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「Hello Korea! 6年生韓国英語交流プログラム」

「Hello Korea! 6年生韓国英語交流プログラム」
「韓国」って聞くと、みんなどんな事を思いうかべるかな?
そんな大まかな発問に6年生の子どもたちからは、
「韓国料理」「KPOP」「日本に近い」「北朝鮮」「イカゲーム」「わからない」…
率直な答えが飛び交います。韓流ドラマや音楽が好きな子も多い中なので明るい印象もあれば、ニュースなどで聞いた印象を正直に共有してくれました。
 

「そんな韓国の小学校と桐蔭学園の6年生が、今年初めて繋がることになりました。」

今年度の6年生は英語科の探究プログラムの一環として桐蔭学園では初めての交流先となる韓国の「Yeoul Elementary School」と繋がる機会を頂きました。

桐蔭学園小学校英語科の探究カリキュラムでは、自己紹介や好きな事、自国文化紹介等を通し、プレゼン等を用いて学校外(海外)の人と主体的に交流できる機会から本当の言語を学ぶ喜びを感じてほしいと考えています。

まずは簡単に韓国について知っていること・知らないこと・韓国の小学生としてみたいことなどを出し合いました。(隣国であれど、やはり知らない事が多いことにみんな気付かされます。)

そして早速、自己紹介の準備を始めました。まだ会ったことのない相手先の小学生も同じように準備をしているらしいと伝えると、それぞれ自分らしいページを作り上げていきます。その後はグループに分かれて、自分や学校、日本について、韓国への質問などを一つに合わせたプレゼンファイル作成に取り組みました。(中央の写真 Group Introduction)

私たちはまだ作成に取り掛かっている最中でしたが、一足先に、韓国からのグループ紹介ファイルが届きました。個人で読んだり、グループの仲間に聞いて英語を解読しています。(両端の写真)

韓国から届いた後は、より一層「もっとこうして伝えたい」が増えていきます。

そしてさらに、韓国の小学校から突然サプライズの贈り物『「Culture Box」という紙が貼られた大きな段ボール』が桐蔭学園小学校に届きました。

中を開けてみると、韓国のお菓子や伝統的な遊び遊具、シールやペンなどの文房具が詰まっていました。桐蔭学園小学校の6年生は思いがけない贈り物に大喜びです。これにより、どんどん韓国が身近になっていきました。
「何か自分達も素敵なお返しをしよう!」桐蔭学園小学校の子どもたちも韓国の小学生が日本からもらって喜ぶものを考えみようということになりました。そこでは「一人ひとりの一言メッセージを人数分付けて送りたい」、「折り紙で鶴を全員分作って送りたい」という新しい温かな発想も生まれました。あまり時間もない中、あっという間に全員分の鶴が折られました。一言メッセージでは、英語で書く以外にも、韓国語を調べて書く子もいました。どんな反応をしてくれるかな、喜んでくれるかな、会った事のない相手だからこそ想像が膨らみました。

お互いに送り合うものが届き、ついにzoomでの対面が実現しました。
韓国ではちょうどこの時期、新型コロナウィルス感染症の状況がひどく、直前まで実現可能か不確定でしたが、無事に全員繋がることができました。

各クラスでスタンバイ。
韓国語が向こうから聞こえるだけでもザワザワ、
韓国の小学生から日本語が聞こえたときには笑顔が溢れ、
英語が聞こえると一生懸命耳を傾け聞き取ろうとし、
伝えたいことがあるときには精一杯の英語で。
Culture Boxのお礼や感想、また質問など、アドリブで会話をつなぎました。
そしてこちらから送った日本の遊具の一つ「けん玉」を韓国の小学生に披露しました。技が決まると韓国の小学生から温かな拍手と喝采が。6年生、みんな嬉しそうです。
韓国側の送ってくれた遊具も披露してもらいました。その中の一つに、“あやとり”が含まれており、「日本と同じだ!」と多くの子が驚きました。違う国ですが、同じような文化(遊び)があることを生の体験として知った瞬間でした。
最後のクラスでは、こちらの給食も紹介することができました。こちらも全てアドリブだったので、立候補した子どもたはそれぞれ自分の言葉で給食の紹介をしてくれました。

今回の活動を終えてすぐに6年生から感想を寄せてもらいました。その一部がこちらです。
「韓国のみんなが思っていたより親切で優しかった。」
「教室がカラフルで素敵だった。」
「韓国の方はコロナがひどくてズームしづらかったけど、今日できてよかった。」
「日本語で言ってくれたのが印象に残って、とても嬉しかった。」
「今度は実際に会って話してみたい。」

  

「喜んでくれた、優しかった、日本語を使ってくれてた、会ってみたい、またやりたい。」
6年生の子どもたちから聞こえた嬉しい感想です。
これこそ、語学を学ぶ醍醐味ではないかと改めて実感させてもらいました。
語学は他者がいるからこそ成り立ち、伝えたいという気持ちが芽生えてこそ、心と言語が豊かに育まれます。さらに英語を第二言語として学ぶもの同士だからこそ安心して英語を発話できると思います。
韓国に抱いていた最初の印象と変わった子も多くいたかもしれません。言語を通し、自らが歩み寄ることで広がっていく世界をこれからも一層楽しんでいってほしいと願います。
Thank you so much to Yeoul Elementary School Korea, for this wonderful experiences.

 

 

5年総合(探究)「職業について考えてみようPart1(業界・業種)」

5年担任 渡部 彩子

2学期の総合学習では、「業界・業種」を題材に探究活動を行いました。
今回の活動のゴールは「就職説明会」です。自分が調査した業界・業種についてクラスや学年のみんなに向けて説明会を行い、その業界に就職してもらうことを目指します。

 

まずは、「興味のある、やってみたい、ワクワクする業界」について、クラスで説明会を行います。
業界の調査、資料作成と発表は、同じ業界を選択した仲間とグループを組んで取り組みます。説明を聞いてくれる人たちに「就職したい!」と思ってもらえるよう、自分たちがその業界の仕事、そして魅力を知るところからはじめました。
説明会実施にあたり、業界の魅力を説明する「就職情報誌」を作成しました。その業界で実際に仕事をしている人になりきって作成します。

 

そして、作成した「就職情報誌」をもとに、クラス内で発表を行いました。

次は「どんな魅力を感じているのか知りたい業界」について、クラスをこえて学年全体で説明会を行います。まずは、1つ目で作成した「就職情報誌」について振り返り、2回目の説明会に向けて、情報誌作成に必要な要素や魅力的な書き方について考えました。そして、次の情報誌作成にあたって取り入れたいことをロイロノートのダイヤモンドランキングにして整理しました。

次に、実際に情報誌に盛り込む内容を、どのような順で書いていくと伝わりやすいのかを考えてプロット図を作成しました。

各個人でこのような振り返りと情報誌作成に向けた下準備をしたところで、実際にグループで集まって情報収集や情報誌作成等、説明会へ向けた準備を行いました。

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いざ2回目の説明会。今回は学年全員の前での説明会です。子どもたちは、多少緊張している様子はあったものの、2回目の説明会ということで、1回目を踏まえて資料(情報誌)を作りこんだことが自信となったのか、どのグループも立派に説明することができました。

この2学期は、「まとめ・表現」、特に、「資料作成」に重きをおいて活動を行いました。今回は、「自分の業界に就職してもらうにはどうすればいいのか」を出発点とし、そこに必要な内容や表現方法について、2回の説明会を通して学習しました。3学期は、この2度の説明会を経て「就職したい!」と思った業界へ実際に就職し、その業界に属する職業について個人で探究活動を行っていきます。

 

2年生活科「お世話になっている方々へ!」

担任 小林 勉

 2年生になって、生活科の取り組みは「えだまめの栽培」から始まりました。桐蔭学園には畑があり、植栽の方々が手入れをしてくださっています。『豆まき→成長の観察→収穫→家庭でどのように食べたのか』という流れで学習は進みました。この流れの中で、植栽の方が日々自分たちの「えだまめ」を世話してくださっていることに子どもたちは気が付きました。そこで、収穫の最後に大きな声でお礼を言うことができました。

自分たちが毎日学校生活をしている中で、他にもお世話になっている方がいることに目が向くようになりました。そこで、初めに出てきたのが毎日登下校で乗るスクールバスの運転手さんでした。「運転手さんはどんな仕事をしているのだろう」「運転手さんはどんな気持ちで自分たちをバスに乗せてくれているのだろう」など、そんな気持ちから『お世話になっている方々について考えよう』という単元が進みました。

 

ロイロノートでお仕事について考え、意見を出し合い、実際にインタビューしてみようということになりました。実際に自分たちの疑問をインタビューして、疑問が解決した子どもたちの様子はとても充実した感じで、「今日から心を込めてあいさつしなくちゃね。」「バスに乗ったら、静かにしなくちゃね。」などという声が聞かれました。

次に、給食の方はどんな仕事をしているのだろうということになり、同じように給食の方たちのお仕事を考え、疑問点をインタビューして解決しました。

そして、最後には「お礼のお手紙」を作り、運転手さんと給食の方に渡すことができました。

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すると、学校生活の中で自分たちが何かできないかと考える子も出てきました。そこで、学校の中でできる「おしごと」についての取り組みが始まりました。
自分で仕事を考え、計画し、実行しました。12月の短縮中から1月にかけて実践しました。毎日取り組む子ややることを忘れてしまって声をかけられる子もいましたが、振り返りを行うと「続けて取り組みたい」とみんなが感じていました。ゴミ拾いを仕事にした子は、「いつもは気が付かなかったゴミに気が付くようになった。家でごみを拾っていたら、お母さんに褒められた。」、グラウンドに落ちていたボールを拾うことを仕事にした子は、「高学年の人がえらいねと言ってくれて、うれしかった。」など、うれしそうな表情で話してくれたのが印象的でした。
3学期の最後には、「学校→家」に目を向けて、家族にはどのようにお世話になっているのかを考えさせ、感謝の気持ちが伝えられたらと思います。

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2年生図工「わくわく おはなしゲーム ~すごろく作り~」

授業者 大井勇輝

すごろくは、「サイコロを振り、出た目の数だけ進む」という単純で分かりやすいルールで、誰でも遊ぶことができるゲームです。アイディア次第では、表現する世界を様々な方向へ広げたり、工夫して仕掛けを作ったり、おもしろさを深めたりすることができます。始めに、みんなですごろくで遊びましたが、何とこのすごろく、私(授業者)が小学生の頃に作ったすごろくなのです!初めてすごろくで遊ぶ子もいたので、ルールを確認しながら何度も遊びました。どのグループも自然と笑顔が生まれます。これもすごろくの持つ魅力のひとつなのかもしれません。

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本題材で作るのは「ただマス目を進ませるすごろく」ではなく、マス目にストーリーのある『おはなしゲーム』です。ルールはすごろくと同じですが、自分で考えたお話をきっかけに、マスの内容やもっと面白くなる工夫を取り入れられるように子どもたちが考えられるようにしました。そこで、今回使用したのがシンキングツール【フィッシュボーン】です。フィッシュボーンを使って、自分で作ったお話に合ったマスの内容や工夫を考えました。「すすむマス」「もどるマス」「やすむマス」「もっと楽しんでもらう工夫」という4つの観点に分けて多面的にゲームの内容を考えていきます。友だちとシンキングツールを見せ合いながら、自分たちが作ったお話について自然と相談する姿が見られました。
 

次の授業では、家でマスが進む設計図を考えてきた子、家で作ってきたすごろくで遊ぶ子、マスの内容だけではなく形や色も工夫している子、マスの順番を考えながら並べる子、様々な子どもたちの姿が見られました。まだ作り始めたばかりですが、「作る⇔遊ぶ」を繰り返しながら試行錯誤し、よりよい作品を作りたいという思いが、子どもたちの中で広がっているようです。完成に向け、もっと楽しんで取り組みたいと思います。

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1年算数「どんぐりの かずは なんこ? ~おおきいかず~」

数科 櫻庭 弘基

 算数で「おおきいかず」の単元に取り組みました。

子どもたちが、大きな数をより深くまなべるように、1校時分を使って、学校にある田んぼや裏山に行き、班で協力してどんぐり拾いをしました。

《どんぐり拾いの様子》

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その次の算数の時間に、各班で拾ったどんぐりの数を協力しながら数えました。子どもたちは、

数え間違いがないように、工夫していました。
「印をつけてかぞえようよ。」
「まとまりをつくってかぞえてみよう。」
という声が聞こえてきました。

この授業のねらいは、『2位数や簡単な3位数について、10のまとまりに着目し、「10が何こといくつ」という数の構成を基に数をとらえること』としています。全部の班が10のまとまりに着目すると数えやすいことに気づき、協力してどんぐりを数えることができました。(ちなみに1番どんぐりの数が多かった班は158こでした。)

《拾ったどんぐりを数える様子》

10のまとまりをつくって数える活動を通して、「10を単位とした数」の大きさをみることができるようになり、「40は10の4こ分」、「10が6こで60になる」という数の構成について理解を深めてほしいと思っています。

数の構成を活用して数の数え方を考えることで、数を認識するときのよさや楽しさを感じ、日常生活に生かしてくれればと思います。

 

 

【思考力】反転授業 ~対面授業とオンライン授業のハイブリット~

実践者:4年科学担当 塩原 一成

 桐蔭学園小学校がアクティブラーニング型授業を取り入れて7年近く経ちます。子どもたちは、得た知識を言葉に変えて、「友だちに伝え」、「相手の意見」も取り入れる様子は、もはや日常です。そんな中、新型コロナウイルス感染症が広がった影響で2020年より教育方法もガラッと変化することとなりました。ICTの観点から見れば、「YouTubeで配信した1600本授業動画。」「1年生から6年生まで一人一台のiPadの配備。」「ロイロノートスクールを活用したアクティブ双方向授業の導入。」「各家庭とZoomでつないで実施されたオンライン授業。」と、少し前では想像しなかった変化が起こった2年間だったと思います。

科学を担当している身としては、この学びの場の変化は大変刺激的で、今こそ新しいやり方を取り入れ、子どもたちが今まで以上に科学に触れ、自分で科学の世界を広げるチャンスをつかんでほしいと思っています。

9月よりオンライン授業が明け、学校に来て、対面授業をすることができるようになりました。科学は実験をして、科学現象を直接目にして、自分の感じた思いや、自分の想像との違いをまとめ、次の不思議へとつなげていく教科です。

学校では、できるだけ実験をたくさんして、仲間たちとたくさん議論して、科学の世界を深めたいと思います。しかし、基礎知識が不十分な状態での実験や話し合いは、あまり効果がありません。そこで、「活動」と「知識」の二つを満たすために、コロナ禍の2年間で得た「新たな力」を使い、反転授業を展開しています。

①学校では、できるだけたくさんの科学活動を取り入れる。

もちろん基礎実験もしますが、「子どもたちが疑問に思った点を深堀する活動」、「新しい実験の導入」なども行っています。

②科学動画を作成し、自宅学習で基礎知識の向上を目指す。

基礎知識は、撮影した科学動画をロイロノートで配信し、児童たちは自宅で閲覧し、所定の課題に取り組み、提出する。 動画にすることで、何度も見ることができ、一度止めてノートに書いたり、飛ばしたりすることもできます。

【ものの温まり方の実践例】
①学校では、できるだけたくさんの科学活動を取り入れる。

        

ベーシックな実験ももちろん行いますが、この日は、アルコールランプがどうやってアルコールを吸い上げているのかを実験しました。ポンプなどの動力を使わずどうやって液体が上昇するのかは、興味深い点です。液体の色を変えたら吸い上げる速度が変わるか?アルコールにつける紙を変化させたら吸い上げる速度が変わるか?アルコールを吸わせるものが太いのと細いのではどちらが吸い上げるのが速いか?など、子どもたちはあれこれ実験し、それをiPadでまとめ発表しました。事前学習を行い、実験時間に余裕が生まれたことで取り組めた活動です。

②科学動画を作成し、自宅学習で基礎知識の向上を目指す。

授業で取り組んだ分野の問題プリントをロイロノートで配信します。科学用語確認問題、漢字問題、記述問題など出題しました。下のように子どもたちからどんどんロイロノートで提出されてきました。

配信した問題プリントの解説動画などをロイロノートで配信します。問題の解答はもちろん、どのような表現が良いか、次の実験の注意点なども入れ込みます。これを見れば、問題が理解でき、次回の実験のポイントなども意識することができます。動画は10分程度で作成しました。

   

家に帰ってからの時間や、土日などの休日に、問題に取り組んだり、その解説を見たりすることで、限られた学校での時間をより効率的に活用することができるようになりました。

子どもたちも、この「反転授業の良さ」と、「この取り組みで気を付けること」が理解できたので、とても助かっています。学校でみんながいないとできない活動をたくさんすることができることが、大変いいところです。より効果を上げるためには、動画や課題に取り組まないと成立しないという点を十分に配慮し、気を付けなければなりません。
4年生の子たちは、よく理解し、前向きに取り組んでくれていてありがたいです。

 

4年算数「折れ線グラフと表」~班活動で、まとめよう!~

4年の算数で『折れ線グラフと表』の学習をしています。
この単元では,以前習った『棒グラフと表』との共通項や違いなどを比較したり,その読み取りや作図をしたり,様々なデータの表し方について学びます。
今回は,3~4人の班で何について調べたいかを決め,それを表や折れ線グラフにまとめていきます。
例えば,以下のようにまとめた班がありました。

最初は「何にしよう」「どうしよう…」と戸惑っていた子どもたちも、これまで習ってきたことをノートやロイロノートで振り返ったり,班の友だちと相談したり調べたりしていくうちに,どんどん気持ちが前向きになり、活動につなげることができました。
自分たちが気になったテーマに必要な情報を集め,表にしてから折れ線グラフで表します。横軸や縦軸はそれぞれが何を表しているのか,どこからどこまで値をプロットするのかをみんなで確認しながら作業を進めました。
そして,完成したものを一班ずつ発表しました。

発表者は,自分たちが調べたもの、そこから作成した表やグラフをプロジェクターに映しながら,調べたものから何がわかったのか発表していきます。聞く側も,発表している班が何について調べそれについてどう思ったのかを書くワークシートがあります。友だちの発表を聞いて「そんなことを調べたのか!」「なるほどー」と楽しがっていました。

ビッグデータという言葉がありますが,これからを生きる子どもたちにとって、そのデータや情報を扱えることは、とても大切なものになっていきます。これからは、あらゆる情報を,何のためにどう生かすかを自分たちで考える可能性が増えてきます。今回はその練習となったのではないでしょうか。まだまだ子どもたちが知らないグラフやデータのまとめ方はたくさんあります。日常生活にある様々な数字や形などに興味をもって,いろいろなことを分析し、理解することで楽しむことができたなら子どもたちの毎日は小さな発見でいっぱいになるのではないでしょうか。

 

 

5年家庭科 お弁当の日 ~お弁当でつながる感謝の気持ち~

 家庭科 三柴 里江子

 9月のオンライン期間中、ご家庭のご協力のもと、調理実習を行うことができました。子どもたちは、事前の計画の重要性や調理の楽しさ、そして食事を作ってくれる家族に感謝を感じられたようです。子どもたちからは、以下のようなコメントが寄せられました。

【コメント】
・調理をして感じたことは、調理は材料の買い物や準備など、作るのに時間がかかって大変なことがわかった。毎日ご飯を作ってくれることはすごいことなんだと思った。
・1回に3つの料理を作るのはかなり難しいなと思った。時間を器用に使わないと料理はできないと思った。
・家族が、僕の作った料理を食べてくれるのもすごくうれしいです。みんなが「おいしい!」と言ってくれたので、すごくうれしかったです。
・料理は思っていたより簡単だし、時間はかかるけど楽しかった。女子がやるイメージだったけど、男子も意外とできるんだなって思った。イメージで決めつけるのはよくないことで、男子もどんどん楽しんでいけたらと思いました。
・今日はすごくたのしくやれましたが、実際にこれを毎日やると大変だと思いました。これからもしっかりお手伝いしていきたいです。

この授業を振り返り、その後の学習で、「旬の食材、栄養バランスのとり方」を学び、献立の立て方を考えました。また、どんな調理法があるかも考えました。
これらの学習の総まとめとして、「お弁当の日」を設け、無理のない範囲で、できる限りお弁当作りにかかわる、という計画を立て、取り組みました。

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基本的な流れは以下の通りです。
①お弁当の献立や必要な買い物リストの作成までは、全員が取り組む。
②お弁当作りにどのようにかかわるかは選択制とする。
〈例〉「おにぎりを作る」,「お弁当のおかずをお弁当箱につめる」,「おかずを1品作る」,「全部自分でやってみる」など

まずはお弁当の献立を作成し,栄養バランスが取れているかチェックしました。そこから必要な食材などを考え、すでに家にあるものかどうかを確認し、買い物リストを作成しました。また、作るのに必要な時間を考え、学校に行く前の時間を計画したり、見映えのするお弁当の詰め方なども考えたりしました。

朝の眠い忙しい時間帯に、30分早く起きるだけでも大変だったと思いますが、子どもたちはそれぞれ自分のできる範囲でお弁当作りに取り組むことができました。前日からおかずの下ごしらえをしている子も多数いました。

今回もご家庭のご協力のもと、行うことができました。調理実習もお弁当作りも、ご家庭のご理解とご協力なしにはできませんでした。感謝の気持ちでいっぱいです。

そして当日。子どもたちはとびきりの笑顔でお弁当箱のふたを開けて、お弁当を見せてくれました。「自分で作ったお弁当は最高においしい!!」という気持ちと一緒に、お弁当を作るに至るまで、いろいろな人のかかわりがあったことも実感できたようです。
一番多かった感想は、「お家の人が毎週作ってくれることの大変さと感謝の気持ち」でした。「自分が作ってみてうまくいかなったことをリベンジし、また作ってみたい」、「うまくできたことをまた生かして作ってみたい」という感想もありました。

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【子どもたちの感想より】
・お母さんがいつも朝早起きをして、お弁当を作ることがこんなに大変ということがわかったから、感謝の気持ちを込めて食べる。
・もっと時間をかけて、じっくり作りたい。
・いつもお母さんはおかずの場所を決めてつめていると気づいた。
・予定していた時間よりすごくかかったから、もっと余裕を持って設定しないと間に合わないと思った。
・一番簡単だと思っていたお弁当つめが難しかった。
・自分の好きなメニューにしたけど、コロッケは意外と大変だった。
・思ったよりもとても難しかった。
・おにぎりを作るのに(自分は)5分かかった。お弁当を10分で作ってしまうお母さんはすごい!

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3年国語「班で意見をまとめよう」~進行を考えながら話し合おう~

実践者:三年三組担任/三年国語担当 平岡 拓

本単元は、「班で意見を出し合う過程を学習する」ことと、「司会を立ててお互いの意見を聞き合い、まとめていく」ということが目標です。各自一冊ずつの絵本を持ってきて、その中から自分たちで話し合った「決め方」に沿って『班の一冊』を選びました。そして、その一冊を一年生に向けて読むときにどのような工夫をしたらいいか話し合い、実際に二十分の時間の中で読み聞かせをし、交流活動を行いました。

今回の話し合いでは、初めて司会を立てて進行をしました。子どもたちの中には戸惑いを見せる子もいましたが、話を進めていく中で「進行の助けとなる人」や「うまい言葉を使うこと」が話し合いをスムーズに進めてくれることを実感している様子でした。「絵や文字をきれいだったり、絵本の中の文字が大きかったりしたらいいんじゃない?」「一年生だから短い時間で読める本がいいよね!」「一年生に集中してもらうためにダンスをしてみよう!/かぶりものをしてみよう!」「読むときは目線を合わせたほうがよくない?」「最後に感想を聞く時間を取ろう!」など、子どもたち同士で話している様子は、どれも三年生らしく、よく考え、相手(一年生)のことを思いやろうとする、大変優しさのあるものばかりでした。

☆話し合いの様子


 

 

実際に行った「一年生への絵本の読み聞かせ」では、三年生の一班(3~4人)と一年生の一班(同じく3~4人)とがペアとなり、行いました。自分たちが話し合った成果を出すために意気込んで向かう姿は、大変微笑ましく感じました。
最後には「緊張した!でも、一年生がよろこんでくれていたからよかった!」「ぼくの/わたしの話を一生懸命聞いてくれてうれしかった」「自分の話し方がよくないことが分かったし、〇〇くんを見習いたい」「たくさん話し合った成果が出てよかった」など、たくさんの声が聞かれ、経験したからこそ得られることがたくさんあったようです。今回の授業を通して、話し合いの難しさやみんなで創っていくことの楽しさ、そして他学年と交流できたことによって、次につながる新しい学びを得ることができたと思います。

☆一年生へ読み聞かせの様子

 
  
 

教科横断的なiPadの活用(動画撮影)

2年 図工『コマどりアニメーション』, 国語『お手紙』

授業者 大井勇輝,田中史彦

〇9月のオンライン学習時

「実は、大井先生は魔法を使うことができます…。」

そのようなことを導入で話しながら提示したのが、キャップが勝手に動き出す動画です。子どもたちからは、「ひもで引いている!」「磁石の力で動かしている!」「絶対CGだ」など様々な予想が飛び交う中、「写真をとってつなげている」と教えてくれた子がいました。「なるほど~」と仲間からの声が出てきました。
今回の活動は、ロイロノートを使用して『コマどりアニメーションの制作』を行うことを子どもたちに伝えました。そこで、こちらで準備した資料も交えながら、作り方をみんなで共有しました。
子どもたちは、ロイロノートを普段から使い慣れている分、飲み込みも早い印象でした。
制作時間に入ると、コマドリ写真を撮るシャッター音が聞こえてきました。「あーずれた…」「倒れちゃった~」という声が聞こえてきました。提出された作品を見ると、集中して取り組んでいるのが画面越しからも伝わってきました。
「友だちの作品も見てみたい!」と子どもたちからたくさんの声が聞かれたので、完成した作品をみんなで共有しました。中にはストーリー性のある作品も見られました。オンラインだからこそ、自宅にあるものを活用し、制作に没入する子もいました。
オンライン授業終了後、「すごいのができたよ!」と見せてくれたのが、写真230枚のコマどりアニメーション作品です!
 

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音読劇

アーノルド=ローベル作の『お手紙』を読み、音読劇を行いました。
「今回の音読劇はチームで分かれて動画撮影をします!」と、
子どもたちに伝えると、普段から動画に親しんでいる子たちは大張り切りでした。
動画の良さを生かして、何度も取り直しをしたり、撮影のアングルを変えたり、工夫して取り組んでいました。
「よーい、スタート!」「オッケー」等、さながら映画撮影の様な声も飛び交っていました。
いざ、発表になると、動画編集したかの様なものまで飛び出しました。よくよく聞いてみると、「図工で習いました!」とのことでした。図工で取り組んだ『コマ撮りアニメ』の技術を応用して動画の作品に仕上げていました。子どもたちの発想や成長には日々驚かされます。

動画の一部の画像をご紹介します。どこまで、作品の正解に近づけることができたかな?
 

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