5年生は、総合学習の一環で毎年学園の実習田で田植えの実習を行います。
学園職員による田起こしの見学から、イネについての調べ、田植えの実習、生長の観察・記録、稲刈りまで行います。育てる稲は「もち米」で、12月のもちつき会でお餅になって振舞われます。自分たちの手で植え、育つ様子を楽しみにしながら観察し、刈り取って、もちつきをして食す、この流れの中で子どもたちは多くのことを学びます。
しかし、今年は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から6月いっぱい自宅学習期間となりました。そこで、オンライン授業での「探究」で「米の調べ学習」に取り組んできました。
そのうえで、6月9日(火)、小学校5年児童は保護者送迎の協力の下、分散・時差登校し、学園内の実習田で田植えを行いました。この日は30℃超えの快晴となり、コロナ対策はもちろん、併せて熱中症対策も行いながら実施しました。
例年は、上下二段の実習田に分かれ、田植えの実習とスケッチや観察をクラスで交代しながら行っていますが、今年は、コロナ対策で1クラスを半分に分けての6グループ時差登校とし、更にクラスの半分の人数を上下二段の田んぼに分けて10人程度ずつで田植えのみを行いました。
コロナ禍による長い自宅学習期間を日々オンライン授業で過ごす子どもたちにとって、この田植え実習はとても充実した活動になったようです。
実習前は、初の田植えになんとなく緊張感も漂い、水田に足を踏み入れた時は何とも言えない感触を得たようでした。実際に、水田に入って田植えを始めると、みんな笑顔になり、とても楽しそうでした。何よりも、自分の手でひと苗ずつ植えていく苦労を実感できたことと、自分たちが調べている米を育てていく過程に携わっている実感を得られたのは、とても貴重な経験とよい学びとなったと思われます。
子どもたちは、すでに秋の稲刈りと冬の餅つきを楽しみにしているようでした。
今後は、その楽しみを胸に抱きながら、登校再開後の科学(理科)や社会、総合学習の授業での学習や観察等をとおして、米を育てることの苦労と大切さを学んでいくことでしょう。