「造形遊びの日」

 桐蔭学園小学校では「造形遊びの日」という行事を実施しています。
 「造形遊び」とは表現活動の一つで、作品の完成を目的とせず、「子どもたちが、遊ぶように」造形活動を行う中で、素材の扱い方や表現の工夫などを自ら発見し、表現を深めていくことを目的とした活動になります。
 本校図工科では「五感を育てる」ことをテーマにこの活動に取り組んでいます。
 昨年度からは、それに加え6つのキーコンピテンシーのひとつである「創造力」を育む場のひとつとして活動内容もさらに検討を重ねています。
 ICTを多様に活用するようになった教育現場の中で、手を動かし、素材と格闘し、仲間と相談しながら一つの活動に取り組むことは、私たち人間に備わった「創造力」を育てる格好の機会でもあります。
 今年度は天候に恵まれず、多くの学年が室内活動となりましたが、それでも子どもたちは思う存分活動をし創造力を発揮していました。
 将来、どのような職業につき、どのような活動をするにしても、何かを「表現をする」場面は必ず訪れます。自らが作り手とならずとも、「ものづくりの楽しさ」を理解しているかどうかは、社会を生きる上で大切な要素だと私たちは考えます。その心構えを少しずつ学校生活の中で育めればと思います。
 ひたすら新聞紙と格闘すること、真っ暗な教室でライトを灯してみた時に見えた美しさ、自分の作品が陽光の下で風に舞う美しさ、そういった心の動く体験を幼少期にたくさんしていることは心の奥底で表現力の基盤をり、成長してからも大きく役立つと考えています。

当日の活動の様子を一部ご紹介します。ご覧ください。

【1年】色水あそび
 ペットボトルに赤・青・黄の三原色の絵の具をといてオリジナルの色水を制作しました。
また、もう一本は色ペンで絵を描きました。その後、2本のペットボトルを建物に見立て、街をつくっていきました。(後日晴れた日にグラウンドで並べてカラフルな影を楽しむ予定です)

      
 

【2年】新聞紙遊び・地球と教室に描いてみよう
①ラーニンスペースに設置されたスズランテープを起点に、新聞紙をちぎってつなげていきました。普段見慣れた場所が大きく変わっていく面白さに、子どもたちの制作スピードも加速していきました。
②校舎裏の駐車場や教室で大きな絵を描きました。巨大なキャンパスなので手先ではなく体をつかって絵を描くことができました。

      
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【3年】つなげてみよう
本来は屋上で行う予定でしたが、悪天候のため室内で実施しました。不織布をつなげて教室をカラフルに彩りました。

      
 

【4年】新聞紙あそび
「異世界へ」をテーマに、毎日使用している教室を変身させていきました。

      
 

【5年】光のキレイをさがそう
ハーモニーホールの照明を落とし、その中で活動を行いました。
光と素材を組み合わせることでうまれる様々な光を生かして造形物を制作しました。

      
 

【6年】風の通り道
見えない風を可視化する活動です。校舎内の様々な「風が通る場所」を探し、そこに造形物を設置することで風の動きを表現しました。