投稿者「toin-ekl04」のアーカイブ

【チャレンジ力・思いやり】3年生遠足「相模原麻溝公園」

3年生の遠足が、6月27日(木)に相模原麻溝公園にて実施されました。

事前準備では、どこへどのようなルートで巡るか、時間内で最大限楽しむ方法を、班で話し合いました。どの班でも、お互いの意見を尊重しながら、相談を重ねる姿が見受けられました。

当日は、ちょうど梅雨の晴れ間。さまざまな緑の中に青や白のアジサイが見事にさきほこり、風の気持ち良い日になりました。

まず、最初に、ふれあい動物広場で、モルモットへの餌やり体験や動物園の見学をしました。子どもたちは、モルモットの体は温かくて柔らかだけれど爪は案外鋭いことを発見したり、モルモットのトクトク

という心臓の鼓動を感じたり、鳥が羽を広げた時に意外な色があらわれることを見つけたり、突然「おはよう」と話しかけるオウムに驚いたりしながら、活動を楽しんでいました。

自分が感じたことは、それぞれがシートにまとめます。「体が真っ白でくちばしの赤い鳥が気に入りました」「空気がきれいで、土や草のにおいがする」「えさをたべるモルモットの口元がかわいい」「クジャクの羽がとにかくきれい」、など文章や絵で上手に表現していました。

お弁当を食べた後は、お楽しみのフィールドアスレチックです。小さな林の中に魅力的なアスレチックが点在しており、子どもたちの目が

輝きます。アスレチックの中には少し難易度の高いものもありましたが、「怖くてこれ以上進めない!」というお友達に対して、「大丈夫だよ!まず左足を次の丸太にかけて、手でロープをつかんで!」「頑張れ!そこは乗り越えるより、くぐったほうがいいよ!」など、前向きで的確なアドバイスを送る姿が多く見られました。助けてもらいながらクリアできた子どもたちは、次に困っているお友達のサポートにまわります。子どもたち同士のチャレンジとサポートが素敵にリンクして、絆が深まる良い時間になりました。

林には、クワガタやキラキラのカナブン、マイマイカブリなどもいて、昆虫採集に夢中になる子どもたちもいました。

良い天気のもと、子どもたちの豊かな表情が印象的な一日となりました。

 

 

 

【思考力、チャレンジ力】英語科 探究:自己紹介

英語科では、1年生~6年生まで「自己紹介」を探究テーマにして学んでいます。

自分のことを伝えるために必要な英語表現や内容を、学年があがることに少しずつ内容を増やしたり、表現技法を変えたりして行っています。

 

1年生は、入学したてということもあり、あいさつのHello.と自分の名前My name is … を元気に言って自己紹介をします。テキストLet‘s Go 1 にあるThe Hello Songをみんなで歌いながら、My name is の部分は指名された児童が1人で元気に歌います。そして1人で歌った児童は立ち上がって次の友達を指名しに回ります。歌を聞く側は「静かに聞く、相手のことを見る」ことで、相手が発表しやすい環境作りを頑張っています。繰り返し何度も練習して堂々と発表してほしいと思います。

2年生は、Hello.と名前の他に、自分の歳、住んでいるところ、好きなものをひとつ紹介します。自分で英語をカードに書くことも難しいので、教員が黒板に手本を書いたり、教科書からスペリングを調べたりして一生懸命に書こうとしています。そして自分の自己紹介を覚えて、みんなの前で発表しました。自分のことなのですぐに覚えていました。発表する人はBig Voice・Eye Contact・Smileに気を付けて、聞く側は静かに聞く、相手のことを見るなど、相手が発表しやすい環境作りを心がけようという話を全体でしてから始めました。実際の発表ではドキドキするようで声が小さくなってしまったり笑顔が出なかったりとみんな反省があるようでした。これから毎年少しずつレベルアップした内容で何度も練習して堂々と発表してほしいと思います。友だちの発表は真剣に聞き、みんなの前で英語で一生懸命発表すること自体に大きな拍手を送っていました。

3年生は、「自己紹介をプレゼンテーションする」ことにチャレンジしました。まず英語で原稿を書くために、アルファベットを復習し、ローマ字とは異なる英語の名前の書き方を練習しました。自分の住んでいるところや好きなものも、頑張って英語で書いてみました。発表内容のI’m in the 3rd grade.の文は発音が難しく、何度も発音練習をして覚えました。それから、発表用のロイロカードを作りました。自分で絵を描いたり、画像を選んだり、自分で写真を撮ってきたり、どうすればみんなにうまく伝えられるかを工夫しながら楽しく取り組みました。最後にリハーサルをして、お友だちの発表のいいところを見つけて、お互いに参考にしました。本番では、スクリーンに画像を映しながら、リハーサルよりも上手に堂々と発表できました。また、お互いの発表を聞く姿勢にも気を配ることができました。発表後のふりかえりでは、自分がよくできた点と、来年もっと頑張りたい点について考えました。

4年生は、「自己紹介を楽しむ」として相手に伝わりやすい自己紹介カードを作成しました。4年生では、I like ~.とIlike~, too.と好きなことを2つ紹介します。4年生ともなるとi-padの使い方に長けている子も多く、ロイロノートの絵カードの機能だけでなくcanvaというアプリを使用しながら動画も入れ込んで自己紹介カードを作成する子などもおり、色合いや雰囲気、字体にもこだわったりして内容も自分の好きな世界観で自分らしいものを表現していました。また、全体発表の前にグループ内でお互いに発表し合い、それぞれの自己紹介を「①相手の目を見て話すことができた。②声の大きさを考えて話すことができた。③失敗を怖がらずに発表することができた。④英語で発表することを楽しめた。⑤友だちの発表をしっかり聞けた。」の5つの観点で評価し合いました。自分とグループのメンバーの振り返りを行って最終的にはロイロで解答共有し、自分の発表には振り返りコメントもいれてもらうことで発表したら終わりではなく、自分の発表を客観視できる形にしました。

5年生は、「自己紹介を伝える」ために、相手に伝わりやすい自己紹介カードの作成に加えて、ぺアで発表を行い、それを録画し、自分の発表を客観視する活動を行いました。5年生では内容にI can~.の一文も加わることから、自分の得意なことを紹介するため、canvaを使いこなしている子や絵が得意な子はイラストを全て手書きしたり4コマ仕立てに表現したりするなど、個性の際立つ自己紹介カードが多く見られました。また、ペア発表の際には、画面越しの相手に伝わるようにしっかりカメラに目線を合わせて、カード内を指さして説明するようにゆっくり話すなど、全体発表の時より、一定の相手を意識して自分のことを理解してもらおうと気持ちを込めて発表する姿がありました。

6年生は、「名前・学年・年齢・好きなこと(その理由や好きなことの説明)・できること(その理由)・挨拶・(聞いてくれた)お礼」の英語表現を定型文を一部混ぜつつも、自分なりに思考して英文を作り、ジェスチャーを交えながらペアで練習し、ロイロでビデオに撮ることから始めました。そして実際にクラスで発表して段階を経てチャレンジしました。人前で発表する際の、「伝え方・見え方の工夫や方法(映像や写真の活用・資料準備)」「言語自体以外の部分の重要性(ジェスチャーや抑揚など)」について実感するよい機会となるよう、シンキングツールやロイロを使いながら自己と他人からの振り返りを重要視し、単なる「英語の自己紹介」という意味合いでなく「自己表現・自己発表」をする場としています。

 

【思考力、創造力、メタ認知力、エージェンシー】4年生 科学

桐蔭学園では、理科の授業を「科学」として取り組んでいます。

3年生から観察や実験を中心にして、自然科学を学んでいます。4年生になって、「予想」と「比較(比べる)」に意識して取り組んでいます。予想したり、比較したりするものは、ロイロノートにて提出します。

4月からは以下のような単元に取り組みました。

小学校の敷地には、山や田畑、裏庭があるため、フィールドワークに授業時間内で行くことができます。

4月には、まず「春を探し」に裏庭や畑に行きました。また、4年生ではヘチマの観察をしています。

5月に入り気温が上がるころには、裏庭にある百葉箱を観察し、自分たちで晴れ、曇り、雨の気温の変化を観測し、「一日の気温の変化」を折れ線グラフで表しました。雨がちな時期には、「地面を流れる水のゆくえ」をグラウンドに出て観察し、グラウンドや裏庭にある土の粒による水のしみこみ方の違いを実験しました。

観察や実験を行う際の「予想→実験・観察」の様子の実践をご紹介します。

 

①ヘチマの観察

・これから蒔く種の予想(昨年度はホウセンカであったので、その比較)※ロイロノート

・種の観察カード

・発芽した種の観察→今後の成長の予想

・ロイロノートにて今後の予想

②天気の違いによる気温の違いについて

・晴れの日と曇り日のちがい

・折れ線グラフの作成(ゴールデンウイーク中の課題)→ワークシートに記入して作成。

※折れ線グラフのかき方などについては、算数の授業と合わせて行いました。

③地面を流れる水のゆくえについて

・雨の日にグラウンドに行って、どのように流れるのかを調べました。

・雨水の流れ方を予想しました。

(雨水のゆくえ)               (雨水の流れる場所)

・雨水のしみこみ方について予想ました。

・小学校の周りの土や砂を集め、水のしみこみ方の実験をして確かめました。

このように科学の授業では、自分たちの身の回りにある不思議を観察し、実験して解き明かすことを大切にしています。

 

【6年算数×探究活動】6年算数の授業で取り組んでいる『探究活動』

6年算数の授業で取り組んでいる『探究活動』について紹介します。

〇算数での探究活動とは?

『統計的探究プロセスとは,元々の問題意識や解決すべき事柄に対して,統計的に解決可能な問題を設定し,設定した問題に対して集めるべきデータと集め方を考え,その計画に従って実際にデータを集め,表などに整理した上で,集めたデータに対して,目的やデータの種類に応じてグラフにまとめたり,統計量を求めるなどして特徴や傾向を把握し,見いだした特徴や傾向から問題に対する結論をまとめて表現したり,さらなる課題や活動全体の改善点を見いだしたりするという一連のプロセスである。』小学校学習指導要領 解説より

とあります。「元々の問題意識や解決すべき事柄」について解決を図る探究活動は1年かけて取り組んでいきます。

1学期の取り組みの目的は『自分の知識や興味関心の幅を広げること・調べたことをまとめて発表すること』としました。それに向けて,まず教員が例を示した事柄がどういうことなのか?を考えました。そして,自分たちがこれまで習ってきた内容や知っている知識や興味のある事象の中から1つに絞り,それが将来どのようにつながっているのか,どういう分野に活用されているのか,などの情報を集めてまとめる活動を行いました。

 

○教員からの事例

①もしも円周率が「3」で計算された世界だったら…?

 円周率は,3.1415926535…と,現在は105兆桁まで計算されているどこまでも続く神秘的な数の一つです。そんな円周率が「3」としてすべて扱われたら,どのような世界になってしまうか,を子どもたちに問いかけました。5年生で習った円周率3.14が「もしも3だったら?」なんて聞かれて,「先生,何を言ってるの?」「どういうこと?」と困惑しているようすでした。中には,「計算が簡単になる。」と答えている子もいました。(確かに…)話を分かりやすくするために,子どもたちに円形のものと言えばどんなものがあるかを聞きました。すると,自転車のタイヤ・お金・ボール・めがね・フラフープ…など様々なものがあがりました。その円形のものが円周率3の世界ではどのようになってしまうかを,シンキングツール~キャンディチャート~を用いて,予想を立てて考えました。

そして,実際にどんな世界になってしまうのか情報を集めて答え合わせをしました。すると,円が正六角形となってしまうあべこべな世界になってしまうことが分かりました。自転車のタイヤが正六角形ならおしりが痛くなってしまいます。子どもたちもそんな世界は嫌だと嘆いていました。

 

②“東京ドーム1つ分”ってどれくらい?

よくテレビなどでも大きさを比較されるときに,「東京ドーム○○個分」という表現が使われます。私も子どものころからずっと気になっておりました。子どもたちに提示した例は,富士山が噴火したときに出る溶岩は13億㎥、これは東京ドーム何個分だと思うかというものでした。子どもたちは口々に「50個分」「100個分」「いや1000個分だ!」と言っていました。正解は「東京ドームおよそ1048個分」だそうです。…子どもたちも,なんだかすごそうだけど実際はどのくらいだ?と考えていました。

そこで,今回はシンキングツール~Yチャート~を使って,「実際の大きさ」「いつからそういう使われ方をしてきたのか」「他に大きさを比べるよい例はあるか」をまとめていきました。

 

以上,2つの例を示したあとに,子どもたちは自分が習ってきた知識をまとめるために,シンキングツール~ウェビング~を活用しました。その中から,「これを調べてみたい」「これって何だろう」「どういうところに繋がっているのだろう」というものを1つに絞り,インターネットで検索したり,ラーニングスペースで資料を調べたりして進めています。

6月現在ではここまで活動しています。このあと,子どもたちは自分が調べた内容・発見・結果・もっと調べてみたいと思ったことなどをレポートにまとめて,発表をしあう予定です。今回は,自分の興味のあるものを調べ進めましたが,本来は,「元々の問題意識や解決すべき事柄」に対して,情報を集め解決を図ります。今回の活動を2学期や3学期での活動につなげてまいりたいと思います。

 

 

【思考力】自分たちで作る運動会

「自分たちで作る運動会」に向けて、最初に「どのような運動会にしたいか」というコンセプトを考えていきました。自分たちが楽しむだけでなく、見ている人たちにも楽しんでもらいたいという思いをもっている子が多く、話し合いの結果、「観客を楽しませる運動会」を目指していくことに決まりました。

その後は、5・6年生有志メンバーで運動会プロジェクトチームを結成しました。今年度のプロジェクトチームは、子どもたちからの意見を集めた結果、「パンフレットチーム」「放送関係チーム」「撮影チーム」「観覧席チーム」「特別活動チーム」「学年競技チーム」に分かれました。

パンフレットチームは、運動会プログラムをまとめたパンフレットを作成しました。各学年の競技内容を調査し、集めた情報を整理して競技紹介のページを作っていきました。また、全学年にイラストを募集し、表紙や挿絵を入れ込み、オリジナルのパンフレットを完成させました。

観覧席チームは、来場した保護者のみなさんがどこで見たらより見やすくなるかを考え、配置案を出してくれました。また、ご高齢の方や体が不自由な方のために優先席を作るアイデアを出し、希望されたご家庭に渡すリボンも作成しました。

放送関係チームは、競技中に盛り上がるBGMについて各学年に調査し、リクエストがあった曲を選曲し、学年ごとに振り分けていきました。

撮影チームは、より近くで競技を頑張る子どもたちの姿を捉えたいという想いで、撮影方法について試行錯誤をしていました。当日はタブレットを使って動画や写真を撮影しました。児童が撮影した動画は、インスタグラムでも使われています。

学年競技チームは、自分たちが作る学年競技について、競技内容やルールを話し合って決めていきました。運動会練習期間で実際に競技に取り組みながら、少しずつ改善点を見つけ、修正を繰り返していきました。

「特別活動チーム」は、課外活動である鼓笛隊や桐蔭ソーラン 鉄~KUROGANE~の演奏や演舞を運動会の中で実施できないか、できるとしたらどの場面なのか、検討しました。課外活動担当の先生にもオファーを出し、運動会という舞台で披露する下準備を進めていきました。

このように、6年生の有志が中心となり、運動会運営に関わる面で自分たちができることは何かを考え、準備を進めていきました。

 

運動会当日は、いくつかの係に分かれ、当日の運営に携わりました。

用具係は、用具を準備するだけでなく、各学年の競技がスムーズにできるようにてきぱきと用具の出し入れを行うことができました。審判係は、ルールを守れているか、正確に順位を出すためには、どのような配置や動きが良いのかを予行練習の時から考え、本番で活かすことができました。放送係は、競技名やルール説明だけでなく、競技中の状況を瞬時に把握し、見ている人がわかりやすいように実況することができました。応援係は、自分のチームを、身を乗り出しながら、全力で応援していました。得点係は、審判から預かった勝敗を得点にし、得点板に反映していました。1年誘導・サポート係は、1年生に優しく、目線を合わせながら競技の始まる場所に誘導したり、競技外でのサポートをしたりしました。

また、係の子どもたち以外で応援グッズをつくり、一人一人が運動会を盛り上げようとする姿が見られました。

運動会は、最高学年の6年生を中心とした「鼓笛隊」・「鉄」の演奏・演舞で始まりました。楽しい運動会が始まる幕開けのような時間を演出してくれました。

3年生による「ひっぱれひっぱれ3年生」では、綱を自分の陣地まで持ってくる競技で、白熱した試合が見られました。「大玉たくはいびん」では、大玉を落とさないようにクラスの団結力が試される種目でした。

2年生による「障害物リレー」は、障害物を乗り越えながらクラスでバトンを繋いでいくリレーでした。「ぼうとりがっせん」では、一生懸命に棒を取り合う姿に応援もヒートアップしていました。

1年生による「力を合わせて」では、保護者の方々と1年生が力を合わせて大玉を送る競技です。みんなで声を出し合いながら協力する姿がありました。「ダンシング玉入れ」は、かわいらしいダンスと玉入れを融合させた見る人を癒す演目となりました。

4年生による「綱引き大合戦」は、大綱を使い、迫力ある綱引きが行われました。「走れ!!借り物競争2024」では、保護者の方の協力もあり、借り物競争が成立することができました。

5年生による「サプライズペアチャレンジレース」は、くじを引き、保護者の方と5年生でミッションをし、クリアしていくレースでした。「ムカデリレー」では、4種類のムカデでバトンを繋ぎ、ゴールを目指しました。

6年生による「大玉&台風の目」は、ペアの友だちと息を合わせ、お互いに声を掛け合いながら、大玉転がしとぐるぐる回る台風の目を全力で競技に向き合う姿がありました。「クラス対抗リレー」では、どのチームも「負けたくない、勝ちたい」と感じさせるほどの熱気と応援で、観ている人たち全員が夢中になりました。6年生の「まっすぐな気持ち」が現れた競技となりました。まさに、体で表す「体現」を示してくれました。

片付けも、5,6年生のおかげでスムーズに終えることができました。

自分のやりたいことを形にするには、難しさや楽しさがあることを改めて感じることができた運動会でした。

 

【思考力・メタ認知力】稲を育てよう

「これは何でしょう?わかった人は答えを言わずに立ってね」

上記は今年度最初の総合の授業の発問です。最初は「何!?」とわからなかった子たち。ただ、1枚1枚写真を見せていくと徐々にわかる子が増えてきます。「わかった!」と立つ子もいれば、「あれ?さっきはわかったけど、今の写真はわからない…」と逆に座ってしまう子もいます。子どもたちの理解が目で見て分かることがよかったです。

今年度1学期の5年総合のテーマは「イネを育てよう!」です。稲を育てることを通して、その育て方を調べたり、営繕の方に直接質問してみたり、調べたことを体験したりといろいろな学びのかたちを経験することで、探究的な学びのプロセスを子どもたちが身に付けられるようにしています。

まずは一人ひとりに「自分の育苗箱」を渡し、育てる活動を行います。稲は子どもたちが思った以上に育てることが難しく、水やりを怠ってしまい枯れさせてしまう子もいました。一方、日々稲のことを気にかけて育てている子の苗は元気に育ちました。枯れさせてしまった子には、その原因を考えさせた上で、こちらで育てていた別の苗を渡し「今度は元気に育てられるといいね」と伝えます。枯れさせて失敗することを経験した子は、そのことでより育てる意識が高まっていきます。

稲の育て方について調べていくと、稲を育てる方法として「バケツ」と「田んぼ」があることを知ります。「どっちにチャレンジする?」と聞くと子どもたちは「両方」とすぐに答えました。よって、両方の育て方にチャレンジ。子どもの「やりたい」を実現していきます。

「田んぼ」で育てる方法を調べていくと、今度は「田起こし」「畔塗り」「代かき」など知らない言葉に出会います。その内容を本やインターネットで調べていきますが、写真付きでわかりやすくなっているはずが、イマイチどうするものなのか理解できていない様子。一緒に動画をみたことで、初めて理解できたよう。その上で聞きます。

「代かき、やってみたい?」

調べて理解できたことを自ら実践できる場があることで、子どもたちの「やってみたい!」の意欲がより高まっていきます。

「代かきをする前の田んぼの様子も見てみたい。」ということで、田起こしを終えた田んぼを見に行きました。「ところでみんなは何を見に行くの?」と問うと「土の様子」。「なんで?」と問うと「田起こしでどれくらい土が細かくなっているかを確かめたい。」「どうなってると思う?」「水を入れる前だからきっと固い土だと思います。」「細かく砕いたんだから、こんなに小さな粒になっているよ。」と調べたことを踏まえていろいろな仮説がどんどん出てきます。その上で見に行きました。

「土は思った以上にごろっとしていました。」「畝の間には水たまりになっているところもありました。」その土を拾い上げてみせると「うわ、汚い!」という子どもたち。でも、こちらがさわっていると徐々に触れ始める子どもが増えてきます。自分の手で土の感触を味わいます。「表面にある土と少し掘ってみた土では、大きさや様子が全く異なり、掘った土は粘土状でした。」そういったことも実際に見て、触れてみたことで発見がすることができたようです。

代かき体験の日。今日は実際にはだしで田んぼの中に入ります。どろどろの中に入るのは、子どもたちにとってかなり抵抗があるようで、みな一様になんとも言えない表情をしながら入っていきます。

「うわっ、なにこれ!?」「気持ちわるっ。」と最初はなりますが、数歩進むと「いや、意外に気持ちいい」「楽しい!」という声に変わっていきました。耕耘機のハンドルを持ち、その振動を感じたり、動きが見られたりするのはかなり新鮮だったようで、とても楽しそうでした。

田植え当日。前日大雨でしたが、この日は見事に晴れました。5年学年スタッフを中心にサポートの教員がついたり、営繕の方も数名いたりして充実したサポートをしていただきました。それだけでなく、今年度は5年保護者の方にお手伝いを公募したところ、たくさんの方が参加してくださり、親子行事のような様子となりました。田植えの仕方も、事前に調べ学習で学んでいた子どもたちですが、実際にやるとなるとやはり簡単ではないことを子どもたちも良く知っており、営繕の方の説明・実演を熱心に聞いていました。

代かきの時には、一人ひとり田んぼに入りましたが、田植えはクラスの半分が一斉に入ります。友だちと感覚を共有できることがうれしいようで、笑顔がいっぱいでした。

①植える場所を手でならす。②苗を3,4本鉛筆のように持つ。③根っこが折れないように気をつけて田んぼに深く差して植える。➃植え終えたら一歩下がってまた①へ。説明は聞いたけれど、それでもわからないから近くにいる保護者にたくさん質問します。体験型の学びをすると、探究的な情報収集の在り方が自然とそこかしこで見られました。そのこともあとで子どもたちと共有します。

育苗箱から代かき、田植えとこれまでの流れの中で、子どもたちは楽しみながら確かな学びを得ています。今後は、体験したことも含めて1学期のこれまでの総合の学びをまとめ・発表する活動に進みます。どんな発表になるのか、今から楽しみです。

ここまでの学びを振り返りカードに書きました。

シンキングツールを使うと…

記録する観点に気づいたことで、内容がとても充実しました。

 

 

 

【思考力・思いやり】2年生遠足「ズーラシア」

 2年生の遠足が、5月10日によこはま動物園ズーラシアで実施されました。天気にもめぐまれて、たくさんの動物たちを見ながら楽しく一日を終えることができました。

 事前準備では、広い園内のうち「アフリカの熱帯雨林」と「アフリカのサバンナ」のエリアでグループ見学をするため、どの動物をどのようなルートで巡っていくかを、子どもたちが話し合って決めていきました。この話し合いは一人ひとりの希望が異なる可能性のある場面です。「こっちのルートで行くとうまく見られそうだね」など、うまく希望の折り合いがつけられるように、考えながら話し合いが進められました。

当日は天気にめぐまれ、青空のもと実施することができました。グループの仲間と一緒に見学をスタートし、自分たちで考えた計画に沿って動物を見て回り、子どもたちは目の前で見る動物たちに盛り上がっていました。また、「はぐれないように気を付けよう」「○○さんが遅れているから待ってあげよう」「疲れたなら水筒を持ってあげるよ」など、グループで上手に回れるようにお互いを思いやりながら散策をしている様子が印象的でした。

お昼のお弁当を食べたあとは、クラスごとに並んで「日本の里山」「オセアニアの草原」「アジアの熱帯林」を見て回りました。レッサーパンダやスマトラトラ、オランウータン、インドゾウはすぐ目の前で見ることができ、子どもたちからは歓声があがりました。たくさん歩いたので最後はクタクタになっていましたが、楽しく一日を終えることができ、新しいクラスの仲間と仲の深まる遠足となりました。

 

【チャレンジ力・思いやり】1年生遠足「子どもの国」

5/10(金)に1年生は遠足でこどもの国に行ってきました。

入学して1か月。ようやくクラスの子の名前と顔を覚えてきた1年生が、初めて学校外に出て活動する行事でした。今回の遠足ではこどもの国の中をお散歩した後、4~5人ごとの班でスタンプラリーを行いました。学校外での班活動では、班のメンバーで協力して活動することが重要になります。どうやったらうまくいくのか、道徳の授業でわがままなキャラクターが出てくる文章を読んで考える時間を設けました。

「わがままなことをすると、自分もあとから悲しいことになっちゃうんだね…」という気づきがあった子どもたちは、自分の思いとどう向き合うかを少しずつ考え始めることができました。どんなことがわがままになるのか、わがままが出そうになったらどうしたらいいのかを考えて、遠足での班活動に向けての準備を進めてきました。

最初のミッションは班の名前を決めることでした。相談しながら決めていきますが、「私はこれがいい!」「ぼくはこう思う!」となかなか決まらない班もありました。それでも話し合いを続けていくと、「じゃあまずは書き出してみよう!」「二つの名前をくっつけてみるのはどう?」「今回はそれでいいから、次は決めさせてね!」とみんなが納得できるようにアイデアを出し合う姿が見られました。誰かが我慢するだけにならないように、みんなで話し合いを続けていくと、少しずつ相手を思いやった発言も見られるようになってきました。

いよいよ出発です!

まずはおさんぽに行きました。広い子どもの国の中をみんなで歩きました。迷子にならないように気をつけながらも、急な坂をのぼったり、つり橋にチャレンジしたりと、一人ではできないことにもチャレンジしました。疲れてきても、お互いに声をかけあって、歩くことができました。

そして、メインイベントのスタンプラリーです。広い公園内に散らばった先生たちを見つけて、ミッションをクリアすると、シールがもらえます。地図を見ながら、作戦を考えて、ミッションにチャレンジしました。「迷路の中の先生を見つける」「けんぱをする」「滑り台を3つ以上滑る」「面白ポーズで写真を撮る」などのミッションにチャレンジする中で、「次はどうやって行く?」と話し合い、相手を少しずつ思いやる気持ちも出てきたようです。もちろん言い合いになってしまったり、はぐれてしまったりという班もありましたが、最後まであきらめずに満足げな子どもたちでした。

 

お弁当のころには班のチームワークも高まってきました。お弁当を食べて、自由遊びをして・・・楽しいことがたくさんの遠足になりました。最後はクタクタな1年生でした。目印につけていたバンダナも子どもたちにとっては変身グッズになりました!子どもたちの創造力には驚かされます。

 

 

【創造力、思いやり、エージェンシー】2年生学校探検

4月24日(水)に、2年生が1年生に、校舎内の案内をして回る「学校探検」が行われました。2年生の子たちは1年生の時から、自分たちは入学してくる1年生にどんなことを伝えることができるだろうか、考えを深めていきました。幼稚園や保育園と小学校の違いを考え、伝えるためのメッセージカードを作ってみたり、学校のどんな場所を教えてあげた方がいいかを考えたりしていきました。そして2年生となり、実際に1年生が入学してきたので、1年生の時に考えたことを生かして学校探検に臨みました。

気持ちを思いやりながら計画を立てていきました。すると、まずは案内する1年生に自分のことを知ってもらわないと仲良くなれないと気付き、オリジナルの名札を作ることにしました。それぞれの好きなものや個性の分かる、素敵な名札が出来上がりました。この名札は、当日はシールにして胸に貼り、1年生に見てもらいました。

そして迎えた当日。2年生自身もきちんと案内できるか不安な気持ちもありましたが、学校探検を楽しみに待ってくれていた1年生が元気に迎えてくれるとすぐに仲良くなることができました。グループとなる1年生と一緒に、さっそく探検スタートです。

 1年生もはぐれないように手をつないだり、きちんと付いてきてくれたり、協力をしてくれました。廊下もきちんと歩いて、「ここは保健室だよ。けがをしちゃったり、ぐあいがわるくなったりしたら来るんだよ。行くときは先生にちゃんと言ってね。」「ここは体育館。雨の日でも運動ができるんだよ。」など、校舎内のいろいろな場所を、一生懸命紹介していました。1年生もよく話を聞いてくれました。校舎内の紹介が終わってスタート地点の教室へ戻ってきたら、一緒に塗り絵をしたり、折り紙を作ったりして遊び、さらに仲良くなれました。昼休みにはだるまさんが転んだをして一緒に遊んだり、1年生が2年生の教室に遊びに来たりする様子が見られました。1年生と2年生は同じフロアで生活しているので、この学びをきっかけに、これからも仲良く過ごしてもらいたいと思います。

 

【思いやり・メタ認知】ようこそ1年生

4月8日(月)に、今年度の1年生が小学校に登校してきました。4月6日に行われた入学式は、小学校校舎ではなくシンフォニーホールで行われたため、1年生が小学校の校舎に登校するのはこの日が初めてになります。下足箱の位置も、教室の場所も、何もかもが知らないことだらけです。そのため、6年生が登校初日から1年生をお出迎えして、学校生活をスムーズにスタートできるようサポートを行っています。

6年生には、「1年生が不安な気持ちにならないように、また、これから一人で準備などができるようにするためのサポートをしてあげよう」と伝えました。役割がはっきりしている方が6年生としても動きやすいと思い、各クラス『下足箱お出迎えチーム』と、『教室お出迎えチーム』に分かれ、1年生を迎え入れる準備をしました。1年生と触れ合えることを楽しみにしている子もいれば、どうやって接すればいいかわからなくて不安に思っている子もいるようでしたが、「今日はまずできることをやってみよう」と声をかけ、お出迎えに向かいました。

1年生が乗ったスクールバスが到着し、1年生が下足箱に来ました。積極的に動き出した子から「何組?」「お名前は?」など1年生に声をかけ、各教室まで誘導しました。教室お出迎えチームも、教室に到着した1年生に声をかけ、ロッカーの場所を確認したり、トイレに一緒に付き添ったり、色々なサポートを行いました。準備が終わった後も1年生に積極的に話しかけ、コミュニケーションを取っている6年生もいれば、うまくコミュニケーションが取れず戸惑ってしまう6年生もいました。

初日の1年生サポートが終わった後、各クラスで振り返りを行いました。「うまくいったこと」「うまくいかなかったこと」「今後に向けたアイデア」を観点として、まずは今日の自分の様子を振り返りました。その後、明日以降の自分たちのサポートがよりよいものになるためにそれぞれの振り返りを共有しました。「名前を覚えられた」「丁寧に説明してあげられた」などうまくいったところもあれば、「あまり自分から話しかけられなかった」「話が続かなかった」などのうまくいかなかったところもありました。うまくいかなかったところを、どう改善していくかについても、「準備が終わった後、好きなたべものを聞いたりして話した」「じゃんけんなど簡単にできるゲームを一緒にやった」など、子どもたち自身が実践して好感触だったものを意見として出してくれたため、対応に困っていた子たちも「なるほどね」と良いアドバイスをもらっている様子でした。

翌日は前日と違う役割でお出迎えをしました。1年生の目線に立って話しかけている様子、準備を終えると一緒に手遊びをしたり本を読んだりする様子など、昨日の経験や振り返りで得たものを生かしながら、1年生と接している子が多くいました。初日に比べると、1年生も6年生も緊張が少しほぐれたような雰囲気でコミュニケーションを取っているようでした。「今日は昨日よりたくさん声をかけられた」「顔を覚えてくれていた」など、手ごたえや満足感を得られた子が初日よりもたくさんいるようでした。

2日目もサポート終了後に振り返りを行いました。前日より手ごたえを感じつつも、「質問パターンが同じになってきたから工夫をしよう」「名前を覚えてもらおう」など、1年生に対してもっとできることはないかと考えている様子でした。

 

3日目以降は、自分がより積極的にサポートできる役割を選択し、1年生のサポートを行いました。日を追うにつれて6年生がすべての準備をやってあげるのではなく、1年生が自分一人で準備ができるように、ということを意識してサポートする様子が多く見られるようになりました。また、1年生と6年生の一対一のコミュニケーションだけでなく、1年生と1年生をつなげ、コミュニケーションの輪を広げようと工夫する様子も見られるようになりました。

単なる1年生のお手伝い係としてではなく、「1年生が自分の力で学校生活を送っていけるようになるため」にできることをそれぞれが考え、活動に向き合うことができました。自分で考えて行動し、その活動を振り返り、友だちのアドバイスをもらいながら自分の行動を変えていく取り組みを通して、6年生自身の成長にもつながったと思います。