6月28日(金)に5年の遠足が実施されました。当日の天候は大雨ではありましたが、現地の方と連絡を取り合い、天候は悪いが比較的波は穏やかであるということで、当初の予定通り地引網体験を決行いたしました。
外は大雨ですが、移動のバス内では、歌を歌ったり、クイズ大会をしたりと子どもたちはとても楽しそうに過ごしていました。約 1 時間半ほどで現地に到着し、みんなで袖ヶ浦海岸まで向かいます。道中、雨が弱まることもなく本当に地引網ができるのだろうかと子どもたちも半ば不安な様子。しかし、現地に付くと、悪天候にも関わらず、現地のスタッフの方々が、明るく迎え入れ、準備も早朝よりしてくださっていました。
綱の引き方の説明を受けたあと、二手に分かれて綱に繋がれた網を引いていきます。あまり速く引いてしまうと、水中の網が浮き上がってしまうので、できるだけゆっくりと引くことや二手に分かれているので、もう一方の列とスピードを揃えることを意識しながら引いていきます。思った以上に重たい綱を子どもたちも一生懸命引いていきます。一列に並び「最後尾まで引いたらまたスタート位置に戻り」をくり返し、ようやく網の端の部分が見えてきました。子どもたちは、網に何が入っているのか興味津々で、思わず手が止まってしまいます。スタッフの方に「手が止まっているよー。まだまだ引いてー」と声を掛けられて、子どもたちはハッとしてまた綱を引き始めます。雨でなかなか力が入らない中、
力を振り絞って綱を引き、ついに大きな網が海岸に引き上げられました。
ふくらんだ網に子どもたちが集まると、スタッフの方が急に「みんな離れて!」と子どもたちを網から遠ざけます。なぜだろうと網の中を覗くと、そこには大きな体で尾尻に毒を持ったエイが入っていました。水族館で見たことのあるエイとは違い、間近で見るエイに子どもたちも驚いているようでした。エイの他には、たくさんのシラス、ホウボウ、イカが入っていました。想像以上にたくさん入っていて、子どもたちは雨も気にせず興奮している様子でした。
その後、雨の当たらないところに移動して、事前に用意してくれていた魚を捌く体験をしました。最初にスタッフの方に捌き方を教えてもらい、慣れない包丁を使いながら魚を捌いていきます。滑る魚をしっかりと抑え、魚を三枚におろしていきます。慎重に包丁を動かす子どものたちは皆真剣です。上手く 3 枚におろした魚は、スタッフの方が炭火で焼いてくれました。この味も子どもたちにとっては思い出となったようです。
学校行事では、教室での机上では学ぶことのできないことがたくさんあります。自分の目でみて体で感じること。友だちとの関わりの中で考えること。そして、行事を終えた後にふり返り。それらすべてが今後の生活や自分たちの力として活かされていくことと思われます。5年生の学年テーマは「自ら考えて判断し行動する」です。今回の遠足では、悪天候という状況の中で、子どもたちそれぞれが最善な方向を目指して判断し行動する場面をたくさん目にすることができました。また、このような状況では自分のことでいっぱいになってしまい、なかなか他者に目を向ける余裕がありません。そんな中でも、他者のことを考えた思いやりのある行動、みんなと一緒に頑張ろうとするエージェンシーを育てることのできた行事となりました。