5年担任 渡部 彩子
5年担任 渡部 彩子
2年生になって、生活科の取り組みは「えだまめの栽培」から始まりました。桐蔭学園には畑があり、植栽の方々が手入れをしてくださっています。『豆まき→成長の観察→収穫→家庭でどのように食べたのか』という流れで学習は進みました。この流れの中で、植栽の方が日々自分たちの「えだまめ」を世話してくださっていることに子どもたちは気が付きました。そこで、収穫の最後に大きな声でお礼を言うことができました。
自分たちが毎日学校生活をしている中で、他にもお世話になっている方がいることに目が向くようになりました。そこで、初めに出てきたのが毎日登下校で乗るスクールバスの運転手さんでした。「運転手さんはどんな仕事をしているのだろう」「運転手さんはどんな気持ちで自分たちをバスに乗せてくれているのだろう」など、そんな気持ちから『お世話になっている方々について考えよう』という単元が進みました。
ロイロノートでお仕事について考え、意見を出し合い、実際にインタビューしてみようということになりました。実際に自分たちの疑問をインタビューして、疑問が解決した子どもたちの様子はとても充実した感じで、「今日から心を込めてあいさつしなくちゃね。」「バスに乗ったら、静かにしなくちゃね。」などという声が聞かれました。
次に、給食の方はどんな仕事をしているのだろうということになり、同じように給食の方たちのお仕事を考え、疑問点をインタビューして解決しました。
そして、最後には「お礼のお手紙」を作り、運転手さんと給食の方に渡すことができました。
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すると、学校生活の中で自分たちが何かできないかと考える子も出てきました。そこで、学校の中でできる「おしごと」についての取り組みが始まりました。
自分で仕事を考え、計画し、実行しました。12月の短縮中から1月にかけて実践しました。毎日取り組む子ややることを忘れてしまって声をかけられる子もいましたが、振り返りを行うと「続けて取り組みたい」とみんなが感じていました。ゴミ拾いを仕事にした子は、「いつもは気が付かなかったゴミに気が付くようになった。家でごみを拾っていたら、お母さんに褒められた。」、グラウンドに落ちていたボールを拾うことを仕事にした子は、「高学年の人がえらいねと言ってくれて、うれしかった。」など、うれしそうな表情で話してくれたのが印象的でした。
3学期の最後には、「学校→家」に目を向けて、家族にはどのようにお世話になっているのかを考えさせ、感謝の気持ちが伝えられたらと思います。
授業者 大井勇輝
すごろくは、「サイコロを振り、出た目の数だけ進む」という単純で分かりやすいルールで、誰でも遊ぶことができるゲームです。アイディア次第では、表現する世界を様々な方向へ広げたり、工夫して仕掛けを作ったり、おもしろさを深めたりすることができます。始めに、みんなですごろくで遊びましたが、何とこのすごろく、私(授業者)が小学生の頃に作ったすごろくなのです!初めてすごろくで遊ぶ子もいたので、ルールを確認しながら何度も遊びました。どのグループも自然と笑顔が生まれます。これもすごろくの持つ魅力のひとつなのかもしれません。
本題材で作るのは「ただマス目を進ませるすごろく」ではなく、マス目にストーリーのある『おはなしゲーム』です。ルールはすごろくと同じですが、自分で考えたお話をきっかけに、マスの内容やもっと面白くなる工夫を取り入れられるように子どもたちが考えられるようにしました。そこで、今回使用したのがシンキングツール【フィッシュボーン】です。フィッシュボーンを使って、自分で作ったお話に合ったマスの内容や工夫を考えました。「すすむマス」「もどるマス」「やすむマス」「もっと楽しんでもらう工夫」という4つの観点に分けて多面的にゲームの内容を考えていきます。友だちとシンキングツールを見せ合いながら、自分たちが作ったお話について自然と相談する姿が見られました。
次の授業では、家でマスが進む設計図を考えてきた子、家で作ってきたすごろくで遊ぶ子、マスの内容だけではなく形や色も工夫している子、マスの順番を考えながら並べる子、様々な子どもたちの姿が見られました。まだ作り始めたばかりですが、「作る⇔遊ぶ」を繰り返しながら試行錯誤し、よりよい作品を作りたいという思いが、子どもたちの中で広がっているようです。完成に向け、もっと楽しんで取り組みたいと思います。