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【創造力 チャレンジ力 メタ認知力 思いやり】  教育実践「音楽会」~みんなで一つの作品を創りあげよう~

2月24日(金)に「音楽会」を実施しました。当日はインフルエンザの影響で学級閉鎖をしている学年もあったため、ひとまず3,5,6年生の演奏を発表しました。日を改め、1週間後の3月2日に1,2,4年生、3日に合唱団と鼓笛隊の発表となりました。

以前シンフォニーホールで開催していた「送別音楽会」がコロナ禍で中止となって早4年。歌うことも楽器を演奏することも制限され、授業のスタイルも大きく様変わりした中で、音楽科としても新しいカタチの音楽行事を模索してきましたが、原点に立ち返り普段の授業で取り組んでいることを互いに発表しあうことで、学校生活に溶け込んだありのままの児童の姿を見ていただきたいと考え、会場も高学年が普段授業をしているハーモニーホールでの発表となりました。本番の鑑賞は児童のみでしたが、後日保護者の皆様に限定配信でご覧いただきました。

1年生は、「はるなつあきふゆ」と「きらきら星」を演奏しました。今回の音楽会では授業での積み重ねてきたものを発表するといった視点をとても大切にしたため教科書にある曲から選びました。子どもたちは1年間を通して身に付けた力を最大限生かして自分たちの演奏を振り返りながら改善点を探して表現を深めていきました。子どもたちは「この部分は高音だから思いがいっぱいあるように演奏したい」や「最後は、夜の静けさを表現したいから優しく演奏したい」など様々な創造力を発揮してくれていました。最終的に、「早く本番で演奏したい!!」とやる気いっぱいの気持ちを見せてくれて本番を迎えることが出来ました。

音楽会01 - 1年

2年生は、「こぎつね」と「手のひらを太陽に」を演奏しました。2年生になると学びの積み重ねも広がり、「このフレーズは次に向かうように演奏したい」「休符には、次に進みそうな休符と終わりそうな休符があるから意識したい」「強弱の違いをもっとこだわりたい」「伴奏は電子ピアノではなくて実際のピアノの音色がいい!」などたくさんのこだわりを持って表現を深めてくれました。一つのこだわりからチャレンジ心が生まれてきて、創造力は広がり、友達との演奏にも歩み寄っていける様子が大変嬉しく感じる時間でした。

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3年生は「よろこびの歌」,4年生は「オーラリー」の合唱奏を行いました。子どもたちは、ドイツ語や英語の歌詞をあっという間に覚え、ゴスペルやジャズの世界観も短い時間で自分のものにしていきました。リコーダーの音にも最後までこだわって練習を重ねました。子どもたちの可能性の大きさを、あらためて実感した音楽会でした。この素晴らしい力を、今後もいろいろな場面で発揮していってほしいと思います。

音楽会04 - 3年 音楽会05 - 4年

5年生は2部合唱「マイバラード」と器楽合奏「威風堂々」に取り組みました。合奏では使う楽器をあえて指定せず、旋律と伴奏のパートそれぞれに合う楽器を自分で試しながら、考えていきました。木琴や鉄琴でも音域によってマレットを選び音色を変えてみることで、自分たちだけのアンサンブルを創ることが出来ました。

音楽会06 - 5年

6年生にとっては小学校生活最後となる演奏ですが、今まで学年全体で音楽を作る経験があまりなかったため、とても不安でした。基本に立ち返り「ふるさと」で伝えたい思いをていねいに合唱しました。そして「木星」では各パートの役割を考えながらバランスを工夫し、曲想にあったテンポになるよう演奏しました。また、卒業学年ということで特別に保護者の方に来場して鑑賞していただくことが出来ました。自分の演奏に夢中になりながらも指揮に合わせて合奏することは、これからの学校生活でも大きく役立つ何かを感じ取ることが出来たのではないでしょうか。

音楽会07 - 6年① 音楽会09 - 6年②

合唱団では「にじ」「たいこをたたきましょう」を演奏しました。アカペラコンテストの直前のなか、別の曲にも挑戦し発表できたことが大変価値ある時間となりました。合唱団では「一人一人が輝ける合唱団」を目標に日々活動に取り組んでいます。どこまで作品にこだわれるか、その結果どれだけ輝けるかは子どもたち次第です。作品の表現もそれによって大きく変わってきます。「『たいこをたたきましょう』がまだ深まってない!」と練習で伝えてくれた6年生の声をきっかけに練習がより深まり、作品が変化していきました。このようなプロセスが素敵な演奏を導き、素敵な音楽会を創り上げてくれたように感じます。

 

鼓笛隊は「マツケンサンバⅡ」、「ぼよよん行進曲」、「新時代」を演奏しました。最近は録音や録画が多く、ようやく生演奏に慣れてきたメンバーですが、各パートの個性を発揮しながらもまとまりのある演奏を目指しました。やはり友だちに聴いてもらうことがとてもうれしく、ライブならではの迫力ある発表となりました。

音楽会10 - 合唱団 音楽会11 - 鼓笛隊

新たな音楽会を経て感じたことは普段の学びがどれだけ大切かということです。これまでは大きな音楽会だったこともありたくさんの練習時間を費やしその日の成功のためにひたすらに練習するという印象がありました。しかし、基本的には授業内で準備をするといった流れで迎える音楽会では普段の授業での積み重ねが大変重要になってきます。

今回の音楽会で子どもたちが精いっぱい演奏できたのは、日ごろから一生懸命授業に取り組んでくれた証であるように感じています。また、一つの発表といった共通の目標を学年全体で持ち、目には見えない「音楽」という作品を創り上げるために前向きな気持ちをもって何度も自分たちの演奏を振り返り、創造力を駆使して作品をつくりかえていく時間はコンピテンシーそのものを育てている時間であることを体感いたしました。

これからも「子ども中心」といった視点を大切に音楽科一同、音楽教育を研鑽していきたいと思います。

 

【チャレンジ力・創造力】冬キャンプで開花したもの

今年度の4年生には2回の宿泊行事がありました。

1回目は10月に行った「夏キャンプ」(1泊)。

これは新型感染症の影響で2年間中止になっていた久しぶりの宿泊行事で、子どもたちにとっては、1年生の夏のサマーキャンプ以来となります。夏キャンプでは、宿泊するために何が必要か、学校生活との違いは何か、実際にやってみようということを意識して行事を組み立てました。

夏キャン1 夏キャン2

 

2回目は2月に行った「冬キャンプ」(1泊)

夏キャンプで培った経験を土台として「自分たちで作っていくキャンプ」を目標に班決めからレクレーションまで、多くのチャレンジを行いました。

 

今回は、その中でも4年生の子どもたちの隠れていた「能力」が開花した件についてお伝えしたいと思います。

ゴミとハイキング1 ゴミとハイキング2 ゴミとハイキング3

「プレパークさかえ」でのゴミ学習、「自然観察の森」でのハイキングの後、大きなホールで「TO MY HERO」というダンスプログラムを実施しました。これは、体全体で自分の気持ちを表現することを目指し「株式会社トゥーマイヒーロー」さんが展開する自己表現プログラムです。

 

始まる前、子どもたちから、「ダンスはちょっと苦手だな…」、「この後は踊りか~ う~ん」のような声が漏れ聞こえてきていました。その気持ちもよく分かります。体を全部使って表現するということは、子どもにとっては高いハードルになることもあると思います。

 

しかしインストラクターの方と事前に打ち合わせをして、「桐蔭の子たちならヤル気に火がついてくれるはず!」と信じていました。

それぐらい、TO MY HEROさんのプログラムは素晴らしいものでした。

 

①今日、この時間でみんなが目指す目標の確認

→各班の班長さんが話し合って決めた「キャンプの目標」を意識することになりました。

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②様々なアイスブレイクゲームで、子どもたちの表現力と創造力が開放されていく。

→日ごろのペアーワーク、班活動などの経験も生かされ、さまざまな組み合わせの仲間たちと交流することができました。相手の良いところをマネして自分の表現に組み込むチャレンジ力や、表現しても受け入れてもらえる雰囲気を仲間たちが作ってくれている安心感などが相まって、全身を使って表現することって楽しいという気持ちがすくすくと伸びていくことを感じました。

 

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③メインのダンス習得プログラム

→曲に合わせて振りを覚えていきます。この段階では体を動かすことや、気持ちを表現することなどの敷居が低くなってきていて、学年のほぼすべての子が汗だくになりながら踊りを覚えていきました。

 

 

④自作のダンス作り

→ダンスの一部を自分たちで作ってみようという時間もありました。曲に合わせて「こういうものはどうか?」「その要素と、この要素を足してみよう!」など、誰がリーダーということではなく、一人一人が主体的に意見を言い、振りが混ざっていく様子は、見ていてとても素晴らしい状態だと思いました。最終的には各チーム1つの振りに決まっていきますが、そこに至るまでのステップがとても大切な時間だったと思います。

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⑤終わってみて

120分のプログラムはあっという間に終わり、多くの子が笑顔で終えることができ、桐蔭小の子たちの、チャレンジ力と、創造力が存分に発揮された空間となり、とても有意義な時間となりました。

また、TO MY HEROの方からの感想を頂いた時、「桐蔭小の子たちは、とても活発で自主的でとても良かったです。」や、「先生たちも一緒に全力でプログラムに参加してくれることはとてもうれしいことです」という言葉を頂きました。先生たちも一緒に楽しむというのは桐蔭小の良いところの一つだと私も思います。

今後も、子どもたちがのびのびと挑戦できる環境を大切にして参りたいと思います。

 

 

 

 

 

熱く語れるポスターセッション 自分の興味関心と社会とのつながりを考えよう~SDGsを参考に~

『今、求められる力を高める総合的な学習の時間の展開』(文部科学省,教育出版2011)では、探究的な学習について以下に書かれています。

探究的な学習とするためには、学習過程が以下のようになることが重要である。

 ①【課題の設定】体験活動などを通して、課題を設定し課題意識をもつ

 ②【情報の収集】必要な情報を取り出したり収集したりする

 ③【整理・分析】収集した情報を、整理したり分析したりして思考する

 ④【まとめ・表現】気付きや発見、自分の考えなどをまとめ、判断し、表現する

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こうしたことと、桐蔭学園小学校で掲げている6つのキーコンピテンシー(思考力、創造力、チャレンジ力、メタ認知力、思いやり、エージェンシー)とを意識して探究活動に取り組むように考え、教科の「総合」の探究的な学びについて、昨年度よりカリキュラムを再編成して取り組んできました。今年度の6年生は再編成したカリキュラムで取り組んで2年目となります。

ポスターセッションに至るまでの今年度の6年生の総合(探究)の歩みを少しご紹介します。6年生では、それぞれが興味・関心あることについて、そこに関わる社会的な問題にどのようなものがあるのかを調べ、その問題に対して、どういった解決方法があるのかを自分なりに主張することにしました。

探究的な学びを深めていくためには、「課題の設定」。つまり子ども自身の「問い」がどういったものになるのか、ということが非常に大切です。「問い」については、まずオープンエンドになっていることが必要です。社会の中に存在する様々な課題は、いろいろな要素が複雑に絡み合ったものであり、単一の答えが出るものではありません。そういったことを踏まえ、探究では問いづくりを最も大切にしています。

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ここからは、思考の流れを追うためにある児童の探究的な学びに焦点を絞って説明します。

まずは、子どもたちに学習の見通しが持てるように、図1を提示しました。こうしたものを示すことによって、自分が今どの段階を取り組んでいるのか、それがこの先どのように進んでいくのか、ということ常にイメージしながら進めていけるようになります。

次に、自分の興味・関心について掘り下げていくために、自分についての分析を行いました(図2)。パッと思いつくことを1つ挙げることは、子どもたちにとって簡単なことです。しかし、様々な観点から問いかけていくことで、改めて自分の中にどんな興味・関心があるのか、自覚することができます。

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そして、それをもとに曼荼羅チャート(図3)を使って、どうして自分はそれに興味・関心があるのかを整理することで、より強く興味・関心があるものはどれなのかを可視化することができ、自分の興味・関心がどのような共通性をもっているのかなど、より大きな視野で考えることができるようになります。また、こうして複数の興味・関心を挙げることにより、実際にそれが社会的な問題・課題とどのようにつながっているかを考えたとき、最初に挙げた興味・関心のあるものとのつながりが見出せない場合でも、自分の中に課題設定をする選択肢が持てます。この取り組みによって、子どもたちの問いは似通ったものからより多様なものに変化していきました。この児童は、最初に文房具やハワイ、赤ちゃんなどを書いていましたが、複数書いていくことで社会的な問題・課題とつながって学習を進めていくのにより自分にふさわしいテーマとして「発酵」を選択しました。こういった変化が多くの子どもたちの中で起きていました。図4-1では、自分の設定した興味・関心がテーマ(SDGs)とどう関わりそうなのか見通しを立て、図4-2で探究をし始める最初の問いを明確化することができ、探究への計画を持てるようになっていきました。

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次に実際に探究をしていく流れについてです。ここからは、【課題の設定】→【情報の収集】→【整理・分析】→【まとめ・表現】→【課題の設定】→…と個人内で探究的な学びのサイクルを回していきます。図5-1、5-2ように、「探究学習シート」というものを使って、1人1人が、探究的な学びのサイクルを進めていきます。ここで大切なのは、シートの最後にある「次なる問い」の部分です。調べたことをさらに深掘りをしたり、別の観点から調べたりすることで探究のサイクルが繰り返され、より深い学びにつながります。また、調べ学習が不十分であったり、調べた内容を自分なりに解釈できていなかったりする場合、「次なる問い」を生み出すことが難しくなるので、1人1人に助言を適宜することが大切です。そうして、個人で探究的な学びを進めた先に2学期は、小論文形式で【まとめ・表現】するようにしました。9月にスタートして、12月に小論文の形でまとめることができました(図6)。

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3学期は、ポスターセッションで表現するための、アウトプット、つまり【まとめ・表現】することに焦点化して学びを進めました。自分が考えたことをいかに人に伝わるようにするのか、ということについて考えを深めるために、聞き手としてどういった観点で見るべきか、発表者としてどういったことを大切にして取り組むべきか、子どもたちと教員が話し合いながら、評価ルーブリックを作成しました(図7)。そのルーブリックを基に、自分の発表を振り返ったり、当日のみんなの発表を自分たちで評価したりするようにしました。

図7に示したのは実際に児童が練習時に友だちの発表を評価したものです。当日も同じルーブリックを使用して、お互いの発表を聞き合うようにしました。

こうした学びを経て、2月17日(金)に大学のクリエイティブスタジオにて、ポスターセッションを実施しました。これまで学んだことを発表する場ということで、当日は、保護者や学園関係者に招待状を出して聞いてもらうようにしました。5年生もその様子を見に来てくれました。子どもたちは普段あまり関わりのない人や面識のない人にも自分たちの学びを聞いてもらうことで、緊張感を持って取り組むことができたようです。また、保護者の中には、それぞれの分野を専門とする方もいらっしゃり、調べたことについて助言をしてくださったり、交流したりする様子も見られました。これは子どもたちにとっては非常に大きな学びであったようで、そういった交流をした児童は、その様子を活き活きと話してくれました。

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探究的な学びを進めていくためには、本校が掲げている6つのキーコンピテンシー(思考力、創造力、チャレンジ力、メタ認知力、思いやり、エージェンシー)を活用して取り組むことになります。授業者として、コンピテンシーの育成を意識して取り組んできました。教員も、児童への発問や助言、関わり方、その一つ一つを大切にするように変化しました。すると、子どもたちもじっくりと思考して取り組むようになったり、難しい調べ学習にもあきらめず挑戦したりするようになり、1人1人の創造的で多様な考えを生むことにつながりました。

探究的な学びの発表をポスターセッションで実施したのは今回が初めてとなります。今後は本校6年間の学びのまとめとして、この取り組みを継続していきます。

また、桐蔭学園では中等・高校ともに「探究」を学びの3本柱のひとつに位置付けており、「未来への扉」(=みらとび)と呼んでいます。こうした学びを、小学校の先のステップでも引き続き取り組み、さらに探究的な学びのプロセスを習得し、社会で活躍できる子どもたちになっていくことを願っています。

文責 玉井 山尾 瀬山

 

 

 

 

 

 

【6つのキーコンピテンシーを育むPC授業】

小学校では全学年、毎週1回「PC」の授業があります。この「PC」は主に1人1台個人持ちのiPadを用いて行っています。

 

「PC」は、使用するアプリの基本的な操作方法の確認をして、あとは子どもが自ら試行錯誤し、気づき、展開していく授業になっています。また、『個➝協働➝個』のアクティブラーニング型の流れの中で、子どもたち同士で、学び合い・教え合いをしながら進んでいきます。

デジタルネイティブな子どもたちは、そこから「習うより慣れよ」で様々な活用方法を見つけていきます。

まずはアクティブラーニングの「個」ができあがります。ただ、これはまだ途中段階です。

 

「個」の段階⇒自分はこのアプリでこういったものをつくりたい(主に創造力、思考力、チャレンジ力)

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次に「協働」という学び合い・教え合いの段階になります。友だちに伝えることや教えてもらうことが学び合い・教え合いになり、自分で気がつくことで可能性が大きく広がります。

 

「協働」の段階⇒人に伝えること(主に思いやり)

学び合い(主にエージェンシー、メタ認知力)

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そして、また「個」に戻り、新たに得た情報や材料を駆使して試行錯誤を行っていきます。

この流れを何度か繰り返していきます。

 

 

ここからは、今1年生が取り組んでいる授業の様子を紹介します。

今回のミッションは、「この1年間で学んだことをクイズにして、みんなで解き合う」です。各教科の復習になり、Springin’Classroom(アプリ)を使用して制作するのでプログラミングの学習にもなります。

子どもたちは、どんな問題を作ろうかなと一生懸命に考えます。また、友だちに楽しんでももらいたいので出題の仕方や演出を工夫していきます。

まずは「個」の段階。自分で考えます。

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次に「協働」の段階。友だちに教えたり、教えてもらったりして、自分のクイズにつけ加える材料を見つけます。

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最後に「個」に戻って作業をします。早速、友だちに教えてもらった出題の仕方や演出などを参考にさせてもらいます。

子どもたちからは、「自分のクイズが少し前より良いものになった。」という声が上がりました。また、「友だちにもう一度自分のクイズに挑戦してもらって、感想や意見を聞きたい。」という声も聞こえてきました。共に制作するという意識が芽生えてきています。

 

「個」➝「協働」➝「個」を3回繰り返したあとに中間報告したもの

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子どもたちは、友だちと学び合い・教え合いながら、自ら試行錯誤し、みんなでより良いものを目指しています。

今後もこのように取り組んでいきます。

 

英検Day 2回目

今年度から新たな取り組みとして始まった「英検Day」の2回目が、1月20日(金)5・6時間目に行われました。

 

英検Dayとは、4・5・6年生の全児童が、英検の本試験にチャレンジするか、自分のレベルに合った英検の練習問題に挑戦するか、どちらかを行う日です。

桐蔭学園小学校では、小学校を卒業するまでに英検4級までを全員が取得できるように日々取り組んでいます。

 

 

この日も多くの子どもたちが、英検の本試験にチャレンジしました。

 

まず一足先に、本試験を受ける児童が試験教室に移動します。

残る子どもたちからは、「行ってらっしゃい!」「頑張ってねー!」とたくさんのエールを受け取りました。

 

今回本試験を受験しない児童は、それぞれ指定された教室で、英語科の準備したオリジナル練習問題に挑みます。

持参したイアホンとiPadを準備し、自分の挑戦したい級の英検問題をiPadのロイロノートから選びます。

 

こちらも本番さながら、抜群の集中力で課題に向き合います。

本試験同様、筆記とリスニングです。

問題は全てロイロノートのファイルに準備されているので、子どもたちは好きな級を選び何度も挑戦できます。

 

同じ級を2回チャレンジする子もいれば、2回目からは上の級にチャレンジする子など、自分に合った取り組み方をします。

 

今回も、「思ったよりもできた!」「もうちょっと聞き取れるようになりたい。」など、様々な感想が聞かれました。

 

子どもたちが「英語が前よりも理解できて面白い!楽しい!」と実感できる時間を今後も多く積み重ねていきたいです。

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【創造力・エージェンシー・チャレンジ力】 1年図工 「パフェづくり」

「みんな、パフェは好き?」みんなで、様々なパフェの写真を見ました。グラスに盛り付けられた色とりどりのパフェを見ながら、「美味しそう!」「お腹が減ってきたよ~。」と様々なつぶやきが聞こえてきました。まずは、食べてみたい理想のパフェを絵で描きました。ものすごいスピードで描く子どもたちにびっくり。様々なパフェが誕生しました。

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次はトッピングづくり。使用した材料は紙粘土です。「紙粘土に色を着けたいけど、どうしたらいいですか?」という質問をしてくれた子がいました。すかさず「私、知ってる!」と、他の子が教えてくれます。紙粘土に着色する方法をみんなで学びました。活動中も子どもたち同士で関わり合いながら学びが広がっていきました。そのような子どもたちの姿を撮影し、写真をスクリーンに映してみんなで眺めます。「本物みたい!」「この色はどうやってつくったの?」「この形、おもしろいな。」など様々なつぶやきが聞こえてきました。そのつぶやきを聞いた子どもが説明をしてくれます。図工では、子どもたちから生まれてきたアイディアを、みんなで共有する時間も大切にしています。さらにスポンジや、細かく刻んだ色画用紙も材料として加わります。「あ、スポンジケーキに見える!」「これはチョコチップに使おうかな。」「上から振りかけてみよう。」「スポンジを細かく切ってみよう。」新たな材料との出会いから、様々なアイディアが生まれてきました。

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完成したみんなのパフェを見て、「本当に食べられたらいいのになぁ…。」とつぶやいた子がいました。みんなに伝えると「食べることはできないけど、お店屋さんごっこならできそうじゃない?」というアイディアが出てきました。必要な材料や道具をみんなで出し合い準備を始めます。自分のパフェの良いところをお客さんに伝えるためにポスターをつくった子。お友達と協力してお店をつくった子。お店にたくさんのお客さんに来てもらうためにマスコットキャラクターをつくった子。みんなでお店屋さんごっこが良くなるようにアイディアを出し合い準備を進め、お店屋さんごっこを楽しむことができました。

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今回、お店屋さんごっこがもっと面白くなるためにはどうしたらよいかを考えながら、準備することができました。この活動はエージェンシーの育成につながると考えています。エージェンシーとは、自身の成長にとどまらず、それらを活かして身近な社会をよりよくすることができる力のことを指しています。図工の学びが、未来に一歩踏み出す子どもたちの背中をそっと後押しできたらいいなと考えています。

文責 大井勇輝

 

 

【創造力・メタ認知力】『れいの書かれ方に気を付けて読み、それをいかして書こう 「すがたをかえる大豆」「食べ物のひみつを教えます」』

 3年生の国語で説明文の作文を書きました。今回は「れいの書かれ方に気をつけて書く」ということを目標に行いました。

 2年生の国語で扱った「こまを楽しむ」や「馬のおもちゃの作り方」で学習した、「段落の順序」や「問いの文」に加えて、3年生の国語では「適切な事例を挙げる」ことにも注目して説明文を読んできました。

 「すがたをかえる大豆」では事例を順序まで考え、作文を書く際には段落の順序まで意識して取り組みました。そこに適切な「つなぎ言葉」を補い、作文を完成させることができました。また、こういった「作文で実践したいポイント」をルーブリックとして子どもたちと一緒にまとめ、ルーブリックを確認しながら文章を書き上げることができました。順に実践の様子を報告します。

 

①「すがたをかえる大豆」の読み取り

写真を見ながら、大豆からできているものをチームに分けてみよう。チーム名をつけることで、段落でまとめられている大豆のグループを意識して読み取りました。

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なぜ、段落がこの順番なのか考えてみよう!段落の順番に目を向けると、

「分かりやすい順じゃない?」

「でも、もやしや枝豆も分かりやすいよ!」

「よく見る順は?」

「それは人によるよ!」

等と子どもたち同士で議論になりました。予想を書いて(個)、意見を出し合い(協同)、自分の考えをまとめました(個)。

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②作文を書くために

「どちらの文章が良く書けていると思いますか?」

2つの文を例示し、どちらが良く書けているかを比べる中で、説明文を書く上で必要な要素を出し合いました。どちらが良いかを考え、理由を書く中で、良い文章を書けるポイントをたくさん出し合いました。どちらとも決めかねた子どもたちはどちらも良いところを書いてくれました。

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③ルーブリックを作ってみよう!

「みんなが出してくれた良いところをまとめてみました。どれからチャレンジしますか?レベル3までに分けてみましょう。」

ルーブリックを子どもたちと一緒に作ることで、「レベル2まではがんばるために、つなぎ言葉にも気をつけました!」「レベル3にもチャレンジして、順序を気にしました!」と自分の作文をしっかりした観点で振り返りを行い、学習の定着につながりました。もちろん、クラスごとでルーブリックを作成したので、クラスによってルーブリックは違いました。それでも、各クラスのルーブリックが似通っていくのは、みんながしっかり考えてくれた結果のようでした。

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④作文完成

作文が完成しました。完成した作文は子どもたち同士で読み合い、ルーブリックを元にお互いに良いところを認め合いました。どの子もレベル2以上を目指して、文章を書くことができました。ある程度型が決まっている作文なので、「小麦」「お米」などをテーマにする子が多いと予想していましたが、食べ物ではないもので作文を書く子が出るなど、子どもたちなりに気になったものを調べて作文を書くことができました。

 

『すがたをかえる小麦』

私たちの毎日の食事には、肉・野菜などのさまざまな材料が調理されて出てきます。その中で毎日の食事で多くの人が口にしている食材をしっていますか。それは小麦です。小麦粉は色々な食品にすがたをかえることが多いのです。小麦粉は穀物である小麦を細かく砕いて粉状にしたものです。薄力粉は、小麦の中でも軟質小麦という小麦が原料になってできたものです。

一番わかりやすいのは、そのまま他の食材とまぜたりして食べるくふうです。身近な食べ物ではパンも小麦粉と他の食材をまぜあわせて作っています。

次に、小麦粉と他の食材をこねて作るくふうです。料理屋さんなどで食べるスパゲッティにもそのくふうが使われています。

また、小麦粉をもっと細かくしてまぜあわせるくふうもあります。

さらに薄力粉と水をまぜあわせるくふうもあります。天ぷらを作るときなどに使います。

このように、小麦粉はいろいろなすがたにへんしんし、私たちの生活を豊かにしている大切な食べ物であり、調味料でもあります。

 『すがたをかえる花』

花は、とても身近なところにたくさん使われていて、昔からあるものや少し前にできたものなど、さまざまです。

さいしょに、草木ぞめというそめものがあります。草木ぞめは、さくらの木のえだなどの植物をにて、せん料にして、ぬのをそめたものです。

次に、食用バラやハーブなどを使った飲み物もあります。ハーブは、料理のかおりつけやほぞんりょう、くすり、ぼう虫などに利用される草花のことで、食用バラはかんしょう用に育てられたバラではなく、食用に育てられたバラのことです。

また、みつまたという花の木の樹皮を利用したものが、和紙です。和紙はみつまたのじゅひを煮たり、けずったり、たたいたりし、他の材料とまぜて作ります。

そして、切花というものがあります。切花とは、つぼみやさきはじめの花を、えだやくきをつけたまま切ったもので、花束(ブーケ)や華道に用いられます。

最後に食用花などの花や葉を使った食べ物があります。そのなかに、さくらの葉を使ったさくらもちや、食用花を使ったゼリーがあります。その他にも、食用花を使ったムースなどの食べものがあるので、ぜひ、きょうみがあったら作ってみてください。

このように、花はかおりも良く、見た目もきれいなので、色々なものに使われています。

『すがたをかえるわごむ』

わたしたちのまわりではいろいろなものがすがたをかえています。中でもその一つが「わごむ」です。わごむはみなさんがほぼ毎日みています。

わごむの原料は「ラテックス」とよばれる木のじゅえきです。そのラテックスをブロックじょうにかためた物をとうにゅうして、てんねんゴムとはいごうざいをバンバリー(かこうきかい)という大きなミキサーに入れます。では、このわごむはどのようにすがたをかえているのでしょうか?

ごむが水にぬれないせいしつをくふうしたのが「長ぐつ」です。ごむを使うとやぶれにくいので、雨の日でも安心です。

次にごむののびるくふうを取り入れたのがタイヤです。自転車のタイヤも同じくふうです。ごむがのびる力をりようしていて、くうきをいれたらタイヤがふくらむしくみになっています。また、ふうせんも同じしくみになっています。同じように空気を入れたら形がととのうしくみです。

このように、ごむはのびる力、水を通さない力などがあり、色々なところですがたをかえているのです。

『すがたをかえる木』

わたしたちは意外なところであるものを使っています。それはなんでしょうか。それは木です。それらは何につかわれているでしょう。

一番わかりやすいのは木を切ってほとんどそのまま使う工夫です。それでえんぴつやはしを作ります。

次に、木のじゅえきを使う工夫があります。それはメープルシロップです。おどろくことにメープルシロップは、じゅえき40リットルで1リットルしか作れません。

また、木を小さくして木材チップというものにする工夫があります。その方法でセロハンテープやティッシュペーパーや段ボールなどが作れます。

さらに、じゅもくの葉っぱからのみものを作る工夫もあります。その方法で、緑茶やウーロン茶や紅茶が作られます。そして、おどろくことにそれらののみものは、すべてチャノキという葉っぱのじゅえきからできています。

このように、木というのは色々なところに使われています。なぜなら、身の回りにあるかたくてじょうぶなものだからです。こんなに木を使っていたなんて、とてもおどろかされます。

 

 

【チャレンジ力・思いやり・メタ認知力・エージェンシー】小学校 書き初め会

1/11(水)に小学校で書き初め会が行われました。

1・2年生は硬筆、3~6年生は毛筆です。12月までに取り組んできたことを生かして課題に取り組みます。

時間を追って、「準備➡練習➡清書➡片付け」の工程で放送を流しました。

1年生は初めて、2年生は昨年に続いて2回目でしたが、真剣にがんばる様子が見られました。

課題を書いた後には、自分の今年の目標を書きました。

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3~6年生には、12月の授業で課題の字の説明を行い、書き初め会に向けての「めあて」を考えさせ、本番に臨ませました。

「めあて」に関しては、冬休み中に自分たちでこれまでの授業を思い返し、この一年が前向きに過ごせるようにロイロノートのワークシートに書き入れ、提出しました。

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3~6年生は、毛筆なので、墨すりから心を整え、真っ白な半紙に向かって課題の字に取り組みます。どの学年も真剣に行い、気持ちの入った書き初め会を行うことができました。

課題の字は、3年生➡正月,4年生➡出発,5年生➡希望,6年生➡感謝 です。

また、今年の自分の抱負についても書きました。

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書き初め会終了後には、3~6年生にはロイロノートを使って振り返りのシートを配りました。教室にも作品をはって、みんなの字を鑑賞して共有します。今年の自分にとって、今日がどのような取り組みになり、次につながるのか、うまく活かされたらと思います。

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【6つのキーコンピテンシーを見据えて】桐蔭まつりを終えて

学園小学校ではじめての行事「桐蔭まつり」が12/3に開催されました。このおまつりは3年生以上の各クラスが低学年や桐蔭幼稚園生、保護者の皆様などを招いてそれぞれイベントを行うというものです。このおまつりの大切なポイントは子どもと大人がチームとなって開催に至るまでのプロセスも共にし、子どもの考えを中心に大人はサポートに徹するという視点です。
三年生以上の子どもたちの企画段階から役員・代議員の保護者の方にも入って頂き10月から活動が始まりました。
準備する過程では友達と意見を歩み寄せたり安全面を考慮して企画内容を変化させたりと試行錯誤の連続でしたがそれらを乗り越えて開催を実現出来たことに大きな価値を感じます。また、これらのプロセスが桐蔭学園小学校が掲げている6つのキーコンピテンシー育成へと繋がっていきます。
・企画の立案・準備(チャレンジ力、創造力)
・意見の歩み寄り(思考力、思いやり)
・安全面のふりかえり(メタ認知)
・お客さんを招く(エージェンシー)
当日は、たくさんの保護者の方々も来校して下さり、お化け屋敷やアスレチック、もぐらたたきにビンゴゲームや射的、迷路などに加えて保護者企画によるフォトスポットや手作り記念品、チアダンス発表など様々なイベントが各学年、各クラスで実施され学校中が笑顔で満ち溢れました。
まつりを終えて感じることは、学校に関わるたくさんの方で一つのイベントを完成させることの素晴らしさです。子どもたちを中心として保護者の皆様と教員とが一致団結して一つのものを作り上げる時間は、学校に一体感を生み出してくれました。そして、どのクラスも最後まで諦めずにやり抜いて無事に桐蔭まつりを終えたことに感謝の気持ちでいっぱいです。

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【エージェンシー・メタ認知力】修学旅行

11月24日(木)から26日(土)、京都への修学旅行が実施されました。ここ数年、コロナの影響で宿泊行事全般を見送ってきましたので、子どもたちにとっては、3年生の夏のサマーキャンプ以来となる宿泊を伴う行事でした。今回の修学旅行では、初日と最終日は観光バスを利用して、鹿苑寺金閣や慈照寺銀閣、平安神宮、二条城、清水寺を巡りました。二日目は、鎌倉への遠足のときと同様に、子どもたち自身が行程を考え、見学グループごとに自由に古都京都市内を散策するものでした。

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2学期は、運動会、修学旅行、桐蔭祭りと大きな行事が続くので、夏休み明けからさっそく修学旅行に向けて動き始めました。今回初めて京都を訪れるという子もいましたので、「京都がどんなところ?」や「京都は何で有名?」、「京都のすごいところは?」の問いかけから修学旅行に向けての活動を開始しました。

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次に、旅行の初日と最終日に全員が見学する、鹿苑寺金閣、慈照寺銀閣、二条城の3つのうち1つを選び、「いつ作られたのか」、「作った人」、「どのようにして現在まで伝わってきたのか」を調べました。より細かな情報を得る取り組みを通じて、旅行に対する思いがさらに強まっていった様子でした。

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京都への知識やイメージが深まったところで、自由散策に向けての活動を開始しました。今回の修学旅行期間は、京都の紅葉の見頃と重なっていましたので、バス路線は混雑が予想されました。そこで、自由散策に利用する交通機関は、電車と地下鉄に限定しました。それにより、自由散策可能なエリアも、「京都駅周辺」、「伏見稲荷周辺」、「嵐山周辺」、「北野天満宮周辺」、「京都御所周辺」と、宿舎の近くである「八坂神社周辺」に絞られることになりました。子どもたちは、それらのエリア内の行ってみたい場所を選び、歴史的な背景等を調べていきました。そして、調べる中で生じた新たな興味や関心をさらなる調べ学習へとつなげていきました。6月の鎌倉への遠足で一度経験しているので、子どもたちもある程度の見通しを持って臨むことができたようです。

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各自が行きたい場所の希望を明確にした後、同じ見学班の友だちと相談して、それぞれの班の、午前と午後の計画を練り上げていきました。移動ルートだけでなく、時間配分等も考えた上で、行程表の形で見学計画をまとめていきました。

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見学班での行程表作成と並行する形で、集合班の打ち合わせも加わりました。今回の京都へは新幹線を利用しましたので、旅行初日の学年全体の集合場所は新横浜駅でした。6月の鎌倉への遠足の際も、公共の交通機関を利用しての現地集合でしたが、今回も、新横浜までは子どもたちだけで向かいます。住んでいる場所をもとに3~5名程度で小グループを作り、途中のチェックポイントを経て新横浜まで移動しなくてはなりません。不測の事態への対応も考え、途中には方面毎に数か所のチェックポイントを設け、各グループの状況を教員が確認したり、予想外のトラブルに速やか対処したりできるようにしました。集合班での話し合いでは、集合時刻までに新横浜に到着するためには、何時の電車に乗り、どこで乗り換えなければならないのか、乗り遅れると次の電車は何時なのか等、様々な角度からシュミレーションしていました。その上で、それぞれの班が集合時刻や場所を決め、カードを仕上げていきました。

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修学旅行に向けて、3か月近くをかけ、以上のような準備をすすめてきました。自由散策である2日目は、子どもたちだけで行動する点で少なからず子ども自身、保護者の方が心配していました。

この点については、以下のことに取り組むことで、子どもたちの不安を少しずつ自信に変えていくことができました。

 

①6月の鎌倉校外学習で今回同様に自由散策を実施したこと。

②事前に入念な行程表を作成したこと。

③Wi-Fiルーターを各グループに1台持たせ、ロイロノートで現在の場所をリアルタイムで本部教員に報告し、やり取りしたこと。

➃緊急時の対応をマニュアル化したこと。

⑤GPS探知機をグループに1台持たせ、位置情報をリアルタイムで確認できる状況にしたこと。

⑥子どもたちの準備の過程を保護者の方にもお伝えし、ご理解・ご協力をいただいたこと。

⑦現地の大学である京都文教大学と連携し、当日学生ボランティアとして参加していただいたこと。

 

特に京都文教大学との連携では、当日の安全対策のみならず、事前・事後学習にも関わっていただき、子どもたちの学びを深める一助になっていただきました。

事前学習としては、まず旅行前に子どもたちの行程表をお送りしました。その後、Zoomでつなぎ、顔合わせや修学旅行の学びを深めるアドバイスをいただきました。当日も、安全面での配慮をしていただきつつ、子どもたちの学びを深めるために、適宜声をかけていただきました。子どもたちは、行程に変更が必要だった際には大学生にアドバイスを求め、安心して行程を回り切ることができました。今後、事後学習として、子どもたちは修学旅行までの学びをポスターセッションにて、さらに学びを深める予定です。京都文教大学の学生には、そちらの様子も動画にて見ていただき、さらにアドバイスをいただこうと思っています。

 

①~⑥については、鎌倉校外学習のときにも同様に実施したことで、子どもたちはこれらの過程を見通しを持って取り組むことができ、安心度合いを増して、当日の活動に入ることができました。

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コロナ感染の収束の兆しはまだ見えない中での宿泊行事でしたので、様々な心配がありましたが、保護者の方や宿泊・見学先の方々のご配慮、京都文教大学の学生の方のご協力により、無事に終えることができました。帰路の新幹線の中での子どもたちの表情からは、今回の旅行に対する満ち足りた思いが伝えわってきました。学校にもどってからは、ポスターセッションの形で今回の修学旅行の総仕上げに入っています。

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