりやすいようにどのようにするかを考えている様子がうかがえました。

 これで「おもちゃの作り方をせつめいしよう」の実践報告を終わります。

 

【エージェンシー・メタ認知力】6年生修学旅行

11月20日(月)~11月22日(水)にかけて、6年生の修学旅行が実施されました。今年の目的地も京都です。
修学旅行での目標は以下の3つです。
①日本の文化遺産を実際に自分の目で見て、自分の足で歩いて確かめ、今後の歴史の学習に役立てる。
②規則正しく楽しい生活ができるように、各自が責任を持った行動をとる。
③思いやりのある思考・行動を心がけて、友だちや現地の方、支えてくださる方などと互いに気持ちよく過ごせるようにする。
今年の6年生は、1・2年生で宿泊学習を経験した後、コロナ禍となり、3・4年生では宿泊学習にいけませんでした。5年生のときには、農業を体験することをねらいとして、農家のお家や近くのコテージに少人数で宿泊しました。したがって、今回の修学旅行は学年全員で同一の宿舎に泊まってすごすのは本当に久しぶりの体験であり、子どもたちにとって②、③を積極的に意識して取り組む絶好の機会となりました。
今年度の修学旅行は、1日目に三十三間堂、二条城、金閣寺、3日目に清水寺、平安神宮、銀閣寺を全体で見学し、2日目は5・6人の小グループにて自分たちで見学地を設定し、行程表を作成、見学しました。
まずは歴史の学習を活かして、京都の史跡について個人で調べ学習を進めました。全体で見学する史跡を例にとり、調べ方・まとめ方を全体で確認。その後に自分たちが調べた史跡について、その由来や歴史的意義、豆知識などの情報を集めて、個人で見学地の候補を選定しました。選定した候補地について、小グループ(行動班)で集まって、それぞれプレゼンテーションを行いました。友だちのプレゼンテーションを受けて、その中から実際に行動班で見学する場所を決定していきました。

 

子どもたちが見学場所を選定する上で次のことをルールとして話し合ってもらいました。

 

 

①午前・午後それぞれ3つのエリアの中から一つずつエリアを選び、そのエリア内で見学計画を立てること。

②午前と午後の活動時間を示し、その中で見学できる順番・場所を選定すること。

 

こうして、行動班で見学する場所が決定しました。その後は、当日見学する行程表を作成していきました。知らない土地のことを考えて見学計画を立てるのは、旅行の計画を立てることと一緒であるため、子どもたちはワクワクして学習を進めていきました。

また、今年度も京都文教大学の学生さんのお力を借りて行動計画を作成しました。オンラインで京都文教大学の学生さんとつなぎ、自分たちの行程表を発表しました。その後、学生さんからそれぞれの場所の見所や行程表に関するアドバイスをいただきました。

見学班での行程表作成と並行する形で、集合班の打ち合わせも加わりました。今回の京都へは新幹線を利用しましたので、旅行初日の学年全体の集合場所は新横浜駅でした。6月の鎌倉への遠足の際も、公共の交通機関を利用しての現地集合でしたが、今回も、新横浜までは子どもたちだけで向かいます。住んでいる場所をもとに3~5名程度で小グループを作り、途中のチェックポイントを経て新横浜まで移動しなくてはなりません。不測の事態への対応も考え、各グループの状況を教員が確認したり、予想外のトラブルに速やか対処したりできるようにしました。集合班での話し合いでは、集合時刻までに新横浜に到着するためには、何時の電車に乗り、どこで乗り換えなければならないのか、乗り遅れると次の電車は何時なのか等、様々な角度からシュミレーションしていました。その上で、それぞれの班が集合時刻や場所を決め、カードを仕上げていきました。

修学旅行に向けて、3か月近くをかけ、以上のような準備をすすめてきました。自由散策である2日目は、子どもたちだけで行動する点で少なからず子ども自身、保護者の方が心配していました。
この点については、以下のことに取り組むことで、子どもたちの不安を少しずつ自信に変えていくことができました。

①6月の鎌倉校外学習で今回同様に自由散策を実施したこと。
②事前に入念な行程表を作成したこと。
③Wi-Fiルーターを各グループに1台持たせ、ロイロノートで現在の場所をリアルタイムで本部教員に報告し、やり取りしたこと。
➃緊急時の対応をマニュアル化したこと。
⑤GPS探知機をグループに1台持たせ、位置情報をリアルタイムで確認できる状況にしたこと。
⑥子どもたちの準備の過程を保護者の方にもお伝えし、ご理解・ご協力をいただいたこと。
⑦現地の大学である京都文教大学と連携し、当日お手伝いとして参加していただいたこと。

①~⑥については、鎌倉校外学習のときにも同様に実施したことで、子どもたちはこれらの過程を見通しを持って取り組むことができ、安心度合いを増して、当日の活動に入ることができました。

保護者の方や宿泊・見学先の方々のご配慮、京都文教大学の学生の方のご協力により、無事に終えることができました。帰路の新幹線の中での子どもたちの表情からは、今回の旅行に対する満ち足りた思いが伝えわってきました。

 

書初め会

1/10(水)に小学校で書き初め会が行われました。

1・2年生は硬筆、3~6年生は毛筆です。書道の授業で学習してきたことを活かして課題に取り組みます。

今年度は、Zoomをつなぎ各クラスの様子を見ながら時間を追って、「準備➔練習➔清書➔片付け」の工程で行いました。

1年生は初めて、2年生は昨年に続いて2回目でしたが、真剣に取り組む様子が見られました。

課題を書いた後には、自分の今年の目標を書きました。

3~6年生は、12月の授業で課題の字の説明を行い、書き初め会に向けての「めあて」を考え、本番に臨みました。

「めあて」に関しては、自分たちでこれまでの授業を思い返し、この一年が前向きに過ごせるようにロイロノートのワークシートに書き入れ、提出しました。

 

3~6年生は、毛筆なので、墨すりから心を整え、課題の字に取り組みます。どの学年も真剣に行い、気持ちのこもった書き初め会を行うことができました。

課題の字は、3年生➔正月,4年生➔出発,5年生➔希望,6年生➔感謝 です。

また、今年の自分の抱負もそれぞれ考えて書きました。

書き初め会終了後、3~6年生にはロイロノートを使って振り返りのシートを配りました。各学年作品を掲示し、みんなの字を鑑賞して共有します。今年の自分にとって、書き初め会がどのような取り組みになり、次につながるのか、うまく活かされたらと思います。

 

 

【エージェンシー】 児童が作り上げる運動会

4年ぶりに保護者応援の入場制限を外し、「みんなで楽しむ運動会」を6年生が中心となり企画し始めました。

児童からは「お弁当を家族の人たちと食べたい。」という声、競技について「楽しめるものを自分たちで決めたい。」という声が上がり、検討が始まりました。

夏休み明けから本格的に運動会企画グループが立ち上がり、準備が始まりました。

インフルエンザ流行の影響で「お弁当を家族の人と食べる」のは残念ながら見送ることとなりましたが、それ以外は予定通り進みました。

学年競技をクラスの話し合いから決めています。

応援部は応援マナー、手作りグッツの作成、応援の仕方を考えました。

アナウンスチームは総勢22名(6年生5名、5年生17名)で運動会を盛り上げてくれました。

スタートは「鼓笛隊」の演奏、「鉄」のソーランからです。

昼前に雨予報が出ていました。開始の頃は天気がよく、予報を疑う程でした。

いざ始まると、天候の不安もありながら、なんとか半分のプログラムが終わりました。

しかしその後残念ながら大雨になり、その日は中止になってしまいました。

後日三学年ずつ二日に渡って、残りの競技を行いました。

そんな状況でも運動会への熱い気持ちを持ち続けてくれたので、みんなで楽しめる運動会となりました。

競技の方は、

1年生のかわいらしいダンス、親子競技。

2年生の棒引き、ダンスからの玉入れ。

3年生は迫力のある玉入れ、綱取り。

4年生はクラス全員での綱引きと会場全員を巻き込んだ借り物(人)競争。

5年生はチームワークの種目二人三脚とムカデリレーを混ぜた「97足リレー」と学年で考えた騎馬戦。

6年生はシンプルなリレーとちょっと工夫を凝らした騎馬戦。

自分たちのやりたい思いを実現させていくにはとても熱い想いがないとできないということが感じられる運動会となりました。そんな中でも今までとは少し違った変化があったのは6年生を中心とした5,6年生の頑張りのおかげでした。

最後に閉会式では花火をあげて締めくくりました。

 

 

 

【3年 社会科見学へ 〜スーパーマーケット〜】

3年の社会では、9月から『店ではたらく人』という単元を学んでいます。この単元では、身近な地域にあるお店の存在を改めて認識し、お客さんのためにどんな工夫をしているのかを見つめていきます。

①事前学習

まずは、いくつか売られている商品の画像を見せ、「どこで買った可能性があるのかな?」と子どもたちに聞いていき、実際に買い物をしたことがあるなどの自分の経験をもとに、お店やネットスーパー、自動販売機など、その商品が売られている場所を言ってもらいました。近くのお店の名前を言う子もいれば、ネット通販といった今時らしい、ネット通販を通して買い物をしていると教えてくれた児童もいました。

次に、いろいろなお店が挙がった中で、一番よく行くお店とよく買うものについてクラスの中で集計をしていきました。「コンビニによく行くよ」、「僕の家の近くにはスーパーがあるからコンビニよりもスーパーに行くことが多いな。」など、住んでいる地域の状況(環境)によって、よく利用するお店が違うことがわかりました。各クラス、集計をしてみると、クラスによってはスーパーマーケットが多く、クラスによってはコンビニが多いという結果が出ました。

「〔近いから〕という理由以外に、このお店を利用する理由って何かあるの?」と聞くと、自分がよく行くお店のいいところが出てきました。「安い!」、「遅くまでやっている。」、「だいたいの物がそのお店にある。」、そんな話をしていると他の子どもからは、「それって他のお店でもそう言えるよ。」と話が出てきました。「そのお店だけの良さもある!」、「他にも言える!」などと言って、ちょっとした論争にまでなりました。

「それなら実際にスーパーマーケットへ見に行ってみる?」と聞くと、子どもたちは大喜びしていました。いざ、スーパーマーケットへ。

 

②見学へ

事前学習で子どもたちに「近いという理由以外で、そのお店に行く理由は?」と問いかけ、そのお店に行くには理由がある、そこからそのお店のいいところ探しをすることを今回の見学の目的の主にしました。また、自分たちがよく買うような物は売られているのか、店員さんはどのような仕事をされているのかなど、【見つける】ことも忘れてはいけません。

今回、お世話になったスーパーマーケットは、〔ライフ 青葉しらとり台店〕様です。初めて、見学させていただいたお店ですが、快く受け入れてくださいました。今回は、売り場とバックヤードの2箇所を見学させていただきました。

いざお店に入ってみると、たくさんの商品やお惣菜、生活用品など、とても充実したスーパーマーケットでした。売り場では、他のお客さんが実際に買い物をしている最中でした。お客さんのお邪魔をしないように、自分たちが気になったコーナーを見ました。また、今回の見学では「このお店の中で一番買いたくなった物は?」というお題を出しました。自分が好きな物ではなく、売り場を見て、欲しくなったものを選ぶというものです。

「先生、こんなコーナーもあるよ」と言って、子どもたちが教えてくれました。

 

売り場を見学していると、子どもから「なんか臭いところがある」と話をされました。「なんで臭いんだろう?」と原因を探っていくと、近くに鮮魚コーナーがありました。「ここかな?」とにおいを嗅いでみると、「このにおいだったのか!」と嗅覚からも、良い体験ができました。

 

③事後学習

見学をしている中で、気になったことはメモをしておくようにと伝えると、子どもたちは気になったことがたくさんあったようでした。それは、【気づき】でもあり、【疑問】でもあります。これらは店員さんに聞きたいこととして、まとめてスーパーマーケットへ送り、お返事を待ちます。

また、各クラスで「なんか臭いところがある」という声が届きました。「仕事だから、お給料をもらっているから、臭い思いをして魚を捌くの?」という問いかけから、店員さんの「想い」に触れていく予定です。