授業実践」カテゴリーアーカイブ

4年国語「いつも使っている紙は奥深いな…~世界に誇る和紙~」

シンキングツールを使って、説明文をうまく読み深められるように取り組んでいます。今回は、「対比」について明確化して、文章内容の理解を深めました。

説明文『世界に誇る和紙』
(学習のめあて)
・これまで学習してきたつなぎ言葉(接続語)に注目して、文章の構成に気づけるようにする。
・対比関係を明確にし、筆者の主張の読み取りに生かす。
・筆者の主張を読み取り、要約する。

★使用したシンキングツール・・・ベン図、クラゲチャート、ピラミッドチャート
★目的・・・対比関係の明確化
   

(授業展開)
①文章を読み、形式段落やつなぎ言葉(接続語)、わからない言葉については初読でチェックをします。
②つなぎ言葉(接続語)に注目し、その働きを復習しながら、文章の細部がどのような構成になっているのかに目を向けさせます。
③「いっぽう」から対比の関係を明確にし、「和紙」と「洋紙」が対比されていることを確認し、ベン図を用いて各自「和紙」と「洋紙」の情報の整理をします。
    

④班で情報を持ち寄り、読み取りを深めます。
   

⑤和紙の情報から、自分たちの和紙に対しての考えを持ちます。
⑥発表して、クラスで共有します。

    

⑦和紙と洋紙の情報のどの部分が対比になっているのかを全員で確認します。(対比になっていない情報や、その情報が書かれていることの意味に気づかせる)。
⑧筆者が和紙について伝えたいことがいくつあるのかをまとめます。

(次の展開)新たなシンキングツールを使って深めます。
⑨クラゲチャートを用いて筆者の主張を各自でまとめます。
⑩班で主張を持ち寄り、読み取りを深め、クラスでも共有します。
⑪ピラミッドチャートを用いて要点から自分が考えたことについて掘り下げていきます。

 

4年図工『マイ エンブレム』

文部科学省は、小学校高学年における発達段階の特徴を以下のように説明しています。
『自己肯定感を持ち始める時期であるが、反面、発達の個人差も大きく見られることから、自己に対する肯定的な意識を持てず、劣等感を持ちやすくなる時期でもある。』
4年生は、自分のことを客観的にとらえられるようになりますが、一方で発達の個人差も顕著になる時期です。本単元では、「自分らしさ」を形で表すと「どのように表現できるのか」を考えながら、エンブレムづくりに取り組みました。子どもたちにとって、「自分らしさを考える」きっかけとなるような授業になってくれたら嬉しいと思い、この制作を取り入れ、実践しました。

まずは、世の中にある様々なエンブレムを鑑賞し、その中で日本の家紋を紹介しました。
はじめは「かっこいい」「かわいい」といった、見た目の感想が聞こえてきました。次に「向かい合っている鳥だ!」「何の葉っぱかな?」など、描かれている形に注目したつぶやきが聞こえてきました。次第に「この家紋は忍者の家だ!」と家柄まで想像する声も聞こえてきて、子どもたちの発想の豊かさを感じました。
ここで家紋のモチーフについて解説し、モチーフにはそれぞれ意味があることを押さえさせました。
「じゃあ、自分のエンブレムをつくるとしたら、どんな形になるかな?」
すると、子どもたちはプリントにそれぞれアイディアを描いていきました。
   
活動中、たくさんのアイディアを考えた子、失敗しながらも試行錯誤の末に自分なりの表現方法を見つけた子、最後まで妥協せずに丁寧につくる子、友だちと相談しながら表現方法を模索する子などの様子がみられました。こんな子どもたちの様子を撮影し、それらをプロジェクターで投影し、みんなで共有しました。図工の授業で学ぶべきことは「作品のつくり方」だけではありません。その根本にある「思考のプロセス」こそ重要なのではと、私は考えています。自分だけの視点で物事を見つめ、自分なりの答えを生み出していく過程を大切にしていきたいと思っています。

 「自分らしさ」を子どもたちは様々な方法で表現していました。その中に「自分でも何を表現したかはわからないけれど、自分らしい形ができた。」と作品を見せてくれた子がいました。「自分らしさ」を抽象的に表現したのです。もしかしたら、「自分らしさ」は、どんな形にしようかと自分で考え、自分で表現を決定していくことで、自然と出てくるものなのかもしれないという話をみんなで共有しました。
    

   
エンブレムづくりを終えた子に、本単元で学んだ技術をつかって、自分なりに思いついたものをつくってみようと投げかけてみました。課題をただこなすだけではなく、「他にはどんなものがつくれるかな?」という新たな問いを生み出せる人になってほしいという願いから、基本的にどの単元でもこのような時間を設けています。そんな時間こそ、大切にしていきたい時間であると考えています。
   

 

4年図工『いつもの教室じゃないみたい…~ステンドグラスづくり~』

学校が再開して、コロナ禍の子どもたちのために図工は何ができるのか考えながら子どもたちと過ごしていく中で、子どもたちは教室で過ごす時間が長くなり、友だち関係や学校での時間の過ごし方について悩む子が見受けられました。そんなとき、この教室という空間が少しでも子どもたちにとって、あたたかく過ごしやすい空間になってくれたらいいなと思い、ステンドグラス制作を始めました。

まず導入として、私がスペインのサグラダファミリア教会を観光した際に撮影した写真をみんなで鑑賞しました。子どもたちは建物の形の面白さや高さなどに驚いていました。しかし、ステンドグラスの写真を見せると、子どもたちからで歓声があがりました。ステンドグラス自体も美しいのですが、ステンドグラスに光が差し込み、周辺を彩っている様子は圧巻です。「なぜこの写真をみんなで見たのかわかる?」と問いかけると、「え…?まさかステンドグラスをつくるの…?」といった反応が返ってきました。ステンドグラスをみんなでつくることを伝えると、喜び・驚き・期待・諦め…様々なつぶやきが聞こえてきました。たくさんの反応が返ってきたことが、私には嬉しかったことを伝えました。
   
カッターを使って、黒い画用紙を切り抜いていきます。紙がすれる音やカッターを動かす音が聞こえてきました。教室が自然と静かになっていきました。活動中の様子を撮影し、スクリーンに映し出してみました。子どもたちは一人ひとり真剣に向き合っている様子をみんなで共有し、こういった雰囲気を自分たちでつくれたことを称賛しました。
完成した作品は教室の窓ガラスに飾り、今、教室を彩っています。子どもたちにとって、教室が楽しく過ごしやすい空間だと感じてもらう手助けになっていたら幸いです。

 

小学校2年 「これができるよ!」シンキングツールを使って!個人の目標決め

本校は、今年度より全学年で本格的にシンキングツールを導入しました。
今回は、2年生の「個人の目標決め」にシンキングツールを使った実践例を紹介します。
まず、子どもたち一人一人が自分の得意であったり、うまくできたりする部分を考えます。それを基に、みんなで共有してお互いに励まし合います。子どもたちの前向きに向かう声を大切にして、指導しています。

2年生は、これまでに「2年生になってから『できるようになった』こと,『変わった』こと」について考える時間を作ってきました。2年生になってからの3か月を振り返り、自宅学習期間を過ごして「自分でできるようになったこと」や「自分で変わることができたこと」を思い出し、考えて、できるだけ多くのことを書きました。
その結果、
「今までより給食をいっぱい食べられるようになった。」
「小さい字の本も読めるようになった。」
「キックボードに乗れるようになった。」
「二重跳びができるようになった。」
「イラストが上手にかけるようになった。」
「一輪車に乗ることができるようになった。」
「料理のレパートリーが増えた。」
「包丁を上手に使うことができるようになった。」
などなど、それぞれの子が自宅でどのように過ごしていたかを知ることができました。
今回はその流れを受けて、「今後の自分の目標」について考えました。子どもたち自身が思いつくままに、「今後の目標」について挙げていったところ、目標の内容によっていくつか大きなグループに分類ができることに気がつきました。そこで、シンキングツールの「イメージマップ」を使うことになりました。
   

   

子どもたちは自分の目標を友だちと比べたり、分類したりしながらマップを完成させていきました。中には、「英検にチャレンジ」という目標を、「勉強」のグループに入れるか、「趣味」のグループに入れるか迷った末、両方のグループに線をつないでいた子もいました。その子にとって英検は勉強でも趣味でもあったようです。これは今後のシンキングツールの「ベン図」につながる考え方かもしれません。
このように、シンキングツールを使うと、子どもたちが自分の考えたことをまとめたり、自分の考えを発表したり、友だちにも見やすくなったりします。

今回は「イメージマップ」を使用しましたが、次回は「ベン図」を使用する予定です。
今後、シンキングツールを適時取り入れていき、子どもたちがシンキングツールを有効に活用できるように取り組んでいきます。

 

4年英語「うまく伝わった!~ミッションは、道案内~」

小学校の英語学習では、低学年では体を動かしたり、歌ったりして、楽しく活動することから始まります。学年が上がるにつれて、スペリングの勉強をしてインプットしたり、ネイティブ教員とコミュニケーションをとってアウトプットしたりする機会が増えます。
今回の授業は、活動のミッションが与えられて、みんな大賑わいです。

『4th grade English クラスで英語ミッション!~道案内をする~ 』
★ミッション:
①あなたは「ショッピングセンター」にやってきました。インフォメーションセンター で、英語で店の場所を聞いてください。
②あなたは「ショッピングセンター」のインフォメーションセンターで働いています。 案内図を示しながら、英語でお店の道案内をしましょう!

①と②の役を交替で行います。 今までは Group A/B での実施だったため、半数の児童で1時間ずつ2回で行いました。今回はクラス単位で行い、残り半分のグループの児童と他学年担当の英語教員と学年教員も交えて、多くの機会を設けました。本時がまとめとなるため、振り返りカードに記入して自分とクラスメートの振り返りをします。

(ミッションカードを友だち同士で確認し合います)
      

      

★コロナ対策として
①マスク全員着用、教室窓とドアを半開放
②対面時間を短く⇒1ペアのやり取りは 40 秒程度、それを繰り返す。
③机とイスは自分のものを使用する。
④ミッションカードはラミネート加工、使用後は消毒を実施

★使用する教材:
①ラミネート加工のミッションカードでの会話は英語テキスト部分(水色字で表示)を発展させた形にしてあります。参加した先生方(担任の先生など)にもこの会話を積極的に再現してもらいます。
Staff   : Can I help you? / Next, please. / Hello. どれか
Customer : Excuse me. Where’s …………………?
Staff   : It’s next to …………….
Customer : I see. / A-ha. / OK. / I got it. どれか
Staff   : It’s across from …………….
Customer : I see. / A-ha. / OK. / I got it. どれか
Staff   : It’s between ……………and …………….
Customer : I see. / A-ha. / OK. / I got it. どれか Thanks for your help.
Staff   : You’re welcome. Enjoy shopping. See you.
②振り返りカード 授業の終わりに記入します。 自分のできたことをチェックし、印象的だった人のことも理由付きで書きます。後日皆で共有します。
⇒自分ができたこと(5 段階で自己評価)
①英語を使ってお店の場所を聞くことができた。
②英語を使ってお店の場所を教えることができた。
③英語を話す時は、相手が聞こえるようにはっきりと言えた。
④英語を話す時は、相手が分かるようにジェスチャーも入れた。
⑤今日の活動をしっかりと行い、楽しむことができた。
⑥印象的だった児童はいましたか?その人の名前と理由を教えてください。

★流れ:
アクティブラーニングの活動として、「個→協働→個」になるように構成しました。
授業前に座席を動かし、机をペアで向かい合わせにする。案内所になるように、ペアごとに間隔を取る。(英語で指示を出します)
①導入・発問:ミッションカード配付・振り返りカード説明 5mins
②個人思考:児童一人で練習タイム(読めない英語を先生に聞く)3mins
③協働ⅰ:ネイティブ教員と一緒にみんなでチェック 3mins
④協働ⅱ:グループ A がお客役、グループ B が案内役でスタート(先生もお客役)7mins
グループ B がお客役、グループ A が案内役でスタート(先生もお客役)7mins
⑤協働ⅲ:(時間あれば)好きな役割を選んで、再スタート 7mins
⑥まとめ:席に戻り、振り返りカードの記入と提出 8 mins

(ネイティブの先生に話します)
   

(うまくいかないときには、日本人の先生が助けてくれます)
   

(最後に振り返りカードを書きます)

 

3年科学「影がうまくできな~い!~太陽と気温~」(小学校)

3年科学「太陽と気温」の学習です。今回の授業では、日時計を作成して、太陽の動きを学びます。この日までに、1週間かけて1時間ごとの影の位置を集めてきました。そのマークした影をヒントに、どうやって太陽が動いているのかを、懐中電灯を使って実際に自分たちで調べてみようという実験を班ごとに行いました。実験で検証した後に、班ごとに発表しました。

【実験】
「まずは、10時のときの影の長さにピッタリ合わせよう。」
「そこから11時の影の位置まで動かすと…」
「あれ、影の位置が合わないな~?」
「真上から光を当てると影ができない!」
各班では、自分たちが集めてきた実際に数値と、仮想の太陽を使いながら、さまざまな事象に気付きます。
子どもたちの「創造力」がアップし、新たな発見とともに「エージェンシー」を培っている瞬間です。
   

   

【発表】実験後、発表に向けて準備をします。
①気が付いたことを、ホワイトボードに仲間と話し合いながらまとめます。
②班員の中から発表者を一人選出します。
③発表者が、班で話し合った内容をみんなにわかりやすく発表できるように、班員みんなでサポートし、準備をします。
④発表者は、スクリーンを使って発表します。
⑤発表者以外は、メモを取り、どんな発表だったかを手元のプリントに残しておきます。
   

このような流れで授業での発表が行われました。
特に、発表者が決まってから発表に向けての各班のチームワークには、大きな成長を感じました。
「今日は僕か!」
「ここもっと図を入れたほうが話しやすい?」
「この漢字なんて読むのだっけ?」
あたふたと準備をしながらも、みんなが主役で、みんなで考える活発な学習活動となりました。

 

子どもたちが安心して過ごせる環境づくりに向けた「認め合い」の実践(4年)

子どもたちが、学校で自分の力を存分に発揮し、成長していくには、まずクラスが子どもたちにとって「安心して過ごせる場」であることが求められていると考えています。
例えば、授業中に発言したときに、その内容が認められず、周りから笑われたり、強く否定されたりしては、次にもう一度挙手しようとする意欲も下がってしまいます。それでは、子どもたちがのびのびと成長することはできません。
そこでクラスで大切にしたいことは、「互いを認め合う」ということです。
「今まで出会った方で印象深い人を思い浮かべてください。」と言われると、「厳しかった方を思い浮かべるかもしれませんが、多くは「自分を認めてくれた方」を思い浮かべるのではないでしょうか。人は「認められる」ことで、自分に自信を持ち、自己肯定感を育むことができます。成長途上のこどもたちにとって、「認められる」ことは非常に重要なことです。「認めること」を、大人だけではなく、子どもたち同士でできる環境を作ることが重要です。私たち教員は「その子自身が相手を認められる人になってほしい」と願い、子どもたちの間に「互いを認め合う」活動を取り入れるようにしています。

例えば、帰りの会の時に、「友だちの良いところ」を発表し合います。発表で名前が挙がった子は、自分の頑張りが認められたことで喜びを感じます。また、発表した子もクラスで称賛します。なぜかというと、「友だちの良いところ」は意識しないと見つけられないからです。人は、悪いところに目が行きがちです。良いところは意識していないと気づくことができません。よって、発表した子は認めてくれる友達がいるからこそ発表できるのです。だから、発表してくれた人をみんなで称賛します。このように続けていくことで、互いの悪い点を指摘し合うのではなく、良い点を認め合っていこうとする雰囲気がクラスの文化として培われていきます。このようにして、クラスが子どもたちみんなの「安心して過ごせる場」となっていくのです。

◎「認め合い」を視覚化したもの。木の葉っぱや星、太陽など、クラスごとの特徴が表れています。
      

◎以下の画像は、児童が夏休みに書いた絵日記です。「認め合い」を実践していくために、互いの書いた絵日記を読み合い、良かった点を付箋に書いて貼り合いました。一生懸命に取り組んだ自分の絵日記に、みんなから「認める」コメントが集まることで、どの子も喜んでいました。
      

8月下旬に登校してきた4年生の子どもたちに「これからクラスをどのようにしていきたいですか?」と問いかけました。すると、子どもたちからは「思いやりのあるクラスにしていきたい」「個性を大切にするクラスがいい」「助け合うクラス」「自分に自信を持つ」「行動で表していくクラス」「安心できるクラス」などといった意見が出されました。


黒板に掲示されたホワイトボードの写真は、子どもたちから出た意見を班ごとにまとめたものです。多くのボードの中心に「安心できるクラス」というものがありました。
学校という場が、子どもたちにとって「安心できる場」になってほしいという想いがあることが改めてわかりました。
子どもたちは成長している過程であり、「自分」を構築していく中では、やはり「自分に自信が持てる」ような「安心して過ごせる場」が大切なのだと言えます。
小学校で身につけさせたい6つのキーコンピテンシーの「思いやり」「メタ認知力」「エージェンシー」に大きく関わっているとても大事な「心」を育てる部分だと思います。

 

小学校3年「科学」(理科)「太陽のうごきと気温」

2年生までは、生活科として「理科的内容」には取り組んできましたが、3年生からは本格的に「科学的要素」を取り入れた内容で学びを進めます。子どもたちの疑問や好奇心を大切にしながら、授業を展開しています。

単元「太陽のうごきと気温」
前回の授業では、恒星、惑星、衛星や太陽系について学習し、動画を使いながら学習しました。子どもたちは、広大な宇宙の大きさと美しさに衝撃と感動を受けていました。
まずは、「時間を知るには?」という発問から、時計の歴史をみんなで考えました。
・比較的すぐ出たもの…砂時計、水時計、火時計、日時計
・発想が豊かだったもの…蚊取り線香時計、猫の目の時計
今から6000年前より使われているものとして「日時計」を紹介。
日時計の実験セットを配付し、実際に自分の手で日時計を作ってみました。ここではまだ「太陽が動く」ということを明確には伝えず、まずはその時間にできた影を集める活動を何回かに分けて行いました。

授業で前時の振り返りをした後、グラウンドに出ました。少し前は晴れていましたが、グラウンドに出た時は、ちょうど大きな雲が太陽にかかってしまっていました。
遮光板の使い方と注意事項を伝えて使用しましたが、太陽は見えず、「先生~見えな~い」と子どもたちの声が…。

もう少しで晴れそうだったので、「今のうちに準備しよう!」と言い、南を方位磁針で探して日時計を地面にセットしました。あとは晴れるようにみんなでお祈り。
予定どおり、雲が抜けて太陽が見え出しました。
「わぁ~~~見えた!」「すごい!キレイ!」「意外と小さい!」という、子どもたちの素直な声が上がりました。

   

日時計セットにできた影の先端に「11時」のシールを貼り、データ採取は完了しました。
「次回は、10時のデータを取ろうね!」→「たのしみ~」などなど、子どもたちの笑顔が見られました。
これからも、実験や観察を通して、子どもたちが疑問や好奇心をたくさん持てるように指導したいと思います。

 

6年 リーダーシップトレーニング 探究(クラス目標)の実践報告

探究活動を通じたクラス作りを紹介します。クラス活動が円滑に進むために、各クラスで「クラス目標」を作ります。それぞれの学年に応じて、先生と話し合ったり、児童だけで学級会を開いて自分たちで考えたりして、その年の自分たちの成長に役立てます。
以下は、6年生の実践です。シンキングツールやホワイトボードを活用しながら、学級会で意見を共有しました。

◆学級の様子「クラス目標決め」
クラス目標が4回の学級会を経て決まりました。最終的に子どもたちに、「満場一致」「それだよね」といった雰囲気が沸き上がり、とても素晴らしい決まり方でした。思考ツールを使いながら個の思いを深め、グループ→クラスの話し合いと進みました。大まかな流れは以下のとおりです。

①昨年5-3でできるようになったこと/課題 黒板一面に書き出す。
   

②6年でこんなクラスだったらいいなということ付箋に書き出しダイアモンドランキング作成。(付箋を1人10~15枚程度は使っていました。)
   

   

③ ②で一番上に選んだもの/こんなことがあったら嫌だなと不安に思うこと/その対策、をYチャートに書き出しました。
   

   

④6年のクラスとしてどうする?という問いかけがありました。
→クラス目標を決めて取り組みたいと意見がまとまりました。

⑤クラス目標に向けたキーワードを②③をもとに班(4~5名)で話し合い、ピラミッドチャートを作成しました。

⑥ ⑤のピラミッドチャートを元に班ごとに発表しました。
   

⑦ ⑥をもとにクラスで目標の文言の話し合いを行いました。
   

⑧ キーワードを検討しピラミッドチャートでクラス目標を決定しました。
⇒最初はピラミッド三段で考えていましたが、最終的に2段案が出され、満場一致で納得し決定しました。
   

   

クラス・ピラミッドの頂点は、クラス目標の理想形として「楽しかったクラス」となりました。目標ですが、過去形なところが斬新です。卒業を迎える(達成)時をイメージして出てきた言葉です。
この下に「笑顔」「行きたい」「男女仲良く」「協力」があります。それぞれ言葉はシンプルですが、②でクラス総数400個程度のキーワードの思いが詰まった最後の4つのキーワードです。
個の部分で思考ツールを使って考えを深めていたので、その後の班での話し合いがしっかりしたものだったと思います。そして、前日の話し合いが煮詰まっていただけに、当日は最終的にクラスみんなが達成感を得たフィナーレでした。

以上です。

 

幼稚園「サイエンス」授業の実践

 今年度から『不思議だと思う心を大切にし、好奇心を高める』ために幼稚園で「サイエンス」の学びを始めました。身の回りの生き物に触れたり、毎日の生活の中で気づいたりしたことを大切にしながら子どもたちと一緒に考え、楽しんでいます。「幼稚園に行くのが毎日楽しいな」という気持ちを育む一助になればと考え、さまざまなカリキュラムを用意しています。元気いっぱいの園児たちの様子をいかに紹介します。

 ①年少組「小学校の理科室訪問」
 園庭の生き物探しが雨でできなかったので、小学校の理科室やマルチパーパスホールへ行って、生き物を見学しました。自分の興味のある生き物を探して、写真を撮りました。どれにしようか悩む子どもたちの姿がとてもかわいかったです。

      

 

②年中組「ウサギのエサやり」
 年少組の時に裏庭にある飼育小屋にウサギや烏骨鶏を見学に行きました。今日は保育室でウサギを観察して、自分の気になったところを中心にスケッチしました。エサやりも行い、触れ合いました。エサをあげるときに、「くすぐったい」という子もいれば、エサを食べようと顔を近づけるウサギにびっくりする子もいて、賑やかな時間になりました。

      

 

③年長組「蚕の観察」
 蚕の幼虫をいただく機会に恵まれたので、1齢目の幼虫から観察を行いました。園庭に桑の木があり、みんなで取りに行き、桑の葉をあげて育てました。初めは、幼虫に触れなかった子たちも、容器の中から観察し、葉を手に取って乗せられるようになりました。この後は、繭から蛾になったことを確認し、繭玉制作を行う予定です。