授業実践」カテゴリーアーカイブ

教科横断的なiPadの活用(動画撮影)

2年 図工『コマどりアニメーション』, 国語『お手紙』

授業者 大井勇輝,田中史彦

〇9月のオンライン学習時

「実は、大井先生は魔法を使うことができます…。」

そのようなことを導入で話しながら提示したのが、キャップが勝手に動き出す動画です。子どもたちからは、「ひもで引いている!」「磁石の力で動かしている!」「絶対CGだ」など様々な予想が飛び交う中、「写真をとってつなげている」と教えてくれた子がいました。「なるほど~」と仲間からの声が出てきました。
今回の活動は、ロイロノートを使用して『コマどりアニメーションの制作』を行うことを子どもたちに伝えました。そこで、こちらで準備した資料も交えながら、作り方をみんなで共有しました。
子どもたちは、ロイロノートを普段から使い慣れている分、飲み込みも早い印象でした。
制作時間に入ると、コマドリ写真を撮るシャッター音が聞こえてきました。「あーずれた…」「倒れちゃった~」という声が聞こえてきました。提出された作品を見ると、集中して取り組んでいるのが画面越しからも伝わってきました。
「友だちの作品も見てみたい!」と子どもたちからたくさんの声が聞かれたので、完成した作品をみんなで共有しました。中にはストーリー性のある作品も見られました。オンラインだからこそ、自宅にあるものを活用し、制作に没入する子もいました。
オンライン授業終了後、「すごいのができたよ!」と見せてくれたのが、写真230枚のコマどりアニメーション作品です!
 

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音読劇

アーノルド=ローベル作の『お手紙』を読み、音読劇を行いました。
「今回の音読劇はチームで分かれて動画撮影をします!」と、
子どもたちに伝えると、普段から動画に親しんでいる子たちは大張り切りでした。
動画の良さを生かして、何度も取り直しをしたり、撮影のアングルを変えたり、工夫して取り組んでいました。
「よーい、スタート!」「オッケー」等、さながら映画撮影の様な声も飛び交っていました。
いざ、発表になると、動画編集したかの様なものまで飛び出しました。よくよく聞いてみると、「図工で習いました!」とのことでした。図工で取り組んだ『コマ撮りアニメ』の技術を応用して動画の作品に仕上げていました。子どもたちの発想や成長には日々驚かされます。

動画の一部の画像をご紹介します。どこまで、作品の正解に近づけることができたかな?
 

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運動会を6年生がプロデュース・企画・運営しました!

運動会を6年生がプロデュース・企画・運営しました!

 第6学年主任 吉川 慎司

この教育実践のねらいは、桐蔭小が掲げている6つのコンピテンシーの一つである「エージェンシー」を育むことにありました。「エージェンシー」とは、新たな価値を見出したり、対立やジレンマを克服したり、責任のある行動を取ったりできる力のことです。その力を身につけるために、自らが進んでいくべき方向性を設定したり、目標を達成するために求められる行動を特定したりしながら自らを成長させ、それらの力を活かして身近な集団や社会がよりよくなるように、自ら考え、判断しながら行動をします。
運動会を6年生みんなで、関係する人たちの協力を得ながらプロデュース・企画・運営するには、随所に、上記「エージェンシー」が必要になってきます。つまり、「運動会のプロデュース・企画・運営」は、「エージェンシー」を育む絶好の機会になると考えました。

9月、オンライン授業が始まり、「6年生にとっては最後の運動会なので、君たちが『コロナ禍の中、運動会をやってみたい。』と言うなら、先生たちは、『6年生に『運動会』を『プロデュース』してもらってもいいのではないか?』と考えているのだけど、どうですか?」と6年生たちに聞きました。
多くの6年生の反応は、「えっ? 今、先生、何て言いました? 『(5年生の終わりに行った)6年生を送る会』や『1年生を迎える会』ではなく、『運動会』を『6年生が』プロデュースしちゃっていいんですか?」という「驚き」派や「感染のことを考えたら難しそうだけど、最後の運動会、プロデュースしてみたい!」という「慎重」派・「ワクワクの始まり」派など様々でした。その後、運動が苦手な人もいるので、個々に意見を提出してもらいましたが、「運動会、止めましょう。」という人は一人もいませんでした。そこで、この企画は動き出しました。
そして、「感染に気を付けながら、どこまで競技などができるのか?」ということを具体的に考え、意見を交し合うステップへと進んでいきました。
その中で、当時まだ全国や神奈川県の感染者数が多い中、最も実施が難しそうだった「騎馬戦」に関して、話し合いが交わされました。「低学年の頃から見ていて高学年になったらやりたかったけれど、流石に『騎馬戦』は無理かなぁ…。」という良くも悪くも〝常識的“な考えの人が多かったので、「世間で『不可能だと思われていること』を『可能』にしていくことって、夢のあることじゃない?」と「『なし』だと決まっている訳ではない」ことを暗に示し、6年生たちの背中を押してみました。
すると、すぐに、「不織布マスクをして、前後に消毒をすれば、やっても大丈夫なのでは?」という意見が出てきました。しかし、当然ですが、それに対して、「やっぱり、騎馬を組むのは、密着してしまうので、無理だよぉ…。」という意見が出てきて、「では、騎馬を組まずに、帽子の取り合い(騎馬戦の醍醐味である攻めと守りの駆け引き)だけでも何とかできないか?」という意見へと発展し、「軍手をして帽子を取り合えば流石に大丈夫。」という意見が加わり、『城攻め』という「騎馬戦」を改良した「オリジナルの」競技が誕生しました。
他の種目も同様にいくつもの工夫を提案、話し合いし、「感染下の実施」へこぎつけました。
そして、「運営」段階へと進み、様々な担当(開閉会式やZoom配信、放送、1~4年のそれぞれの学年担当、審判・用具、パンフレット)に分かれて準備を始めました。

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開閉会式担当は、「仲間への一言」というそれぞれの学年の士気が上がるものや閉会式にキリリンを登場させて感想を聞いて場を盛り上げるものなど、「6年生目線」の企画を進めていきました。一方で、「国旗・校旗掲揚」なども組み込まれ、6年生たちの中に、そういう「伝統」も大切にする気持ちが育っていることがわかったことも、私たち教師にとっては収穫でした。「ラジオ体操」を1・2年生に教えることも、「高学年としての役割」と考え、有志の人たちが奮闘してくれました。その延長線上で行われたのが、1年生の種目に先立って行われた「45秒ダンス」でした。

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Zoom配信担当は、機材の扱いをマスターし、カメラのアングルを工夫したり、分かりやすい実況を心掛けたりしました。初めは「難しい…。」と不安になっている人もいましたが、「実況のコツ」を活かし、数日間であんなに工夫された素敵な実況まで持っていった6年生たちの「成長力」には驚かされました。

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1~4年の各学年担当は、運動会当日だけでなく、事前に一緒に準備をしたり、取材をしたりしてきました。当日は、1年生が競技間にトイレに行くのに付き添ったり、擦り傷を負った子が保健室へ行くのに付き添ったり、競技への誘導を行ったり、細やかな配慮で運営を支える姿が見られました。審判・用具担当は、運動会をスムーズに進行するために、各学年に競技のことを聞いて回り、進行をイメージして準備をしていました。当日は、競技をしている学年が主役だという気持ちで、コーンが倒れたらさっと直したり、用具をそろえたり、きびきびと動く姿が見られました。
放送担当は、自分たちの思いや各学年のイメージに合う曲を選択し、その曲をかけるタイミング、その際のアナウンスなどを考え、実現させました。パンフレット担当は、他の役割と兼務している人も多い中、こちらもやはり情報を集め、手作りのパンフレットが出来上がりました。

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6年生みんなの働きで、「感染下でも手作りの運動会」をプロデュース(企画)・運営させることができました。終わった後、子どもたちから「いい経験になった。」「楽しかった。」「充実していた。」という声が聞かれたので、今後につながる成長の材料を得てくれたと考えています。

 

 

4年算数「わり算の筆算を考えよう」 ~グループ活動で理解を深めよう!~

算数科 後藤 淳一

 1学期に、割る数が1ケタのわり算の筆算を学んだので、今回の単元「わり算の筆算を考えよう②」では、〔2ケタ÷2ケタ〕あるいは〔3ケタ÷2ケタ〕の計算の練習をするために、次の問題をグループ(2~4人)で考え取り組ませ、誰が見てもわかるようにポスターにまとめる取り組みをしました。

「グラウンドに37個のボールがあります。このボールを学年の人数98人で分けたときと小学校全体の人数612人で分けたときの分け方を、式と筆算を書いて説明しましょう。また、単純計算で分けるのではなく、自分たちなりに分け方の工夫を考えましょう。」

 

IMG_1370 授業内でも2ケタ÷2ケタや3ケタ÷2ケタなどの練習も挟みながら、グループでの話し合いを進めていきました。

この取り組みでのねらいの1つは、「思いやり」です。   「98÷37」と「612÷37」の計算の仕方だけでなく、どのようにまとめていくかを話し合う途中で、グループ内での折り合いをつけねばなりません。そして、実際は、「こうしようよ!」「いいね!」「僕たちだけのオリジナルキャラクター作ろうよ!」などと話していました。
また、全グループが作成し終わってから、クラス内で発表会を開きました。このときも、発表者は、聞き手が分かるように話せるか、聞く側は、話し手が何を意図しているかを読み取ろうとすることも大切です。

発表の様子png  DSC_0554
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「ぼくたちのグループは…」
「算数では
  ①たてる
  ②かける
  ③引く
  ④おろす

の順番で考えていうとわかりやすいです」

DSCPDC_0000_BURST20211014115247694 きいているときの様子png

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一生懸命、発表している友だちを見守り、感想を書いていきます。
(次はぼくたちのところだ…ドキドキ…)

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感想シートpng IMG_1425

よかったところ、改善したらもっとよくなることなどを言葉に残して、今後の自分へもつなげます。

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20211020182538_00003 完成したポスターpng

タイトルやキャラクター、説明の順番なども工夫してグループで作成しました。クラス内発表がわってからは、学年全体で見られるように廊下に貼り出しています。

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友だちのポスターを見て、また今後の自分の力に変えていきます。

 

桐蔭学園小学校 オンライン授業 ステップ4!

9月1日のオンラインによる全校始業式を合図に,桐蔭学園小学校 オンライン授業ステップ4が始動しました。2020年の一斉休校ではオンライン授業の環境もスキルも乏しい中,「子どもたちに何が必要か?」を合言葉にステップ1を展開しました。そこから1年,私たちが進めてきた教育改革に沿って対面授業もオンライン授業も,一方向性から双方向性へ,そして個別最適な指導と学びに向けて,ますます充実させていきます。

ステップ4では前の記事「桐蔭学園小学校のフルオンライン授業始動!」にあるように,以下のことが特徴です。
1.一人一台のタブレット端末による双方向性を高めたリアルオンライン授業
2.読書の時間から始まるHR,休み時間の交流,昼休みの昼食など,クラス運営もオンライン
3.全校オンラインプログラム「きりりん講座」の展開
4.学校預かりシステムの導入
以下,1つずつ実践報告します。

1.一人一台のタブレット端末による双方向性を高めたリアルオンライン授業
毎日の授業は8時30分の読書の時間から始まります。クラスごとに設定してあるZoomに子どもたちがどんどん参加し,元気な声が響きます。そこからリアルオンラインでの授業が始まります。4年生のある日の時間割は以下の通りです。

   

   

2.読書の時間から始まるHR,休み時間の交流,昼休みの昼食など,クラス運営もオンライン
教員と子どもの双方向だけでなく,子どもたち同士の双方向性も高めていきます。そのため,クラスZoomを立ち上げ,教員が管理する中ではありますが,休み時間や昼休みに自由に子どもたちが会話を楽しんでいます。

3.全校オンラインプログラム「きりりん講座」の展開
桐蔭学園は地域貢献をミッションとするトランジションセンターを有しています。このオンライン授業期間は,総合学園の利を活かして,トランジションセンターと小学校の共同で全校「きりりん講座」を運営します。「きりりん講座」は,オンデマンドとリアルオンラインで構成され,1日4講座ずつ配信されます。学年や学習指導要領の学びを超えたオンラインだからこそのプログラムを充実させています。

      

4.学校預かりシステムの導入
いろいろなご家庭の事情に合わせて,感染症対策を徹底しながら学校預かりを行っています。

   

〈ステップ4で実現したいこと〉
対面,オンラインに関わらず,学校の教育目標である6つのキーコンピテンシーの育成を目指します。そのためにはより子ども同士,子どもと教員の双方向性を高めることが必要です。またコンテンツ(内容)は,学年ごとの授業進度を守りつつも,時間と空間を超えていくオンラインの特徴を活かした教材の提供を目指していきます。教員も子どもたち同様,6つのキーコンピテンシー(チャレンジ力,思考力,想像力等)を活かした学びの環境づくりに取り組みます。

トランジションセンターに関してはこちら→https://www.toin-tc.com/
オンライン授業の取り組みの速報はfacebookで連日配信中→https://www.facebook.com/toin.kind.ele

 

桐蔭学園小学校のフルオンライン授業始動!

『一人一台のタブレット端末で、Zoomとロイロノートで行う双方向授業』+『学校預かりシステムによる居場所確保』

8月24日より始まったパラリンピックの開会式のテーマは「WE HAVE WINGS(私たちには翼がある)」でした。空を飛ぶことを恐れる片翼の少女が、多くの仲間たち、周りの支えもあり、勇気をもって飛び立つというストーリーに、私は胸が打たれました。
桐蔭学園の校名にある「桐」には瑞鳥・鳳凰が宿るとされています。その鳳凰が千里万里を天翔る前に、その力を養うのが桐樹の蔭なのです。そのように、「これから羽ばたく子どもたちが力を育む場所になる」という願いが込められたのが「桐蔭」の由来です。
この学校に通うすべての子どもたちが、一人一人どのような飛び方でもいい。全員が、自分の飛ぶ力に自信を持ち、仲間たちから刺激を受け、自由に、夢に向かって飛んでいってほしい。そんな想いと重なり、パラリンピック開会式は記憶に残る思い出となりました。

子どもたちがこれから羽ばたこうと練習をする空は、「晴天のとき」もあれば、「嵐のとき」もあります。新型コロナウイルス感染拡大が始まった2020年春からは、まさに嵐の日々でした。今まで当たり前にできたことが、できなくなり、子どもたちの飛ぶ練習、つまり「学び」が止まる危機でもありました。
その中でも桐蔭学園小学校が挑み続けてきました。

★ステップ1→TOINスタートアッププログラム(2020年4月13日~)
・「できない」ではなく、「やる」が合言葉・1本以上の動画配信(YouTubeを用いて)➡学校紹介や楽しい話題で動機づけ
・郵送での課題のやり取り➡一方向性のコミュニケーション

★ステップ2→TOIN GW プログラム(2020年4月27日~)
・複数の動画配信(YouTubeを用いて)
・ライブ配信(Zoomを使用)への挑戦
・ロイロノートを使い、双方向性の試行

★ステップ3→TOIN オンラインプログラム(2020年5月11日~6月30日)
・ALを止めない!
・Zoomによる朝のHRを行い、通常授業に挑戦。
・全教科動画配信開始(YouTubeを用いて)。 動画総数➡1500本以上
・ロイロノートにより、「課題提出+フィードバック」が可能になる。

※2020年7月より分散登校が始まり、9月より通常登校再開。
9月より全授業で一人一台のタブレット端末を活用した教育を実施。

このように、新型コロナウイルス感染症拡大の状況の中、教員たちが協力し、新しい方法を日々試行錯誤し、保護者の皆さまの支えもあり、進化することができました。ステップ1から3までを実践してきた桐蔭小にとって、フルオンライン授業への切り替えは、いたって自然に選べる選択肢となってきていました。
今回は、ステップ4として始動します。
子どもたちが飛ぶ空が「嵐」であったとき、「不安だ けど 十分に気を付けて飛ぶ。」「木の蔭でもできることがある。」ということを、自信をもって選択できる 環境 があること。これが子どもたちの学びを守ることになります。
現在、9月1日から始まるオンライン授業(ステップ4)にむけて、以下の準備を全力準備中です。

①オンラインならではの体験を!
→毎日午前中3教科ずつ、Zoomによる双方向授業の時間割を作成し、学びを確保。
ロイロノートを用いて、教材の配付、回収をリアルタイムで実施。
→午後は、午前中に学んだ活用・探究の時間に当てるほか、学年全体に学習指導要領を超えたいろいろなオンライン授業ならではの学びへの挑戦。
②オンライン期間における児童の居場所確保
→ご家庭によっては、共働きや医療従事者といったオンライン授業に満足に対応できないと不安をお持ちの場合もあるので、校舎を開き、感染症対策を行い、子どもたちを預かるプログラムで支援。

今後、各学年、どういう取り組みをしたのかを、こちらでどんどん報告させていただきます!
「コロナだから何もできない…」ではなく、「こんな状況だからこんなことができた!」と子どもたちの記憶に残る時間を目指して、教員一同励みます!

●以下、2学期開始のオンライン学習(ステップ4)のフレームワークです。

【2学期オンライン学習のフレームワーク(ステップ4)】
※9/1(水)始業式➡9/2(木)zoomHR➡9/3(金)オンライン授業開始

『オンライン学習のフレームワーク』
・オンライン学習でも,「個-協働-個」の流れをなるべく踏襲。
・必ず個人の理解度を測るために,児童の成果物をロイロで提出するデザインにします。
・提出された課題は,必ず個別または全体にフィードバックします。

以下の組み合わせの中で授業方法を選んでください。基礎的な方法は以下のとおりです。ただし、こればかりではありません。
①Zoomで授業配信+課題+提出+フィードバック(協働がないパターン)
②Zoomで授業を配信+課題+ブレイクアウトルームで協働+課題再考+提出+フィードバック
※基本,双方向性が担保できる学習デザインをご検討ください。

・学習の流れは,『話を聞く(自分で考える)⇒自分でやってみる⇒友達とシェアする⇒もう一度自分でやってみる⇒ロイロで提出⇒先生からフィードバック』を基本とします。

・教材や授業内での確認は、ロイロノートを使用。

〈期間〉9/3(金)~9/14(火)の12日間(このうち、授業日は8日間)

〈授業時程〉
・HRに出欠確認を行う(ロイロノート使用)。8:00~8:15までの全員入室確認の朝読書。
・1校時は、8:45に開始,1~4年20分間,5・6年30分間。各学年3校時行います。
・休み時間は、1~4年15分間,5・6年20分間。
・フリータイムは、「子どもたち同士でコミュニケーションをとれる時間」に使用。
・午後には、学年を問わず参加できる「講座」を2コマ行います。

〈その他〉
・フリーな時間も作り、子どもたち同士 のコミュニケーションも大切にしましょう。(少人数ブレイクセッションなど)
・午前中はライブで授業。午後はそれぞれの教科から出た課題・調べ学習などに取り組み、次の日の学習サイクルを作りましょう。

 

4年国語「アップとルーズで伝える!」~自分で理解を深めるって、楽しい!~

「思考力」「チャレンジ力」「メタ認知力」

4年の国語で説明文『アップとルーズで伝える』の学習をしました。
前回学習したことを踏まえて、今回は自分で文章の内容をイメージマップに整理していくことに挑戦しました(「チャレンジ力」)。段落ごとの要点を自分で見つけて書き出し、それに関する情報を文章中から探して整理していきます。

   

最初は「むずかしい…」と戸惑っていた子どもたちも、前の教材のノートや板書を参考にしたり、くり返し文章を読んだりしながら試行錯誤をくり返して図にまとめていきました。途中で先生からのヒントカード(問題)がロイロノートに届くと、それを活用しながらさらにイメージマップを書き進めていました(「思考力」)。

完成したイメージマップを見て、段落同士の関連を発見したり、文章の構造に気づいたりする子も現れ、自分の力で読み取りを深めることができたことに手ごたえを感じているようでした。
この日のふり返りカードには、「すごく難しかったけど、自分でやるのって楽しい!」「家でもやってみよう!」「自分がこれだけ集中できることが分かった」「次こそ頑張る」といった前向きな言葉が並んでいました。

   

次は、完成したイメージマップを使いながら、班で話し合って先生から出されたミッションをクリアしていきます。お互いのイメージマップを見せ合いながら議論を交わします。友だちのイメージマップに有力な情報を発見すると、「これいいね!写していい?」と自分のイメージマップに書き写している子もみられました。意見が分かれたときには、イメージマップを見せ合いながら根拠を熱弁する姿も見られました(「メタ認知力」)。
果たして、先生からのミッションをクリアしながら自分たちの力でこの文章の読みを深め、筆者の言いたいことを理解して要約することはできるのか!?4年生の挑戦は続きます。

 

5年 総合(探究)「農業」

「思考力」「思いやり」「エージェンシー」

5年1学期の探究では、農業を題材として、「なぜ(稲作)農家の人は(稲作)農家をやっているのか?」をテーマに活動を行いました。
探究活動は、「課題の設定」→「情報の収集」→「整理・分析」→「まとめ・表現」→「振り返り」を繰り返しながら進んでいきます。今回の単元では、特に「情報の収集」に重きをおいて取り組みました。

はじめに、「農家の仕事」について自分たちの知っていることを挙げてみました。すると、子どもたちはそのことについて思った以上に知らないことが多いのに気づきました。「知らないこと」について調べ、そこから「知らないこと」が見つかり、また調べ・・・、という活動を繰り返していく中で、農家の仕事の大変さに気づき、驚きの声をあげていました。

   

次は、自分たちが「大変そう、困りそう」だと想像したことの中から、その解決方法について1番気になることを選び、調べました。タブレット型PCを導入して半年以上経っているため、子どもたちも手慣れた様子で調べを進めました。しかし、インターネットによる情報収集では、なかなか自分たちの知りたいことの核心にはたどりつけませんでした。そこで、実際に「農」に関係のある方へ、直接インタビューして聞いてみることになりました。

農家の方や農業に関するNPO法人の方へ質問するにあたり、子どもたちは事前に「自分の課題」に関連した質問を1つずつ用意しました。当日は、一般の方へのインタビューということで、緊張している様子もありましたが、全員が自分の言葉で質問をすることができました。

   

   

実際にインタビューすることを経験したことで、子どもたちは「本やインターネットで調べ学習をすること」と、「人から直接話を聞くこと」の大きな違いに気づくことができたようでした。タブレット型PCやスマートフォンといった手軽に情報を得られるツールが身近にある生活だからこそ、それ以外の情報収集の手段にも目を向け、状況に応じて使い分けられるようになってほしいと思っています。

「農」に携わる方々へのインタビューを終えた子どもたちは、次に、自分たちで田植え(6月実施)を行うことで実体験という情報収集を行いました。

   

   

当日は天気にも恵まれ、存分に田植えを体験することができました。今まで調べていたことを実際に自分たちでやってみることができ、とても嬉しそうでした。また、ただ楽しむだけでなく、「苗を傷つけないように持ち方を工夫する必要があるんだ!」、「同じところにたくさん植えすぎると栄養が行き届かなくなるんだね」、「(泥の中が)場所によって温度が違う!」など、田植えをしながらいろいろなことに気づき、学びを深めている様子もみられました。

   

情報の収集が終わった後は、それらを「整理・分析」し、最後に「まとめ・表現」を行います。今回は、タブレット型PCを使い、調べたものをプレゼンテーション形式にまとめて発表しました。得た情報の量が多く、子どもたちはそれらをまとめることやプレゼンテーションに落とし込むことに苦戦していました。今後の探究活動では、自分が探究した課題をどのように整理し、他の人へ表現するかということに焦点を当てて取り組んでいこうと思っています。

☆インタビューにご協力いただいた方々☆
・坂田農園様
https://ja-jp.facebook.com/pages/category/Agricultural-Cooperative/%E5%9D%82%E7%94%B0%E8%BE%B2%E5%9C%92-588659954567618

・川戸農園様
https://kawato-nouen.com/

・青葉みらい農くらぶ様
https://aobamirainou.club/

・桐蔭学園営繕部職員の方

突然のお願いにも関わらずご協力いただきまして、本当にありがとうございました!!

 

七夕子ども会「1年生・2年生交流会!」

「チャレンジ力」「エージェンシー」

七夕子ども会で1年生と交流企画を行いました。2年生が中心となり、ゲームを考えて実施しました。6月に行ったスポーツフェスタでの交流企画に続き、学年を超えて一緒に遊びました。
2年生の運営を希望するメンバーが休み時間に話し合いを続けてきました。話し合いでは自然にiPadを使って説明する様子も見られました。

   

2年生が用意したゲームは2つです。
①○×鬼ごっこ
○×クイズと鬼ごっこを組み合わせました。○×クイズで正解すると鬼になって追いかけます。不正解だと追いかけられるので、どちらになるかハラハラドキドキです。1年生にもわかりやすいように説明をがんばり、最初に2年生がお手本を見せてあげました。

   

   

②「わたし」をさがして
手作りのカードをイス取りゲームの様に音楽が止まったと同時に拾います。拾ったカードには、「わたし」のヒントが書いてあります。名前とヒントを元に1年生を探しに行きます。見つけた1年生とは手をつないでゴールします。ゴールした後には、笑顔で記念撮影をしました。

   

   

お互いにお礼の気持ちを伝えて終了しました。
お互いを知り、楽しい時間を共有し、大満足の1日でした。

七夕の願いもかないますように!

 

3年 科学 「チョウをそだてよう」

「チャレンジ力」「思いやり」

 3年では「チョウをそだてよう」の単元でモンシロチョウの幼虫を校内のキャベツ畑にとりに行きました。グループごとにチョウの「幼虫→成虫」まで育て観察しました。3年生の子どもたちは生き物好きが多く、裏庭のビオトープへ行って虫や生き物をさがしています。中には、もちろん苦手な子もいます。しかし、観察したり、毎日キャベツをあげたり、フンをそうじしたりすることで、少しずつ愛着がわいてきている子も増えてきました。
      

 科学の授業ではできるだけ本物をみること、自ら体験することを大事にしています。実物を見ることで、新しい発見や疑問も生まれます。「幼虫がこんなにたくさんキャベツを食べると思わなかった」「食べる葉の色でフンの色が違う」「さなぎになるときに糸を出していた」など、教師が教えるのではなく、子どもたちが自ら経験し発見することで知識を得ていくのです。
   

 同時に小さな生き物の命に向き合うことも大切なことです。毎日お世話をしていると、幼虫のちょっとした変化にも敏感になります。「餌を食べない」「色が変」「動きがおかしい」など、ちょっとでも変わったことがあると子どもたちはびっくりしてとんできます。
お世話をしていく中で、アオムシコマユバチに寄生されてしまったり、うまく羽化できなかったりした幼虫を悲しそうに見つめる子や、「頑張れ!あともう少し」と蛹から出てくるモンシロチョウを緊張した面持ちで見守る子、大空に向かって元気に飛んでいくチョウに「元気でね!」と手を振る子など、小さな命と関わったことで、子どもたちの頭の片隅に少しでも生命の大切さや尊さが残ってくれればと思っています。
   

   

 

《子どもたちの日記》
〇今日、ぼくのモンシロチョウのサナギから成虫(チョウ)が出るところを見ました。出るときにおしりからオレンジのえきたいが2,3てきたれていたので、何かと思ったらそれが科学のじゅぎょうではんめいしました。
〇友だちのサナギも羽化していました。いがいでした。とてもきょうみぶかいです。
自分のチョウが羽化するのを待っています。
〇今日は科学がありました。
今日はモンシロチョウのはなしとスケッチをしました。モンシロチョウのサナギについてやいろいろなことを話してくれました。もともと私は虫がきらいですが、だんだん好きになりました。

 

家庭科室開放!「やってみたい」を大切に

「チャレンジ力」「創造力」

6月から、毎週火・木・金曜日の中休みに家庭科室を開放しています。
道具と材料を用意して、家庭科室に来た子どもたちが「好きなように好きなものを作る」という活動をしています。
主に3年生から5年生の子どもたちが来ています。女の子だけではなく、男の子も来室しています。
6年生も興味はあるようですが、現在は清掃活動や委員会活動と重なってしまい、なかなか来られないというのが現状です。しかし、時間の合間を縫ってきている子たちもみられます。

5年生は、授業では、まだ裁縫について学んでいないので、「初めて針を使う」という子どもたちがほとんどです。「できるところから始める」ということで、予め糸を通した針を用意し、「玉止め・玉結び」からやり方を教えながら教員と一緒に行っています。縫うことで何かができ上がる、ということを楽しんでいます。

「なみ縫い」や「かがり縫い」をやることを楽しんで、フェルトを使ってマスコットやミニクッションを作ったり、小さなポケットを作ったりしています。
      

   

フェルトの作品を1つ作った子は、更に薄手の布を使って枕を作ると言って、あっという間に縫い上げていました。縫い目はまだ上手くいかないようですが、「まずは楽しむこと」を主眼に置き、本人が細かく縫えばもっとでき栄えが良くなるということに段々と気づけばよいと思っています。そのころには縫う技術もきっと上がっているはずです。
   

今、楽しく裁縫活動を楽しんでいる3年生や4年生の子どもたちにとっては、1年後、2年後に家庭科を「学ぶという入り口」になり、現在、家庭科を学んでいる5年生や6年生の子どもたちにとっては、「学んだことを更に発展させる場」になると考えています。1回にできる活動は15~20分くらいですが、この時間を大切にしながら、家庭科を楽しむという気持ちを育んでいきたいと思います。