月別アーカイブ: 2020年11月

4~6年 課外活動 鼓笛隊「次世代吹奏楽練習!」

一人一台のタブレットPCを持つようになって2か月が経ちました。
早くもオンラインやデジタル環境に親和していく子どもたちですが、それに伴い、今まであったものも大きく変化しています。

こちらは4~6年生の希望者による課外活動「鼓笛隊」です。
金管・木管・打楽器など多彩な楽器を奏でる「鼓笛隊の練習」にも、タブレットPCが導入されています。

こちらはパート練習の様子ですが、合奏用の音源をそれぞれのタブレットPCを使って流し、それに合わせて練習をしています。
   

   
タブレットPCを使ったパート練習について子どもたちに聞いていみると、
「何度も何度も同じところを同じリズムで練習できるので、とても練習しやすいです!」
とのこと。たしかに、デジタル機器の強い一面を活かした良い練習です。
   
パートリーダーたちも、タブレットPCを上手に使い、どこの、どの音がずれているのか、どこを意識するとよいのかをロイロノートで共有しながらメンバーを導いています。

パート練習を終えた後は、みんなで合奏練習です。
この時も、記録撮影チームが合奏の様子を撮影し、どこがずれているのか、自分のパートのハーモニーはどうかなどの確認に活用しています。
      
桐蔭小の3つの課外活動「鼓笛隊」「合唱団」「鉄~KUROGANE~」は、それぞれタブレットPCを取り入れた次世代の取り組みに挑戦しています!!

 

6年科学「酸とアルカリ!話し合って同定実験 最短距離を狙い撃ち!」

6年科学の「酸・アルカリ」の分野の一コマです。
5つの無色透明の水溶液を判別します。
「塩酸」「水酸化ナトリウム水溶液」「アンモニア水」「炭酸水」「食塩水」
これら5つの水溶液を、最も少ない手順で同定する方法は何か?みんなで予想し実施しよう。
   
先週行った実験の結果が載っているワークシートをタブレットPCで確認し、手順と結果を予想し、フローチャートを作成していきます。
「先にBTB溶液のほうがいいんじゃない?」
「それだと、みんな染まってしまうから見えづらいかも。」

話し合いの結果を各班ともロイロノートで共有しながら、今日の実験手順を決めていきます。
   

たくさん並ぶ指示薬の中で最低限必要なものを選ぶのも、話し合いの賜物です。

「きっと3ステップで判明する!」
「いや2ステップだっ!」

   

実験のステップをタブレットPCを使って班内で共有したのち、自分たちで決めた実験フローチャートに沿って安全に実験を行いました。

「うぁ!この匂いはアンモニア水だ!」
「…そうか、匂いをかぐという選択肢があった!」
「BTB溶液がどっちも青くなったので、この2つはアルカリ性だな。さて次はどうしよう」

   

与えられた実験を正確に行う力も必要ですが、「知識と手順」を自分たちで選択し、答えにたどり着く「問題解決能力」を高めていくのが桐蔭小の『科学』です。

実験結果と手順は、ロイロノートでクラスメイトと共有して次の実験に臨みます。

 

3年算数「不思議な四角形が見えるかな」

3年算数「タングラム」の学習です。この「タングラム」は、ホテルや民宿にも置いてある子どもも大人も楽しめるパズルです。これを算数的に見て、いろいろな形を作っていきます。
前回までに正方形に補助線を引いていくことで、「すべての形は三角形がもとになっている」ことを学びました。
   
今日は、タングラムの中に不思議な四角形(台形)が入っていることが見えるようになるために、不思議な四角形(台形)に注目しました。

長方形に1本補助線を入れたり、正方形と直角三角形を組み合わせたり、もう一つの四角形(平行四辺形)と直角三角形を組み合わせたりしてみました。

「えー!そんな形見えないよ~」、「いやいや!!見えてきたぞ!!」、「これとこれを合わせると…?なったー!」
   
という声が聞こえてきました。そうやって、不思議な四角形を作り出すことができました。


「すべての形は、三角形がもとになっている」
そのことに、違う角度からまた少し気付ける授業となりました。

 

3年科学「私が出題者!光の反射をフル活用!」

「光の反射冒険」→「鏡文字の世界」→「ミラーアーティスト」という流れで、光の性質を学んできた3年生たちは、興味・関心の高まりとともに知識もどんどん増えてきています。

ここで、ペーパーテストをすれば、個々の知識の定着は測れますが、一人一台タブレットPCがある今なら、それ以外の選択肢もあります。

「今日は、皆さんに、先生になってもらいます!」
「君たちの資料箱には懐中電灯とクリスタルの画像データを入れておきます。」
「懐中電灯の光をクリスタルに当てるという活動は2週間前に実際にやりましたね!」(※教育実践「3年・光を反射し、お宝をGETしよう!!」参照)

「今日はロイロノートを使い、光の反射問題を作ってもらいます!」
「おお!やった!どんな問題にしよう??」
「条件は懐中電灯とクリスタルは所定のデータを使うこと。鏡は青線、光軸は蛍光ペンの黄色。それ以外の工夫は全てきみたちに任せます。」

「まずは、問題作成タイム!開始!」
   

   
子どもたちは、今までの実験結果を基に、光の直進と鏡の入射角、反射角が同じという特徴を上手に使いながら、問題を作成していきます。

「ここをこうして、一度光をまげてもらおう!」
「これは難しすぎるかな?これだと問いてもらえないかも…」


(5分後)「一度終了。そこまでで出来た問題をロイロノートで提出しましょう。」
「では、友だちの問題に挑戦タイム!開始!」
子どもたちは、友だちが作った問題を開き、盛り上がりました。
「〇〇さんの問題、難しい! …でもできた!やった!」
「〇〇君の問題、かっこいいな どうやってそのマーク作るの?」

自分が作った問題と友だちが作った問題とを見比べて、良いところを吸収し、さらに新しい工夫を思いつく瞬間です。この時間がとても大切です。
「個→協働→個」の流れの中で、なぜ仲間のアイディアを吸収したいと心が動くのか?それは、自分が主体的に問題をつくり友だちに届けようと気持ちが前を向いているからです。

「それでは、2回目の問題作成タイムです!開始!」
ここから先、子どもたちの作った問題の内容は、多様性が一気に上がります。
まさに百花繚乱!

学んだ知識を「問題作成」という形で具現化し、さらに仲間の工夫に刺激を受けて創造力を上げていく取り組みになりました。

この反射問題は、授業終了後も、たくさん提出されました。
「先生、土日に問題作って提出しました! 海に沈んだクリスタルをタコとイカをよけながらGETする問題です!」
   

子どもたちの創造力は無限大ですね。

 

3年科学「誕生!ミラーアーティスト」

鏡の導入の授業です。

今日は皆さんには「ミラーアーティスト」になってもらいます!
そう伝えると、子どもたちは「はて?ミラーアーティスト????」と不思議そうな顔をしていました。

そこで、合わせ鏡の中に一本線を引く様子を、タブレットPCのライブカメラで見せました。

すると、「おぉ凄い!線は何本にも見える!」
線をふやすと「きれい!」という声が上がりました。

二人で合わせ鏡をつくり、角度を変えながら、どのような世界が広がるか確認してみよう!
そして、「これはクラスのみんなと共有したい」と思う作品ができたら、ロイロノートで提出するよう、呼びかけました。それは即座に電子黒板に映るので、みんなにとっていい刺激となります。

この説明をしている段階で、子どもたちはやりたくてウズウズしている様子。
「では、ミラーアーティストのみなさん!みんなが感動する作品をめざして、鏡の世界へ入っていきましょう!」の合図で、実験開始。
   
「先生!角度を狭くすると、たくさん増えます!」→「カメラに撮ってみんなに見せてあげよう!」
「きれいなのできました!」→「ロイロノートで提出し、みんなと共有しよう!」→「〇〇さんのコレ、きれい!真似しよう!」→「真似することは第一歩として大切です!そして自分のアイディアも出せたらさらに素敵です!」
   

ここでは一人一台のタブレットPCとロイロノートが効果的に子どもたちの創造力を刺激します!
ものの数分で、提出箱は無数のアイディアで溢れかえりました。
さらに、これも!これも!と仲間から刺激を受けた自分のアイディアをどんどん投稿してきました。

鏡の世界は左右が反対になること。二枚の鏡の角度が小さくなると、反射する像の数が増えること。
   


そういった科学的知識は、自分たちで活動しながら、自然と身についていきます。中には、鏡の中でしか読めない字を書いて、それをなぞなぞにして友だちに出している子もいました。
あふれる子どもたちの創造力には毎回驚かされます。

 

3年科学「光を反射し、お宝をGETしよう!!」

鏡を使って、光の入射角と反射角が同じであること学ぶ単元。
懐中電灯の光を太陽光として、その光軸を考えて手鏡を使い反射していく実験です。

教員が導くのではなく、自分たちで気が付くためには、思考のストーリーが大切です。

そこで、この授業は、全員に「インディージョーンズ」になってもらいました。

「君たちは、考古学者。(考古学とは…)」
「この宝石(ビー玉)に、太陽の光が当たるとき、古代エジプトの財宝が手に入るであろう!」
「この宝石は堅牢な洞窟(段ボール箱)の中に隠されている。さぁ未来の考古学者たちよ。知恵を絞り、仲間と協力しmissionをクリアしたまえ!」

太陽と洞窟の入り口には4つの難易度があり、それぞれの班が一つずつクリアを目指します。
   
「よ~し!やるぞ!」「どうやってやる?」と子どもたちは謎解きにのめり込んでいきました。
実際に鏡を動かして、光がどのように反射されるのかを体験しながら学んでいき、それを自分の知恵としてみるみる活用していきます。
「先生!できました!」→「まだまだ光が足りぬ。」→「え?まだまだ明るくなるの?」
試行錯誤の繰り返し……
「本当だ!すごく宝石が輝いた!」「よし!mission2へ行こう!」
   
「光が直進する」ことと「入射角と反射角が同じなる」という知識を、自分たちで考えて活用した結果、生きた知識として身に付けることができたようです。
仲間の小さなひらめきや工夫が自分の良い刺激になる経験も、実験の良さです。

一度成功したmissionも、「ちがうルートの光の道も探してみよう!」と貪欲に挑戦する姿は、まさに小さな考古学者でした。

子どもたちの創造力を育むためには、授業の設定と思考のストーリーが大切だと思います。

 

4年・5年・6年 課外活動 合唱団 「コロナ禍においてもできること」

例年、合唱団ではさまざまな「対面での発表」を行っていました。しかし、今年度は新型コロナウィルス感染症の感染拡大の影響で、そのような発表が難しい状況です。そこで、「今の状況でもできること」と題して子どもたちにも企画を考えてさせながら、活動を継続しています。そこで大きな役割を果たしてくれたのがタブレット端末を使った「ロイロノート」での取り組みです。「ロイロノート」を使って企画を提出することでみんなの意見を共有し、共に考えていくことができます。さまざまな企画から、「すぐできるもの」、「時間をかけて行うもの」と分けて考えていきました。

第一弾として「自分たちの歌声を録音したものをお昼の放送で流す」という企画を実施することになりました。放送委員の子どもたちを中心に団員みんなと企画を共有し、その後「録音と同時に録画も行い、動画も制作しよう!」と企画が広がっていきました。今回の録音曲は「地球星歌」という曲です。「あなたの毎日が世界をつくり、愛する想いが地球へと広がる。」という、この歌詞に一人一人の想いをのせて無事にやり遂げることが出来ました。
今回の活動で、子どもたちが「自分たちで企画を考えて、共有し、実行し、やり遂げることができた」という流れができたことが一番の収穫でした。活動を振り返り、第2弾の企画へとつながるよう子どもたちと活動していきたいと感じました。

      

 

6年国語『鳥獣戯画』を読む

この単元では、
・筆者のものの見方を捉え、自分のものの見方を広げる。
・筆者の文章内での表現の工夫に気付く。
という2点を単元目標として掲げて学習を進めました。
最後に「絵から読み取ったことや感じたことをもとに、鑑賞文・解説文を書く。」という活動を行うために、文章の読み取りをしたり、考える練習をしたりしていきました。

① 教科書の「鳥獣戯画」の挿絵を、シンキングツールのXチャートを使い、4つの観点で情報を集め、自分なりの解説文を書く活動を行いました。
   

② 教科書の本文を読み、①で題材にした挿絵について、自分が着目した点と筆者が着目した点とを見比べ、筆者の絵に対する着眼点を読み取りました。また、その絵に対して筆者がどのような解釈をしたりどのような考えを持ったりしているかが分かる部分を探し、読み取りをしました。

③ ②で筆者の着眼点がどこであったかを確認したところで、別の絵を使って、グループごとに絵から情報を集める練習をしました。
   

④ 本文中で読者に興味を持って読んでもらうために、筆者が、どのような表現の工夫をしているかを読み取りました。まずは各自で表現の工夫をしているところを見つけ、その後、ロイロノートで意見を提出し、クラス全体で意見の共有を行いました。
   

⑤ 単元の最後の活動である「鑑賞文・解説文」を書くために、週末の宿題として材料集めに取り組みました。
今回は、「東海道五十三次」の3つの絵を提示し、その中から自分が興味を持ったものについて、着眼点や絵の説明、考えをまとめてきました。そして、そのワークシートを授業内で共有し、自分が見つけた着眼点以外に、友だちの考えで「なるほど」と思った点を加え、各自の考えを深めていきました。

⑥ ⑤で集めた情報をもとに、鑑賞文・解説文をまとめました。教科書の本文からの読み取りや、自分が集めた材料を、自分なりの表現の工夫をしながら書いていました。
   

6年生全員で、タブレット端末を使い、情報共有や考えの整理を行っていきました。他の友だちの意見をすぐに共有したり見返したりすることができ、困ったときには友だちの考えからヒントをもらいながら、自分なりの表現でまとめることができました。

 

ホームルーム活動(4年) 『Trick or Treat!』 ハロウィーン企画

4年の子どもたちからの発案で、ハロウィーンにちなんだ企画が行われました。
3組は、2日間にわたってスタンプラリーを行いました。
企画した子どもたちはこれまでに3週間ほど、休み時間に話し合い、準備を進めました。その話し合いの中で、
「ただスタンプを集めるだけでは面白くないかも…」
と話し合いが進み、ラリーを謎解き形式に変更したり、企画を行うときに企画者が仮装をして雰囲気づくりをしたりする意見が出ました。試行錯誤を重ね、実行することになりました。準備不足かもしれないと不安を抱えながら、当日を迎えました。

   

初日の企画後、クラスからは「もう終わり!?」「楽しかった!」「もう少しやりたい!!」という声が聞こえ、参加者も企画者も大満足の様子でした。ただ、その後、今回の企画を振り返り、参加者からも意見をもらうと、やはりまだまだ改善の余地があることが判明しました。企画したメンバーは次の休み時間にすぐに集まって、明日に向けての作戦会議を始めました。

      

「事前に説明していたからスムーズに始められてよかった!」
「謎解きが難しすぎた…?」
「隠していた紙がわかりづらかったね…」
良い意見も厳しい意見も素直に受け止め、翌日に向けて改善できるところがないか探っている様子でした。
そして2日目。企画者は変更点や昨日の様子を踏まえた注意点を伝えてスタート!
前日に比べると周りのことを見ながらチームで協力して謎を解いていく姿が見られました。

休み時間はあっという間にすぎ、ハロウィーン企画は無事に終了しました。
その後の振り返りでは、今回うまくいったところやうまくいかなかったことを踏まえて、今度の遠足やクリスマス子ども会に生かせそうな提案を出している子がいました。今回のイベントは、子どもたちにとって気づきの多い時間になったようでした。また、今回の企画者たちへクラスの子どもたちから労いの言葉も多く、企画した子どもたちは大きな達成感を得た様子でした。