月別アーカイブ: 2022年5月

造形あそびの日

5月18日に「造形遊びの日」がありました。この行事は、今年で11回目を数える図工科の行事になります。「造形遊び」とは学習指導要領の中にも記載がある図画工作科の領域のひとつです。素材ととことん向き合い、文字通り「遊び」ながら造形表現活動を通して、児童の表現力を豊かにしていくことが目的です。本校では「五感を育む」をテーマにこれまでの活動を行ってきました。

【1年生】『つちとなかよし』『ならべてならべて』

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『つちとなかよし』では、実習田を使って土遊びをしました。始めは「ギャー!」という声が聞こえてきましたが「気持ちいい!」という声も次第に聞こえてきました。最後は、座ったり、寝転んだり、体全体で土を感じていました。

『ならべてならべて』では、10100個の紙コップをならべて遊びました。山のように高く積み上げた子、たくさん重ねてみるとクネクネ動くことに気付いた子、自分の周りに高く積み上げて出てこられなくなってしまった子、様々な「やってみたい」が生まれました。

【2年生】『だんボールに はいってみると?!』

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平らな段ボールを箱にするところから子どもたちの活動がスタートしました。段ボールカッターで思い思いに切り込みを入れたり、カラークラフトテープで飾りつけをしたりしているうちに、どのクラスでも友達と自分の作品をつなげて巨大化するグループが出てきます。その一方で、あくまでも自分のつくりたいものを追及する子たちもいます。そして、教室は見る見るうちに家や乗り物、お店屋さん、プラネタリウムといったものたちで埋め尽くされていきました。子どもたちの「見て!見て!」という笑顔が眩しい時間となりました。

【3年生】『ひもひもワールド』

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「教室をひもとテープで変身させよう」を合言葉に、子どもたちはグループごとに自分たちの教室の各所にひもを張っていきます。仲間たちと目指すべき光景を思い浮かべながら、一本一本ひもやテープを手で結んでいく様子は、まるで職人さんのよう。普段は日用品として使用されているひもやテープが、環境を美しく変化させるアート的な材料になることも子どもたちにとっては新鮮な経験であったと思います。足元にも張り巡らされたテープは足をとられて危ないように見えましたが、子どもたちは不思議とひっかかりません。さすがです。

【4年生】『いつもの場所を包んでみよう』

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新聞紙でいつも自分たちが使用している教室を包む活動を行いました。

世界各所の観光スポットを布で包んでしまうことで有名なアーティストのクリストは、「アートはJOYとBEAUTYだ」という名言を残しています。包むことで、日常の世界を非日常へと変える活動を通し、子どもたちにも大人数で取り組む造形の楽しさや迫力に触れてもらえたらと考えています。

子どもたちは思い思いに机や椅子などを組み、教室内に起伏をつくりながら包んでいきました。新聞紙という単一素材ですが、無限の想像力により洞窟、滑り台、お化け屋敷など多様な空間が広がっていきました。

【5年生】『光と場所のハーモニー』

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光と材料を合わせて、ハーモニーホールを変身させる活動を行いました。子どもたちの前には様々な材料や光源が並んでいます。まずは思い思いに材料を手に、光の前に置いていました。予想外の光の表現に驚く声も聞こえてきます。次第に、ペンを使って着色し始めるグループも出てきました。様々な材料の特徴を生かしながら試行錯誤している様子が見られました。様々な色の光をならべて児童が思う「いい感じ」を見つけることができたグループや、キャンプファイヤーをつくり、なんだかホッとするような空間をつくりだしたグループなどがありました。最後はみんなで鑑賞タイム。いつもとは違うハーモニーホールを堪能しました。

【6年生】『世界をかえてみようーインスタレーションに挑戦ー』

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絵画や彫刻のように、アートのジャンルの1つに「インスタレーション」というものがあります。比較的歴史の浅いジャンルにはなりますが、現代美術の表現手法としては地位を確立しており、「作品単体ではなく、空間を含んだ造形表現」を行うことが特徴です。

今回は、グループごとに慣れ親しんだ校舎から1箇所を選び、自由にイメージをひろげていきました。教室を宇宙にしたり、廊下が水族館になったり、階段が巨大な滑り台になったり、日頃の授業ではできないさまざまな表現が生まれました。

空間を演出することは、今後中高生活や大人になってもさまざまな場面で必要な素養になります。そういった時に今回感じたことが少しでも生きれば良いと考え題材を設定しました。

ICTが発達した現代社会を生きる子どもたちだからこそ、泥んこ遊びをしたときの土の暖かさ、新聞紙をちぎったときの感覚、友達と夢中になってつくった形の面白さなど、手触りのある、暖かい感覚を大切にしていってほしいと願って題材設定をおこなっています。普段の図工室の授業ではなかなか実施しづらい規模の大きな活動を通し、そういった造形感覚はもちろんのこと、人と協力しながら表現する喜びなども味わってもらえればと考えています。

 

1年生「学校探検」

4月27日(水)に、1・6年生の学校探検が行われました。

入学当初、朝のお迎えに来てくれたり、休み時間に一緒に遊んでくれたりしている6年生と一緒に学校探検に行けることをとても楽しみにしていた1年生。「どんなところに行くんだろう。」「早く学校探検の時間にならないかな。」とワクワクがとまりません。

1時間目の授業が終わると、6年生のお兄さんお姉さんが1年生教室に来てくれました。

今回の学校探検は、校舎内の10か所を回るスタンプラリーを6年生が企画してくれました。ラーニングスペースや図工室など、授業や休み時間に訪れたことがある場所だけでなく、理科室やPC室など、これまでに入ったことのない教室にも入ることができました。

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こちらは理科室での様子です。

理科室では、スライムづくりです。白衣を着た6年生のお姉さんが作り方の説明をしてくれました。一緒に回ってくれている6年生のサポートもあり、無事に完成させることができました。

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図工室では、工作をしました。使える材料や道具がくじ引きで決まる面白いやり方で活動に取り組みました。難しい作業は6年生が手伝ってくれたり、一緒になって作ってくれたりする様子も見られました。

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他にも音楽室や体育館ロビー、執務室などの教室を巡りました。6年生と一緒に夢中で歩き回っていたので、あっという間に時間が過ぎてしまいました。6年生のみなさんが各教室でたくさんの企画を用意してくれたため、学校探検の時間内にすべての場所を回り切ることができなかったグループもありましたが、教室に戻ってきた1年生はみんな満足した表情をしていました。

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学校探検のあとは、6年生とお弁当タイムです。校舎の屋上で6年生と一緒にお弁当を食べました。学校探検ですっかり仲良くなった1年生と6年生、楽しいお昼の時間を過ごしました。お昼を食べ終わったあとはそのまま屋上で昼休みを過ごし、一緒に遊びました。1年生にとっては夢のような時間でした。

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5時間目には、学校探検中に行った場所で、「おもしろい!」と思った場所を紹介してもらいました。見つけたものの絵を描き、「どこで」「何を」「見つけてどう思ったか」などを入れて、文章を書きました。自分の興味があるものを見つけたことを書いていたり、これまで見たことのないような大きさのものを見つけたことを書いたりと、子どもたちは思い思いにまとめていました。

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「どうして楽しい時間はあっという間にすぎていくんだろう?」

帰りに1年生からつぶやきが聞こえました。子どもたちが感じたことはたくさんあったようです。「うれしい!」「たのしい!」「おもしろい!」を、6年生とともに体験でき、子どもたちにとって、とても素敵な1日になったようです。

学校探検が終わったあとも休み時間に6年生が1年生教室に遊びに来てくれており、楽しい交流が続いています。

 

6年生「学校探検」

6年担当 瀬山 郷平、玉井 悠也、渡部 彩子

4月27日(水)に6年生が1年生に校舎内を案内して回る学校探検が行われました。「1年生が楽しく終われる学校探検」を目標に、どのように案内をしたり、案内をした場所でどんなことをしたりするのか、自主的に話し合いを重ねました。

また、この学校探検を行う前には、1週間ほど、登校してきた1年生をお出迎えして朝の準備のお手伝いをしました。1年生が安心して学校生活が送れるようサポートに努め、1年生との信頼関係を大切にしていました。

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お迎えとお手伝いの様子です。触れ合っていると1年生も6年生も自然と優しい笑顔がこぼれていました。

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準備では特別な時間は作らず、掃除を分担して時間を作り出したり、空いた時間を利用したりして、子どもたちが自ら進めていきました。

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当日は1年生と一緒に回るチームと各教室でおもてなしをするチームに分かれ、図工室やPC室、音楽室などをめぐるスタンプラリーを行いました。1年生が迷子にならないように、楽しめるように、6年生ひとりひとりが1年生の気持ちに寄り添いながら声をかけている様子が数多く見受けられました。

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子どもたちの振り返りでは、「準備は大変だったけれど、やってよかった」「一年生が楽しいと言ってくれて手ごたえが感じられた」というような内容が多く見受けられました。また、「1年生にアンケートを取ってもよかった」「もっと一年生との交流企画をつくりたい」「もっと楽しそうな雰囲気にできた方がよかった」など、次はどうした方が良いのかを振り返ることができているのは、自分たちの手で企画・実施できた手ごたえを感じることができたからだと思います。

学校探検後も、6年生のフロアに1年生が来たり、6年生が1年生のところに行ったりと、交流を続けている様子が見られています。

以上