メタ認知」カテゴリーアーカイブ

【創造力・メタ認知力】3年国語「組み立てにそって,物語を書こう」

3年生の国語で「組み立てにそって書く」を目標に,物語を作りました!

一つ前の単元,「組み立てをとらえて,民話をしょうかいしよう」で,「三年とうげ」を通して《起承転結》という物語の組み立てを学習しました。また,民話をさがして友だちに紹介する活動では,さがしてきた民話の起承転結を簡単にまとめ,友だちに紹介しました。

そこでの学習を踏まえ,物語を作ります。以前,「読んで,そうぞうしたことをつたえ合おう」の単元で「きつつきの商売」の続きを作成した経験のある子どもたちは,その時に味わった創造の歓びや友だちからの言葉の嬉しさを思い出し,とてもワクワクしている様子でした。

《起承転結》を意識するあまり,登場人物の行動ばかりに意識が向かい,心情の移り変わりが希薄になっては意味がありません。まずは,これまで学習してきた物語文を思い出し,プラスの気持ちやマイナスの気持ちに関わりそうな言葉をたくさん見つけました。

次に,物語のあらすじを考えます。その際,

①起承転結にそってあらすじを考える

②それぞれの場面で使いたい言葉(気持ちにかかわる言葉)を1つ以上あげる

ことを約束として考えました。

そして,このあらすじをもとに物語を作っていきます。骨組みを作ってから肉付けをしていったこと,また,そこに付随する気持ちを先に想像していたことで,すんなりと作品づくりに入っていくことができました。完成した作品を見ると,同じような出来事の羅列になってしまっている話や,オチや結びのない話がほとんどなく,起承転結を意識した作品にすることができました。

このあとは,実際に本の形にしてみんなで読み合います。作品づくりの前にそれを伝えたところ,あるクラスの児童から「ラーニングスペースに置いて,1・2年生にも読んでほしい!」という意見が出ました。他クラスにもその意見を紹介したところ,どのクラスも大賛成。どうやらそれも執筆意欲につながったようでした。ラーニングスペースに置くということで,予定していたよりもしっかりした形で本にすることになりました。そこで,ここから先は読書の授業で形にしていきます。子どもたちの言葉から,より多くの人に作品を見てもらう機会を作ることになりました。本の完成が楽しみです♪

 

 

桐蔭まつりをふりかえって

桐蔭学園小学校で 2回目の行事となる「桐蔭まつり」が12/ 2に開催されました。このおまつりは3年生以上の各クラスが低学年や桐蔭幼稚園生、保護者の皆様などを招いてそれぞれイベントを行うというものです。このおまつりの大切なポイントは子どもと大人がチームとなって開催に至るまでのプロセスも共にし、子どもの考えを中心に大人はサポートに徹するという視点です。三年生以上の子どもたちの企画段階から役員・代議員の保護者の方にも入って頂き10月から活動が始まりました。今年は 2回目ということもあり、昨年の経験をもとに一人ひとりの子どもたちの中にイメージがさらに広がっている様子でした。
例えば、3年生ではお化け屋敷の企画の中で「怖すぎると低学年が泣いちゃうかもしれないから教室を暗すぎないようにしよう」といった考えが出たそうです。そのほかの学年でもテーマに沿った空間を演出したり、レモネードスタンドという企画で小児がん支援プロジェクト・募金活動に取り組んだり、昨年どうしてもお客様に味わってほしく考えた中で実現出来なかったジェットコースターを実現させたりとそれぞれに昨年の経験を生かして広がった企画がたくさん見られました。また、これらの一つ一つの企画が桐蔭学園小学校が掲げている6つのキーコンピテンシー育成へと繋がっていきます。新たな企画への取り組みではチャレンジ力、創造力を磨き、低学年への配慮などが思いやりを育みます。昨年度のふりかえりからの新企画はメタ認知力を構築し思考することも必要となります。そして何よりお客様により楽しんでもらいたいと考える取り組みはエージェンシーを育ててくれます。これらのプロセスにこそ大きな価値があると感じています。
今年度は、低学年が保護者の方と一緒に来校することが出来たことから家族団欒といった暖かな光景をたくさん目にしたり、卒業生や転校生との再会の場になったりもしました。年によって変化していく桐蔭まつりが、来年・再来年とさらに変化していき、子どもたちにとっても子どもたちを支える大人にとっても幸せな一日となれる行事になっていくことを心から願っています。

 

【チャレンジ力・創造力・思いやり・メタ認知】 ~4年宿泊行事 三浦~ 

7月17日(月)18日(火)に4年生の1泊2日の宿泊行事が実施されました。子どもたちは昨年度、野島青少年研修センターにて、初めての1泊2日の宿泊行事を経験しています。

昨年は、初めてということもあり、自分の事や泊まるということだけで精一杯だった子どもたちでしたが、今年は昨年の経験もあることから、子どもたちの姿にも少し余裕が見られました。その姿や、日々の子どもたちの様子をみて、もっと子どもたちが主体となって取り組むことができるのではないかと、初の試みである「宿泊行事実行委員」を立ち上げてみました。子どもたちの反応を見てみると、「やってみたい。」という子が多数上がり、実行委員の希望を募ったところ、希望者数は学年でなんと23名も集まりました。実行委員としては、人数が若干多いようにも感じましたが、まずは子どもたちの「やってみたい」という気持ちを優先し、23名で宿泊行事の具体的な内容を決めていくことになりました。

 

人数も多いということで、

【全体の企画・しおりを作成するチーム】

【ホテル、バス、公共の場所での過ごし方を考えるチーム】

【バスやホテルでの部屋での過ごし方やレクリエーションを考えるチーム】

の3つに役割を分担し取り組んでいくことになりました。

 

初めての経験でありながらも、朝休みや、他の休み時間に声を掛け合って集まったり、自宅で調べてきたことを持ち寄ったりと、子どもたち自身で、考え、協力しながら進める姿を目にすることができました。時には各クラスへ協力を呼びかけるなど、全員で宿泊行事を作っていく、成功させるという想いも伝わりました。特に、子どもたちが力を入れていたのは宿泊行事のしおりです。教員に行程を確認して、全くの白紙の状態からロイロノートを使って1ページ1ページ作り上げていきました。宿泊行事のねらい、目標、決まり、施設紹介、レクリエーションなど構成やレイアウトまで子どもたちだけで取り組み、ついにしおりが完成しました。学年会では、そのしおりをもとに、実行委員のみんなから説明があり、これで、宿泊行事の準備が整いました。

【8月17日(月)1日目】

当日は、通常よりも少し早い集合ではありましたが、子どもたちは全員笑顔。ワクワクして朝早く起きてしまった子や、ドキドキしてなかなか眠れなかった子もいたようです。大きな荷物を背に元気にバスに乗り込みます。1日目の最初の目的地は新江ノ島水族館です。

バスを降り、集合写真を撮ったあとは、グループ行動(調べ学習)と体験活動です。体験活動は前半後半に分かれての実施ですので、後半グループには集合時刻を伝えた後、別行動となります。

体験活動では、小さなビンの中にカラフルな小石を入れ、植物やプラスチックの魚を泳がせます。なかなか細かい作業で手こずっている子も中にはいましたが、1つだけのミニ水族館です。できあがった世界に、子どもたちの目もキラキラしていました。

グループ行動では、事前に新江ノ島水族館について調べてきたことをもとに、計画してきたことを確認しながら、見学(調べ学習)します。中には新江ノ島水族館へは家族で来たこともある子もいましたが、友だちと行動したり、水族館にいる生き物の種や生態を調べたりすることで、また違った楽しさを感じているようでした。

学校でお互いのやりたいことや行きたい場所を、事前にみんなで話し合ってきたものの、実際に現地に来たことで、計画してきたことをその場で変更することもあったと思います。自分の事だけではなく、グループみんなのことを考え行動していくということが今回のグループ行動でのおおきなねらいでもあります。どのグループもみんなが納得し、楽しめる方法を模索しながら時間いっぱい水族館を満喫することができたようです。

新江ノ島水族館を出て、いよいよ子どもたちが楽しみにしている宿泊先に向かいます。

ホテルに到着した後は、入館式を行い各部屋に移動しました。

ホテルでは、自分のことは全て自分でやらなければいけません。布団を敷く、荷物の整理、お風呂の準備、片付けまで全て自分たちで行います。時には、友だちと協力してやらなければいけないこともあります。順番を守ったり、我慢をしなければいけないこと、意見がぶつかることもあったことでしょう。その他、食事のマナーや、公共の場所での態度など、子どもたちの「自ら考えて行動する」場面をたくさん目にすることができました。

 

【7月18日(火)2日目】

2日目の目的地はソレイユの丘。ここでの活動はかなりの広範囲になるため、各グループ事前に施設マップをみながら話し合う時間を設けました。

当日は、とても気温が高かったため、グループ行動となると、子どもたちの体調管理を私たち教員が把握するのが難しいということもあり、急遽当初の予定を変更し、時間を区切って教員が子どもたちの安全を確認しながら活動することになりました。そのような、急な状況の変化にも子どもたちは理解を示し、話し合って予定を組み直している姿を見ることができました。

2日間の宿泊行事を終え、子どもたちがこんなにも主体的に行動し、何でも自分たちで解決していけるのかと改めて子どもたちの可能性、力を感じました。私たち大人は勝手な物差しで子どもたちの力を判断するのではなく、もっと子どもたちの持っている力や可能性を信じ、子どもたちに任せる、考えさせる、やらせてみるということが必要であると改めて実感した2日間となりました。

 

4年生も2学期がスタートしています。今回の宿泊行事で得た達成感や課題こそが、次へのやる気、行動力に繋がっていくことでしょう。今後も無限の可能性に満ち溢れた子どもたちを全力で見守りサポートしていきたいと思っています。

 

【子どもたちの宿泊行事のふり返り】

 

この宿泊行事で得た経験は、今後の学校生活や様々な行事にもきっと活かしていけることでしょう。2月には第2回宿泊行事を予定しています。子どもたちの更なる成長を楽しみにしています。

 

【メタ認知力】6年生の「1年生お手伝い」を通して

4月6日にシンフォニーホールにて入学式を迎えた1年生。4月7日(金)に初めて小学校校舎に登校してきました。最寄り駅からのスクールバスに乗って小学校まで来ましたが、そこから下足箱はどこか?教室はどこか?学校に到着してから何をするのか?などすべて初体験で右も左もわかりません。

そのため、本校では6年生が登校初日から1年生を出迎え、学校生活について付き添う活動を行っています。

6年生へはまず、1年生が登校する前に学年集会で「1年生が困っているのでぜひ助けてほしい」と伝えました。初めて登校して何もわからない1年生の様子を知った6年生からは「助けてあげたい!」「お迎えします!」という前向きな声が聞こえてきました。6年生としても、1年生と初めて関わるので、「どんなこと話したらいいのかな?」「うまく対応できるかな?」という不安の声もありました。そういう気持ちに共感しつつ、まずは自分たちにできることを考えて実践してみよう、と声をかけて1年生のお迎えに向かいました。

1年生が乗ったスクールバスが到着する下足箱へ行き、待ち受けます。6年生にとっても登校初日の朝でもあり、少しテンションの高い様子がうかがえました。

 

そして、1年生が到着。すると積極果敢な子からどんどん1年生の前に行き、互いの名前を紹介する様子が見られました。そこから1年生を連れて、下足箱、そして教室へ誘導します。教室では、朝準備の仕方について、1年生の担任の先生と確認しながら6年生が1年生をサポートします。準備が終わった後、そのまま1年生とコミュニケーションをとる6年生もいれば、うまくコミュニケーションが取れずにその場を離れてしまう6年生もいました。1年生の朝準備が終わると、6年生は1年生とお別れして、6年生教室に戻ります。

戻った6年生は、学年で再度集まり、1年生とのかかわりについて振り返ります。

6年生の引率16年生の引率01

 

 

 

 

 

 

 

 

振り返りでは、まず子どもたちに自由に書かせました。以下は子どもたちが書いた振り返りです。

振り返り01

振り返り02

振り返り03

 

内容を見てみると、自分の接し方について全体的に振り返っている子もいれば、「良かったところ・なおしたいところ」と観点を分けて書いている子や、6年生全体の動きについても振り返っている子もいました。

ここで近くの友だちと共有タイムを設けました。友だちがどんな観点で書いているのか、互いに伝えあいます。友だちがどんなことを書いているのか、子どもたちも興味津々なので、積極的にやりとりしていました。そして、書いている観点を全体で共有します。

観点01

共有した上で、自分の振り返りカードに追記しておきたいことを赤字で書き加えました。友だちから、自分とは違う観点の振り返りがあることで、見方が広がったと感じる子もいました。

見方の広がり01見方の広がり02見方の広がり03

最後に、翌日以降の1年生のお手伝いに向けて、改善点や変更点を全体で話し合いました。最初は、関わりに不安がある子のために、どのような関わり方があるのか、互いに意見を出し合いました。

「朝準備の手伝いをしてあげる、持ち物の整理整頓してあげる、本を読んであげる、…」などの意見が出ました。関わり方に不安を感じている子にとって、これらの話は非常に助かったようで、「そっかぁ」とつぶやく声が聞こえてきました。全体で共有した意見は下のカードです。1年生の安心感のためにサポートしてあげることはもちろん、その後の生活を考えて、自分でできるものは見守るという意見も出ており、1年生のことをしっかりと考えた意見が共有されました。

次回に向けて01

 

そして迎えた2日目。昨日の経験と今日のめあてを個々に持って1年生のお迎えに向かいます。

昨日一日経験したことで自信をつけた子が多くいました。また、友だちからのアドバイスを活かして、本の読み聞かせをしてあげる6年生もたくさんいました。前日に振り返ったことをしっかりと活かして取り組んでいる子がたくさん見られました。

それだけではなく、さらに下足箱のところでは、1日目の反省を踏まえて自主的に交通整理をしてくれている6年生もいました。また、教室では1年生の様子を見て回り、困っている様子の1年生にすかさずサポートしてあげている6年生もいました。前日の様子から自分なりに考え、自分にできることに進んで取り組んだ子がいたことはとても素晴らしいことだと感じました。

6年生と1年生の写真差し替え6年生の取り組み02

6年生の取り組み03

2日目の朝のお手伝いを終えて、再び個人で振り返りました。2日目の振り返りを書いたのち、1日目の振り返りと比較しました。自分なりに変化したと思うところに蛍光線を引きました。すると子どもたちからは「前日できなかったことができた!」「成長してる!」といった前向きな言葉が出ていました。「自分の変化を感じた人?」との問いかけに多くの子が手を挙げ、「振り返りを書いたことで成長したことがはっきりわかりました。」という意見も出ました。

1年生の振り返り01

1年生の振り返り03

 

1年生の振り返り02

活動に取り組むだけでなく、しっかりと振り返り、次なる活動に向けて自分なりにめあてを持って取り組むこと。そうすることでより大きく変化し、それを自分自身が実感できる。PDCAサイクルを回すことの良さを子どもたちは感じているようでした。

1年生との交流01

 

 

 

1年生との交流02

 

 

 

【創造力 チャレンジ力 メタ認知力 思いやり】  教育実践「音楽会」~みんなで一つの作品を創りあげよう~

2月24日(金)に「音楽会」を実施しました。当日はインフルエンザの影響で学級閉鎖をしている学年もあったため、ひとまず3,5,6年生の演奏を発表しました。日を改め、1週間後の3月2日に1,2,4年生、3日に合唱団と鼓笛隊の発表となりました。

以前シンフォニーホールで開催していた「送別音楽会」がコロナ禍で中止となって早4年。歌うことも楽器を演奏することも制限され、授業のスタイルも大きく様変わりした中で、音楽科としても新しいカタチの音楽行事を模索してきましたが、原点に立ち返り普段の授業で取り組んでいることを互いに発表しあうことで、学校生活に溶け込んだありのままの児童の姿を見ていただきたいと考え、会場も高学年が普段授業をしているハーモニーホールでの発表となりました。本番の鑑賞は児童のみでしたが、後日保護者の皆様に限定配信でご覧いただきました。

1年生は、「はるなつあきふゆ」と「きらきら星」を演奏しました。今回の音楽会では授業での積み重ねてきたものを発表するといった視点をとても大切にしたため教科書にある曲から選びました。子どもたちは1年間を通して身に付けた力を最大限生かして自分たちの演奏を振り返りながら改善点を探して表現を深めていきました。子どもたちは「この部分は高音だから思いがいっぱいあるように演奏したい」や「最後は、夜の静けさを表現したいから優しく演奏したい」など様々な創造力を発揮してくれていました。最終的に、「早く本番で演奏したい!!」とやる気いっぱいの気持ちを見せてくれて本番を迎えることが出来ました。

音楽会01 - 1年

2年生は、「こぎつね」と「手のひらを太陽に」を演奏しました。2年生になると学びの積み重ねも広がり、「このフレーズは次に向かうように演奏したい」「休符には、次に進みそうな休符と終わりそうな休符があるから意識したい」「強弱の違いをもっとこだわりたい」「伴奏は電子ピアノではなくて実際のピアノの音色がいい!」などたくさんのこだわりを持って表現を深めてくれました。一つのこだわりからチャレンジ心が生まれてきて、創造力は広がり、友達との演奏にも歩み寄っていける様子が大変嬉しく感じる時間でした。

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3年生は「よろこびの歌」,4年生は「オーラリー」の合唱奏を行いました。子どもたちは、ドイツ語や英語の歌詞をあっという間に覚え、ゴスペルやジャズの世界観も短い時間で自分のものにしていきました。リコーダーの音にも最後までこだわって練習を重ねました。子どもたちの可能性の大きさを、あらためて実感した音楽会でした。この素晴らしい力を、今後もいろいろな場面で発揮していってほしいと思います。

音楽会04 - 3年 音楽会05 - 4年

5年生は2部合唱「マイバラード」と器楽合奏「威風堂々」に取り組みました。合奏では使う楽器をあえて指定せず、旋律と伴奏のパートそれぞれに合う楽器を自分で試しながら、考えていきました。木琴や鉄琴でも音域によってマレットを選び音色を変えてみることで、自分たちだけのアンサンブルを創ることが出来ました。

音楽会06 - 5年

6年生にとっては小学校生活最後となる演奏ですが、今まで学年全体で音楽を作る経験があまりなかったため、とても不安でした。基本に立ち返り「ふるさと」で伝えたい思いをていねいに合唱しました。そして「木星」では各パートの役割を考えながらバランスを工夫し、曲想にあったテンポになるよう演奏しました。また、卒業学年ということで特別に保護者の方に来場して鑑賞していただくことが出来ました。自分の演奏に夢中になりながらも指揮に合わせて合奏することは、これからの学校生活でも大きく役立つ何かを感じ取ることが出来たのではないでしょうか。

音楽会07 - 6年① 音楽会09 - 6年②

合唱団では「にじ」「たいこをたたきましょう」を演奏しました。アカペラコンテストの直前のなか、別の曲にも挑戦し発表できたことが大変価値ある時間となりました。合唱団では「一人一人が輝ける合唱団」を目標に日々活動に取り組んでいます。どこまで作品にこだわれるか、その結果どれだけ輝けるかは子どもたち次第です。作品の表現もそれによって大きく変わってきます。「『たいこをたたきましょう』がまだ深まってない!」と練習で伝えてくれた6年生の声をきっかけに練習がより深まり、作品が変化していきました。このようなプロセスが素敵な演奏を導き、素敵な音楽会を創り上げてくれたように感じます。

 

鼓笛隊は「マツケンサンバⅡ」、「ぼよよん行進曲」、「新時代」を演奏しました。最近は録音や録画が多く、ようやく生演奏に慣れてきたメンバーですが、各パートの個性を発揮しながらもまとまりのある演奏を目指しました。やはり友だちに聴いてもらうことがとてもうれしく、ライブならではの迫力ある発表となりました。

音楽会10 - 合唱団 音楽会11 - 鼓笛隊

新たな音楽会を経て感じたことは普段の学びがどれだけ大切かということです。これまでは大きな音楽会だったこともありたくさんの練習時間を費やしその日の成功のためにひたすらに練習するという印象がありました。しかし、基本的には授業内で準備をするといった流れで迎える音楽会では普段の授業での積み重ねが大変重要になってきます。

今回の音楽会で子どもたちが精いっぱい演奏できたのは、日ごろから一生懸命授業に取り組んでくれた証であるように感じています。また、一つの発表といった共通の目標を学年全体で持ち、目には見えない「音楽」という作品を創り上げるために前向きな気持ちをもって何度も自分たちの演奏を振り返り、創造力を駆使して作品をつくりかえていく時間はコンピテンシーそのものを育てている時間であることを体感いたしました。

これからも「子ども中心」といった視点を大切に音楽科一同、音楽教育を研鑽していきたいと思います。

 

【6つのキーコンピテンシーを育むPC授業】

小学校では全学年、毎週1回「PC」の授業があります。この「PC」は主に1人1台個人持ちのiPadを用いて行っています。

 

「PC」は、使用するアプリの基本的な操作方法の確認をして、あとは子どもが自ら試行錯誤し、気づき、展開していく授業になっています。また、『個➝協働➝個』のアクティブラーニング型の流れの中で、子どもたち同士で、学び合い・教え合いをしながら進んでいきます。

デジタルネイティブな子どもたちは、そこから「習うより慣れよ」で様々な活用方法を見つけていきます。

まずはアクティブラーニングの「個」ができあがります。ただ、これはまだ途中段階です。

 

「個」の段階⇒自分はこのアプリでこういったものをつくりたい(主に創造力、思考力、チャレンジ力)

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次に「協働」という学び合い・教え合いの段階になります。友だちに伝えることや教えてもらうことが学び合い・教え合いになり、自分で気がつくことで可能性が大きく広がります。

 

「協働」の段階⇒人に伝えること(主に思いやり)

学び合い(主にエージェンシー、メタ認知力)

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そして、また「個」に戻り、新たに得た情報や材料を駆使して試行錯誤を行っていきます。

この流れを何度か繰り返していきます。

 

 

ここからは、今1年生が取り組んでいる授業の様子を紹介します。

今回のミッションは、「この1年間で学んだことをクイズにして、みんなで解き合う」です。各教科の復習になり、Springin’Classroom(アプリ)を使用して制作するのでプログラミングの学習にもなります。

子どもたちは、どんな問題を作ろうかなと一生懸命に考えます。また、友だちに楽しんでももらいたいので出題の仕方や演出を工夫していきます。

まずは「個」の段階。自分で考えます。

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次に「協働」の段階。友だちに教えたり、教えてもらったりして、自分のクイズにつけ加える材料を見つけます。

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最後に「個」に戻って作業をします。早速、友だちに教えてもらった出題の仕方や演出などを参考にさせてもらいます。

子どもたちからは、「自分のクイズが少し前より良いものになった。」という声が上がりました。また、「友だちにもう一度自分のクイズに挑戦してもらって、感想や意見を聞きたい。」という声も聞こえてきました。共に制作するという意識が芽生えてきています。

 

「個」➝「協働」➝「個」を3回繰り返したあとに中間報告したもの

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子どもたちは、友だちと学び合い・教え合いながら、自ら試行錯誤し、みんなでより良いものを目指しています。

今後もこのように取り組んでいきます。