月別アーカイブ: 2022年1月

1年算数「どんぐりの かずは なんこ? ~おおきいかず~」

数科 櫻庭 弘基

 算数で「おおきいかず」の単元に取り組みました。

子どもたちが、大きな数をより深くまなべるように、1校時分を使って、学校にある田んぼや裏山に行き、班で協力してどんぐり拾いをしました。

《どんぐり拾いの様子》

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その次の算数の時間に、各班で拾ったどんぐりの数を協力しながら数えました。子どもたちは、

数え間違いがないように、工夫していました。
「印をつけてかぞえようよ。」
「まとまりをつくってかぞえてみよう。」
という声が聞こえてきました。

この授業のねらいは、『2位数や簡単な3位数について、10のまとまりに着目し、「10が何こといくつ」という数の構成を基に数をとらえること』としています。全部の班が10のまとまりに着目すると数えやすいことに気づき、協力してどんぐりを数えることができました。(ちなみに1番どんぐりの数が多かった班は158こでした。)

《拾ったどんぐりを数える様子》

10のまとまりをつくって数える活動を通して、「10を単位とした数」の大きさをみることができるようになり、「40は10の4こ分」、「10が6こで60になる」という数の構成について理解を深めてほしいと思っています。

数の構成を活用して数の数え方を考えることで、数を認識するときのよさや楽しさを感じ、日常生活に生かしてくれればと思います。

 

 

【思考力】反転授業 ~対面授業とオンライン授業のハイブリット~

実践者:4年科学担当 塩原 一成

 桐蔭学園小学校がアクティブラーニング型授業を取り入れて7年近く経ちます。子どもたちは、得た知識を言葉に変えて、「友だちに伝え」、「相手の意見」も取り入れる様子は、もはや日常です。そんな中、新型コロナウイルス感染症が広がった影響で2020年より教育方法もガラッと変化することとなりました。ICTの観点から見れば、「YouTubeで配信した1600本授業動画。」「1年生から6年生まで一人一台のiPadの配備。」「ロイロノートスクールを活用したアクティブ双方向授業の導入。」「各家庭とZoomでつないで実施されたオンライン授業。」と、少し前では想像しなかった変化が起こった2年間だったと思います。

科学を担当している身としては、この学びの場の変化は大変刺激的で、今こそ新しいやり方を取り入れ、子どもたちが今まで以上に科学に触れ、自分で科学の世界を広げるチャンスをつかんでほしいと思っています。

9月よりオンライン授業が明け、学校に来て、対面授業をすることができるようになりました。科学は実験をして、科学現象を直接目にして、自分の感じた思いや、自分の想像との違いをまとめ、次の不思議へとつなげていく教科です。

学校では、できるだけ実験をたくさんして、仲間たちとたくさん議論して、科学の世界を深めたいと思います。しかし、基礎知識が不十分な状態での実験や話し合いは、あまり効果がありません。そこで、「活動」と「知識」の二つを満たすために、コロナ禍の2年間で得た「新たな力」を使い、反転授業を展開しています。

①学校では、できるだけたくさんの科学活動を取り入れる。

もちろん基礎実験もしますが、「子どもたちが疑問に思った点を深堀する活動」、「新しい実験の導入」なども行っています。

②科学動画を作成し、自宅学習で基礎知識の向上を目指す。

基礎知識は、撮影した科学動画をロイロノートで配信し、児童たちは自宅で閲覧し、所定の課題に取り組み、提出する。 動画にすることで、何度も見ることができ、一度止めてノートに書いたり、飛ばしたりすることもできます。

【ものの温まり方の実践例】
①学校では、できるだけたくさんの科学活動を取り入れる。

        

ベーシックな実験ももちろん行いますが、この日は、アルコールランプがどうやってアルコールを吸い上げているのかを実験しました。ポンプなどの動力を使わずどうやって液体が上昇するのかは、興味深い点です。液体の色を変えたら吸い上げる速度が変わるか?アルコールにつける紙を変化させたら吸い上げる速度が変わるか?アルコールを吸わせるものが太いのと細いのではどちらが吸い上げるのが速いか?など、子どもたちはあれこれ実験し、それをiPadでまとめ発表しました。事前学習を行い、実験時間に余裕が生まれたことで取り組めた活動です。

②科学動画を作成し、自宅学習で基礎知識の向上を目指す。

授業で取り組んだ分野の問題プリントをロイロノートで配信します。科学用語確認問題、漢字問題、記述問題など出題しました。下のように子どもたちからどんどんロイロノートで提出されてきました。

配信した問題プリントの解説動画などをロイロノートで配信します。問題の解答はもちろん、どのような表現が良いか、次の実験の注意点なども入れ込みます。これを見れば、問題が理解でき、次回の実験のポイントなども意識することができます。動画は10分程度で作成しました。

   

家に帰ってからの時間や、土日などの休日に、問題に取り組んだり、その解説を見たりすることで、限られた学校での時間をより効率的に活用することができるようになりました。

子どもたちも、この「反転授業の良さ」と、「この取り組みで気を付けること」が理解できたので、とても助かっています。学校でみんながいないとできない活動をたくさんすることができることが、大変いいところです。より効果を上げるためには、動画や課題に取り組まないと成立しないという点を十分に配慮し、気を付けなければなりません。
4年生の子たちは、よく理解し、前向きに取り組んでくれていてありがたいです。

 

4年算数「折れ線グラフと表」~班活動で、まとめよう!~

4年の算数で『折れ線グラフと表』の学習をしています。
この単元では,以前習った『棒グラフと表』との共通項や違いなどを比較したり,その読み取りや作図をしたり,様々なデータの表し方について学びます。
今回は,3~4人の班で何について調べたいかを決め,それを表や折れ線グラフにまとめていきます。
例えば,以下のようにまとめた班がありました。

最初は「何にしよう」「どうしよう…」と戸惑っていた子どもたちも、これまで習ってきたことをノートやロイロノートで振り返ったり,班の友だちと相談したり調べたりしていくうちに,どんどん気持ちが前向きになり、活動につなげることができました。
自分たちが気になったテーマに必要な情報を集め,表にしてから折れ線グラフで表します。横軸や縦軸はそれぞれが何を表しているのか,どこからどこまで値をプロットするのかをみんなで確認しながら作業を進めました。
そして,完成したものを一班ずつ発表しました。

発表者は,自分たちが調べたもの、そこから作成した表やグラフをプロジェクターに映しながら,調べたものから何がわかったのか発表していきます。聞く側も,発表している班が何について調べそれについてどう思ったのかを書くワークシートがあります。友だちの発表を聞いて「そんなことを調べたのか!」「なるほどー」と楽しがっていました。

ビッグデータという言葉がありますが,これからを生きる子どもたちにとって、そのデータや情報を扱えることは、とても大切なものになっていきます。これからは、あらゆる情報を,何のためにどう生かすかを自分たちで考える可能性が増えてきます。今回はその練習となったのではないでしょうか。まだまだ子どもたちが知らないグラフやデータのまとめ方はたくさんあります。日常生活にある様々な数字や形などに興味をもって,いろいろなことを分析し、理解することで楽しむことができたなら子どもたちの毎日は小さな発見でいっぱいになるのではないでしょうか。

 

 

5年家庭科 お弁当の日 ~お弁当でつながる感謝の気持ち~

 家庭科 三柴 里江子

 9月のオンライン期間中、ご家庭のご協力のもと、調理実習を行うことができました。子どもたちは、事前の計画の重要性や調理の楽しさ、そして食事を作ってくれる家族に感謝を感じられたようです。子どもたちからは、以下のようなコメントが寄せられました。

【コメント】
・調理をして感じたことは、調理は材料の買い物や準備など、作るのに時間がかかって大変なことがわかった。毎日ご飯を作ってくれることはすごいことなんだと思った。
・1回に3つの料理を作るのはかなり難しいなと思った。時間を器用に使わないと料理はできないと思った。
・家族が、僕の作った料理を食べてくれるのもすごくうれしいです。みんなが「おいしい!」と言ってくれたので、すごくうれしかったです。
・料理は思っていたより簡単だし、時間はかかるけど楽しかった。女子がやるイメージだったけど、男子も意外とできるんだなって思った。イメージで決めつけるのはよくないことで、男子もどんどん楽しんでいけたらと思いました。
・今日はすごくたのしくやれましたが、実際にこれを毎日やると大変だと思いました。これからもしっかりお手伝いしていきたいです。

この授業を振り返り、その後の学習で、「旬の食材、栄養バランスのとり方」を学び、献立の立て方を考えました。また、どんな調理法があるかも考えました。
これらの学習の総まとめとして、「お弁当の日」を設け、無理のない範囲で、できる限りお弁当作りにかかわる、という計画を立て、取り組みました。

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基本的な流れは以下の通りです。
①お弁当の献立や必要な買い物リストの作成までは、全員が取り組む。
②お弁当作りにどのようにかかわるかは選択制とする。
〈例〉「おにぎりを作る」,「お弁当のおかずをお弁当箱につめる」,「おかずを1品作る」,「全部自分でやってみる」など

まずはお弁当の献立を作成し,栄養バランスが取れているかチェックしました。そこから必要な食材などを考え、すでに家にあるものかどうかを確認し、買い物リストを作成しました。また、作るのに必要な時間を考え、学校に行く前の時間を計画したり、見映えのするお弁当の詰め方なども考えたりしました。

朝の眠い忙しい時間帯に、30分早く起きるだけでも大変だったと思いますが、子どもたちはそれぞれ自分のできる範囲でお弁当作りに取り組むことができました。前日からおかずの下ごしらえをしている子も多数いました。

今回もご家庭のご協力のもと、行うことができました。調理実習もお弁当作りも、ご家庭のご理解とご協力なしにはできませんでした。感謝の気持ちでいっぱいです。

そして当日。子どもたちはとびきりの笑顔でお弁当箱のふたを開けて、お弁当を見せてくれました。「自分で作ったお弁当は最高においしい!!」という気持ちと一緒に、お弁当を作るに至るまで、いろいろな人のかかわりがあったことも実感できたようです。
一番多かった感想は、「お家の人が毎週作ってくれることの大変さと感謝の気持ち」でした。「自分が作ってみてうまくいかなったことをリベンジし、また作ってみたい」、「うまくできたことをまた生かして作ってみたい」という感想もありました。

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【子どもたちの感想より】
・お母さんがいつも朝早起きをして、お弁当を作ることがこんなに大変ということがわかったから、感謝の気持ちを込めて食べる。
・もっと時間をかけて、じっくり作りたい。
・いつもお母さんはおかずの場所を決めてつめていると気づいた。
・予定していた時間よりすごくかかったから、もっと余裕を持って設定しないと間に合わないと思った。
・一番簡単だと思っていたお弁当つめが難しかった。
・自分の好きなメニューにしたけど、コロッケは意外と大変だった。
・思ったよりもとても難しかった。
・おにぎりを作るのに(自分は)5分かかった。お弁当を10分で作ってしまうお母さんはすごい!

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