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【6年算数×探究活動】6年算数の授業で取り組んでいる『探究活動』

6年算数の授業で取り組んでいる『探究活動』について紹介します。

〇算数での探究活動とは?

『統計的探究プロセスとは,元々の問題意識や解決すべき事柄に対して,統計的に解決可能な問題を設定し,設定した問題に対して集めるべきデータと集め方を考え,その計画に従って実際にデータを集め,表などに整理した上で,集めたデータに対して,目的やデータの種類に応じてグラフにまとめたり,統計量を求めるなどして特徴や傾向を把握し,見いだした特徴や傾向から問題に対する結論をまとめて表現したり,さらなる課題や活動全体の改善点を見いだしたりするという一連のプロセスである。』小学校学習指導要領 解説より

とあります。「元々の問題意識や解決すべき事柄」について解決を図る探究活動は1年かけて取り組んでいきます。

1学期の取り組みの目的は『自分の知識や興味関心の幅を広げること・調べたことをまとめて発表すること』としました。それに向けて,まず教員が例を示した事柄がどういうことなのか?を考えました。そして,自分たちがこれまで習ってきた内容や知っている知識や興味のある事象の中から1つに絞り,それが将来どのようにつながっているのか,どういう分野に活用されているのか,などの情報を集めてまとめる活動を行いました。

 

○教員からの事例

①もしも円周率が「3」で計算された世界だったら…?

 円周率は,3.1415926535…と,現在は105兆桁まで計算されているどこまでも続く神秘的な数の一つです。そんな円周率が「3」としてすべて扱われたら,どのような世界になってしまうか,を子どもたちに問いかけました。5年生で習った円周率3.14が「もしも3だったら?」なんて聞かれて,「先生,何を言ってるの?」「どういうこと?」と困惑しているようすでした。中には,「計算が簡単になる。」と答えている子もいました。(確かに…)話を分かりやすくするために,子どもたちに円形のものと言えばどんなものがあるかを聞きました。すると,自転車のタイヤ・お金・ボール・めがね・フラフープ…など様々なものがあがりました。その円形のものが円周率3の世界ではどのようになってしまうかを,シンキングツール~キャンディチャート~を用いて,予想を立てて考えました。

そして,実際にどんな世界になってしまうのか情報を集めて答え合わせをしました。すると,円が正六角形となってしまうあべこべな世界になってしまうことが分かりました。自転車のタイヤが正六角形ならおしりが痛くなってしまいます。子どもたちもそんな世界は嫌だと嘆いていました。

 

②“東京ドーム1つ分”ってどれくらい?

よくテレビなどでも大きさを比較されるときに,「東京ドーム○○個分」という表現が使われます。私も子どものころからずっと気になっておりました。子どもたちに提示した例は,富士山が噴火したときに出る溶岩は13億㎥、これは東京ドーム何個分だと思うかというものでした。子どもたちは口々に「50個分」「100個分」「いや1000個分だ!」と言っていました。正解は「東京ドームおよそ1048個分」だそうです。…子どもたちも,なんだかすごそうだけど実際はどのくらいだ?と考えていました。

そこで,今回はシンキングツール~Yチャート~を使って,「実際の大きさ」「いつからそういう使われ方をしてきたのか」「他に大きさを比べるよい例はあるか」をまとめていきました。

 

以上,2つの例を示したあとに,子どもたちは自分が習ってきた知識をまとめるために,シンキングツール~ウェビング~を活用しました。その中から,「これを調べてみたい」「これって何だろう」「どういうところに繋がっているのだろう」というものを1つに絞り,インターネットで検索したり,ラーニングスペースで資料を調べたりして進めています。

6月現在ではここまで活動しています。このあと,子どもたちは自分が調べた内容・発見・結果・もっと調べてみたいと思ったことなどをレポートにまとめて,発表をしあう予定です。今回は,自分の興味のあるものを調べ進めましたが,本来は,「元々の問題意識や解決すべき事柄」に対して,情報を集め解決を図ります。今回の活動を2学期や3学期での活動につなげてまいりたいと思います。

 

 

【思考力】自分たちで作る運動会

「自分たちで作る運動会」に向けて、最初に「どのような運動会にしたいか」というコンセプトを考えていきました。自分たちが楽しむだけでなく、見ている人たちにも楽しんでもらいたいという思いをもっている子が多く、話し合いの結果、「観客を楽しませる運動会」を目指していくことに決まりました。

その後は、5・6年生有志メンバーで運動会プロジェクトチームを結成しました。今年度のプロジェクトチームは、子どもたちからの意見を集めた結果、「パンフレットチーム」「放送関係チーム」「撮影チーム」「観覧席チーム」「特別活動チーム」「学年競技チーム」に分かれました。

パンフレットチームは、運動会プログラムをまとめたパンフレットを作成しました。各学年の競技内容を調査し、集めた情報を整理して競技紹介のページを作っていきました。また、全学年にイラストを募集し、表紙や挿絵を入れ込み、オリジナルのパンフレットを完成させました。

観覧席チームは、来場した保護者のみなさんがどこで見たらより見やすくなるかを考え、配置案を出してくれました。また、ご高齢の方や体が不自由な方のために優先席を作るアイデアを出し、希望されたご家庭に渡すリボンも作成しました。

放送関係チームは、競技中に盛り上がるBGMについて各学年に調査し、リクエストがあった曲を選曲し、学年ごとに振り分けていきました。

撮影チームは、より近くで競技を頑張る子どもたちの姿を捉えたいという想いで、撮影方法について試行錯誤をしていました。当日はタブレットを使って動画や写真を撮影しました。児童が撮影した動画は、インスタグラムでも使われています。

学年競技チームは、自分たちが作る学年競技について、競技内容やルールを話し合って決めていきました。運動会練習期間で実際に競技に取り組みながら、少しずつ改善点を見つけ、修正を繰り返していきました。

「特別活動チーム」は、課外活動である鼓笛隊や桐蔭ソーラン 鉄~KUROGANE~の演奏や演舞を運動会の中で実施できないか、できるとしたらどの場面なのか、検討しました。課外活動担当の先生にもオファーを出し、運動会という舞台で披露する下準備を進めていきました。

このように、6年生の有志が中心となり、運動会運営に関わる面で自分たちができることは何かを考え、準備を進めていきました。

 

運動会当日は、いくつかの係に分かれ、当日の運営に携わりました。

用具係は、用具を準備するだけでなく、各学年の競技がスムーズにできるようにてきぱきと用具の出し入れを行うことができました。審判係は、ルールを守れているか、正確に順位を出すためには、どのような配置や動きが良いのかを予行練習の時から考え、本番で活かすことができました。放送係は、競技名やルール説明だけでなく、競技中の状況を瞬時に把握し、見ている人がわかりやすいように実況することができました。応援係は、自分のチームを、身を乗り出しながら、全力で応援していました。得点係は、審判から預かった勝敗を得点にし、得点板に反映していました。1年誘導・サポート係は、1年生に優しく、目線を合わせながら競技の始まる場所に誘導したり、競技外でのサポートをしたりしました。

また、係の子どもたち以外で応援グッズをつくり、一人一人が運動会を盛り上げようとする姿が見られました。

運動会は、最高学年の6年生を中心とした「鼓笛隊」・「鉄」の演奏・演舞で始まりました。楽しい運動会が始まる幕開けのような時間を演出してくれました。

3年生による「ひっぱれひっぱれ3年生」では、綱を自分の陣地まで持ってくる競技で、白熱した試合が見られました。「大玉たくはいびん」では、大玉を落とさないようにクラスの団結力が試される種目でした。

2年生による「障害物リレー」は、障害物を乗り越えながらクラスでバトンを繋いでいくリレーでした。「ぼうとりがっせん」では、一生懸命に棒を取り合う姿に応援もヒートアップしていました。

1年生による「力を合わせて」では、保護者の方々と1年生が力を合わせて大玉を送る競技です。みんなで声を出し合いながら協力する姿がありました。「ダンシング玉入れ」は、かわいらしいダンスと玉入れを融合させた見る人を癒す演目となりました。

4年生による「綱引き大合戦」は、大綱を使い、迫力ある綱引きが行われました。「走れ!!借り物競争2024」では、保護者の方の協力もあり、借り物競争が成立することができました。

5年生による「サプライズペアチャレンジレース」は、くじを引き、保護者の方と5年生でミッションをし、クリアしていくレースでした。「ムカデリレー」では、4種類のムカデでバトンを繋ぎ、ゴールを目指しました。

6年生による「大玉&台風の目」は、ペアの友だちと息を合わせ、お互いに声を掛け合いながら、大玉転がしとぐるぐる回る台風の目を全力で競技に向き合う姿がありました。「クラス対抗リレー」では、どのチームも「負けたくない、勝ちたい」と感じさせるほどの熱気と応援で、観ている人たち全員が夢中になりました。6年生の「まっすぐな気持ち」が現れた競技となりました。まさに、体で表す「体現」を示してくれました。

片付けも、5,6年生のおかげでスムーズに終えることができました。

自分のやりたいことを形にするには、難しさや楽しさがあることを改めて感じることができた運動会でした。

 

【思考力・メタ認知力】稲を育てよう

「これは何でしょう?わかった人は答えを言わずに立ってね」

上記は今年度最初の総合の授業の発問です。最初は「何!?」とわからなかった子たち。ただ、1枚1枚写真を見せていくと徐々にわかる子が増えてきます。「わかった!」と立つ子もいれば、「あれ?さっきはわかったけど、今の写真はわからない…」と逆に座ってしまう子もいます。子どもたちの理解が目で見て分かることがよかったです。

今年度1学期の5年総合のテーマは「イネを育てよう!」です。稲を育てることを通して、その育て方を調べたり、営繕の方に直接質問してみたり、調べたことを体験したりといろいろな学びのかたちを経験することで、探究的な学びのプロセスを子どもたちが身に付けられるようにしています。

まずは一人ひとりに「自分の育苗箱」を渡し、育てる活動を行います。稲は子どもたちが思った以上に育てることが難しく、水やりを怠ってしまい枯れさせてしまう子もいました。一方、日々稲のことを気にかけて育てている子の苗は元気に育ちました。枯れさせてしまった子には、その原因を考えさせた上で、こちらで育てていた別の苗を渡し「今度は元気に育てられるといいね」と伝えます。枯れさせて失敗することを経験した子は、そのことでより育てる意識が高まっていきます。

稲の育て方について調べていくと、稲を育てる方法として「バケツ」と「田んぼ」があることを知ります。「どっちにチャレンジする?」と聞くと子どもたちは「両方」とすぐに答えました。よって、両方の育て方にチャレンジ。子どもの「やりたい」を実現していきます。

「田んぼ」で育てる方法を調べていくと、今度は「田起こし」「畔塗り」「代かき」など知らない言葉に出会います。その内容を本やインターネットで調べていきますが、写真付きでわかりやすくなっているはずが、イマイチどうするものなのか理解できていない様子。一緒に動画をみたことで、初めて理解できたよう。その上で聞きます。

「代かき、やってみたい?」

調べて理解できたことを自ら実践できる場があることで、子どもたちの「やってみたい!」の意欲がより高まっていきます。

「代かきをする前の田んぼの様子も見てみたい。」ということで、田起こしを終えた田んぼを見に行きました。「ところでみんなは何を見に行くの?」と問うと「土の様子」。「なんで?」と問うと「田起こしでどれくらい土が細かくなっているかを確かめたい。」「どうなってると思う?」「水を入れる前だからきっと固い土だと思います。」「細かく砕いたんだから、こんなに小さな粒になっているよ。」と調べたことを踏まえていろいろな仮説がどんどん出てきます。その上で見に行きました。

「土は思った以上にごろっとしていました。」「畝の間には水たまりになっているところもありました。」その土を拾い上げてみせると「うわ、汚い!」という子どもたち。でも、こちらがさわっていると徐々に触れ始める子どもが増えてきます。自分の手で土の感触を味わいます。「表面にある土と少し掘ってみた土では、大きさや様子が全く異なり、掘った土は粘土状でした。」そういったことも実際に見て、触れてみたことで発見がすることができたようです。

代かき体験の日。今日は実際にはだしで田んぼの中に入ります。どろどろの中に入るのは、子どもたちにとってかなり抵抗があるようで、みな一様になんとも言えない表情をしながら入っていきます。

「うわっ、なにこれ!?」「気持ちわるっ。」と最初はなりますが、数歩進むと「いや、意外に気持ちいい」「楽しい!」という声に変わっていきました。耕耘機のハンドルを持ち、その振動を感じたり、動きが見られたりするのはかなり新鮮だったようで、とても楽しそうでした。

田植え当日。前日大雨でしたが、この日は見事に晴れました。5年学年スタッフを中心にサポートの教員がついたり、営繕の方も数名いたりして充実したサポートをしていただきました。それだけでなく、今年度は5年保護者の方にお手伝いを公募したところ、たくさんの方が参加してくださり、親子行事のような様子となりました。田植えの仕方も、事前に調べ学習で学んでいた子どもたちですが、実際にやるとなるとやはり簡単ではないことを子どもたちも良く知っており、営繕の方の説明・実演を熱心に聞いていました。

代かきの時には、一人ひとり田んぼに入りましたが、田植えはクラスの半分が一斉に入ります。友だちと感覚を共有できることがうれしいようで、笑顔がいっぱいでした。

①植える場所を手でならす。②苗を3,4本鉛筆のように持つ。③根っこが折れないように気をつけて田んぼに深く差して植える。➃植え終えたら一歩下がってまた①へ。説明は聞いたけれど、それでもわからないから近くにいる保護者にたくさん質問します。体験型の学びをすると、探究的な情報収集の在り方が自然とそこかしこで見られました。そのこともあとで子どもたちと共有します。

育苗箱から代かき、田植えとこれまでの流れの中で、子どもたちは楽しみながら確かな学びを得ています。今後は、体験したことも含めて1学期のこれまでの総合の学びをまとめ・発表する活動に進みます。どんな発表になるのか、今から楽しみです。

ここまでの学びを振り返りカードに書きました。

シンキングツールを使うと…

記録する観点に気づいたことで、内容がとても充実しました。

 

 

 

【思考力・思いやり】2年生遠足「ズーラシア」

 2年生の遠足が、5月10日によこはま動物園ズーラシアで実施されました。天気にもめぐまれて、たくさんの動物たちを見ながら楽しく一日を終えることができました。

 事前準備では、広い園内のうち「アフリカの熱帯雨林」と「アフリカのサバンナ」のエリアでグループ見学をするため、どの動物をどのようなルートで巡っていくかを、子どもたちが話し合って決めていきました。この話し合いは一人ひとりの希望が異なる可能性のある場面です。「こっちのルートで行くとうまく見られそうだね」など、うまく希望の折り合いがつけられるように、考えながら話し合いが進められました。

当日は天気にめぐまれ、青空のもと実施することができました。グループの仲間と一緒に見学をスタートし、自分たちで考えた計画に沿って動物を見て回り、子どもたちは目の前で見る動物たちに盛り上がっていました。また、「はぐれないように気を付けよう」「○○さんが遅れているから待ってあげよう」「疲れたなら水筒を持ってあげるよ」など、グループで上手に回れるようにお互いを思いやりながら散策をしている様子が印象的でした。

お昼のお弁当を食べたあとは、クラスごとに並んで「日本の里山」「オセアニアの草原」「アジアの熱帯林」を見て回りました。レッサーパンダやスマトラトラ、オランウータン、インドゾウはすぐ目の前で見ることができ、子どもたちからは歓声があがりました。たくさん歩いたので最後はクタクタになっていましたが、楽しく一日を終えることができ、新しいクラスの仲間と仲の深まる遠足となりました。

 

【チャレンジ力・思いやり】1年生遠足「子どもの国」

5/10(金)に1年生は遠足でこどもの国に行ってきました。

入学して1か月。ようやくクラスの子の名前と顔を覚えてきた1年生が、初めて学校外に出て活動する行事でした。今回の遠足ではこどもの国の中をお散歩した後、4~5人ごとの班でスタンプラリーを行いました。学校外での班活動では、班のメンバーで協力して活動することが重要になります。どうやったらうまくいくのか、道徳の授業でわがままなキャラクターが出てくる文章を読んで考える時間を設けました。

「わがままなことをすると、自分もあとから悲しいことになっちゃうんだね…」という気づきがあった子どもたちは、自分の思いとどう向き合うかを少しずつ考え始めることができました。どんなことがわがままになるのか、わがままが出そうになったらどうしたらいいのかを考えて、遠足での班活動に向けての準備を進めてきました。

最初のミッションは班の名前を決めることでした。相談しながら決めていきますが、「私はこれがいい!」「ぼくはこう思う!」となかなか決まらない班もありました。それでも話し合いを続けていくと、「じゃあまずは書き出してみよう!」「二つの名前をくっつけてみるのはどう?」「今回はそれでいいから、次は決めさせてね!」とみんなが納得できるようにアイデアを出し合う姿が見られました。誰かが我慢するだけにならないように、みんなで話し合いを続けていくと、少しずつ相手を思いやった発言も見られるようになってきました。

いよいよ出発です!

まずはおさんぽに行きました。広い子どもの国の中をみんなで歩きました。迷子にならないように気をつけながらも、急な坂をのぼったり、つり橋にチャレンジしたりと、一人ではできないことにもチャレンジしました。疲れてきても、お互いに声をかけあって、歩くことができました。

そして、メインイベントのスタンプラリーです。広い公園内に散らばった先生たちを見つけて、ミッションをクリアすると、シールがもらえます。地図を見ながら、作戦を考えて、ミッションにチャレンジしました。「迷路の中の先生を見つける」「けんぱをする」「滑り台を3つ以上滑る」「面白ポーズで写真を撮る」などのミッションにチャレンジする中で、「次はどうやって行く?」と話し合い、相手を少しずつ思いやる気持ちも出てきたようです。もちろん言い合いになってしまったり、はぐれてしまったりという班もありましたが、最後まであきらめずに満足げな子どもたちでした。

 

お弁当のころには班のチームワークも高まってきました。お弁当を食べて、自由遊びをして・・・楽しいことがたくさんの遠足になりました。最後はクタクタな1年生でした。目印につけていたバンダナも子どもたちにとっては変身グッズになりました!子どもたちの創造力には驚かされます。

 

 

【創造力、思いやり、エージェンシー】2年生学校探検

4月24日(水)に、2年生が1年生に、校舎内の案内をして回る「学校探検」が行われました。2年生の子たちは1年生の時から、自分たちは入学してくる1年生にどんなことを伝えることができるだろうか、考えを深めていきました。幼稚園や保育園と小学校の違いを考え、伝えるためのメッセージカードを作ってみたり、学校のどんな場所を教えてあげた方がいいかを考えたりしていきました。そして2年生となり、実際に1年生が入学してきたので、1年生の時に考えたことを生かして学校探検に臨みました。

気持ちを思いやりながら計画を立てていきました。すると、まずは案内する1年生に自分のことを知ってもらわないと仲良くなれないと気付き、オリジナルの名札を作ることにしました。それぞれの好きなものや個性の分かる、素敵な名札が出来上がりました。この名札は、当日はシールにして胸に貼り、1年生に見てもらいました。

そして迎えた当日。2年生自身もきちんと案内できるか不安な気持ちもありましたが、学校探検を楽しみに待ってくれていた1年生が元気に迎えてくれるとすぐに仲良くなることができました。グループとなる1年生と一緒に、さっそく探検スタートです。

 1年生もはぐれないように手をつないだり、きちんと付いてきてくれたり、協力をしてくれました。廊下もきちんと歩いて、「ここは保健室だよ。けがをしちゃったり、ぐあいがわるくなったりしたら来るんだよ。行くときは先生にちゃんと言ってね。」「ここは体育館。雨の日でも運動ができるんだよ。」など、校舎内のいろいろな場所を、一生懸命紹介していました。1年生もよく話を聞いてくれました。校舎内の紹介が終わってスタート地点の教室へ戻ってきたら、一緒に塗り絵をしたり、折り紙を作ったりして遊び、さらに仲良くなれました。昼休みにはだるまさんが転んだをして一緒に遊んだり、1年生が2年生の教室に遊びに来たりする様子が見られました。1年生と2年生は同じフロアで生活しているので、この学びをきっかけに、これからも仲良く過ごしてもらいたいと思います。

 

【思いやり・メタ認知】ようこそ1年生

4月8日(月)に、今年度の1年生が小学校に登校してきました。4月6日に行われた入学式は、小学校校舎ではなくシンフォニーホールで行われたため、1年生が小学校の校舎に登校するのはこの日が初めてになります。下足箱の位置も、教室の場所も、何もかもが知らないことだらけです。そのため、6年生が登校初日から1年生をお出迎えして、学校生活をスムーズにスタートできるようサポートを行っています。

6年生には、「1年生が不安な気持ちにならないように、また、これから一人で準備などができるようにするためのサポートをしてあげよう」と伝えました。役割がはっきりしている方が6年生としても動きやすいと思い、各クラス『下足箱お出迎えチーム』と、『教室お出迎えチーム』に分かれ、1年生を迎え入れる準備をしました。1年生と触れ合えることを楽しみにしている子もいれば、どうやって接すればいいかわからなくて不安に思っている子もいるようでしたが、「今日はまずできることをやってみよう」と声をかけ、お出迎えに向かいました。

1年生が乗ったスクールバスが到着し、1年生が下足箱に来ました。積極的に動き出した子から「何組?」「お名前は?」など1年生に声をかけ、各教室まで誘導しました。教室お出迎えチームも、教室に到着した1年生に声をかけ、ロッカーの場所を確認したり、トイレに一緒に付き添ったり、色々なサポートを行いました。準備が終わった後も1年生に積極的に話しかけ、コミュニケーションを取っている6年生もいれば、うまくコミュニケーションが取れず戸惑ってしまう6年生もいました。

初日の1年生サポートが終わった後、各クラスで振り返りを行いました。「うまくいったこと」「うまくいかなかったこと」「今後に向けたアイデア」を観点として、まずは今日の自分の様子を振り返りました。その後、明日以降の自分たちのサポートがよりよいものになるためにそれぞれの振り返りを共有しました。「名前を覚えられた」「丁寧に説明してあげられた」などうまくいったところもあれば、「あまり自分から話しかけられなかった」「話が続かなかった」などのうまくいかなかったところもありました。うまくいかなかったところを、どう改善していくかについても、「準備が終わった後、好きなたべものを聞いたりして話した」「じゃんけんなど簡単にできるゲームを一緒にやった」など、子どもたち自身が実践して好感触だったものを意見として出してくれたため、対応に困っていた子たちも「なるほどね」と良いアドバイスをもらっている様子でした。

翌日は前日と違う役割でお出迎えをしました。1年生の目線に立って話しかけている様子、準備を終えると一緒に手遊びをしたり本を読んだりする様子など、昨日の経験や振り返りで得たものを生かしながら、1年生と接している子が多くいました。初日に比べると、1年生も6年生も緊張が少しほぐれたような雰囲気でコミュニケーションを取っているようでした。「今日は昨日よりたくさん声をかけられた」「顔を覚えてくれていた」など、手ごたえや満足感を得られた子が初日よりもたくさんいるようでした。

2日目もサポート終了後に振り返りを行いました。前日より手ごたえを感じつつも、「質問パターンが同じになってきたから工夫をしよう」「名前を覚えてもらおう」など、1年生に対してもっとできることはないかと考えている様子でした。

 

3日目以降は、自分がより積極的にサポートできる役割を選択し、1年生のサポートを行いました。日を追うにつれて6年生がすべての準備をやってあげるのではなく、1年生が自分一人で準備ができるように、ということを意識してサポートする様子が多く見られるようになりました。また、1年生と6年生の一対一のコミュニケーションだけでなく、1年生と1年生をつなげ、コミュニケーションの輪を広げようと工夫する様子も見られるようになりました。

単なる1年生のお手伝い係としてではなく、「1年生が自分の力で学校生活を送っていけるようになるため」にできることをそれぞれが考え、活動に向き合うことができました。自分で考えて行動し、その活動を振り返り、友だちのアドバイスをもらいながら自分の行動を変えていく取り組みを通して、6年生自身の成長にもつながったと思います。

 

【思いやり・メタ認知・エージェンシー】~4 年宿泊行事 上郷~

4年生は、2 月 15 日(木)~16 日(金)に、上郷森の家にて、宿泊学習を実施しました。4年生としては、夏の宿泊行事に続いて 2 度目の宿泊行事です。夏の宿泊では、実行委員を【全体の企画運営・しおりを作成するチーム】【ホテル、バス、公共の場所での過ごし方を考えるチーム】【みんなが楽しめるようなレクリエーションを考えるチーム】の3つに分け、進めていきました。
今回も冬の宿泊行事の実行委員が、この宿泊行事をどのようなものにしていきたいかを話し合いました。前回の宿泊の経験や反省を生かして、今回は【自分で考え、班で考えて行動すること】がテーマとなりました。

具体的には、

①公共の場では、静かにしよう。

 

②集団生活を意識しよう。

 

③自分の事だけではなくみんなの事を考えよう。

④自分で判断、行動できる 2 日間。 となりました。この目標に向かって、部屋での過ごし方や食事中、活動中などで何に気を付けるかを班で話し合い当日を迎えました。

1日目

『体験学習!はまぎんこども宇宙科学館!!』
はまぎんこども宇宙科学館では、班行動で体験学習を通じてアタマとカラダを全力で動かします。未来の天才科学者誕生か??


自分たちだけが楽しむだけではなく、班長を中心に周りの人たちへの気遣いも忘れずに!!
「走ったら危ないよ」「次はどこに行こうか?」色々な体験を楽しみ、友だちと科学の面白さを共有することができました♪
「これ不思議だね~」

『到着!上郷森の家!!そして大自然ハイキングへ』
今回お世話になる宿舎の『上郷森の家』に到着しました。
昨年度の4年生もこちらでお世話になり、施設の皆さまも快く迎え入れてくださいました。部屋はとても広く、ゆったりと自然の中で過ごすことができます。到着してからは、まずはハイキング!
上郷森の家のすぐ裏は、ハイキングコースとなっているので、その大自然を堪能します。
もしかすると、野生の動物が…?? 「あ!リスだ!!」「しっぽ大きい~♪」「かわいい~✨」

『動かせカラダ!広がる表現!!TO MY HERO プロジェクト』
「TO MY HERO」では、体を動かしながら表現力を磨いていきます。指導してくれるお姉さんからは、「うまく踊ることより、楽しむこと!」を伝えられ、自分でこの空間を楽しくするために、とにかく笑顔で体を全力で動かしました。
「体を動かすのって楽しいね!!」「ぃぃいいいやっほ~~~~~~~い♪♪」

『力を合わせて充実した生活を!』
「TO MY HERO」のあとは、食事やレク、部屋での生活があります。友だちとの絆を深める大チャンス♪♪家族との生活とはちがい、友だちとの共同生活だということを考え、事前に班で話し合ってきたことを実行していきます。整理整頓やタイムスケジュールなどを班で確認し、周りへの思いやりをもって考えた行動を忘れずに♪
「 友 だ ち と の 生 活 は 楽 し い ね ♪ 」「 そ こ ! ま ず は 片 づ け を し ま し ょ う ~ ! !

2 日目
『おこせ、火!役割分担で火おこし体験 そしてご褒美へ✨』
2日目の天気は快晴。子どもたちの活動にも笑顔が咲きます。さて、2 日目の午前は仲間と協力して火おこし体験です。まずは「薪割り」です。“オノを振って薪を割る”ではなく、“トンカチで叩いて薪を割っていく”「キンドリングクラッカー」を使って薪を割っていきます。「キンドリングクラッカー」は、ニュージーランドの 13 歳の少女が自らの経験を逆転の発想に変え、発明したアイテムだそうです。そんな知識も教えていただきながら、ケガをしないように薪を割っていきます。
「オノじゃないから危なくないね!」

無事、火がつけられたらご褒美のマシュマロ焼き~♪
「甘くておいしい~」「焦げちゃったけど気にしないよ!

『社会や科学でも学習した、ゴミ学習@プレパーク栄』
お世話になった上郷森の家を出発し、プレパーク栄へ。こちらでは、「廃油を使ったキャンド
ル作り」と「ゴミ収集車を見学し、ゴミ収集についての学習」を行いました。ゴミ袋に集めると
き水切りがどうして大切か、ゴミ収集車がどのような仕組みになっているかを学び、社会や科
学で学んできた知識がよりアップグレードされて子どもたちの力となりました。自分たちの生
活に密接したことなので、よい経験ができました。
「水分が含まれてると燃えにくいのか!」「ちゃんと分別しよ…」

2 日間、友だちと協力して、荷物の整理、時間の管理、お風呂、食事、体験学習など、何をしたらよいかどうしたらよいか、自分たちで考えて行動する場面がたくさんありました。時には自分勝手になってしまうことや反省することもあったかもしれません。これらを自らの経験とし、5年生の宿泊行事では、さらに成長した姿を見られることを楽しみにしています。友だちと過ごしたこの2日間で学んだことを今後の生活に生かしてほしいと思います。

 

 

【創造力・チャレンジ力・メタ認知力・思いやり】教育実践「音楽会」~みんなで一つの作品をつくりあげよう~

音楽会は、2月13日(火)~3月1日(金)に行われました。

インフルエンザなどの影響で1週ずれ込みましたが、何とか無事に終えることができました。

鼓笛隊と合唱団の発表において、学級閉鎖となった4年2組が参加できなかったことは、とても残念でした。

しかし、今年度は、コロナが落ち着いたこともあり、全学年の保護者の皆様に直接ご覧いただくことができ、子どもたちの喜びも大きかったと思います。ありがとうございました。

 

1年生は、「はるなつあきふゆ」と「きらきら星」を演奏しました。はじめての音楽会という中で子どもたちは1年間での学びを最大限生かして演奏に取り組んでくれました。「はるなつあきふゆ」では、季節ごとにイメージを持ち「強弱」という表現方法を一生懸命考え、「きらきら星」ではフレーズごとの旋律の特徴に合せて表現の変化を考え、歌と鍵盤ハーモニカで演奏しました。音楽会当日は、自分たちが学んだことを表現に生かすことが出来た素敵な演奏でした。

 

2年生は、「こぎつね」と「赤いやねの家」を演奏しました。昨年の学びに加えて2年生では「拍子」や「音楽の構成」などを学びました。その力を活かして「3拍子にのれるように」や「ABA構成のBの部分はもりあげたい」など2年生だからこそ出てくる音楽表現がたくさんありました。当日は、歌と鍵盤ハーモニカで見事にこだわりの音楽表現を実現してくれました。

 

3年生は、「山のポルカ」をリコーダーで演奏し、「赤いやねの家」「世界中の子どもたちが」を歌いました。曲想を思い浮かべて音色や声の出し方を工夫し、表情豊かに表現することに重点を置いて練習しました。少し難しい指使いにも慣れ、明るい声や優しい声など変化をつけて歌うことで、自分でイメージした雰囲気を伝えたいという思いがあふれる演奏になりました。

 

4年生は、「茶色のこびん」の合唱奏を行いました。授業で積み重ねたものを発表する、ということから、教科書の中の曲を選んでいます。リコーダーでは、息の使い方やタンギングのよる音色や響きに気を付けて、表現を考えました。拍にのって楽しい雰囲気で演奏し、歌うことができたと思います。また、子どもたちのサプライズ企画として、「2分の1成人式」も行いました。

こちらでは、子どもたちが保護者の皆様へ感謝のスピーチをし、「ありがとうの花」の歌をプレゼントしました。

 

5年生は、合奏「威風堂々」と二部合唱「気球に乗ってどこまでも」を演奏しました。合奏は耳慣れた旋律をリコーダーで堂々と演奏するために、タンギングや強弱をイメージして取り組みました。伴奏となる鍵盤楽器も単なる和音ではなく、行進曲をイメージして合わせました。合唱では歌詞の表現する世界をのびのびと歌うために想像を広げ、手拍子などで明るい雰囲気を作ってくれました。

 

6年生は、「いのちの歌」の合唱と合奏を行いました。合唱は、一人ひとりが歌詞の意味を考え、理解することから始めました。「人との出会い、共に生きていくことの喜びと尊さ」これをテーマに想いを込めて歌いました。

合奏は、楽器ごとに小グループを作り、お互いに聴きあい、サポートしながら練習を重ねてきました。譜読みの苦手な友だちのために、拍を言葉で刻んだり、オリジナルのカタカナ楽譜を作るなど、子どもたちの思いやりあふれた一面も見ることができました。

小学校生活最後の演奏は、とても良い記憶になったと思います。

 

合唱団は、「ペガサス」「リフレイン」「卒業の季節」の3曲を演奏しました。どの曲も、一つ一つの表現にこだわり「語頭」「語尾」の歌い方についてもたくさん考えて、子どもたちは素敵な音楽表現を披露してくれました。その中でも「リフレイン」はアカペラという難曲でしたが子どもたちは諦めることなく全力で練習に取り組んでくれました。その練習でのプロセスに大きな価値を感じる時間となりました、

 

鼓笛隊は、「ボギー大佐」「涙そうそう」「リトル・マーメイド・メドレー」の3曲を演奏しました。伝統的なマーチと、心にしみる歌、そしてミュージカル映画と、今までにない選曲でしたが、新しい世界にチャレンジしようとする様子が見られました。

今回の音楽会では、子どもたちはみな堂々と精いっぱいの自己表現ができました。これは、保護者の皆様のご協力はもちろん、子どもたち自身が、普段の授業をしっかり積み重ねてきた証です。

保護者の皆様に発表する、という目標に向かい、みんなで考えながら、協力して大きな家を築き上げるように音楽を作ってきました。

子どもたちにとって、大変大きな力になったと思います。

これからも、子どもたちのコンピデンシーの育成のために、音楽科は努力を重ねていきます。

 

【思考力・メタ認知力】漢字検定

今年度第 2 回から、本校を準会場とした漢字検定を実施し始めました。10 月に実施した際には 3 年生以上の実施でしたが、今回は 1 年生から 6 年生まで、全学年の希望者 198 名が参加しました。9 月から漢字を勉強し始めたばかりの 1 年生も 67 名参加し、それぞれの級でこれまでの学習の成果を確認しました。こういった公式の検定を受けるのが初めての子もいて、始まる前は「できるかな…」「こんなトラブルが起きたらどうしよう…」「難しいのかな…」と様々な心配にドキドキしている様子が見られました。しかし、終わってみるとなんだかすっきりした表情!感想を聞いてみると、「できた!」「楽しかった!」「思ったより簡単だった!!」「頑張って勉強してきてよかった~!!」と満足気でした。

本校では漢字への意欲関心の向上を図るため、昨年度から漢字の取り組み方を変えてきました。習った漢字を書けるようにすることに留めず、その漢字を使った熟語を集めることに力を入れるようにしました。漢字テストは、該当の漢字を使った熟語を書くことができると点数が加算されていく形に変更をしました。その結果、漢字の学習をする時間が増えた子が目立ちました。また語彙が増えた子や、まだ習っていない漢字にも興味を持って挑戦しようとする子も増えました。今回の漢字検定では、学年の該当級よりも上の級を受検した子が前回よりも増え、健闘が見られました。
これからも子どもたちのやる気を刺激できるような方法を模索して、子どもたちとともに私たち教員もチャレンジしていきたいと思います