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【チャレンジ・思いやり】 5年生 田植え

6月2日(火)に5年生が、キーコンピテンシーの「チャレンジ力・思いやり」の育成を目指し、田植えを行いました。本校には実習田があり、この年間を通した米作り体験は、児童の主体性と社会性を育む実践の場として位置づけられています。泥に足を入れることの抵抗感を乗り越え、未知の感覚や大変な作業に対して前向きに挑戦し、最後までやり遂げるチャレンジ力、足元が不安定な環境の中で互いに声を掛け合い、助け合いながら、学年全体で一つの田んぼを作り上げる力こそ、協働性を育み思いやりの心の育成につながる大切なカリキュラムとなっています。

また科学ではお米の発芽と成長について、また社会では本やインターネットを使った調べ学習で、自分が普段食べているお米にはどのような作業が必要なのか、そしてどんな人が関わり、どのような苦労があるのか、使われている機械など、自分で調べてまとめました。

田植え一週間前には代掻き体験を行い、実習田の管理をしてくださっている営繕の方に来ていただき、稲を育てるための田んぼやその作業について、お話を伺うことができました。当日は、これまで経験したことのない泥の感触に、最初は躊躇する児童の姿が多くみられましたが、硬かった土が、トラクターを使い、代かきをおこなっていく中で、苗の育ちやすいやわらかい土に変わっていく様子を肌で感じることができました。5年生全員が営繕の方と一緒に上手にトラクターを操作することができました。

そして、迎えた田植え当日、天候に恵まれ、営繕部の方、保護者の方の準備・お手伝いのご協力もあり、無事に終えることができました。営繕の方のお話を真剣に聞き、食べ物の大切さや農業の苦労に気づき、積極的に手を挙げて質問する姿に感心しました。最初は泥に足を取られて戸惑いつつも、少しずつコツをつかみ、足が抜けなくなるトラブルに見舞われながらも、笑顔で体勢を立て直し、まっすぐ苗を植えられるようになっていく姿がとても印象的でした。翌日は台風が来る予報でしたので、深めに一つ一つ丁寧に植えていきました。実際にやってみなければ分からない経験ができたと思います。台風後も、どの苗もたくましく伸びていく姿に子供たちも安堵したようです。休み時間には田んぼ見学ツアーとして、実習田まで足を運ぶ姿も多々見られ、今後の稲の成長をとても楽しみにしていました。ミニ探究では、田んぼに来る虫や周りの自然に興味を持って調べている子供たちの姿も見られました。この体験を通して、自然や食への感謝の気もちを育んでほしいと思います。

子どもたちの日記の一部を紹介します。

「私たちの田んぼ ~どろまみれの田植え~」
私にとっては初めての田植えでした。イネを植える前には、代かきをしました。田んぼに足を踏み入れると、ありじごくにはまったように足が重かったです。代かきをしてから一週間後に田植えをしました。手作業でやるとイネが立たないときもあったので、大変でした。機械のない昔の人の大変さが味わえました。おいしいお米になってほしいです。

「楽しくて、大変だった田植え」
今回私たちは代かきと田植えをしました。最初は上手にできるか心配でしたが、やってみると、意外と簡単でした。田植えの前には代かきをしました。泥の中に入るのがいやだったけれど、入ってみると気持ちがよかったです。でも、虫に2か所もさされてしまいました。代かきのあとにはいよいよ田植えです。とても植えるのが楽しかったです。代かきの時とは少し感覚が違いました。代かきのときは、「ぐじゃっ」とした感じでしたが、田植えの時は「ねっとり」していました。植え終わったあとには、「大きく育ってほしい」と思いました。田植えが終わった翌々日に友だちと先生と一緒に田んぼを見に行きました。田植えの翌日には台風が来ていたので、倒れていないか心配していましたが、倒れていなくて安心しました。強く元気に育っておいしいお米になってほしいです。

「泥の感触」

学校の実習田で田植えを体験しました。田植えに行く前、お米や田植えについては何も知らなかったので、植えるのをとてもワクワクしていました。

まず、田んぼに入った時、足が思ったより泥にズボっと入ったので驚きました。そして、農家さんたちはこんな大量な苗を植えていることを知って、大変なんだなと思いました。

なので、お米は残さず食べようと思います。

「楽しかった田植え」                                                    今日は学校の実習田で田植えをしました。植えているときにあまり感じなかったけれど、ずっと立っていたところから動こうとすると、まるで足が吸盤にくっついたかのように足が土に張り付きました。農家さんの大変さを初めて実感しました。台風の後に見に行くと、深く植えていたので稲は倒れていませんでした。あんなに強い雨と風にさらされて大丈夫だったので、稲のたくましさに驚きました。時々田んぼに稲を見に行こうと思います。秋までに無事に育ってほしいです。

毎日の振り返りを書いている自分デザインノートには、技術的な成功だけではなく、友達が声をかけてくれたから頑張れた(他者への感謝・思いやり)や最初は怖かったけれど、やってみたら楽しかったというチャレンジ力(自己改革)のプロセスを全体の場で共有することができました。学習の成果としては、泥まみれになって実際に代掻きや田植えをする経験を通して、子供たちに「やればできる」という「挑戦」することへの自信が生まれました。その後の学校生活(委員会活動や行事など)でも新しい役割に挑戦しようという前向きな姿勢にもつながっていくと考えます。また「日常の思いやり」への昇華として、不安定な田んぼの中で培った「相手の立場に立ってサポートする」という意識が教室での班活動や、困っている友達への日常的な声掛けとして定着しつつあることに大きな成長を感じました。今回の体験で芽生えた「チャレンジ力」と「思いやり」を、秋の「稲刈り・収穫」や日々の教科学習へどのように接続的に結び付けていくか、今後のカリキュラムマネジメントに生かしていきたいと思います。

 

【エージェンシー】運動会

春開催3年目となった今年度の運動会も、「子どもたちが中心となり、子どもたちが作り上げる運動会を目指す」というコンセプトのもと実施しました。

最高学年である6年生の有志は、昨年度(5年生)の3月からいち早く実行委員会を立ち上げ、「小学校最後の運動会をどんなものにしたいか」と話し合いを重ねてきました。その中で決まった大きなテーマが「“一心同体”になれるような運動会にしたい!」という方向性です。プレイヤーも観客も全員が一つになれる運動会を目指し、実行委員全員の気持ちがまとまりました。

具体的にやりたいこととして挙がった「全員での入場」や「全校ダンス」などのアイディアをもとに、教員側の意見も取り入れながら4つのプロジェクトを立ち上げました。「開閉会式」「応援」「放送原稿・プログラム」「参加賞」の各プロジェクトでは、5年生の頃から話し合いを引っ張ってきたメンバーがそれぞれ責任者(まとめ役)となり、具体的な準備を進めました。

「開閉会式」プロジェクト

「1〜6年生が一体感を持って楽しく踊れる曲は何か?」「『桐蔭』らしさを出すアレンジや、全員が踊れるようになるための練習計画は?」と、あらゆる可能性を探りました。最終的に「ジャンボリミッキー」をアレンジした「ジャンボリTOIN」を開会式で踊ることに決定。全体練習を重ねることで、全校の一体感を高めていきました。

「応援」プロジェクト

自分たちのチームはもちろん、真剣勝負で戦う相手チームとも“一心同体”になれる運動会を目指し、「エール交換」を行うことにしました。各クラスで「応援団」を結成し、自軍を鼓舞する言葉や相手へのエールを考案。伝えるための練習に一生懸命励みました。

「放送原稿・プログラム」プロジェクト

当日のアナウンス原稿や、保護者向けのプログラム作成を担当しました。体育の先生方に根気強く取材を重ね、競技の方法や見どころをリサーチ。「読む人に競技の魅力が伝わるレイアウト」を試行錯誤した結果、非常に立派なプログラムが完成しました。

「参加賞」プロジェクト

全校児童の思い出に残る参加賞を検討し、桐蔭学園公式キャラクター「キリリン」のイラストが入った運動会仕様の「ハンドタオル」を制作することに決定。デザインを吟味したほか、配る際には「参加賞」チームの想いが一人ひとりに伝わるよう、手紙を添えて渡しました。

こうした事前のプロジェクトとは別に、当日の運営を支える「審判」「用具」「アナウンサー」「得点」「案内」「入場」「1年生サポート」「応援」の8つの係も組織されました。これらには6年生全員が所属し、事前に綿密な打ち合わせを行って仕事内容を把握した上で、予行練習と本番に臨みました。

迎えた本番。各プロジェクトや係を牽引した6年生を中心に、全校児童が“一心同体”となって競技や応援に全力で取り組み、熱い真剣勝負を繰り広げました。

特に最終種目の「騎馬戦」では、プレイヤーである5・6年生だけでなく、全校児童、そして観客席の保護者の皆様も一体となり、会場全体がまさに“一心同体”となる感動的な雰囲気に包まれました。結果は白組の優勝となりましたが、最後はお互いの健闘を称え合う姿が見られました。

※「20番写真」の脚注

「騎馬戦のときに子どもたちが作った応援旗です。運動会テーマである“一心同体”の“同”を“動”に変えて、チームで心を一つにして“動く”ことを大切に競技に取り組みました。」

この運動会を中心となって引っ張ってくれた6年生は、今後に向けて大きな成長につながる経験ができたはずです。この経験を次の活動へとつなげ、さらに飛躍してくれることを期待しています。6年生の「エージェンシー(主体性)」が最大限に発揮された、素晴らしい運動会となりました。